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概要編集

 『週刊ヤングマガジン』で連載中の岡本倫による漫画作品。現在23巻が刊行中。

 所謂RPG風の異世界に少年が放り込まれて…という定番の話であるが、本作の舞台となる惑星3000年間一度もが生まれてこないという異様な設定であり、とんでもなくエッチ描写が多いのが特徴。はっきり言って青年漫画どころか成年漫画である。

 単行本の限定版には設定資料集が付属している。


あらすじ編集

 剣道少年・太多陽太(以下ヨータ)は高校の教室で突如としてテルテル坊主の化け物に襲撃され、教室の窓から突き落とされてしまう。死を覚悟するヨータであったが、目を覚ましたのは深い森の中だった。

 が二つ輝き、怪鳥が飛び交う眼前の光景に唖然とするヨータの前に、を連れた美しい少女が現れる。聖騎士ルーミと名乗った彼女は、ヨータが触れた瞬間に発情して腰を抜かしてしまった。


 この世界は30世紀もの間、一度の男も生まれなかった狂った惑星。20歳になると命を落とす少女たちを救うため、ヨータは星の支配者「嫉妬深い神」を滅ぼすことを決意する…。


世界観編集

 本作に登場する惑星には「男」が1人として存在せず、ルーミの所属するシーザー王国を始めとする国家では、城から定期的に赤子(勿論、全員女)が運び出されてくる。女たちは生まれながらに頭に赤い宝珠のような飾りがついており、外すことはできない。彼女たちの寿命20歳と短く、その日を迎えると消滅する(作中では崩月と称される)。もちろん彼女らは自分の誕生日を知るすべがないため、成年が近づくと死滅の恐怖に怯えたまま日々を過ごすこととなる。

 男性とセックスをすることでこの呪いは解除され、には環状のアザが刻まれる(一部、刻まれない者もいる)。

 また、その余りにも短い寿命のため、知識の習熟と後継がままならず、書物はあれど文字の読み方が失われており、数字計算の概念もない(通貨制度すら無い)。そう言った事情から、文化や生活水準は中世レベルの低さのまま向上の兆しもなく、建物武器なども細かな維持管理が行き届いていない。その一方で、何故か日本語で会話が成立し、サユリの店には日本語の看板や幕に商売文句が書かれている。国家(というか集落)ごとに文明水準のレベルは格差が大きいようだ。

 一方で酔っぱらったルーミが「わらひはヨータの性欲処理マシンらろぉ」などと爆弾発言をかましており、本当に文明が原始世界のままとは思えない所もある。


 この世界の女性は男性に対する免疫が全く無いため、男が触れた瞬間、即座に発情する。これは精神力で耐えられるわけではなく、肉体が自動的に反射してしまうようで、前述のアザが出来たとしてもこの体質は変化しない。

 他の食肉用の動物などの存在から男(オス)と言う「性」の存在は知っていても人間の男性は長年の不在から、強い興味と、嫌悪感や忌避感(後述の天敵カルの性質も大きな要因となっている)の対象となっている。更に同性であろうとも裸を見られる羞恥心は強い傾向にあるが、性的欲求の発散のためにレズセックスを行う者も少なからずいるらしい。


 また、本作には様々な怪物が登場するが、多くは体のどこかに急所があり、そこを攻撃すると光になって消し飛ぶ(急所を外して普通に殺害すると死体は残る)。

 こうした怪物から子供や非戦闘員を守るため、大抵どこの集落にもガーディアンと呼ばれる戦士が存在しており、彼女たちはいずれも崩月間際の高年齢層から選抜される。ガーディアンは、資質があるエリートを幼い頃に兵隊蟻のように選抜するシステムとなっている。


主要人物編集

ミースの町編集

この町の武器は白の属性(太陽の力)を有しているらしい。ミースの町はガーディアンの育成施設も兼ねており、他の町のガーディアンもここで修業を積む。


太多陽太(ヨータ)

 本作の主人公。中性的イケメン。都大会準優勝の腕前を持つ剣道少年で柔道経験者。前述の経緯でシーザー王国に漂着し、女性の格好をして声を変えるアメを舐めることで女性のフリをしている。父親がRPGマニアのため、異世界のモンスターにもある程度の知識はあった。

 外見は可愛いがかなりのムッツリスケベであり、発情した女たちに対してはベッドヤクザと化す鬼畜野郎。但し、ジーニアスにより性行為で破瓜をさせないと短命の宿命による救済も兼ねており、異世界に来た理由を求め、日本の死生観に従い、世界を救いたいと言う価値観も持っている。

 慕情なのか肉欲なのかセフレ的な友情なのかは定かではない(多分本人も考えてない)が、相方であるルーミに対しては「必要があれば今すぐにだって交尾したい」などと発言するほど気に入っている。


ルーミ

 メインヒロイン。『クインテット』の一人で聖騎士。ハイレグで爆乳。年齢は18歳。顔つきはヨータが憧れている幼馴染の少女に似ている、というか全く同じ

 生真面目だがドジでポンコツ。ヨータに骨抜きにされ西野カナの歌詞の如きめんどくさい発情を繰り返す。その上、嫉妬深くて面倒くささに拍車をかけている。あと母乳が出るが最近作者も忘れがち。

 作中ではかませ犬になりがちであるものの、当たり前であるがヨータなぞ足元にも及ばないほど強い。サンドリオの町では居合抜きで拳銃の銃身をぶった切った


リリア

 『クインテット』の一人で弓使い。ボクっ子で短髪、無乳の幼児体型。耳年増。ヨータに死ぬほど恋い焦がれる。


ミサキ

 『クインテット』隊長(的な立ち位置にいつの間にかなっていた)の忍者。東洋風の外見をしている。ダガー二刀流で闘う。クールに見えるがやっぱり発情するとダメダメになる。


モモ

 『クインテット』所属の槍使い。巨乳であり大人な女性と見せかけておいてかなり自分勝手。ヨータを逆レイプして返り討ちに遭う。


ハル

 『クインテット』所属の守護騎士。冷静な人物。前髪が少し長い。

 クインテット最年長であり、ヨータの眼前で崩月を起こして死亡。その悲劇的な末路は「嫉妬深い神」への怒りをたぎらせる引き金を引く(のだが次のエピソードではクインテット全員との5P合戦になってた)。


リールの町編集

 この町の武器は青の属性(海の力)を有している。


ティア

 リールの町のガーディアン『トライデント』の一人。髪をサイドテールにした巨乳の美少女。三又の槍の使い手。クールな性格で、脇汗が唯一の感情表現。料理上手。


ハナハナ

 『トライデント』の一人で背が高くルーミ以上の爆乳。おっとりした性格だが知性的で、トライデントの中で最も理解力が高く「数字」の概念を知ってからわずか1日で加減乗除を全て使えるようになる。ダガー使いだが近視


ピナコ

 『トライデント』の一人で使い。たぬき顔の女の子で髪を4つ縛りにしている。小柄。何か書く仕事をしているようだが…。


マカナ

 リールの街唯一の帆船「プレジア」号の操舵手の少女。巨乳の方。


リノ

 マカナの助手で自称応援係。貧乳の方。ケロロ軍曹のようなしゃべり方をする。

 ブーメランを武器に使う。


サンドリオの町編集

 「嫉妬深い神」を封印しているとされる砂漠の町。周囲を竜巻に覆われている。

 ここのみ、他の町に比べやたら文明が発達しているが…。


バニーユ

 サンドリオの4大ガーディアンの一人。眼鏡三つ編みメイド服フリントロック式のピストルと、いきなり世界観をぶっ飛ばしてきた美人ガンナー。他の女性たちと同じく、スカートの前部分だけを切り落しエプロンでパンツを隠している。

 捕えたヨータをサンドリオに監禁し、全ての国民と交尾を行わせて崩月の呪いを解除しようと目論む。


エルザ

 ガーディアンの一人で大鎌使い。好戦的で極度のサディスト。

 崩月を迎えており、ヨータとの成功を行うも間に合わずに死亡する。


アマネ

 ガーディアンの一人で太刀持ち。左目に眼帯をしている東洋風の女性。


カヅチ

 ガーディアンの一人でウォーハンマー使いの怪力女。室内でも飛行帽を外さず、ハイレグレオタードの上からサスペンダー付きのホットパンツを履きこなす。


マヤ

 単眼鏡を付けた学者風の女性。沿岸で倒れていたルーミたちを保護する。嫉妬深い神の暗殺を画策するレジスタンスの幹部。


アルル

 マヤに同行しようとする道化師の少女。サンドリオの町のガーディアンを目指していたが実力不足で落選したらしい。ドジでマヌケ。


アルスレイヤの町編集

シーザー王国の北部に位置する町で、六角形の城壁で囲まれている城塞都市。国母の直轄領でもあり、ピアノ達6人のガーディアンに加えて上位ガーディアンであるユーマ達グランドスール3名が常駐する等、相応の布陣が敷かれている。また、各地にガーディアン育成の師範を派遣しているのも特徴。


ナクタ

 シーザー王国最強の戦士にして、近衛兵団団長を務める大将校(グランドフィシエール)である凛々しい金髪の女騎士。主君である国母に強い忠誠を誓い、命令とあらば大量虐殺も厭わない冷徹さを兼ね備える。

上記の肩書に加え、魔剣「フラガラッハ」の持ち主であるだけあってその戦闘力はトップクラスに高く、陽太とルーミ達ガーディアンを合わせた6人相手でも圧倒する程。


ピアノ

 アルスレイヤのガーディアンの一人でモーニングスターの二刀流の使い手。ナクタに好意に近い尊敬の念を抱いている。


ロミー

 アルスレイヤのガーディアンの1人で徒手空拳の使い手だが落ちこぼれであり、その劣等感を埋める為に書物の中に登場するロボットを見て、自身をロボットと思い込む事で自尊心を保っている。語尾に「~デス」と付けて喋るのが特徴。


メイ

 ガーディアンの一人でトンファー使い。精神年齢が幼く、嘘がつけない正直な性格をしており、ガーディアンとしての職務よりも自分の身の安全を最優先に動く。ロミー同様、独特の語尾をしており、こちらは「の」または「なの」


ユーマ

 グランドスール3名の筆頭で、大剣の使い手。「公平公正」を重んじる清廉潔白な性格で、アルスレイヤ住民からの信頼は厚い。トリスとは公私共に互いを想い合う仲。


トリス

 グランドスールのナンバー2にして斧の使い手。博識な長髪の美女であり、お嬢様口調で話す。


ミミ

 グランドスールの末席でムチの使い手。黒いセミショートを真ん中分けした髪型をしており、三白眼と語尾に「にゃ」と付く喋り方が特徴。規則に厳しく、例外を嫌う杓子定規で陰険な性格の持ち主である為、グランドスールの中では最も人望が無い。


サーニャ

 アルスレイヤに住まう魔女。岩石を刳り貫き改造した屋敷に住む。五百年前に人間を喰い殺して以来、人喰いを止めた為に老化して老婆の姿になっている。


カルンナッハの町編集

嫉妬深い神を殺せる武器で、男にしか扱えない神殺しの剣が保管されている町。

町と言っても規模は小さく、どちらかと言えば施設に近い。


リーメアリー

 カルンナッハを統括している上位ガーディアンで、次期将軍と目される才媛。


ハイランダー

 大柄で男勝りなハイエルフ。三千年も長く生きており、その見識を活かしてリーメアリーのご意見番としてカルンナッハの運営に携わる。人間の事を「恨まれてもすぐ死ぬ存在」と見下しており、街の運営に対しても「面白いから口は出すが面倒臭いから手は出さない」事を身上とする等、ハイエルフらしく性格は悪い。

実は隻脚で三千年前にニーナと呼ばれる人物によって片足を失い、現在では義足を着けている。



敵対勢力編集

国母

 シーザー王国を統治する女王だが、その素顔を見た者は誰もいない。数千年もの長い間、国を統治して来た為に陽太からは魔女と思われている。男の事を災厄を齎す存在だと危険視しており、陽太と交わって非処女となった者も含めて粛清する様にナクタに命じた。


黒き夜明け編集

嫉妬深い神

 舞台となる世界に呪いをかけた元凶。


カイ

 嫉妬深い神の手下の一人である海の魔女。リールの町で1000年前から暗躍し、若さを保つ為に人間の胆嚢を喰らって来た。


ガリア

 銀髪の悪魔と呼ばれる、嫉妬深い神の手下の魔女の一人。最も残酷な魔女らしい。


非人類(友好的な種族)編集

サユリ

 エルフ。ミースの町の近くにマジックショップを営む猫耳の女。情報通で、異世界人の事を知っている。女声になる飴をヨータに売った。


ジーニアス

 シーザー王国の土地神で白八咫烏(外見はヒヨコっぽい)。シーザー王国から離れることのできない自分に代わり世界を変えるためにヨータを導こうとするが、基本投げやりで口も悪く、ルーミから焼き鳥にされそうになるなど威厳は全く無い。


リル

 シーザー王国の外れにある海辺の町リールの地縛神。パソコン右下のイルカのような外見。


ヴォルカン

 打ち捨てられた砂漠神殿の地縛神。眼帯を嵌めたトカゲのような外見。関西弁で話す寂しがり屋。


ノア

 リールの町に姿を現す謎の幼女。100年以上前から生きている。処女には見ることは愚か、触れる感覚すら与えられないほど存在が希薄。母の持つクリスタルの欠片を探し、砂浜を掘っていた所をヨータに出会い、20年に一度の大干潮の夜に掘削を行ってもらう。


リルドール

 ノアの母親。邪悪な怪物により100年前に海底に封印されていた。正体は人魚(メロー)。


非人類(非友好的な種族)編集

ハイエルフ

 サンドリオからアルスレイヤの間に広がる森に住む種族で、女性しかいない。外見はテンプレなエルフのそれで、寿命と言う概念が無い為に短命な人間を見下しているが、嫉妬深い神の存在は非常に恐れている。


サキュバス

 男に淫らな夢を見せて精気を吸う淫魔。館を構えて獲物が来るのを待ち受けており、近くを男が通り掛かろう物なら精液の匂いを嗅ぎ付けて襲い掛かる。男が襲われたが最後、催淫効果の有る息を吐で発情させられ、そのまま死ぬまで精液をしゃぶり尽くされてしまう。尚、彼女達が吐く息は女性にも有効だが、その場合は気絶するだけで催淫効果は無い。



野生生物編集

ユニコーン

 処女厨。


バイコーン

 非処女厨。


ゼロコブラクダ

 砂漠で飼われている家畜。コブを持たないので馬の様に乗りこなせる。


怪物(敵)編集

カル

 四ツ目の黒い肌をした人間型の敵。女と見るや即座に犯す外道で、精液常人を即死させる程の猛毒平手打ち一発で槍の刃先を壊すほど強靭な体をしている。顔の4つの眼のうちのどれか一つが核であり、そこを潰さない限り首を刎ねられても平気で動き回る。男が大嫌いで、ヨータが現れるとすぐさま逃げ出す。


リザード

 巨大な肉食トカゲ。急所は額。こいつに限らず、急所を攻撃されるとモンスターはになって消し飛ぶ。


ギガサンショウウオ

 毒ガスを吐く巨大両生類


ワーウルフ

 型の野蛮な獣人。急所は喉。


テラゴーレム

 人間を一掴みにする巨大な岩石巨人の塊の為全身が頑丈で怪力を持つため、額の紋章(急所)を攻撃しない限り倒せない。なぜかヨータを集中攻撃しようとした。


ケートス

 「くじら座」のモデルとなった海に住む怪物。クジラとオオカミとカバを足したような毛深い巨大な怪獣(絶滅した古代鯨「アンブロケートス」にも似ている)。捕食ではなく殺戮のために人間を殺す残虐な知性を持つ。

 正体は嫉妬深い神の手下である海の魔女カイ。白の属性の武器以外ではすぐさま再生する特異体質。


グラコス

 無数の目を持つタコのような怪物。日本では海坊主と呼ばれるらしい。凪の時に船を襲う。再生能力を有しており、白の属性の攻撃で無ければすぐさま復活する。


サンドワーム

 ガリアの本性で、口が円形で無数の牙が生えた、巨大なミミズ型の怪物。だが実際はミミズではなく、それに似た姿のドラゴンで弱点は顎下の逆鱗。


ヒュドラ

 複数の首を持った大蛇型の怪物で、単眼の頭部が特徴。その正体はグランドスールの1人であるミミ。首を斬られても直ぐに再生してその数が増える上、口からあらゆる物を溶かす毒液を吐き出す。赤く熱した剣で首を斬られると再生出来ないのが弱点で、そのまま首を全て斬り落とされれば死ぬ。


関連項目編集

公式が病気 これはひどい 転生 これなんてエロゲ?























以下、第7巻以降のネタバレ注意






















 本作の舞台となる惑星は地球、それも現代文明が滅亡した遠い未来である。

 月が二つあるように見えるのは2つ目の月自体が紛い物(巨大な目が付いている)だからであり、サユリの店で日本語が通じるのもそのためである。

 メローが言っていた通り、過去の世界(というのも推定である)から「男性」が過去に何度か転移したことがあり、カイ(=ケートス)も元は過去の世界からやってきた「男」と交尾をした人間である。

 更にまだ単行本未収録の現在連載しているエピソードでは「嫉妬深い神」の正体も明かされ、世界の謎が徐々に解き明かされている。

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