ここでは主に昭和22年制定の教育基本法及び学校教育法における制度(6-3-3-4制)における日本の中学校について解説する。
概要
学校教育法45条により、『小学校における教育基礎の上に、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を施すことを目的とする』学校と定義されている。
一般的な中学校では、月曜日から金曜日または土曜日に、朝から午後まで5~7時間の授業が行われ、ほぼすべての学齢期の中学生は、この時間帯に学習活動を行う。
しかし何らかの事情で学校に通えない学齢超過者(4月1日時点で15歳以上の人)については、一般的な中学校に新入学・編入学しようとしても拒否される場合もある。
そのため「夜間部」「夜間学級」等と呼ばれる夜間中学校(参考)や中学校の通信教育(かつては80校あったが現在は東京と大阪の2校のみ)もある。
また、持病などで長期の入院生活を余儀なくされる者の為に、医学大附属病院などを中心に院内学級として、中学校教育を施す施設がある場合がある。
最近は公立で地域によっては小中一貫の義務教育学校(小中一貫校)、また中高一貫(中には近隣の高校との連携体系の物も)の学校もある。
英訳
現在の6-3-3-4制は、バッサリと言ってしまうと1947年当時のアメリカ合衆国の制度のコピペであるため、その筋に則ってよく使われるアメリカ合衆国方式の英語であるJunior High Schoolと訳されることが多い(地域によってはMiddle Schoolの場合(アメリカ合衆国でも州によって呼ばれる)がある)。※また、正式上の表記はLower Secondary Schoolと言う。
「旧制中学」
旧学制法(明治8年制定)下における中学校令で制定された6-4(5)-3-3制時代の中学校。義務教育ではなかった。昭和22年以降の制度施行の際にほとんどが現制度下の高等学校となった。→高等学校も参照
戦後の中学校に相当する教育機関は、高等小学校(略して高小)である。
旧制中学校は5年制で、男子で尋常小学校卒業が条件で、高等小学校(2年生)卒業後に入学もできた。
また旧制中学校の4年生は、卒業を待たずに(1年の飛び級をして)、上級学校たる高等教育機関(高等学校、大学予科、高等師範学校、(高等商業学校、大学専門部 (旧制)など)専門学校、陸軍士官学校、海軍兵学校、高等商船学校など)に進学できた(四修)。
また、2年修了で師範学校に進学できた。
女子の場合は高等女学校(4年制)が同じ位置付けであった。また、中学校(旧制)・高等女学校・実業学校を「中等学校」、通称・「旧制中等教育学校」と呼ばれ、ほとんどが戦後の学制改革で新制高等学校となった。