かつては「産婆」と呼ばれた職業でかつては「産婆学校」と呼ばれる学校に通う事でなった。
現在は看護師の資格を得た者がさらに1年間指定の助産師学校に通い国家試験に合格することで得られる資格である。
4年制大学の看護学部では、学校により4年のうちに看護師資格と両方取得可能な学校、または大学院の課程扱いや、「専攻科」とする追加課程で助産師養成課程が設けられているところもある。
妊娠や出産にかかわり、助産行為を行うとされ、必要な監督、ケアおよび助言を行う。
看護師は男性でもなれるが、助産師は日本では女性のみしかなれない(外国では男性もなれる国もある)。
開業助産師
助産師単独で助産院を開業することも可能である。
ただし助産院で請け負えるのは検査で異常がない者の分娩のみであり、帝王切開歴がある産婦、
多胎児、高齢(35歳以上)での初産、その他検査で異常が見つかった場合等のハイリスクの分娩を請け負う事はできない。また産婦人科医に嘱託医として提携してもらう必要があり、嘱託医が見つからない場合は分娩を扱う事はできない。
また、当然資格の制限上、手術などは不可能であるため出産時に容態が悪化したなどの場合は病院への搬送を依頼して貰う事が必要となる。
助産院には助産院内で分娩を行うところと産婦の自宅に赴き自宅出産の介助を手伝うものとがあり
家庭に近い環境で出産できるとして支持する産婦もいる一方、人間の出産は難産になりやすく経過が順調であっても突如急変することも多いため助産院の設備や人員では緊急時に対応しきれなかったり、病院への転送でタイムラグが発生し新生児が死亡する事故が発生し医療訴訟となったり、助産師が罰金刑などの処分を受けたケースもある。
また、開業助産師の一部には大病院での近代医療への拒否感や代替医療・オカルト思想への傾倒から
開業した者もおり、こうした助産師が助産師会の幹部となったりマスコミで美談的に取り上げられたりして論争や批判を招くことも多々ある。
特に2010年前後は助産院の一割が当時強く批判された代替医療「ホメオパシー」に傾倒しているとして問題になった。
また、分娩はまったく扱わず出産後の体のケアや授乳などの相談だけを業務とする開業助産師もいる。