概要
主に、昼間仕事に就き、終業後に夜間に学校に来て学習する生徒のために作られた課程である。そのため、基本的には夜間に授業をするもの(夜間部)が多い。
他に、農閑期に通学する形の農業関係の学科(農業科など)を設置する季節定時制、交代勤務の工場労働者(主に女子)等を対象に、昼間に授業を行うも昼間隔週二部制、山間部の農業科・家庭科を設置している高校において昼間定時制がある。
最近は昼間隔週二部制が対応する企業が少なくなってきたこと、志願者が少ないことから廃止される一方、
- 学力不振の生徒や全日制に合格できなかった生徒・全日制の課程に通いきれない、いわゆる不登校に近い生徒・学び直しを希望する生徒
- 中退したが再び頑張って高卒の資格を取りたい社会人や無職のもの・若いときに様々な事情で進学できなかった高齢者
- 発達障害や知的障害を抱えた生徒
- 特別支援学校で受け入れてもらえなかった生徒
が定時制もしくは通信制を選択・進学するようになった。
そのため、より多様な教育の機会を提供するために、朝 (8:00 - 12:00) や昼 (12:00 - 16:00) に授業をする昼間二部定時制や、朝・昼・夜に授業を行う三部制(なかには朝から夕方前までの授業に出席できない生徒の為に四部制も)、他の部の授業も併して1日6時間程度を学習を行い、3年間で卒業する制度(三修制)や通信制課程を併修する、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験、かつての大学入学資格検定〈大検〉)の合格科目を卒業単位の一部として認定する方法等もある。
多くは学年制であるが、単位制を導入している学校もある。
Pixivでは
なぜか20代以降のキャラクターが学校制服を着ている作品にこのタグが付けられている。
定時制高校を取り上げた作品
- いつでも夢を(1963年の映画)
- 見上げてごらん夜の星を(1963年の映画)
元は1960年7月初演のミュージカル。1963年に坂本九主演で再演、映画でも主役を演じた。
- 宙わたる教室(2023年出版・2024年NHKドラマ化)
2017年に開催された日本地球惑星科学連合の大会『高校生によるポスター発表』で優秀賞を獲得した大阪の定時制高校をモデルに、作家・伊与原新が書いた、新宿の定時制高校の科学部が学会発表を目指す物語。2024年高校生の課題図書に選出、2024年10月NHKのドラマ10枠で放送開始。主演は窪田正孝(定時制高校の理科担当教師)
定時制高校の生徒及び出身の人物
実在人物
- 伊東勤…熊本県立熊本工業高校定時制在学中に甲子園出場、その後練習生として西武ライオンズに参加した時に埼玉県立所沢高等学校(定時制)に転校・卒業した。
- 大嶺祐太…沖縄県立八重山商工高等学校(定時制)に入学、2年生より全日制に編入。2006年に春夏甲子園出場。
- 大仁田厚…41歳にして高等学校を再受験し合格、駿台学園高等学校定時制課程普通科卒。
- きくちゆうき…東京都立工芸高校定時制インテリア科卒業。
- 笑福亭鶴光…大阪市立天王寺第二商業高等学校(現:大阪府立中央高等学校)卒業。
上記3人他5人が2017年、アメトーークの『定時制高校芸人』に出演。
(今田は日生学園を脱走、中退後編入。森木は2回ダブってから定時制高校に編入、そこで18歳で入学した重岡と出会う。因みに出演者は全員卒業している。)
架空の人物
関連タグ
単位…単位制についてはこちらを参照。
定時制の学校
※記事のある学校を記載。
熊本工業高校
八重山商工