概要
高等学校卒業程度認定試験に合格した場合、
- 公的に「高等学校を卒業した者と同等以上の学力がある」とみなされる(高等学校卒業程度認定試験規則第1条)。
- 大学・短期大学・専門学校の入学試験の受験資格を得ることができる。
- 就職の際、地方自治体・民間企業の一部から高等学校卒業者と同等に扱われることができる。
つまり、合格者は高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められることになる。
来歴
第二次世界大戦前は、旧制専門学校進学のための
- 「専門学校入学者検定試験(略称 専検)」(旧制中学校卒業同等資格とされた)
- 「実業学校卒業程度検定試験(略称 実検)」
- 「高等学校高等科入学資格試験(略称 高検)」
- 「高等試験令第7条試験(略称 高資。高試七とも)」(前出の高検とは別資格で旧制中学4年修了と同等資格とされた。旧制高校の受験資格は中学4年修了であった)
の4種が存在していたが、これらを前身として1951年より大学入学資格検定(略称 大検)が始まった。その後少しずつ改定をしていき、2005年からは高等学校卒業程度認定試験へ移行、大学入学資格検定はその前年に終了した。
受験資格
- 受験する年度末までに満16歳以上になる者。ただし、「高校の卒業者」や「大学入学資格検定合格者」、「高等学校卒業程度認定試験合格者」など、「既に大学入学資格を持っている者」は除く。
- 試験を受験する年度中に満16歳以上になる者で大学入学資格を持たない者であれば受験可能。ただし16歳・17歳の時点で合格しても、合格証書には「18歳の誕生日になるまで(日本の学校教育法に基づく設置である)大学の受験資格がない」旨の条件が付記され、例外(飛び級)を除いて満18歳になる年度まで大学に入学することはできない。
試験科目
国語
- 国語総合(※古文・漢文を含む):必須
地理歴史
- 世界史A / 世界史B:どちらか1科目必須
- 日本史A / 日本史B / 地理A / 地理B:いずれか1科目必須
公民
- 現代社会 / 倫理 / 政治・経済:現代社会1科目または倫理、政治・経済の2科目のどちらか必須
数学
- 数学I:必須
理科
- 科学と人間生活 / 物理基礎 / 化学基礎 / 生物基礎 / 地学基礎:科学と人間生活と基礎が付く科目1科目または基礎が付く科目3科目のどちらか必須
外国語
- コミュニケーション英語I:必須
なお、
- 実用英語技能検定(英検)など検定技能審査(検定試験)を取得している科目
- 高校や高等専門学校、指定高等専修学校などで免除要件に合う必要単位数を修得した科目
- 文部科学大臣認定の在外教育施設で免除要件に合う必要単位数を修得した科目
- 過去に大学入学資格検定で一部合格した科目
があれば申請すれば免除される。全科目が科目免除になる場合、任意の1科目を受験し合格すれば高卒認定合格となる。
関連タグ
予備校(高卒認定試験予備校もある。)
サポート校(高校に行かずに高卒認定試験合格を目指す個人も受け入れる。)