概要
北に瀬戸内海を望み、東には黒潮が流れるため魚介が豊富に獲れる。
気候は温暖湿潤気候だが、内陸部は標高の高い山が多いため、寒暖が激しく雪が積もることも珍しくない。
そのため冷涼な気候でも育つ麦が古くから育てられ、麦焼酎はこの地方の特産である。
名物もやせうまやだんご汁など麺類が多い。
マイナーどころでは長湯温泉などの炭酸泉や、寒の地獄のような冷たい温泉もある。
県庁所在地は大分市。隣接県は南に宮崎県、西に熊本県、北西部に福岡県、海を隔てて東部に愛媛県、北東部に山口県である。
大分県は戦国大名・大友氏の滅亡後、福岡藩・黒田氏、小倉藩・小笠原氏、佐賀藩・鍋島氏、柳川藩・立花氏、熊本藩・加藤清正・忠広父子⇒細川氏、鹿児島藩・島津氏のような巨大な城郭を居城とする有名な大大名はおらず、黒田官兵衛が城主となった中津城を除けば、中小の藩が林立して小規模な城郭を築いたことで知られる。
瀬戸内海につながっていることから関西圏と九州を結ぶカーフェリー・さんふらわあ(大阪―別府、神戸―大分)が就航しており、飛行機・鉄道に次ぐ交通ラインとして機能している。
また、大分県知事を務めた平松守彦氏の発案により「一村一品運動」が行われている。
大分県は九州にありながら九州らしくないといわれる要因として山に囲まれて九州他県に行くよりも瀬戸内海地域の移動が非常に便利だった事が影響している。
そこから関西や中四国のつながりがあったことが気質的に九州らしくないといわれる要因となった。
前述の通り、航路で関西方面の便が充実していた事も福岡より四国や阪神方面の影響が強いといわれる。
又、苗字に関しても佐藤や後藤など九州では少数派といわれる藤原氏由来の苗字が多い(藤原由来の苗字は東日本に多い)。
市町村
北部
中部
西部
南部
名所
- [[大分市…県庁所在地。高度成長期以降、臨海工業地帯が発展。県庁は府内城跡の近くにある。
- 別府市…九州有数の温泉地、地獄(さまざまな色のついた温泉)を巡る観光バス・バスガイドは別府で発祥したと伝えられる。
- 国東半島…大分県東部にある半島、大分空港はこの半島の海沿いに置かれるほか、山岳仏教の聖地として知られ、岩に仏を彫刻した磨崖仏、大小さまざまな寺院がある。
- 臼杵磨崖仏…岩をくりぬいて作られた仏像。長年の時を経ていたため頭部が落下していたが、修復され、現在、創建当時の姿となっている。
- 中津市…黒田官兵衛が豊臣秀吉より所領を与えられたことで知られ、中津城は細川氏、小笠原氏、奥平氏の時代を経て明治へと至った。
- 青の洞門…耶馬渓町(中津市)。江戸時代後期、禅海和尚の手によって掘られたトンネル。完成するまでは急傾斜で知られる競秀峰と山国川を川沿いに通行するしかなく、多くの死傷者を出していたと伝えられ、完成までに13年を要したとされている。
- 宇佐市…和気清麻呂が神託を得た宇佐神宮の所在地として知られるほか、鶏の唐揚げを地域の特産としていることでも知られる。なお、余談ながら「宇佐」はローマ字に読みすれば「USA」となるため現在も話題になっている。
- 宇佐神宮…和気清麻呂が神託を得たことで知られる。神馬として白馬がおり、天皇・勅使を迎えるための「御成門」(一般非公開)が作られている。
- 日田市…「九州の小京都」と言われる観光地、盆地にあることから夏は暑く、冬は寒い。江戸時代には幕府の直轄領であり、豆田町は江戸時代の面影を残すことで知られる。
- 咸宜園(日田市豆田町)…幕末の儒学者・広瀬淡窓の私塾、福沢諭吉、大村益次郎らを輩出したことで知られ、現在も遺構が残されている。
- 竹田(たけた)市…江戸時代には中川氏が7万石で支配した城下町として知られ、作曲家・滝廉太郎の故郷としても知られる。中川氏の居城・岡城は滝が「荒城の月」を作曲するのにイメージしたと伝えられている。(ちなみに「荒城の月」の作詞家・土井晩翠は仙台藩・伊達氏の居城・青葉城をモチーフにしていたと伝えられている)
- 原尻の滝(豊後大野市)…別名「大分ナイアガラ」。アメリカ・カナダの国境にある「ナイアガラの滝」を小型化したようなパノラマで知られる。水量はもちろん本物に遠く及ばないが、迫力ある風景は「大分ナイアガラ」の名に恥じない。
- 伐株山(きりかぶやま、玖珠町)…標高685.5M。盆地にそびえる特徴ある山、切り株がそのまま山になったような感慨を人々に与える。
- 久住山…日本百名山のひとつ、標高1791M。
- 祖母山…日本百名山のひとつ、標高1756M。
交通網
鉄道
鉄道はJR九州のみで、私鉄は1975年までに全廃された。
鉄道事情は決して良いとは言えない。これは日豊本線などでも単線区間が多い上、日豊本線以外の路線が基本的に単線区間が多いため。
そして鉄道は大分駅を中心にした構造になっており、鉄道だけを利用する場合は大分駅を経由した移動が中心になる。
かつては東京や大阪に直通する列車も運転されていたが、現在は北九州市や福岡市をはじめとする九州島内諸都市との連絡に重点が置かれている。別府から久大本線を経由して博多まで走る特急「ゆふいんの森」は、観光列車として人気がある。
道路
こちらも良いとは言えない。
前述の通り、九州他県に行くには山越えしなければならない他、山側は基本的に片側1車線の道路が多いので非常に移動面としてもあまり良いとは言えない。
海沿い地域で道路事情が良い一方、山間部の悪さが目立つ。
航路
航路こそ充実している一方、九州方面の航路が少なく代わりに愛媛などの中四国や近畿圏方面の航路が多い。
県民性
郷土意識は強くなく、個人主義の傾向が強い。個と個のいがみ合いが強く、「赤猫根性」と呼ばれることも。
男性はシャイな面が出やすく、話し下手かつ負けず嫌いになりやすいため、独断になりやすいし、誤解もされやすい。女性は社交的であり、同性での付き合いも大事にする性質がある。付き合い出すと男女ともに尽くし、浮気は許せぬタイプである。
別府・由布院・臼杵・中津・日田で細かく異なる。
大分県出身の主な人物
政治家
学者・教育者
プロ野球選手
大相撲力士
声優
別府市出身
中津市出身
臼杵市出身
漫画家
小野不由美 中津市出身
惣領冬実 別府市出身