概要
様々な事を専門に学べる場所。
特化して学べるので、その期間力をつけていくことができる。
も合わせて参照のこと。
主に「専門学校」と呼ばれるものには二種類存在する。
高等専門学校
学校教育法(昭和22年法律第26号。以下同じ。)第1条に規定される学校(一条校)の一つ。
そのため修業年数は5年(高校3年+短大2年)。
卒業すれば短大卒業と同程度とみなされ大学に編入する際は2年控除される。
記事のある高等専門学校
専修学校の専門学校
学校教育法第124条に規定される学校である。(下記の専門学校以外の専修学校も同じ)
一般的に専門学校と認知されているのはこちら。
専修学校には以下がある。
高等課程…中学校卒業をした人を対象とし高校に相当する教育を行う。3年通うと高校卒業の資格(大学・短大の入試資格)が持てる。
一般課程…高校卒業した(またはその資格をもった)人を対象とし、高度な教養を行う。
専門課程…高校卒業した(またはその資格をもった)人を対象とし、専門的な教養を行う。
その中で専門課程をおく専修学校を専門学校と称する。
修業年数は1年以上から。
専門課程のみの学校もあるが、専門課程さえあれば高等課程や一般課程がおいてあっても専門学校と称することができる。逆に名称の使用義務はないので専門学校と称さない専修学校も存在する。
近年は定時制高校や通信制高校と併せて入学する専修学校の高等課程や、実践的な職業教育や技能訓練を行う高等教育機関である「職業大学」(一条校である大学の一種として)として2019年度から『専門職大学』及び『専門職短期大学』が設立されている。
専修学校のメリットとデメリット
専修学校に進学することはメリットだけでなくデメリットも伴う。よく考えてから進学すること。
メリット
- 一般的な4年制大学よりも早く社会に出ることができる。(4年制の専修学校を除く)
- 修学年数が3年以下の学校であれば、学費は私立の4年制大学よりは安い。
- 美容師や看護師、栄養士などのように高卒では取れない一部の国家資格を取ることができる。
- 大学に比べて先生方の面倒見が良いことが多い。
- 就職のサポートがある。そのため「就職率」は大学より高いことが多い。
- 大学と異なり英語や数学などの一般教科(教養)の授業がほとんど無いため、専門分野の勉強に集中でき効率が良い。(4年制大学や短期大学とダブルスクールする場合を除く)
- 入学試験の学力検査がないことが多い(一部の専門学校を除く)ので、普通科だけでなく工業高校・商業高校・農業高校といった実業系の学科の高校の出身者でも入りやすい。
- 企業にもよるが学歴としては短期大学とほぼ同格として扱われることが多く、社会人になってからの待遇は高卒よりは良い場合が多い。
- 一部の専修学校には通信制の4年制大学や短期大学とのダブルスクール制度があり、大卒や短大卒の資格も手に入れられる。
デメリット
- 夏休みや冬休みが大学に比べて短い。
- 大学と異なり詰め込み型のカリキュラムになりがち。そのため高校までのように朝から夕方まで授業が入っており自由時間が少ない。
- 大学に比べて校則が厳しいことが多い。
- 一部の資格は4大卒や短大卒じゃないと取れない場合がある。
- 本気で資格取得を目指すような学校の場合、基礎学力や能力が無いと留年や退学に追い込まれてしまう危険性が高い。特に看護師などの医療系国家資格、保育士、美容師・理容師、調理師、自動車整備士、建築士などは資格を取れるレベルに達していない学生は卒業させないことが多い。
- 就職してからの待遇(特に新人のうち)はどうしても4大卒の人たちとは差がある。もっとも、入社して年数が経ってからは実力勝負になるが。
- 高等専門学校や短期大学と異なり一条校に含まれないため、企業によっては学歴として認められず高卒扱いになる場合もある。
- 資格によっては学校に通わずに独学で勉強しても取れるものもある(情報処理技術者試験、日商簿記検定、医療事務など)。学費のことを考えたら工業高校や商業高校で取得した方が良い場合もある。
- 学費は私立4大よりは安いが、これは修学年数が短いからであり、年間にかかる費用は私立4大と大差ない。むしろ年間の学費は4大よりも高額になる場合すらある。
- (個人差はあるが)4大卒の人たちに比べて収入が安くなりやすい傾向があるため、奨学金を返済するのが難しくなる可能性もある。
- 就職率は大学より高いことも多いが、「就職先の質」は必ずしも大学と比べて良いとは限らない。
- 学歴があまり重視されない職人系の分野(美容、調理、自動車整備など)ならともかく、ホワイトカラー系の分野(IT、簿記など)の場合はどうしても4大卒の方がメリットが大きくなりがち。企業や採用区分によっては「4大卒以上」が採用条件になっている場合も多い。だから「Fランク大学であっても専修学校よりはマシ」という意見もたまに見られる。
- ダブルスクールは専門学校の授業と大学・短大の授業を両方こなさなければならないため、一般的な大学生に比べて忙しくなりやすい。
- 専門学校を出ても、希望通りの職種に就くまたは安定した収入を得られる職業に就けるとは限らない。特に漫画やアニメ、ゲームなどの専門学校は非常に厳しい。
- 看護師などの医療従事者や公務員ならばともかく、クリエイター系の職業や美容師・理容師・料理人などは完全実力勝負の厳しい世界なので離職率も高い。そのため「その分野が本当に大好きで本気でプロを目指している」「一生をそれに捧げる覚悟がある」という人以外は後悔する可能性もある。
記事のある専門学校
一条校も運営している法人
学校法人杏林学園※大学の付属で専門学校を運営している。このケースは他にもある。
専門学校に類似の制度
- 旧制専門学校
旧制高等学校に相当するランクの課程。
専門家を養成する、おもに技術系の学科を教える学校が多かった。
私立大学が認められなかった当時は、すべての私立高等教育機関が法的には「専門学校」だったが、私立大学が法的に認可されるようになってからそちらへ移行。
昭和20年代に学制が変更された際に、ほとんどが大学の学部へ移行した。
フィクションにおける専門学校
※魔法学校なども参照。