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ギリシャ神話

ぎりしゃしんわ

古代ギリシャの神話で、登場人物のエゴや星座の成り立ちとなったエピソードで有名。
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概要

古代ギリシャの諸民族に伝わってきた様々な伝承の集大成で、天地創造神々英雄の物語。紀元前15世紀に口承で伝えられてきた数々の話から成り立つ。またメソポタミア神話エジプト神話等から強く影響された箇所が多く、時系列が合わないエピソードや異説も多い(アトラスの末路など)。

他の神話と同様に土着伝承のみならず、叙事詩や文学として体系化された物も少なくない。
代表例にトロイア戦争を描いたイリアスオデュッセウスの冒険を描いたオデュッセイア、神々や人間が変身する変身物語、天地創造を描いた神統記等がある。

ヨーロッパ文化の基礎を築いた神話の一つでもある為、各神話体系の中でも世界的な知名度が非常に高い。

世界観

本神話は地中海地域が舞台なので海を中心とした世界観である。
地球は平面とされており、欧州であるエウローパ、アジアに当たるアシアー、アフリカに相当するリュビアーの三大陸が主な陸地で、その四方を大洋オケアノスが取り囲んでいるという世界観である。また海の果ては存在すると考えられ、まるで回るプールのように海水がグルグルと循環し、この水が地下を通して淡水になるとされていた。

地下にはハーデスの支配する冥界があり、「アケロン河」や「ステュクス河」、「レーテ河」といった幾つもの大河が流れている。最下層には監獄タルタロスが存在しており、神に背いた罪人やティターンが封印されているとされる。

また、西の果ての海には選ばれた者しか行けないエリシオンと呼ばれる理想郷があり、冥界は地下ではなく、西の果ての海域に存在するともされた。(所謂極楽浄土を想像するとわかりやすい。)エジプト神話同様、肉体は滅んでも魂は生き続けると考えられていた。

本神話の歴史

天地創造以前は混沌としたカオスが広がっており、そこから地母神ガイアや冥闇の神・タルタロス、夜の神・ニュクスエーテルの語源アイテールなど原初の神々が次々に生まれた事で世界の礎が形成されていく。

原初戦隊ゴシンジャー



ガイアが我が子である天空神・ウーラノスと交わる事でクロノスタイタン(ティターン)を始め巨神族だけでなく、サイクロプスヘカトンケイルと言った恐ろしい巨人達も誕生したが、ウラノスは後者を忌み嫌ってタルタロスに閉じ込めた。

センシティブな作品



これには我が子を愛したガイアはご立腹。金剛石の鎌をクロノスに与え、ウラノスの男根を切り落とさせた。この事でウラノスは失脚し、ティターン神族の治世が始まった。しかし、ウラノスが最後に放った「貴様はいずれ自分の子に滅ぼされるだろう」という予言はクロノスを恐怖に駆り立て、子供達を次々と飲み込んでしまう。彼の凶行に焦りを感じた妻レアーは残った最後の息子をクロノスに隠れて育てた。

この子が後のゼウスであった。成長した彼はガイアの助言を得て、タルタロスに封じられた巨人達を味方にすると、ティターン神族と戦った。これが「ティタノマキア」で、大戦はゼウス軍の勝利に終わり、彼の子孫を含めたオリュンポス十二神の時代が始まる。尚、一部を除いて、多くのティターンはタルタロスに永久に閉じ込められた。

時代は下り、世界には人間が誕生する。当初、プロメテウスに創造されたとされる人間はしかいなかった。不憫に思ったプロメテウスが火を与えた事で発展を遂げるが、人類が身に余る力を持つ事を快く思わないゼウスらは、鍛冶神・へファイストスに命じて、美しい女神を元に粘土から原初の女性パンドラを作り上げる。神々はパンドラに禁忌の箱を与えたが、彼女は好奇心に負けて箱を開けしまった。箱の中から疫病や犯罪といった災いが世界に蔓延し、人々は苦しんだ。一説には箱に「希望」が残されており、その為人々は絶望を乗り越えられるのだとされる。

人間達が数を増やし、英雄達が誕生した時代に今度はティタノマキアでオリュンポスの神々に協力したガイアが復権を目論み、ギガースという巨人族を従えて神々に宣戦布告した。そして絶大な力を持つオリュンポスの神々でさえ、人間の力を借りなければ勝てないと言われた総力戦になっていったのである。

一時期は名高い英雄ヘラクレスが参戦した事でオリュンポス側が優勢になったが、ガイアは最後にギリシャ神話屈指の怪物テュポーンを差し向ける。あまりの強さに神々は動物に変身して逃げ惑い、あのゼウスすらもエトナ山の下敷きにして封印する事がやっとだった。この大戦は後に「ギガントマキア」呼ばれる様になった。

その後人間は星を埋めつくさん程に増えたので神々が頭を抱えていた。不機嫌な不和の女神エリス黄金の林檎を神々の宴に投げ入れ、三女神の中で誰が一番美しいかをトロイアの王子パリスに決めさせ、美の女神であるアフロディーテが選ばれる。彼女は報酬としてギリシャ一の美女ヘレネを彼に攫わせた。

次にゼウスヘラクレスに続く英雄を作り出すべくテティスを利用して英雄ペレウスと目合せてアキレウスを作り出し、最後にカサンドラの予言を周囲に聞き入れなくさせた。かくしてトロイア戦争が開戦、審判で選ばれなかったヘラとアテナは腹いせにギリシャ側に付いた。数々の英雄が所属するギリシャ軍の前にトロイアは陥落し、戦争は終結した。英雄も人間も多くが滅んだが、生き残った英雄とその子孫達は故郷に帰った者もいれば、ブリタニアローマといった欧州の礎を築いた者もいた。

時代区分には金属の名前が使われており、クロノスが統治していた平和な"金の時代"、ゼウスが支配する"銀の時代"、"青銅時代"、英雄が登場する"英雄時代"、我々人類の"鉄の時代"の順に進んでいった(英雄時代は現実だとミケーネ文明の時代に当たるらしい)。
ギリシャ神話から派生した「オルフェウス教」の神話では原初の支配者オピーオンという蛇神が存在していたらしい。

特徴

分かりやすく言えば「スケールの大きい昼ドラ
神々はそれぞれの職分に従い、世界の秩序を司る役割があるが、個としてはしばしば私情で動く。人間やニュンペーに欲情したり、特定の人間に肩入れしたり、美貌や優れた才能を持つ人間に嫉妬したりする。その結果人間を巻き込み、神々の間でも争っていた。

また本神話では大部分にゼウスの浮気が関わっている。この浮気癖は、ギリシャの権力者達が自らに箔を付ける為、自らをゼウスの子孫としたからだと言われている。元々、この神話はゼウスの浮気以前から内輪揉めが多い。その諍いの歴史はガイアとウラノスの夫婦喧嘩に遡り、諍いが大戦争に発展する事も珍しくない。

神々を含めた登場人物の行動が利己的で、互いの関係から来るトラブルで破滅する話が多い。また、人間が神々の厄介事に巻き込まれ、悲惨な末路を辿る話も多い。しかもこの神話は、更に現代の同人誌もびっくりな特殊性癖のオンパレードである事でも有名。

身勝手

神々の世界では近親婚が普通で(これは「神々には許される事」で不道徳とされていない)、神々が多くの異性と交わって子供をもうけている事から、親族関係がえらい事になっている


特殊性癖

R-18要素が多い為、児童書等ではこの様な描写が大幅に修正されている事が多く(レイプや誘拐婚が愛し合った事になっている等)、比較的マイルドな星座の話がよく取り上げられ、教科書に載っている神話は概ねそちらである。


さて、ここまで見るとやたらとドロドロした要素ばかりが目に付くが、RPG風の伝承海洋冒険もの軍記物のエピソードオールスターヒーローチームスーパーロボットなど現代では王道の要素が登場するエピソードも確認でき、古代人の想像力には驚かされるものがある。ただエロチックでドロドロしたものがギリシャ神話というわけではないのだ。

変身

動植物への変身も特徴の一つであり、神々が自らの目的の為に変身する事もあれば、人間やニュンペーが神々の手で救済ないし神罰として変身させられる事もある。

変身者変身動物
アイギパーン山羊
アクタイオン鹿
アタランテライオン
アドニスアネモネ
アフロディーテエロス
アポロンイルカ
アラクネ蜘蛛
アルキュオネカワセミ
アルテミス
アレスイノシシ
イオ雌牛
エウリュノメーハト
オイノエーコウノトリ
オデュッセウスの部下
カイネウス
カドモスハルモニアーまたはライオン
ガランティス(アルクメネーの侍女)イタチ
カリストアルカス
キュクノス白鳥
グラーナ
クロノス
ケラムボス甲虫クワガタカミキリムシか不明。)
ゼウスワシウシ白鳥ウズラカッコウ
ダフネ月桂樹
ディオニュソス山羊
デルケト
ナルキッソススイセン
ネメシスガチョウ
ヒュアキントスヒヤシンス
プシュケー
プレアデスハト
ヘラクレス鹿
ヘルメスコウノトリ
ペンテシレイアノコギリソウ
ミュルミドンアリ人間
メンテーミント
リュカオン
レトートガリネズミ

信仰

多神教であるインド神話と同様、明確な教典は存在せず神殿を建造したり、供物を供えたり、祭りを行って信仰を図っていた。インドシヴァ=マハーカーラと同様ゼウスには『イクマイオス・ゼウス』(雨を呼ぶ主神)、アポロンには『フォイボス・アポロン』(輝ける神という意味らしい)等、神々には異名が存在し、それぞれの都市が求める側面が信仰された。例えば水に飢えている地方なら雨の神としてのゼウス、信託の聖地デルフォイなら予言の神としてのアポロンが信仰される。

ギリシャの首都アテネも守護神アテナに由来している他、オリンピックもオリンピアで行われた古代の競技会、WHOのシンボルはアスクレピオスの杖に由来する。

影響

  • ローマ神話はギリシャ神話に大きな影響を受け、類似する神々を同一とみなし、独自の神話は殆ど失われたがヤヌス等ローマ固有の神格は一部残った。
  • くじら座の怪物ケートスは東洋のマカラに影響を与えた説もある。
  • テュポーン中国神話の大風と似ており、テュポーンがタイフーン、日本語でも台風の語源。


ギリシャ神話に登場する存在

日本におけるギリシャ神話関連の語彙は、ギリシャ語読み・ラテン語読み・英語読みが混在している上、そこから派生した慣用読み(誤読を含む)もあり、更に表記揺れがある。
ここでは一般的な表記を挙げ、( )内に異表記・表記揺れを記す。

「一般的」とは、書籍等で多く見られる表記やpixiv内のタグ普及度であり、ギリシャ語の発音や神話学の一般とは限らない。従って、異表記・表記揺れの方が古典ギリシャ語として正しい場合もある。

神々

オリュンポス十二神

※ハデスは含まれないが、同格の神として扱われる。

男神女神

ティターン神族

男神女神


ティーターン

原初の神


冥界の三審官


神々

※1:エジプト神話ホルスのギリシャ版。
※2:英雄ネーレウスとは別。
※3:元はシリアの女神。

男神女神

精霊

ニュンペー

個人総称
グループグループ


人物

神格

※神ネーレウスとは別。

半神・半獣英雄

人間

男性女性グループ


怪物


武器・道具


ギリシャ神話関連項目

地名

地名備考
アッティカ現在のアッティカ半島
アルビオン島現在のブリテン島。アイネイアスの子孫が上陸したとされる。
アルペイオスとペーネイオスペロポネソス半島北西部にある川。ヘラクレスが流れを変えた川でもある
アルカディアペロポネソス半島中央部の地域。後代まで理想郷としてイメージされる
アイギナ島アテネ近くにある島でアイアコスが治めており、この島にあるディクテオン洞窟でゼウスが生まれた
アテナイ現在のアテネ市。アテナが守護神
アトラス山脈現在のアルジェリア北部にある山脈。アトラスの成れの果てと伝えられる。
イタケー現在のイオニア諸島イタキ島。オデュッセウスはこの島の領主であった。
インド現在のインドディオニュソスが布教の為に遠征した逸話がある
エチオピア現在のエチオピア共和国辺り。アンドロメダの出身地
エトナ山シチリア島にある火山
オルテュギア島アポロンアルテミスの出身地。現在のデロス島
オリンポス山十二神が住まうギリシャ最大の山
カリュドーン現在のエトリア=アカルナニア県に存在していた古代都市。カリュドーンの猪伝承の舞台
カルタゴ現在のチュニジア辺りにあったフェニキア人国家。
キュプロス島現在のキプロス共和国アフロディーテの生誕地。
クレタ島ギリシャ最大の島で、ミノス王が治めていた島でミノタウロス伝承の舞台
コーカサスロシアやグルジアに連なる山脈またはコーカサス地方。プロメテウスが磔にされた
コルキス現在のジョージア北部の沿岸部。メディアの出身地
シリア現在のシリアに同じ。
スキュティア現在の中央アジア。騎馬民族スキタイと語源は同じ。
スーニオン岬アッティカ半島最南端の岬。ポセイドン神が信仰されていた場所
スパルタ現在のスパルティ市。スパルタ教育の語源
テーバイ現在のティーヴァ市。オイディプス王の逸話で有名
テッサリア現在のテッサリア地方に同じ。カイネウス伝承の舞台
デルポイパルナッソス山の麓にあった都市。アポロン進行が盛んだった
トラキア現在のバルカン半島南東部。アレス信仰が盛んだった
トロイア現在のトルコ北西部。トロイア戦争の舞台
ナイル川アフリカ大陸最大の川。トリトニス湖の元ネタとされる
ネメアペロポネソス半島北東部にある都市。ここにある洞窟に人食いライオンが住んでいたとされる
フリュギア現在のアナトリア半島中部にあった国家。ミダス王がこの地の王だった。
ヘラクレスの柱スペインジブラルタル海峡を臨む大岩。ヘラクレスが棍棒を使ってこの地を形成したと伝わる。
ボスポラス海峡現在のトルコにある海峡。アルゴナウタイの伝承で登場
ミュケーナイペロポネソス半島東部の古代都市。アガメムノンが治めていた
メッシーナ海峡シチリア島とイタリア本土に挟まれた海峡。スキュラやカリュブディスの住処
リビュア現在のリビア辺り。アフリカ大陸も指す。
リュキア現在のトルコ南西部。ベレロフォンキマイラ退治をしたとされる
レムノス島エーゲ海北東部に浮かぶ島。ピロクテーテースが10年滞在した。
ローマ現在のローマ市。ローマ建国神話自体がギリシャ神話の続編なので記載


由来

ローマ神話由来もある。

動植物

名称元ネタ
アケロウサウルス川神アケロウス
アポロウスバシロチョウ太陽神アポロン
アトラスオオカブト巨人アトラス
アネモネ風神の総称「アネモイ」
アンタエウスオオクワガタ巨人アンタイオス
アクティオンゾウカブト狩人アクタイオン
アホウドリ科(学名:Diomedeidae)ディオメデス(トロイア戦争の英雄)
オウギワシ(英語でハーピーイーグル)鳥女ハーピー
オウラノサウルス天空神ウーラノス
オオミズアオ(学名:Actias artemis)女神アルテミス
カロノサウルスカロン(三途の川の渡し守)
ギガノトサウルス巨人ギガース
キメララクネ古代蜘蛛合成獣キマイラ+蜘蛛女アラクネ
キロンオオカブト賢者ケイローン
ギンザメ(英語でシルバーキメラ)キマイラ
クロノサウルスクロノス(時間神)
ケルベロサウルスケルベロス
ケンタウルスオオカブトケンタウロス
ゴルゴノプス蛇女ゴーゴン
サイレン科両生類鳥女セイレーン
サウロポセイドン海神ポセイドン
サタンオオカブトサトゥルヌスクロノス
シャチ(英語でオルカ冥府神オルクス
スティギモロクステュクス三途の川
タイタンオオウスバカミキリ巨人ティーターン
ティタノケラトプスティーターン
ティタノサウルスティーターン
ティティウスシロカブトティテュオス(ゼウスの息子である巨人)
タナトテリステス死神タナトス
ネプチューンオオカブトネプチューン(ポセイドン)
ハリモグラ(英語でエキドナ)女妖怪エキドナ
ピグミーマーモセット小人ピグミー
ヒドラクラゲの仲間)多頭竜ヒュドラ
ヒヤシンスヒュアキントス(アポロンに愛された美少年)
ヒルスシロカブトヒュロス(ヘラクレスの息子)
ヘラクレスオオカブト英雄ヘラクレス
マイアサウラマイア豊穣の女神デメテルの母)
マルスゾウカブト軍神マルスアレス
メネラウスモルフォメネラウス(トロイア戦争の英雄)
メドゥーサ・ワーム(オオイカリナマコ)蛇女メドゥーサ
モルフォチョウ(モルフォはアフロディーテ又はヴィーナスの形容語句)
モロス(破滅の神モロス)
リカオンリュカオン


元素

元素
イリジウムイーリス
カドミウムカドモス
セレンセレネ
タンタルタンタロス
チタンティーターン
プロメチウムプロメテウス
ヘリウムヘリオス
ラドンラードーン
水銀メルクリウス
ニオブニオべ


関連タグ

ギリシア神話

十二星座オデュッセイアトロイア戦争変身物語
登場者精霊英雄半神モンスター
発祥地古代ギリシャ
大陸アトランティス
文学古典星座天体芸術絵画彫刻
詩人ヘシオドスホメロス
錬金術師ヘルメス・トリスメギストス


関連神話及び物語

神話

  • インド神話:同じくインド・ヨーロッパ語族が信仰しており、原点が同じ神も多い。
  • 日本神話:共通点が非常に多い。
  • エジプト神話:ギリシア文明の4000年前に生まれた。
  • 北欧神話:一部の神の性質がギリシャ/ローマの神々と共通しており、曜日の英語名の語源。


物語


創作関連

漫画・小説


アニメ


ゲーム


特撮




映画


音楽


メディアミックス


users入り

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