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名前編集

表記揺れはミーノータウロス、ミノタウルス、ミノタウレ。

本当の名はアステリオスまたはアステリオン。英語の「starry」に相当する「星の」を意味する形容詞と関連する名である。


表記揺れについて編集

古代ギリシャ語を元にした表記は「Minotauros」の2文字目のi・4文字目のoに長音記号を付したもので、ミーノータウロスと読む。現在では長音記号が省略されることが多く、長音記号が省略された表記を日本語読みしたものがミノタウロスである。

その他の表記揺れは、ラテン語表記の「Minotaurus」によるミノタウルスと、英語表記の「Minotaur」によるミノタウレ


伝承編集

クレタ島の王・ミーノス息子として生を受けたが、その真実はミーノスが海神ポセイドンを怒らせた為に、その代償としてミーノスの后パシパエ呪いをかけた事で誕生した。「ミノタウロス」の呼び名はその誕生の経緯に由来し「ミーノスの雄牛」を意味する。


彼は粗暴な性格で、人肉食嗜好があった為、処遇に困ったミーノス王は建築家ダイダロスに命じて巨大な迷宮を造らせ、その中にミノタウロスを閉じ込めてしまった。

そして、属国のアテナイから若者や乙女を、貢物として献上させて迷宮に送り込み、ミノタウロスの餌としたのである。この悪習は後に英雄テセウスがクレタ島に上陸し、王女アリアドネーの助力を得てミノタウロスを退治するまで続いた。


誕生の経緯編集

クレタ島にはポセイドンに感謝し、牛を捧げる祭儀が行われていた。

ある年にポセイドンへの捧げものとして、一頭の白い見事な牡牛が捧げられる事となった。

しかし、ミーノス王はこの白い牡牛を大変に気に入り、ポセイドンに懇願してしばらく返して貰うことにした。そして王はとうとう牡牛の返却を渋り、二番目に良い牛(自分の牛とも言われる)を捧げてごまかそうとしてしまう。


この愚挙にポセイドンは当然ながら激怒し、パシパエに「白い牡牛に惚れる」呪いをかける。これによりパシパエは牡牛に激しく欲情し、ダイダロスに命じて牝牛の木像を作らせ、自らはその中に入って牡牛の傍にたたずんだ。すると牡牛は中にパシパエが居ると知ってか知らずか欲情して挑みかかり、結果としてパシパエは牡牛の子を身ごもる。こうして生まれたのが、ミノタウロスなのである。


尚、異説では王位に就く前のミーノスが、自らがクレタ島の王になる正統性を求めた時に、ポセイドンがそれに応じ上記の白い牡牛を授けた。

これによりミーノスは無事に王になれたが、後にポセイドンが代価として「ミーノスに授けた白い牡牛を殺す事を要求したが、自分の王位の象徴とも言えるそれを、ミーノスは殺せなかった為、代わりの牛を殺したとされている(以降は上記と呪いをかける件と同じである)。


図像表現編集

牛の頭と人間の体を持つ姿で描かれるが、臀部に牛のしっぽが生えていることもある。他の面では手足も人間そのもので指の数は五本である。テセウスとの対決を描いた作品では彼と同じくらいの体格であることが多い。


ケンタウロス風ミノタウロス編集

フランスのサン=トメールの律修司祭ランベールが1090年から1120年のあいだにまとめた百科全書『花の書(Liber Floridus)』による迷宮の図版ではケンタウロス式の半人半獣となっており、人と変わらない頭に牛の角が生えている(参考)。

イタリアの好古家パオロ・アレッサンドロ・マッフェイ(Paolo Alessandro Maffei)の『古代の宝石(Gemmae Antiche)』(1709年)に収録された図版ではここからさらに角がとれた形になっており、ケンタウロス度が増している(参考)。


腕側に五本指、脚側に蹄編集

TRPGダンジョンズ&ドラゴンズ』やTCGマジック:ザ・ギャザリング』では腕側の指が武器などを持てる五本指で、脚側は蹄という表現がされている。


ミノタウロスの斧編集

現代の創作におけるミノタウロスは神話は記述の無いを装備してる場合が多い。

これはクレタ島で栄えたミノア文明の神殿(ミノタウロスの迷宮の原型とされる)に牡牛を生贄に捧げるための両刃の斧(ラブリュス)が最も重要な神器として祀られていた事に起因する。


創作物におけるミノタウロス編集

現代のゲーム等の創作物では、牛頭人身の獣人全般を指す種族名として扱われる場合が多い。また、形態についても牛の蹄や尻尾のある姿で描かれることがある。


MTGではおもに赤(サブカラーとして黒稀に白)の中堅クリーチャーとして登場。同色の大柄人型生物ポジションのオーガのように本能の趣ままに暴れまわるものもいる一方で、粗暴なりに話が通じる者も多い。一部のキャラクターは複数のブロックに跨り登場した者もいる。


幻想文学の大家ホルヘ・ルイス・ボルヘスの「アステリオーンの家」(邦訳『不死の人』所収)はテセウスが迷宮にやってくる神話の前日譚をミノタウロス(アステリオーン)視点で語ったものである。彼は無限につづく自分の"家"の中で、瞑想とひとり遊び(もうひとりの"アステリオーン"と遊ぶ妄想をふくむ)をくりかえしながら、かつて生贄のひとりに告げられた予言の成就を待ち続けている。

「いつかわたしの救世主がやってくるであろう。」アステリオーンはこの予言を孤独の癒やしとして、救世主がいったいどのような人物であるかを夢想している。

この短編はテセウスによって短いセリフで締めくくられる。

「あなたはそれをお信じになられますか、アリアドネー?

ミノタウロスはほとんど自己弁護をしませんでした。」



種族名としての扱いが強くなった事に伴い、男性型のみならず女性型として描かれるケースも発生しており、女体化によって後天的に生まれたモンスター娘として扱われる場合もある。

この際、乳牛であるホルスタインのイメージを取り入れたケースもあり、これを指すホルスタウロスなる造語も生まれている。


ミノタウロスをモチーフにしたキャラクター編集

漫画編集


ゲーム編集


ライトノベル編集


アステリオス・ザ・トーラスキング(ソードアート・オンライン)


アニメ編集


特撮編集






女性キャラ編集

男性である元の伝承とは異なり、女性として創作されたキャラクターたち。


関連イラスト編集

神階迷宮ミノタウルスミノタウロスセンシティブな作品

関連タグ編集

ギリシャ神話 獣人  牛鬼 (くだん) 牛頭 牛娘

関連作品

ミノタウロスの皿

外部リンク編集

ウィキメディア・コモンズのミノタウロス画像集

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