概要
基礎データ
太陽からの距離 | 28億7100万km |
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直径 | 51118km |
表面積 | 81億3000万km² |
質量 | 868垓6000京t |
重力 | 0.89(地球を1とする) |
公転周期 | 84年 |
自転周期 | 0.72日 |
表面温度 | -205℃ |
分類 | 氷惑星(天王星型) |
衛星の数 | 27 |
太陽系の第7惑星。直径は地球の約4倍。太陽からの距離は約28億km。
1781年3月13日にウィリアム・ハーシェルによって惑星として発見された。有史以降に発見された最初の惑星である。名はギリシャ神話の天の神ウラヌス(ウーラノスとも)から取られており、中国語及び日本語での呼称「天王星」もこれによる。
最も明るくなる時には5.6等級に達するため、非常に目が良く星空観察に慣れた人が、空気の澄んだ夜に観察すれば、肉眼で見えることもある。目が良くない人でも、双眼鏡や小口径の望遠鏡を使用すればわりあい簡単に観察できる。
大きな特徴としては、太陽系の他の惑星に比べて自転軸が公転面から極端にずれほぼ横倒しになっていることが挙げられる。原因は他の惑星の衝突などいくつかの説がある。
木星や土星と同じく、水素とヘリウムを主とした外気を持つが、天王星や海王星はメタンを豊富に含むため薄い青緑色をしている(天王星型惑星)。
ボイジャー2号の撮影した、非常にのっぺりとした外見で知られているが、これは横倒しになった自転軸のおかげで、昼夜での気温変化がほとんどなく、ダイナミックな気象現象が少ないためと考えられている(メイン画像は横縞模様をかなり強調している)。のちのハッブル宇宙望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の赤外線撮影では雲や極冠、暗斑などが観測された。それでも海王星に比べて目につくような変化に乏しいことは確かである。
環と衛星
横倒しになった天王星の赤道面に沿って周回する、暗く細く目立たない環と大小20個以上の衛星を持っている。
天王星の衛星はシェイクスピアの戯曲、あるいは詩人アレキサンダー・ポープ作品の登場人物に因んで命名される慣習になっている。際立って大きい衛星はないが、ミランダ・アリエル・ウンブリエル・チタニア・オベロンの5つが数百kmクラスの半径を持ち、天王星の五大衛星といわれる。最も大きいチタニアでも半径は790kmであり、地球の月の半分以下しかない。五大衛星の外側には、他のガス惑星と同様に、天王星の重力に捕獲された小惑星や彗星に由来する小さい不規則衛星が多数存在する。天王星の衛星はあまり探査が進んでいないが、土星の衛星に似て岩石と氷から成っており、地殻変動の痕跡を示す地形も見つかっている。