概要
『少年ジャンプ+』(集英社)にて連載中。既刊15巻(2022年7月現在)。13巻以降は第2部になり、タイトルに「After World」が付く。
近未来を舞台に、ほとんど女性しか居なくなった世界でコールドスリープから目覚めた青年が、人類存続のために女性たちから子作りを迫られて困惑しながらも、その原因となったウイルスの謎に挑んでいくSFエロティックサスペンス。
その性質上、「表現が過激な衝撃の問題作」としてアプリでの配信が中止になったことでも有名。
また、アニメ化の際にも影響を及ぼしている。
あらすじ
西暦2040年、医大生の水原怜人は難病にかかり、治療のためにコールドスリープ装置に入って眠りについた。
ところが5年後の2045年に目覚めた怜人は、MKウイルスという男性だけが感染する謎のウイルスによって地球上の99.9%の男性が死滅。女性だけの世界になったという衝撃的な話を聞かされる。
さらに自分が『貴重な資源』であり、このままでは滅亡するであろう人類を繁殖させるために、不特定多数な女子達とメイティング(子作り)をするよう懇願されて戸惑う。
MKウイルスの特効薬を開発し、人類を復興させようとする怜人。実はMKウイルスは人為的にもたらされたものであり、その裏では巨大な陰謀が蠢いていた……
登場人物
ナンバーズと管理官
MKウイルス発生後、世界では100万~500万の男性がコールドスリープ状態で一応生存してはいる。しかしMKウイルスが活動する現在の環境では、外に出れば死亡してしまうため、この環境下で活動できる男性は適応できる体質を持った怜人を含めわずか5人のみ。その5人は「ナンバーズ」と呼ばれ、彼らに人類の命運が委ねられている。
【ナンバー2】
一応主人公。中性的な容姿の青年で、心優しい性格。
2番目にコールドスリープから目覚めたため、通称【ナンバー2】と呼ばれている。
名前に終末(週末)をかけた水曜日が入っている。
医大生だったが、細胞硬化症という病気の治療のためにコールドスリープし、目覚めた後の世界の状況に驚愕する。数々の誘惑もはねのけ、MKウイルスの特効薬を開発し、人類を救おうと奔走するが、所詮は医学生でしかない為、全く状況は変わらずUW日本支部がUW世界支部管理になった事をきっかけにアメリカに監禁される前に海外に逃亡した。
物語開始以前より絵理沙という恋人がいるため、彼女以外と肉体関係を持つことを拒む。そのため他の男性キャラと違いメイティングには消極的。物語の見せ場でもあるサービスシーンを悉く潰してしまうある意味罪深い男。逆に言えば彼の出番が来ると話の年齢規制がグッと下がるため、健全な少年誌のお色気レベルをギリギリのラインで保ちバランスをとる、ある意味で作品の救世主。
長らく巻き込まれるだけの出番しかなかったが、最近では騒動の中でも彼独自の人脈や知識をコツコツと積み上げていく。その結果、自身を被検体として用いることで、命懸けでMKウイルスの特効薬を開発することに成功する。ここにきてようやく主人公の本領発揮といったところか。
水原怜人のメインヒロイン。怜人の専属担当官。彼の恋人・絵理沙に瓜二つなナイスバディの美女。専属担当官を外された後はメイティング候補として側においた。
ハーレム系ヒロインの常ではあるが、主人公より人気がある。
【ナンバー1】
最初にコールドスリープから目覚めた青年。通称【ナンバー1】。
名前に終末(週末)をかけた火曜日が入っている。
陽気で欲望に正直な性格であり、UW日本支部管理時代はどんな女性でも思いのままにできる今の状況を十二分に楽しんだ。一般人なりにメイティングに励んでいたが、UW日本支部がUW世界支部管理になった事でメイティング禁止を伝えられたが、本人も現状で満足していた為、それを承諾した。
水原怜人とはメイティング候補から子供が生まれて父親になる事を喜んで語ったり、UW世界支部に軟禁された事をこっそり通信で愚痴るように仲がいいが、水原妹には彼にメイティング候補に選ばれた事をきっかけに嫌われてしまった。
男性の中ではメイティングに積極的で、現在複数の女性との間に新しい命が芽生えている。やや軽いところはあるが彼なりに女性たちのことは大切に思っており、父親となることの責任感も芽生え始めている。そして怜人に対しても友好関係は続いており、組織から追われる彼に情報を流したりもする。
恭司の専属担当官。火野の要望で水原と連絡がとれるように行動した。
【ナンバー3】
土井翔太(どい しょうた)
3番目にコールドスリープから目覚めた高校生の少年。通称【ナンバー3】。
名前に終末(週末)をかけた土曜日が入っている。
コールドスリープ前はいじめられっ子で、一転した世界の様相に戸惑う。UW日本支部管理時代は思いを寄せていた担任の柚希と結ばれるも、神谷花蓮によって引き離された後は他の女生徒達との肉欲に溺れてゆく。学校生活をきっかけに成長し、神谷花蓮の野望に協力する事になった。
成長促進器技術によって5年後の姿に成長した姿で水原怜人と対話しておりそれなりに好印象をもった模様。UW世界支部相手に神谷花蓮と共にUW日本支部のポジションを獲得しつつ、条件付きでメイティングも許可された。男性が生まれるとUW世界支部に消されてしまう為、メイティング対象が女性しか生まないように対処した。
精神的な成長も見せる彼だが、やはり中身は一応高校生のままなので、時折不穏な雰囲気を出すことがある。読者の中でも評価が分かれやすい人物。
神谷花蓮(かみや かれん)
翔太の専属担当官。常に明るく、翔太にメイティングを推奨するが、その笑顔の裏には壮大な野望を秘めていた。翔太にメイティング候補に指名された時は少し驚いたり、翔太がテロに遭った時は心の底から心配していた為、現時点ではまだ完全な腹黒い人間というわけでもないようだ。
【ナンバー4】
宗教テロ組織によって4番目にコールドスリープから目覚めた製薬会社の会社員。
名前に終末(週末)をかけた木曜日が入っている。
それなりに幸せな人生を送り、妊娠したミキと結婚しコールドスリープしたが、宗教テロ組織に誘拐され、焼印を額につけれられて聖奴隷にされ、ババア相手のメイティングを強行させられ、洞窟の独房に監禁されたとても不幸な人。
現在も拘留された状態は続き、作中では最も不憫な扱いを受けている。
エリサ
木根渕善の世話役。宗教テロ組織イザナミの一員で木根渕善の世話役。目覚めた後の世界の状況を善に入れ知恵した上で「本当にごめんなさい・・・私にはどうする事も出来ない」と謝罪している。
【ナンバー5】
ナンバー5、他の4人と比べて最年少。少年である。玲人、土居らに代わるAWの主役。
名前に終末(週末)をかけた金曜日が入っている。
金村陸の専属担当官少女。何か変な性格。
怜人の関係者
美来が推薦した怜人専属の看護師。グラマラスなボディーので酒好きな女性。怜人をよくからかう。
名前に赤を連想させる朱がついている。
美来が推薦した怜人のボディーガード。怜人に早々に懐いた純粋無垢な少女。子供っぽいうえに小柄だが身体能力は高い。苗字は怜人に尋ねられて「山田?」と疑問符がついているため、本名かどうかは不明。熊を倒した事以外に特に目立った行動はない。
名前に緑を連想させる翠がついている。
解任された美来に代わる、怜人の専属担当官。怜人が子作りしなかったことで解任された美来の件を恨んで怜人を蔑むカタブツだが、自分にはやや甘い。実は美来のことが好きな同性愛者。
解任された美来に代わる、怜人のもう1人の専属担当官。ウイルスに詳しい研究者で、日頃はどもりがちの内向的な性格だが、研究関連の話になると饒舌で大胆な性格に豹変する。
恥ずかしがり屋かつ純情で、怜人には好印象を抱いている。
名前に色をかけた黒の名が入っている。
怜人の妹。甘えん坊で重度のブラコン。世界の情勢に関わらずメイティングに対して嫌悪感をいだいている為、火野のメイティング候補たちには近親相姦を疑われていた。
結果的にナンバー2の兄にメイティングをさせないだけでなく、ナンバー1にトラウマを植え付け不能にしてしまった。「初対面の男と子作り」なんて言われたら当然である。
橘絵理沙(CV:白石晴香)
怜人の恋人。3年前に失踪しており、記録映像で怜人に、MKウイルスは人が作り出したものだと告げた。台湾にて怜人と再会した。現在はとある組織で独自に動いてはいるが、怜人への想いは変わらず、彼とは両思いである。
名前にオレンジ色を連想させる橘がついている。
水原龍
怜人の兄。親代わりに怜人とまひるを育てた。コールドスリープで眠りについている。
メイティング候補たち
恭司のメイティング候補たち
恭司が怜人との初対面を果たす少し前にメイティングに励んだ美女。ミディアムヘアと蜜柑色の瞳孔が特徴。
恭司のお気に入りの女優。実物は映画よりもかわいいとのこと。献身的な性格で、いつも恭司の傍にいる。
ゆかり
恭司の子を最初に妊娠した女性。苗字は不明。中心分けのロングヘアが特徴。
翔太のメイティング候補たち
羽生柚希
翔太の担任。翔太の初体験の相手となり逢瀬を重ねていたが、UWによって転任させられる。
柊春歌
声優やアニメが大好き。中学の頃は翔太同様のいじめられっ子だった。
名前に季節をかけた春の名がついている。
一条奈都
名家のお嬢様。一人では着替えもできない。
名前に季節をかけた夏の名がついている。
東堂晶
バレー部のエース。長身で爆乳。一見クールそうだが、中身は純情。
名前に季節をかけた秋の名がついている。
黒田・レイン・ちふゆ
飛び級で編入した天才少女。プライドは高いが運動音痴。黒田マリアの妹。
名前に季節をかけた冬の名がついている。
柳律香
見かけは派手な黒ギャルだが、意外にウブで一途なタイプ。
他組織
UW日本支部
私利私欲にまみれた部分もあるが、UW世界支部の男性処分の方針には反対していた為、皮肉にも支配構想としては一番マシな組織だった。
鬼原
国務長官外交担当。UW日本支部を支配していた五人の中では一番まともな人物であった為、逮捕後も出番がある。
技術長官
ナンバー2に強制メイティングしようとしたUW日本支部の問題児。メイティングを拒否する怜人を「インポ」と呼び捨てた。ナンバー2達を口封じしようとした為、UW世界本部によって射殺される。
首藤
総務長官広報その他を担当。正体はUW世界本部のスパイで鬼原と他2名を逮捕した。
UW世界支部
男性の子供が生まれた時に処分してしまう為、UW日本支部よりも悪質な組織。
男性の滅亡を目指している。
UW世界本部の使者にしてUW平和維持活動局局長。UW日本支部を支配する白人女性。
男性嫌いだが、メイティング拒否したナンバー2の事は評価している。
名前に終末(週末)をかけた月曜日(Monday)が入っている。
イザナミ
宗教テロ組織で破壊活動を行いナンバー4を誘拐した。UW日本支部の技術長官のような人物が標準で大量にいる。ハーレム環境はUW日本支部やUW世界支部が天国と表現するならイザナミが地獄であると言い切れるほど劣悪である。
出芽
元善の製薬会社の課長かつイザナミのテロ組織の幹部。結婚している善相手に集団メイティングを強行したおばさん。ちなみにおばさんの集団シーンはカットされた。
外伝作品
原作の世界観を一新したもので、物語では原作の登場人物はおらず原作とつながりはないが物語には原作に近い設定で描かれている。
終末のハーレム ファンタジア
剣と魔法の異世界を舞台にしたダークファンタジー。原画はSAVAN。
世界は闇に覆われ始め、地底から現れた魔物たちによって蹂躙され世界の終末が近づいていた。主人公の少年・アルクは想い人のために闇の力を手にし、さらには女性を発情させる特性を持つ。アルクは仲間となった女性たちとともに様々な戦いと試練、世界の危機に臨む。
終末のハーレム ファンタジア学園
ファンタジアをもとにしたスピンオフ4コマ漫画。現代日本の女子校を舞台にしたいわゆる現パロ・学パロのギャグ系。メタなネタも多い。
終末のハーレム ブリタニア リュミエール
ファンタジアとはまた違う異世界を舞台にしたファンタジー作品で、こちらは女子が主人公の異世界転移や逆ハーレムの類。えとう綺羅による漫画で、すでに完結している。
気が強くまっすぐな女子高生・野口エリは駅のホームから落ちたクラスメイトを助けるが電車に轢かれてしまう。気が付くと彼女は異世界の国・ブリタニア光国に召喚されていた。白の魔女の呪いによって国中の女性が昏睡して男だけとなり、白の魔女を倒し世界を救うためエリは光の女神として召喚され、騎士たちから共に戦うパートナーを選ぶよう求められる。
アニメ
2020年12月7日、「2021年内にアニメ化しちゃいます」と言う発表がなされた。その後2021年8月22日に具体的な放送時期などが明らかにされている。
2021年秋アニメとして、TOKYOMX、AT-Xに加えてBSフジにて放送される予定だったのだが、倫理規定の審査などの都合で第2話以降は2022年冬放送として延期、第1話のみ先行放送という形で放送された。
また、テレビでの放送後に実施する予定であったネット配信については1話も含めて2022年冬に延期となった。
延期の理由は、上述概要を見ていただければお分かりいただけると思う。
スタッフ
原作 | LINK / 宵野コタロー |
---|---|
監督 | 信田ユウ |
シリーズ構成 | 髙橋龍也 |
キャラクターデザイン | 小関雅 |
プロップ設定 | コレサワシゲユキ / 灯夢 |
美術設定 | 藤瀬智康 |
美術監督 | 葛琳 |
色彩設計 | 松山愛子 |
撮影監督 | 三上颯太 |
編集 | 萩原うたこ |
音響監督 | 郷文裕貴 |
音楽 | 大川茂伸 |
アニメーション制作 | Studio五組×AXsiZ |
製作 | 終末のハーレム製作委員会 |
関連動画
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進行性骨化性線維異形成症(FOP):こちらは全身の筋肉が骨になってしまう実在する難病。また、FODで読めるのがセミカラー版終末のハーレム。
劇場版超時空要塞マクロス・愛おぼえていますか:大胆に改変・脚色した劇場版で、此方は男の巨人ゼントランと女の巨人メルトランが宇宙規模で争っている。
ガルフォース:アートミック&AICの合作の美少女ハードSFで、此方も敵対する互いの種の存続の為に、失われた男性を復活させようとした。
ヴァンドレッド:男女が争う銀河で、互いの種族を滅ぼそうとする謎の敵に対し、互いに協力し互いの種族を守ろうと宇宙を彷徨う。
パラレルパラダイス:『週刊ヤングマガジン』で連載中の岡本倫による漫画。現在7巻が刊行中。所謂RPG風の異世界に少年が放り込まれて…という定番の話であるが、本作の舞台となる惑星は3000年間一度も男が生まれてこないという異様な設定であり、とんでもなくエッチ描写が多いのが特徴。
大奥:『MELODY』で連載されたよしながふみによる少女漫画。男女の立場関係が逆転した江戸時代の歴史改変もの時代劇。
バビロン(小説):テレビアニメ化の際に途中までは放送されたのだが、放送途中で倫理規定審査などの関係で一時中断したという経緯を持つ。こちらに関してはエロではなくグロ描写の方で中断した個所が違う。
異種族レビュアーズ:内容的に「本当にアニメ化できるのか?」と言われていた中で、本当にアニメ化、その後に一部局では放送打ち切りされた経緯を持つ。
妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ:終末のハーレムの世界観のように人為的による災厄と、美しい楽園に反比例するかの様に、住まう者たちの醜い悪意が集い、渦巻き、蠢く世界。それにクロエとオーロラはドス黒い悪女で最悪のゲスという共通点まである。
アベンジャーズ/エンドゲーム:大災害の影響で大勢の生命が失われて
から5年後の世界で、主人公たちは失なった生命を取り戻すという共通点がある。
私以外人類全員百合:同じくパンデミックの起きた世界だが、こちらは人類滅亡を早期に回避しており、百合の天国。
2009年にゲーム会社「MBS TRUTH」から発売された成人男性向けPCゲームでいわゆるエロゲ。眠りから覚めた主人公以外の男子が謎の病気で滅び、女子だけの世界で子作りに臨むストーリー。両作品につながりは一切ないが、設定がかなり酷似している。