概要
2016年度には、高等教育機関在籍者(学生)の約131万人(1人/2.7人)が、日本学生支援機構の奨学金を利用。貸与額は1兆円(年間)に上る。非正規社員などの増加で、多くの日本国民が奨学金返済に苦しんでいる。
なお、これは日本独自のシステムであり学生で無くなった後も返済義務が生じる。
自己破産するまで徹底的な借金の取立てが続く。それは想像を絶するほど過激な取立てであり、会社に連絡が行く事もザラである。なお取り立て業務そのものは民間に委託している。
また、「就職の失敗」や「就職先の倒産」で生活に困窮する若年層の増加によって、訴訟を起こされる人が9倍(過去5年間で)近くに急増した。→(朝日新聞2012年2月19日「返せぬ奨学金、日本学生支援機構の返還訴訟が急増…背景に就職の失敗や就職先の倒産で生活に困窮する若者の姿」)
給付型奨学金
優秀な外国人留学生に対しては返済が不要な給付型奨学金というものもある。日本学生支援機構は、「私費外国人留学生学習奨励費」として4万8000円~6万5000円が毎月支給されている。勿論、返済は不要。→(文部科学省「我が国の留学生制度の概要 受入れ及び派遣(平成22年度)」P27)
日本人の場合、学費が免除される特待生制度がある。
その他
欧米では給付型奨学金が日本より充実しているため、「日本でも貧しい家庭や児童養護施設・里親家庭の出身者でも大学や専門学校に進学しやすいようにするべき」と批判されることも多い。
ただし、欧米(特に米英仏)では日本以上に学歴差別が激しく、大卒以上の者と大卒未満の者の平均年収の差が大きい超学歴社会になっているという点には留意する必要がある。