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看護師

かんごし

一般的に看護婦やナース等と呼ばれている方々の法律上の正式な名称。患者の世話や、診療などの補助を行う医療国家資格。
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旧称は女性を看護婦、男性を看護士と称したが現在ではこの呼称に統一されている。

正看護師

法律にもとづいた国家資格であり指定の専門学校・短期大学に3年、もしくは看護科のある大学に4年就学後国家試験を受験することで正看護師の資格を得ることができる。
また後述のように、准看護師資格を得たものがさらに2年指定機関で就学して国家試験を受ける事でもなることができる。

近年は医療や看護学の発達に伴い、高度な知識・技能が求められるようになってきたことや、高齢化社会に伴う看護職への社会的な需要の増大を背景として、4年制大学における看護学部での養成に重点が置かれるようになっている。看護学部の新設や、かつては専門学校や短大だった学校を4年制大学の看護学科に改組するところもある。大学の看護学部では、4年以内に看護師免許とあわせ、助産師資格や保健師養護教諭免許などを合わせて取得可能なところもある(学校により取れる免許は異なる)。
いずれのコースも一般的な学部に比べ必修専門科目がかなり多く、更に多くの実習もこなさなければならないハードなものである。学習範囲・内容が増大し続けていることから、5年制に改訂するべきという意見が看護師協会などから挙がっている。

なお、現在の日本ではかつて産婆と呼ばれた職業は助産師と規定され、看護師の資格を取得後さらに1年間助産師学校に通い助産師の国家資格を得る事が必要である。

医師と同様、犯罪などを犯した者には厚生省の医道審議会の審査の上業務一時停止・免許剥奪などの処分がくだされ、実名を公表される場合がある。これまでに免許取り消しに至った例には、オウム真理教メンバーで殺人犯の幹部を匿った者、準強姦を行った男性看護師などの例がある。

准看護師

戦後の看護師不足に対応するための暫定措置としてもうけられた資格で、国家ではなく都道府県単位の免許。指定された高等学校の看護科などの養成機関で就学し、知事試験に合格することが必要。
かつてはあまり裕福でない家庭の子が仕事を得る道のひとつであり、中卒で開業医などの家に住み込み働きながら学校に通って准看護師の資格を取っていたケースも多く、昔のフィクションだとそういった描写もある。
一方、現在では看護師養成の学修内容がハードになっているため、仕事と看護科学校との両立は現実的ではなくなっている。

業務の内容としてはほぼ正看護師と変わらないが、現在は看護師業界からも廃止要請が強く出ており、また看護師も医学や看護学の発展により高い専門知識・技能を要求される世の中になってきたことから、准看護師養成の枠は縮小しつつある。
看護科を設置している高等学校も卒業後に2年の「本科」「専攻科」などと銘打った正看護師受験のための課程を設置し当初から正看護師養成を前提とした方向に変化しつつある。
また神奈川県では2013年度をもって養成を終了している。

自衛隊では防衛医科大学校看護科での正看護師養成とは別に、2年間の准看護師養成課程を自衛隊病院などで持っている。卒業後は幹部候補生学校に行き幹部になる防衛医科大卒と異なり、卒業後は三曹〜士長からのスタートになる。
また、一部の医療刑務所でも刑務所職員のための准看護師養成課程を持っているところがある。

助産師保健師などの資格を取りたい場合は准看護師のままでは不可能で、正看護師になってからでないとできない。

最年少は18歳でなれる資格であるという点から、現在でも年齢の若いキャラを出したいフィクションでは地味に多い設定ではある。

看護師の業務

病院の現場では医師が疾患を治療する一方で、患者を人間として健康を維持・回復させるのが看護師であり、医師の指示による医療処置はもちろん、チーム医療では患者と最も身近な存在として医療職者間のコーディネーターやハブとして働き、患者(やその家族)の健康状態の診断や看護計画の立案と実施、入院患者の日常の援助・世話から部屋割りの手配、患者や家族の相談や健康指導、医師と患者間の橋渡し、退院の支援や地域の福祉や医療サービスとの連絡、終末期患者の看取りやエンゼルケア、果ては見舞い客などの間のトラブルの対処、管理職になれば病院経営も考慮に入れたマネジメントなどなんかすげぇことに…!と非常に多岐にわたる業務を担当する。必然業務は心身ともにハードなものであり、ある程度タフさがないと勤まらず、かなり気の強い人も多い一方、バーンアウト(燃え尽き症候群)などでの離職や、非就業率(資格は持っているが看護職に就いていない)の高さもかねてより課題になっている。
病院勤務の看護師の他に、特別支援学校介護施設に勤務したり、訪問看護などを行う者もいる。
また医療の発達に伴い求められる知識や技能も年々ハイレベルになっており、常に学習し続けることが求められる。
国家資格上は有効期限がないという制度上の有利さや、主に女性の選べる職業としては比較的賃金や社会的地位が保障されてはいるものの、需要の高さと業務内容に比して待遇が伴っているとは言い難い面がある。本邦の医療報酬制度の矛盾もあり、中々是正されないのが実情である。

看護師といえば一般に女性のイメージがあるが、男性看護師もいる。かつての男性看護師は、精神疾患患者は制圧管理するものという意識から精神科に優先的に回され、一般病棟に回されることは稀だった。近年は男性看護師も増えており、精神科以外の診療科でも男性看護師の姿が見かけられるようになった。ただ、看護師の世界は女性が圧倒的多数の女社会でもあり、またケア労働は女のやる事という意識から男性から看護されるのを嫌う患者(男性患者であっても、女性に看護されたいという人が少なくない)も居るため、少数派の男性看護師にとっては、なかなか気苦労が多いようである。

業務は多岐に渡るが、手術室で所謂「器械出し」「器械管理」と呼ばれる作業の担当時は、術野の衛生管理を行うと共に様々な手術の術式や進行を把握しておき、執刀医の作業ペースの癖や性格を先読みして指示されるより先に器材のセッティングやメスなどの受け渡しを行わないといけない。(フィクションだとわかりやすくするためか、医師が「メス!」などと指示しているが現実ではまずない)

資格取得について

上記の通り、看護師は助産師・保健師・養護教諭の資格について取得可能になっているが、他資格についても次の動きがある。

  • 医療・福祉分野の「基礎共通科目」を設置
2021年度から医療・福祉分野の資格取得のためのカリキュラムを一部共通化して、カリキュラムに1年程度の「基礎共通科目」を設置する計画がある。これは資格に必要となる専門科目を上乗せする“2階建て”のカリキュラム構造で、他の資格を所得する際1年短縮できることが可能になる。
対象は、医療系は正看護師、准看護師、理学療法士作業療法士視能訓練士言語聴覚士診療放射線技師臨床検査技師。福祉系は社会福祉士介護福祉士精神保健福祉士保育士である。
  • ナースプラクティショナーやフィジシャンアシスタントの導入
アメリカでは一定レベルの診断や治療などを行うことが許されている「ナースプラクティショナー」(NP)や、医師の監督のもとに診察、薬の処方、手術の補助など、医師が行う医療行為の8割方をカバーする医療従事者の「フィジシャンアシスタント」(PA、医師助手)という上位資格が有り、PAについては日本でも制度構築に向けた取組みが行われている。(日本看護協会HP厚生労働省HP「特定行為に係る看護師の研修制度の概要」より)
一方で日本医師会は人口減少による人材不足などを理由に、導入に反対している。

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