概要
厚生労働大臣の免許を受けて行う医療系国家資格の1つである。
3年以上指定の専門学校や大学に通い国家試験を受ける。
英語のPhysical Therapistの略で「PT」とも呼ぶ。病院によっては「先生」と呼ばれたりもする。
数人以内しか在籍しない病院もあるが、整形外科専門の大病院の様にリハビリテーションに重きをおく病院だとかなり多めにおり、数十人、ときには100人を越える人数が働いていることもある。
医師の指示のもと、主に怪我などをしたり、先天性の障害や病気の後遺症などで体が不自由になった患者のリハビリテーションの指導を行ったり、マッサージや低周波治療などを行っている。
業務の内容は柔道整復師と似ている部分もあるが、柔道整復師と違って、この資格だけでの開業は出来ないため、病院勤務をしていることが多い。
看護師、准看護師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師は一定の条件のもとで、「みなしPT」として正規の理学療法士の指導のもと同様の業務を行う事が出来る。
独立開業したい場合はケアマネージャーなどの資格を後で取得して、介護施設を経営する等している者もいる。整体師の民間資格を取ったりして整体院の扱いで開業する者もいる。
引退したり怪我などで途中挫折した元スポーツ選手がこの資格を取り第二の人生を歩んでいるケースも少なからずある。
プロスポーツ選手の活動歴が無い人でも、学生時代に運動部を何かしらやっていた人の割合は高く、スポーツ関係団体のトレーナー民間資格を取得して高校・大学の運動部強豪校の外部コーチやトレーナーとしての仕事を請け負うケースも多い。プロ野球球団やプロレス団体においてもトレーナー部門に理学療法士の資格を持った者は少なくない。
近年はインストラクターとしてスポーツジムに雇われる者、老人向けデイサービス・リハビリ店(介護保険を使用する店)に勤務したり、パーソナルトレーニング店やリハビリ店を経営したりする者もちらほらいる。
ごく稀にだが、資格取得後プロ入りするスポーツ選手もいる。
2021年度から医療・福祉分野の資格取得のためのカリキュラムを一部共通化して、カリキュラムに1年程度の「基礎共通科目」を設置する計画がある。これは資格に必要となる専門科目を上乗せする“2階建て”のカリキュラム構造で、他の資格を所得する際1年短縮できることが可能になる。
対象は、医療系は正看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、診療放射線技師、臨床検査技師。福祉系は社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、保育士である。
理学療法士の資格を持つ有名人
- 山口弘佑(元野球選手、元日本ハムファイターズ)
- 錦洋幸治(元力士、故人)
- 小川克巳(自民党所属の参議院議員、日本理学療法士協会理事)
- 田中昌史(自民党所属の参議院議員、日本理学療法士協会理事)
- 山口和之(日本維新の会所属の元参議院議員)
資格取得後にプロ入りした者
- 水口創太(福岡ソフトバンクホークス)
- 剛秦龍 祥樹(元力士)