概要
旧称は九州帝国大学 。1867年設立の賛生館を起源とし、1903年に「京都帝国大学九州医科大学」が現・馬出キャンパスに設立され単科大学になった。1911年に京都帝国大学から「九州帝国大学医科大学」として独立、さらに分科大学として工科大学を設置してめでたく総合大学となった(九大はこの年を大学創設年としている)。
その後戦後の教育改革により、1947年「九州大学」に改称。2003年に九州芸術工科大学と合併、本学芸術工学部とした。2011年には創立100周年を迎えている。
本部は長らく東区の箱崎キャンパスに置かれていたが、福岡市西区と糸島市にまたがる伊都キャンパスへの移転事業が行われ、2014年には本部が伊都キャンパスに移転した。
組織
2020年現在、文学部・教育学部・法学部・経済学部・理学部・医学部・歯学部・薬学部・工学部・農学部・芸術工学部・共創学部の12学部があるほか、多数の大学院・附置機関などを置いている。2000年の組織改編で、それまで「〇〇研究科」と名乗っていた大学院を「〇〇学府」と「〇〇研究院」に分割。院生の所属先が前者、教授などの所属先が後者と理解しておけばだいたいあってる。
キャンパス
- 伊都キャンパス
文・教育・法・経済・理・工・農・共創の各学部と、全学教育(1年〜2年前期)などが使用するキャンパス。六本松・箱崎両キャンパスの統合移転先として2005年に誕生し、2018年に"完成"した。約275ha(東京ドーム約60個分)と単一の大学キャンパスでは日本一の広さを誇る。ただし福岡市の西はずれにあるため交通アクセスは非常に悪く、博多駅・天神から当キャンパスに向かう場合は西鉄バスの都市高速経由の路線を利用するか、一度JR筑肥線の九大学研都市駅に向かい昭和バスの路線に乗り換える必要がある(いずれにせよ、天神から45分くらいは要する)。
- 馬出キャンパス
医学部・薬学部・歯学部などが使用するキャンパスで、読み方は「まいだしキャンパス」。九大病院があるため、一般の人が訪れることも多い。2009年には九大病院の新病棟が、11年の歳月と1000億円の経費をかけて堂々完成した。ひきこもりに特化して研究を行うラボもある。
アクセスは福岡市営地下鉄箱崎線の馬出九大病院前駅か、JR鹿児島本線・篠栗線の吉塚駅が便利。
- 大橋キャンパス
芸術工学部などが使用するキャンパス。かつての旧九州芸術工科大学から引き継いだもので、ユニークな実験設備が数多く揃っている。またメインキャンパスの伊都で開かれる「九大祭」とは別に、「芸工祭」という学園祭が単独で毎年行われている。アクセスは西鉄天神大牟田線の大橋駅が便利。
- 筑紫キャンパス
学部は置かれていないが、総合理工学府などが使用するキャンパス。教育機関というより研究所としての色合いが濃い。そのため大半の学生には縁のないキャンパスだが、実は桜やカエデ並木の美しい場所でもある。アクセスはJR鹿児島本線の大野城駅か、西鉄天神大牟田線の白木原駅が便利。
- 別府キャンパス
学部や大学院は置かれていないが、九大別府病院が使用するキャンパス。温泉地として有名な大分県別府市にあり、そもそもは温泉療法の研究をするために開設された。アクセスはJR日豊本線別府駅から亀の井バスの路線を利用。
- 旧:六本松キャンパス
かつて全学教育などが使用していたキャンパス。2009年にその機能を伊都キャンパスに移転し、現在は商業施設「六本松421」や福岡地方裁判所などが跡地を利用している。なお2017年には九大の法科大学院が箱崎から六本松421内に移転してきたため、九大と全くかかわりがない土地になったわけではない。アクセスは福岡市営地下鉄七隈線の六本松駅が便利。
- 旧:箱崎キャンパス
かつて文・教育・法・経済・理・工・農の各学部などが使用していたキャンパス。福岡空港に着陸する飛行機が真上を通過しており騒音が激しい。1968年には米軍機が墜落する事故まで発生、学生運動の火種にもなった。2018年に機能の大部分を伊都キャンパスに移転したが、赤レンガの歴史ある建物など(の一部)はその後も保存されており、総合研究博物館などの組織が当地にとどまりつづけている。その他の跡地は地元企業が利用に際して立候補している。
アクセスは福岡市営地下鉄箱崎線の箱崎九大前駅かJR鹿児島本線の箱崎駅、あるいは箱崎線・西鉄貝塚線の貝塚駅が便利。
余談
西鉄福岡市内線以来伝統ある名前であった「九大前」バス停は、箱崎キャンパス移転後「箱崎三丁目」に改称された。
主な卒業生
関連タグ
旧帝大:北海道大学 東北大学 東京大学 名古屋大学 京都大学 大阪大学