この物語はふたりの「ハグレ」が「ハグレ」を中心とした世界を巻き込む壮大な物語である。
!注意!
キャラクター紹介がそのまま、ゲームのネタバレになります。未プレイの方はDL&プレイ推奨です。
あらすじ
召喚術によって異世界に呼ばれる知性ある生き物、蔑称「ハグレ」。
最初は用あって招聘されていたそれらは、便利過ぎたゆえに余分に呼ばれた。
結果として何をしていいのかわからない、帰り道もわからない召喚人が世界にあふれた。
文化や体質の違いからいざこざも多く、暴動がおこったりもした。
召喚した側の人々は一連の事件の後、ひとまず騒動を治めたつもりになっているが、
それでもまだ納得いっておらず問題を抱えた「ハグレ」の数は、全然減っていない。
しかし、辺境に流れ着いた二人の「ハグレ」が持つ事情は、全く世の流れとは違うもので……。
概要
戦闘の戦略性と、拠点経営の自由度に重きを置いた、フリーゲームのRPG。
八人パーティーを組み、その内四人を前衛へと交換しながら戦う変則的なバトルと、
個性的なキャラクタの織りなす壮大な物語が特徴的な作品である。
ほのぼのとしゆるい作風で多くの個性の強いキャラクターがワチャワチャ掛け合う、
物語が進むにつれシリアスになっていくがキャラクターがいい塩梅に動いてくれる。
プレイ時間も長めであるためエンドコンテンツまでやりごたえがある。
前作であるらんだむダンジョンとも、ほんのすこしだけ繋がりがある。
前作をやらなくても問題はないがやっておくとニヤリとできるかもしれない。
システム
拠点の城を中心にデーリッチ一行が様々なダンジョンへ向かう、たまに王国会議で仲間の強化や様々なアイテムを取得したり、国の設備や文化を大きくしたりするといった流れになっている。
国の発展のアイデアは仲間によっては様々である。中にはぶっ飛んだアイデアもそこそこある。
また仲間が多くてもレベルアップできる設備があるので活用しておくこと。
戦闘はフロントビューで先頭で戦う前衛4人と後衛4人で交代しながら戦う方式になっている、前衛が全滅したら敗北となる。回復アイテムは一種類につき持てる個数が決まっており、そのため前衛が戦闘不能や混乱などの行動不能異常状態になった場合、正常な前衛メンバーが一体以上いれば元気な後衛メンバーに入れ替えるという戦術も必要となる。
オート戦闘をつかってゴリ押しできるが窮地に陥ってしまったり、後述するストーリー攻略やボス戦に関しては自分自身で攻略することが必要となる。
ストーリー攻略では負けてしまうとゲームオーバーになる戦闘があり、セーブの仕方やストーリー進行によってはやり直しができず詰みかねないことがある。そのため本編のアドバイス通りセーブデータを分ける『分割セーブ』が必須となる。
人物
前述するようにネタバレになるため、できればプレイ後で見ることを勧めます。
ミニゲーム
「曲げます! 天才ヤエちゃん! 新春サイキックショー!」
超能力で曲がらないスプーンがまるで売れないので、僕らのヤエちゃんがサムサ村にて様々なものを曲げていくことで、曲がらないスプーンの凄さを世に知らしめようとする。
客はどちらかというとスプーンの凄さよりもヤエちゃんのデモンストレーションに喝采を上げているのだが、結果としてスプーンは売れているのですべてよし。
曲げるものはより取り見取りで、折り紙から株価、果ては物理法則を飛び越えて因果律まで捻じ曲げていく。
目に見えないものを何とかしてしまうのが、魔法ではなく超能力たるゆえんなのかもしれない。
純粋な連打ゲー。
ミスによるタイムロスがあり、ハイスコアを出すには平常心が欠かせない。
もぐら叩き
3章終盤に帝都商業区にて遊べるようになるミニゲーム。
プレイ1回ごとに料金を取られるが、後に筐体を買い取ることで拠点で無料プレイができるようになる。
もぐらの位置は十字キーに対応しており、所定の位置のもぐらを十字キーで叩いていくゲーム。
ただし通常のもぐらだけでなく、複数回叩かないとカウントされないもぐらや、叩くとマイナスになるデーリッチもぐらが紛れている。
普通にやると高得点を出すのは至難の業だが……
釣り
4章中盤の大イベント開催中に遊べるミニゲーム(これ以降のミニゲームはイベント内限定だが、イベント自体は何度でも開催可能なので遊べなくなることはない)。
特定のタイミング(デーリッチの表情の変化)に合わせてボタンを押すことで魚を釣っていく、シンプルなゲーム。
釣った魚は別の場所でお金や成長アイテムに換えてもらえる。
「通常魚」なのにエビが釣れたり、明らかにデーリッチ以上の大きさの魚が釣れたり、そもそも現実ではありえない勢いでガバガバと釣れたりするが、まあ気にしないでおこう。
「戦え! スーパーデーリッチ!」
ヒーロー姿のデーリッチが宇宙空間を滑空し、現れる敵を体当たりで撃破していくミニゲーム。操作は十字キーのみ。
4章イベント内のゲームセンターにてプレイ可能。
敵の数および配置は完全に固定(ただし一部だけやや不規則な動きをする敵がいる)。
実質的には覚えゲーである。後にエステルと得点を競うこともできるようになる。
ちびっ子空手トーナメント
その名の通りのちびっ子達による空手大会。
ミニゲームの中ではかなり凝った作りになっている。
チュートリアルも丁寧だが、その分難易度も高い。
道場入口のお姉さんの忠告は、心に留めてくように。
デーリッチと対戦者の上段・中段・下段のいずれかに赤丸が出ており、それに対応した十字キーと2種類のボタン(対戦者側なら攻撃ボタン、デーリッチ側なら防御ボタン)を押して試合を進めていく。
先に相手の体力ゲージをゼロにしたほうが勝利となる。
対戦者はヅッチー、ベル、ミアラージュの順に登場。
六回戦まであり、四回戦以降は三人がよりパワーアップして挑んでくる。
二回戦のベル以降は必殺の一撃やコンボ攻撃が飛んでくるので、それらを捌き切れるかどうかが勝利の鍵。
特に、カミソリミアとまで称されるお姉ちゃんの強さが尋常ではない。(パワーアップ前の三回戦でも見事なカミソリキックを披露している)
一度勝った対戦相手とも、練習試合部屋にて何度でも対戦可能。
初勝利時の景品の他、パーフェクトボーナスもあり。
射的屋イリス
エンディング後に会議提案を通す事で追加で遊べるようになるミニゲーム。
専用画面に移動し、マップ内に表示される景品を落として得点を稼いでいくゲーム。
景品にはそれぞれ耐久力が設定されており、硬い物ほど高得点。
またある程度得点を稼ぐとボーナスキャラとして大怪獣コジラが出現。
ただし一定時間内に撃破しないと逃げてしまう。
弾のストックは5発までだが、1発以上減っていれば自由に補充(リロード)が可能。
しかしわずかにタイムロスとなるので、無駄のない使い方が大事。
またある程度景品を落としていくことでチャージショットが発動可能となる。
操作キャラはデーリッチとヅッチーの2択で、チャージショットの特性が異なる。
デーリッチはチャージ状態ならどんな景品でも1発で落とせる(高耐久力のコジラも例外ではない)。
ヅッチーはチャージ時はカーソル高速化+弾が無限(リロード不要)となる。
時間を消費しない練習があるため、操作のカンを掴みたいならこちらを何度もプレイするのが無難。
しかしなんといっても注目すべきは、肩と太ももをさらけ出した妖艶な浴衣姿の店主であろう。
BGMについて
ざくざくアクターズのBGMはVXAceデフォルトのものに加えて、外部からの素材楽曲も多数使用されているが、3章からはその中に「もぜ楽」シリーズのmozell氏の曲も加わる。
はむすた氏とmozell氏はざくアクを通じて親交を深めていったようで、次元の塔8層の超強敵や魔王タワー最終ボスの戦闘BGMはmozell氏がざくアク用に書き下ろした曲となっている。興味のある方はCDを購入するか、是非ともざくアクをプレイしてその戦闘まで辿りついてもらいたい。
さらに、mozell氏主導ででざくアクを題材に、いくつかのBGMの宣伝動画が公開されている。動画内のイメージイラストはpixivでも閲覧可能だが、ここではそれぞれの動画のリンクを紹介する。
ネタバレ注意!
・遠き青の時代(イラスト:はむすた氏)
・LAST HOPE(イラスト:nuki.co氏)
・玻璃(はり)(イラスト:ハイギョ氏(キャラクター)、mocha氏(背景))
・バトルオブマリオン(イラスト:ハイギョ氏)
・オリエンタルピアノアタック(イラスト:ハイギョ氏)
・ざくアクmozell曲メドレー(イラスト多数)
まさかのイベント開催
2015年11月20日(金)~11月23日(月)の4日間に渡り、東京・秋葉原の喫茶店「Cafe&Bar SIXTEEN」において「ハグレ王国コラボレーションカフェ」が開催。
オーナーがざくざくアクターズのファンということからはむすた氏に声がかかって実現の運びとなった。商業展開していないフリー同人ゲームとしては異例の実現である。
店内ではmozell氏の貝がら峠のBGMのもと、ゲーム内に登場した飲食物を模したメニューの提供やファンアートの展示などがあり、さらにはメニュー注文や店内のガチャガチャを回すことでイラスト入り缶バッジがもらえるサービスもあった。
このイベントは4日間すべて数時間待ちの行列&整理券が配布され、グッツも売り切れが続出するほどの大盛況となった。
【お知らせ】ざくざくアクターズコラボカフェ「ハグレ王国コラボレーションカフェ」開催決定!!
はてなログA TREETOP ざくアクコラボカフェ11/22 レポート
グッズ販売
上記のイベントに前後して、はむすた氏自身が製作した小物グッズの販売が始まっている。
最初に発表された初期キャラクター組のキーホルダーは、初回300個が3日で完売となり、追加発注がかけられた。
今後はコラボカフェの缶バッジに使われた描き下ろしイラストを流用したウッドキーホルダーなども販売予定の模様。
上記のコラボカフェの人気っぷりによりすぐ売り切れてしまうので要チェックである。
こちらもDLの設定集も売っている。
余談
何度も作りこんだことににより、RPGツクール側のMAP作成数の限界に達した為、最終大型アップデートに至った。はむすたさんお疲れ様です!!
最初の公開である2012年から2022年まで10年間の大型アップデートを繰り返したと考えるとツクール史上もといインディーズゲーム史上、ツールの限界を超えたアップデートともいえる。ただし細かいバグや掛け合いでのグラフィック追加は前述した通り行うとのこと。
配信元
ゲームやグッズの製作状況の報告や拍手返信など。更新の際には毎回描き下ろしイラストあり。追加パッチ配布は主にこちらで行われる。
ゲーム本体のダウンロードは基本的にこちらから。
2016年にライブラリに収録された。v1.80の公開はVectorより早い。
Ver1.87から配信された。
なお、別途「RPGツクールVX Ace」のRTPが必要なので注意。