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概要

この学問自然科学の一つであり、自然界に見られる現象には何らかの法則が見いだされるものがあり、それを見つける、あるいは研究するものである。この学問は数学と深い関係性があるため数式が登場する。またほかの自然科学の内容にも深いところでかかわってきている。

分野を大きく分けると

物質の運動を扱う……古典力学

温度や熱の変化と気体のエネルギーを扱う……熱力学

電気と磁気、光などの電磁波を扱う……電磁気学

固体の変形・破壊や流体の運動を扱う 連続体力学

原子よりも小さい粒子の性質を扱う……量子力学

の5つにわけられる。

pixivでの利用

物理学自体に関する解説的な作品の他、物理学的な話を元にした創作イラストなどが存在するが、それらの用法の場合単に物理タグがつけられているものの方が多いが、物理には別の意味も存在する。

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  • A piece of rum raisin - 第1ユニバース

    第2話 メグミの覚醒2、1978年5月5日(水)

    マルチバース(多元並行宇宙)は可能性のある複数の宇宙の集合である。多元宇宙はすべての存在を含み、そこには、われわれが一貫して経験している歴史的な宇宙に加え、空間、時間、物質、およびエネルギーの全体と、そして、それらを記述する異なる物理法則および物理定数なども含まれる。 そういう無限に存在する宇宙の中で、空間、時間、物質、エネルギーの全体、それらを記述する物理法則および物理定数が非常に似通った宇宙が隣接し並行して存在していた。 その中で、4つの宇宙の話をしよう。これはその中の第1ユニバースのお話。 ブラックホールに飲み込まれたものがホワイトホールへ向かって移動する際に通るトンネルのような領域のことをワームホールと言うが、実際に物質がブラックホールに飲み込まれたら、ブラックホールの潮汐力によって引き伸ばされる。ブラックホールに近づきすぎた恒星でさえ、その強大な潮汐力によって引き裂かれてバラバラになり、ブラックホールに呑み込まれてしまう。もちろん、生物が生き延びられることはない。その生物のデータを除いては。 ブラックホールに飲み込まれたものが、同じ宇宙(ユニバース)にあるホワイトホールから出てくることもあるが、多元宇宙(マルチバース)世界の別の宇宙(ユニバース)にあるホワイトホールからも出てくるものがある。なぜか、多元宇宙(マルチバース)は、ブラックホールとホワイトホールの物質のやり取りによって、物質の総和を保ち、均衡しているようだ。そして、やり取りされるものは、物質だけではない。データもやり取りされているのだ。生物のデータすらも。 そういった無数にあるマルチバースの中に、非常に近接した(つまり、その世界の様相が似通った)三つのユニバースが存在した。それらを仮に第一、第二、第三ユニバースと呼ぼう。無限に伸びる三つの時間線で、極小の地球という世界、その中で、西暦と人類が呼んでいる時間の1970年代後半から2025年頃までにさまざまなことが地球に起こる。 第三と呼ばれる世界の2008年頃の日本で、東京大学宇宙線研究所主任研究員の小平一平博士と彼の助手の加藤恵美博士は、ニュートリノの研究に従事していた。彼らが気づき始めたのは、ある方向からのニュートリノの漸次的増大だ。その方向には、地球から150光年の距離を隔てて、ペガスス座IK星Aがあった。ペガスス座IK星Aの自転軸は観測によると地球を向いている。その角度のズレは0.5度である。 ペガスス座IK星Aは、いつ極超新星爆発を起こしてもおかしくない恒星である。爆発が起こった時は、致命的な電磁波が発生する。その流出は自転軸に沿って、円錐状に角度二度でライフルの弾丸のように打ち出される。電磁波の中には、ガンマ線も含まれている。それらの電磁波が飛来する前に、爆発によって発生したニュートリノが飛来するという研究結果がある。 小平と加藤は、ニュートリノの漸次的増大の統計データにより、ペガスス座IK星Aが極超新星爆発する可能性が第三の時間線の2021年から2025年の間と予測した。 第三ユニバースの2008年9月、小平と加藤は、スイスとフランスの国境にある世界最大のLHC(大型ハドロン衝突型加速器)を有するセルン(欧州原子核研究機構)を訪問していた。そこには、偶然、日本のKEK(高エネルギー加速器研究機構)とJAXA(宇宙航空研究開発機構)から派遣された宮部明彦博士、森絵美博士、湯澤研一博士も滞在していた。広報担当として、日経サイエンス契約ジャーナリストの岬麗子も同道していた。セルンで彼らを迎えたのは、主任研究員の島津洋子博士とアイーシャ・ジャヤワルダナ博士だった。 彼ら八人がセルンの島津のオフィスで、LHCの始動に祝杯をあげていたその時、溶接漏れからのLHC(大型ハドロン衝突型加速器)のヘリウム流出事故が発生した。超伝導状態が維持できなくなり、クエンチが起こった。制御不能の大量のガンマ線と陽電子が流出した。既に、5TeVエネルギー(5兆電子ボルト)相当まで電流を上げていたLHCがニュートリノ、陽電子、ガンマ線をどの程度が放出してしまったのか、放射線検出器が飽和状態になってしまったので、未だにわからない その時、偶発的に第三と第一を結ぶワームホールを通って、彼らの部分的な記憶データが、第三から第一へと、逆に、第一から第三へと移動した。この奇妙な現象に興味を持った湯澤とアイーシャは、人為的に記憶データを他のユニバースに送信する方法を研究し始めた。 その研究で、第一と第三の時間線は、第三が二十五年先行している(つまり、第三が2025年の時、第一はまだ2000年)こと、第三と第二はほぼ同じ時間線であることが判明した。つまり、彼ら八人の記憶データを第一の彼ら(類似体と呼ぼう)に送信できれば、第三よりも二十五年遅れている第一で、極超新星爆発によるガンマ線バーストでの種の大量絶滅を防ぐ対策を立てられるのではないか?と小平は考えた。 2015年、不完全ながらも湯澤とアイーシャの記憶転移装置は完成し、密かにKEK(高エネルギー加速器研究機構)に設置された。まだ、ガンマ線と陽電子のエネルギーが必要なために、KEKの加速器が必要だったのだ。 2015年、彼らは前回の偶発的な部分記憶転移ではなく、彼らの類似体への全記憶転移を実行した。宮部の転送は、彼が十二才の1970年に、加藤は二十才の1978年に、森と島津は、彼女らが二十一才、二十八才の1979年に、小平、湯澤、アイーシャは、彼らの三十三才、二十二才の1981年に起こった。第三と第一では、生年月日が異なっていたのだ。しかし、80年代から数えて、極超新星爆発が起こるであろう2025年頃まで四十年以上の時間がある。問題は、80年代、90年代では、加速器や転移装置を製造する半導体技術が成熟していないことだった。 宮部は、第三の歴史を元に、米国株式市場でグループの資金を稼ぐために株投資を行った。90年代から2000年代にかけて、株が最も高騰するのは米国IT市場である。マイクロソフトやデルは株式公開時の株価から六百倍から千倍にもなった。株式分割などのデータを利用して、第一のグループは、2000年代には数兆円の資産を持つことができた。もちろん、この資産は、第三や第二には送れないのだが。 その頃、湯澤は、改良型の記憶転移装置のデータを解析していた。そして、第二はどうなっているんだろう?と思い、記憶データが同調できる個体、類似体を探っていた。すると、宮部、森らしい個体も発見できた。第二の1986年頃だ。 しかし、第二の時間軸でいくと、絵美はこの時点では死亡しているはずだった。死んでいるはずの森が生きている。そして、第二の森は、ニューヨークで『NWO(新世界秩序)』をFBIのアシスタントという立場で調査していたのだ。第二の森がNWOの実態を調べ上げることができる、という可能性に賭けて、森、加藤、湯澤は、第一から第二への記憶転移を実行した。
    12,772文字pixiv小説作品
  • 物理あるある5連発、はっじまっるよ~

    息抜きです。共感していただければ幸いです……。
  • タキオン先生の物理学教室

    第3回「運動量の保存・万有引力編」

    しばらく間が空いてしまいましたが、このシリーズも3作目です。来年もよろしくお願い致します。質問や感想などは可能な限り対応しますので、コメント欄にお願いします!!また、次回以降の方針の参考にしたいのでアンケートの回答もぜひ! 参考文献:セミナー物理2021
  • フランク・ロイドの随筆・エッセイ

    中国の「極超音速ミサイル」に日本の最先端技術を流用か 注意すべき「スパイ留学生」の実態

     すべての人民にスパイ行為を、また外国企業には技術移転を強要する中国。かつての“世界の工場”は、経済面でも日本や西側諸国の深刻な脅威と化した。日本戦略研究フォーラム政策提言委員の平井宏治氏が、我が国が直面する経済安全保障リスクの現実を解説する。
    10,136文字pixiv小説作品
  • 【小説】ロアっぽいのを一つ【オリジナル】

    ロアにしては文章量が多くなってしまいましたが
  • アニータ少尉のオキナワ作戦

    アニータ少尉のオキナワ作戦(16)

    東ロシア共和国の艦船の与那国島寄港と島民への公開の名目で、東ロシア共和国海軍を率いて与那国島を訪れた紺野、エレーナと畠山、広瀬。 紺野、エレーナと畠山、広瀬は別行動をとった。 紺野、エレーナたちは島の空港近くの祖納港フェリーターミナルにオスリャービャとペレスヴェート、ポモルニク型エアクッション揚陸艦一号艇と二号挺で与那国島に到着した。与那国島役場を訪れて、町長、漁労長と有事の際の島民避難を打合せるためである。   畠山、広瀬は、密かに島の西岸、陸上自衛隊与那国駐屯地から500メートルの久部良漁港に三号艇と四号挺で到着した。与那国駐屯地は、沿岸監視任務を受け持ち、その任務は情報収集。国境警備隊ではないので、敵の上陸作戦用の戦備を持たない。 そのため、畠山、広瀬の水陸機動団400名を配置、新小銃20式5.56㎜小銃にアドオン式グレネードランチャー、イタリアのベレッタのGLX160 A1を装着した銃二百丁、グリップと銃床を装着した単体のGLX160 A1百丁を持ってきた。   それから、沖縄から分捕ってきた87式偵察警戒車3台、96式装輪装甲車(ロシアのタイフーンL相当)8台。さらに、佐世保から沖縄に運んできた、03式中距離地対空誘導弾2輌、12式地対艦誘導弾1輌とその他車輌だ。
  • A piece of rum raisin - 第1ユニバース

    第7話 スーパー・スターフィッシュ・プライム計画 👈NEW

    A piece of rum raisin - 第2ユニバース 第5話 神岡鉱山、2025年9月8日(月)、第三ユニバース(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18031513) 「う~ん、私もちょっと思い出してきたぞ。あれは、第3の2025年9月8日のことだ!そうだろ?」 「あ!そうだ!あれは、実際に、2025年9月8日にペガスス座IK星Aが極超新星爆発を起こして、地球にガンマ線バーストが降り注いだ日よ。私と小平先生は、ハイパーカミオカンデのコントロールセンターにいたわ。洋子とアイーシャはセルンにいた。明彦と絵美は、KEK(高エネルギー加速器研究機構)のスーパーKEKBに、湯澤研一はJAXAの宇宙科学研究所の研究棟の地下にいたのよ!」とメグミ。 「私と明彦は、地下のスーパーKEKBのトンネルにいたわ」と絵美。 「私も思い出した。私とアイーシャは、セルンのLHCのトンネルに避難していた」と洋子。 「そして、ガンマ線バーストのショートバーストが地球を襲った。それはコンマ数秒という短い時間だったけど、太陽が発する電磁波エネルギーの数年分が一時に地球のバンアレン帯を破壊し、オゾン層を剥ぎ取った」  その時、地球の昼面にあった北米大陸では、バンアレン帯もオゾン層もなく、太陽からの電磁波を直接浴びた。空を飛ぶ鳥は舞い落ち、地表から十数メートルの地表の生物は大部分が死滅した。  続いて、ロングバーストが襲来した。残ったオゾン層もほとんど消えた。  北米大陸だけではなく、夜面にあった欧州大陸、ユーラシア大陸、アフリカ大陸、日本、オセアニア各国の電力グリッドが消失した。電子・電気部品を載せた機器は使用不能となり、あるものは火を発した。  大気中のオーロラは、太陽風のプラズマが低緯度地域まで高速で降下し、酸素原子や窒素原子を励起させ、燃え盛った。  スイス、ジュネーブのセルンでは、クエンチ発生の超電導破れで60トンの液体ヘリウムが600倍に気化した。洋子とアイーシャはそれを生き延びた。  北米から太平洋、オセアニアと地球は時点で昼面に移っていって、ハイパーカミオカンデが地下650メートルにあると言っても、日本列島が昼面になった時が、自分たちの最後と小平先生は言っていた。 「それで、ブラックアウトしたら、2025年から2010年5月11日に戻っていた、ということね?その同一ユニバースでの記憶の転移を起こしたのは・・・」とメグミがまだ首をかしげている。 「そうよ!その第3の同一ユニバースでの記憶の転移を起こしたのは、この第1の私たちなのよ!」と絵美が言った。「思い出したわ。未来の私たちは、記憶転移装置を完成させたのよ。それも異なる宇宙間じゃなく、同じ宇宙でも転移できるような装置を完成させた。そして、滅亡する第3の2025年から2010年に第3の私たちを引き戻したのよ。未来の私たちがやったのよ、それを」と絵美が説明した。  洋子が頭を抑えて「ちょっとぉ、まだ私、頭がヒリヒリするのよ。誰か、チャートか何かで説明してくれない?」と言った。
    12,438文字pixiv小説作品
  • A piece of rum raisin - 第1ユニバース

    第10話 絵美の殺害2、第2ユニバース、1985年12月11日、ニューヨーク 👈NEW

     空港の到着ロビーを抜けると、そこに黒のトレンチコートのポケットに手を突っ込んで立っている洋子がいた。「待っていたわ」と洋子が言った。  ぼくはスーツケースを抱え上げて走り寄った。彼女の前に突っ立って、「洋子、来てくれてありがとう」とぼくは言った。洋子は、ぼくの肩に手をおいて、ぼくの目をしっかり見て、「私は、一昨日の午前中に着いたの。時差でぼけているわ。でも、明彦よりもマシかな?絵美さんのママは昨日の午後3時についたわ。今はホテルで休まれている。睡眠薬をホテル付きのドクターに処方してもらったの。私よりも時差がキツいし、なによりこの状況だから。レンタカーを借りておいたわ」と、ゆっくりと言った。 「さ、ホテルに行きましょう」と歩き出した。「パーキングエリアまで歩くのよ。数分よ」と言う。  洋子の借りた車は、キャデラックの1982年型フリートウッドだった。まだ、アメ車がダウンサイジングをする前の最後の世代だった。トランクにスーツケースを放り込み、右座席に座る。洋子はドアを閉めると、エンジンをかけ、ヒーターのスイッチを入れた。エンジンをちょっと暖め、すぐ車を出した。相当に乱暴な運転だった。「慣れているのよ、学会で来るからね」と、洋子は言う。グランドセントラルパークウェイをたどっていく。「それでね」と洋子が説明した。 「NYPDが日本のニューヨーク総領事館に連絡をしたの。12月7日、つまり事件が起きて絵美さんが死亡した日は土曜日だったから、総領事館は、外務省にはFAXを送って、直接森さんの家に電話をかけたということ。本来なら外務省から連絡が行くんでしょうけどね。曜日の問題よ」 「・・・」ぼくは黙って聞いていた。 「この連絡があったのが7日の午後7時。死亡時刻は、7日の午前11時。まだ日が明るいときだったのね。即死よ。本人がパスポートを所持していて、パスポートのファイナルページに自宅住所、電話番号が記載されていたから、スムーズに本人の特定ができたということ」洋子が運転しながら、ぼくの方をチラッと見る。
    15,015文字pixiv小説作品
  • A piece of rum raisin - 第1ユニバース

    第8話 第2ユニバース 👈NEW

    「・・・まさか?」と絵美と洋子が同時に言った。 「まさか?」と明彦が彼女らに訊くと、「まさか、第2ユニバース?」と顔をしかめて絵美と洋子が言った。 「そんな馬鹿な!第2ユニバースを私たちは放置していたんだぞ。そもそもここは第1だ。第1と第2で、記憶転移装置もなく、どうやって、記憶転移が起こるんだ?」と明彦。 「・・・神の摂理かもしれない。あまりにも惨めな私たち人類を哀れんで、救いの手を差し伸べてくれたのかも」と絵美がぼそっと言った。  急に、洋子は憤怒の表情を浮かべ「誰が、誰が絵美を殺した?コンチクショウ、私の妹みたいな彼女を殺しやがって!」と英語で叫んだ。「あ、ゴメン、なぜ私こんな事を言うのかしら・・・第3ユニでは同じ年齢で、第1ユニでは接点がないのに・・・なぜ、絵美が妹みたいに思えるの?理解できないわ」 「絵美が殺されたって、何のことなのよ?洋子?」とメグミが洋子に訊いた。 「・・・どこかからの・・・第2から?あちらのの記憶が言わせたようね・・・う~ん、第2ではどうやら絵美は殺害されたようだわ・・・」と洋子。 「洋子、私には殺された記憶が・・・そうか、殺されて、それがもしも即死ならば、大脳皮質にその瞬間の記憶がないわけね」と絵美が言った。
  • 薄暗い鍵盤組曲(Eine düstre Klaviersuite)

    2. 建設的に見えかねない練習曲(Ⅱ)(Die Etüde, welche schiene's beinahe konstruktiv sein (II))

     ピアニストの神林燕(つばめ)ちゃん、物理学者の秋山くん、後輩の月代(つきよ)ちゃんが放課後に駄弁っています。 ↓の章の続きです。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20665150  予備知識/学識は一切不要です。さらっと読み流してしまってください。 -----  音楽、数学、自然科学、人文学を一つの領域に集めた文学です。  リーマンのゼータ関数を愛した数学者ファウストヒェンの亡霊が楔になっています。  21世紀のファウスト文学は浅間香織が老いたら書きます。  ファウスト界隈は半世紀以上温めるのが一般的なんで……(サンプル数が少なすぎるので例外について言えば、そもそもファウスト界隈が例外なんで……)。 ----- 参考文献 ・ヤニス・クセナキス、野々村禎彦監訳、冨永星訳:『形式化された音楽』筑摩書房、2017年。
  • エレーナ少佐のサドガシマ作戦

    エレーナ少佐のサドガシマ作戦(27) 北、佐渡上陸 Ⅲ

     少尉は、PKPを連射して、すれ違いざま、グレネードを装甲車に浴びせた。他の五人も装甲車を攻撃した。装甲車の機銃弾がカテリーナの上腕部をかすめた。機銃弾の衝撃波の威力で、カテリーナの上腕が裂ける。彼女は前部座席に崩れ落ちた。    佐々木があわてて、伍長を抱え、「卜井さん!カテリーナが撃たれた!手当して!」と後ろに送り込む。ソーニャは左右に車輌を蛇行させて銃撃を回避させている。佐々木は上を見上げた。PKPはそのままだ。「准尉!引き金を引けば撃てるんでしょ?これ?」と佐々木。「佐々木さん!何をするの!」とソーニャ。 ●「私が撃つのよ!」 「私が撃つのよ!」佐々木が吠えた! 「ダメ、佐々木さん!ルーフから頭を出しちゃダメ!」 「ソーニャ准尉、私が奴らを撃ってやる!このど畜生どもめが!」  装甲車の機銃手が少尉の後ろのバイクを撃った。アナスタシアがスライディングバックターンをして、そのバイクに駆け寄った。機銃手はアナスタシアも銃撃した。くそったれめが!  佐々木は夢中で引き金を引き続けた。偶然にも装甲車の強化プレキシグラスに佐々木の弾丸が続けて命中した。弾丸は運転手の顔を粉砕した。装甲車は横転し、海岸に横滑りで落ちていく。ソーニャ准尉が停車した。  助手席から佐々木がとび降りる。アナスタシアに駆け寄ると小柄な彼女を抱き上げて、車に駆け戻り、タイフーンの後部ドアを蹴りまくる。 「開けて!さっさと開けろ!アニーが死んじゃう!アニーが死んじゃう!」  衛生兵ももう一人のバイクの兵士を抱えてきた。後部ドアが開き、佐々木がアニーを車内に運び入れる。衛生兵も車内に入った。佐々木は助手席に飛び乗った。 「卜井さん、お願い!アニーをみて!」と後部を振り返って叫んだ。「准尉、准尉、ソーニャ、急いで!急ぐのよ!」 「よし、行くぞ!」とソーニャはアクセルを踏み込んだ。
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  • A piece of rum raisin - 第1ユニバース

    第11話 絵美の殺害3、第2ユニバース、1985年12月11日、ニューヨーク 👈NEW

     マーガレットは白衣をひるがえして、ヒールなしのパンプスでさっさとエレベーターホールに歩いていった。金曜日の午前中。夕方から夜になれば山程仏さんが来るのだろうが、まだ、午前中はすいている。三人もモルグに来るのは初めてなんだろうが、平然とマーガレットについていっている。  俺はと言えば、今朝朝飯で食べて胃袋に収まっているハムエッグとご相談だ。解剖をするわけではないが、絶対にああいった場所は好きじゃない。もちろん、現場なら屍体など日常茶飯事にお目にかかる。現場は大丈夫だ。しかし、消毒液の臭気が漂い、何百体もの屍体を保管しているモルグはいけない。  マーガレットは、調書を再度確認して、番号を確かめている。75番。普段は解剖助手がついているのだが、マーガレットは何でも自分ですることを好む。さっさと冷蔵ブースの扉を開け、ストレッチャーに遺体を乗せて検台エリアに押していった。脚の親指につける本人確認タグも確認している。  マーガレットは頭部のおおいを開いて、顔を見えるようにした。「たしかに、エミ・モリ本人に間違いありませんか?」とマーガレットは三人に訊いた。母親はハンカチを握りしめ「間違いございません。本人です」と気丈に言った。「わかりました。これで結構です。では・・・」と言いかけるとヨウコが「少々、ドクターにお聞きしたいことがございます」と言うのだ。 「ミス、話は上でしようぜ。ここはもういいだろう?」と俺が言うと、「そうね、ミセス・モリ、ミスター・ミヤベとミスター・ノーマンは上に戻ったほうがいいかもしれないわね。でも、私は、ドクター・タナーがよろしければここでお話があるの」と言う。「私は結構よ。お話をお聞きしましょう」と言うが、俺もいないわけには行かない。
    16,525文字pixiv小説作品
  • アニータ少尉のオキナワ作戦

    アニータ少尉のオキナワ作戦(6)~(10)

    シリーズ「雨の日の美術館」の紺野一佐(この時点では4年後で二佐に昇格)、公安警察の富田も登場。 2022年初冬、ウクライナ戦役が膠着状態の中、ロシア連邦東部軍管区(旧極東軍管区)は突如北海道北部と佐渡ヶ島に侵攻。総責任者は東部軍管区ジトコ大将だった。北海道はダミーで狙いは佐渡ヶ島のガメラレーダーであった。これは中国の南西諸島侵攻と台湾侵攻を援助するための密約のためだった。同時に北朝鮮は38度線を越え、ソウルを占拠した。在韓米軍に対しては戦術核のパルス攻撃で米軍を朝鮮半島から駆逐、日本に退避させた。 その中、欧州ロシアに対して、東部軍管区ジトコ大将はロシア連邦からの離脱を決断、中央軍管区と図ってオビ川以東の領土を東ロシア共和国として独立を宣言、日本との相互安保条約を結んだ。 佐渡ヶ島侵攻(通称サドガシマ作戦、Operation Sadogashima)の副指揮官はジトコ大将の娘エレーナ少佐だ。エレーナ少佐率いる東ロシア共和国軍女性部隊2千人の活躍で、北朝鮮のホバークラフトによる上陸作戦は阻止された。 その数ヶ月後、中国の南西諸島侵攻と台湾侵攻を察知した日本国政府からの要請で、佐渡ヶ島に派兵されていた強襲揚陸艦オスリャービャとペレスヴェートの二隻と超大型ホバークラフト五隻が日本に貸与された。小艦隊は12式地対艦誘導弾、03式中距離地対空誘導弾を佐世保で搭載、沖縄本島と南西諸島に輸送する任務を与えられた。 指揮するのは、サドガシマ作戦で活躍したアニータ、スヴェトラーナ両少尉。単なる兵器の輸送と思って熱帯の島への観光気分で出発した彼女らだったが・・・
    31,928文字pixiv小説作品
  • 混ざらないものについて。もしくは、共晶系の統計力学的正当化。

    アイマス EXPO で頒布した / C105 西み 40b 「篠澤研究室」で頒布する『篠澤広に物理学を解説してもらう合同』の寄稿分です。 途中で出てくるなんかよくわからない記号列は数式の TeX 表記です (渋ではまともに数式表現ができないため) 。可能な限り平文に置き換えようとしたのですが、無理そうなところはそのままになっています。完全なものは買って読んでみてください。 なお、頭のいい人 (篠澤) にがーっとすごそうなことを説明されて頭がばくはつすると楽しいと思ったので、説明は不親切になっています。なのでこれで統計力学を学ぶことは想定していません。もし統計力学を学びたいなら統計力学の本を読んでください。一応、そういう本では形式的変形だけで済まされそうなお気持ち部分を補おうというつもりでは書いています。 本当は誕生日合わせで何か書いて上げようと思ったのですが、卒論でそれどころではなくなってしまいました。篠澤に申し訳ない。
    11,798文字pixiv小説作品
  • エレーナ少佐のサドガシマ作戦

    エレーナ少佐のサドガシマ作戦(24) 北、上陸作戦前夜 Ⅱ 👈NEW

    ●第三撃迎撃後翌日午後、卜井たちの部屋 「いやぁ、あれだけのミサイル攻撃、よくしのげたもんだ。滑空ミサイルの時なんか、私、ショーツの下のナプキンにかなり漏らしちゃったもん」と佐々木と同じベッドにあぐらをかいて卜井が佐々木に言う。「私も漏らした・・・」と佐々木。  隣のベッドでハイボールを飲んでいる藤田が「今度あんな目にあうなら、ぼくも卜井ちゃんにナプキン借りなくちゃ」 「ナプキンも多い日の夜用じゃないと間に合わないわよ。メンスじゃないけど、たまたま今日は持ってて良かったわ」 「もう、明日の放送の下書き、書く気がしないよ」 「当たり前でしょ!」    卜井はベッドの頭の方に体を移すと足を広げて「佐々木ちゃ~ん、私の方においでよ、ここ、ここ」と足の間をポンポン叩いた。 「え?」 「だから、おいでって」と佐々木を後ろから抱きしめて自分の足の間に持ってきてしまう。「なんか、スケベなおじさんになった気分」    隣のベッドから藤田が「120%、スケベなおじさんの口調じゃないか?」と言う。   「うるさいわね!」と言って、ベッドサイドの照明を消してしまう。  藤田の方の照明はついたままだ。「佐々木ちゃん」と言いながら卜井が佐々木を後ろから抱きしめる。右手を佐々木の浴衣の襟からスルッと入れる。 「う、卜井アナ・・・藤田さんが・・・」 「何言ってるの?したいって言ったのはあなたでしょう?」と言いながらブラの間から指を入れて乳首をまさぐる。 「卜井ちゃん!ホントにするの?」と藤田。 「あら、お嫌かしら?」 「お嫌も何も・・・何か変だな。ノッポの佐々木ちゃんの後ろから卜井がしがみついてる!」 「あら、倒錯的じゃない?ノッポのメガネっ娘がチビのアラフォーにイジられているの?藤田、しばらく見学ね!」 「だけど、もったいないわね。こんないい体していて、今まで経験がないなんて。キスもしたことないの?」 「・・・ありません・・・」 「もう、可愛い!」
  • 学ベ! 遊ベ! 楽シメ!

    変わる事情、変わらない事情

    鉛直投げ上げのとき、最高点に到達するまでの重力加速度は-gです。符号注意!
  • Evol的摘抄——《关于达朗贝尔观点下魔质系在魔力和法力解耦方面的应用》

    学习了柯尼希系后的想法。早就有法力和魔力相似相悖的构想,听到“解耦”概念的时候就联想到了,遂记之。

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