概要
カオスエンジェルズ (Chaos Angels) は、1988年にアスキーから発売されたアダルトゲーム。(当時はコンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ倫)設立前であり、18禁の区分は無かった。)
PC-88向けに発売され、のちにMSX2とPC-98に移植された。
ジャンルとしては当時の『Wizardry』に代表されるような3DダンジョンRPG。
最大の特徴は、登場する敵モンスターたちが皆アニメ調で描かれた美少女(現代で言うところのモンスター娘)となっていること。
現在まで多く出されている同系統ゲームの雛型であるとされている。
内容・特徴
ストーリー
舞台はファンタジーの世界。冒険者の男性である主人公は、最上階に行けば全ての願いが叶うと言われる「ウロボロスの塔」の頂を目指す。
ゲームシステム
主人公はHIT POINT(生命力)とは別に、VITALITY(体力)の値を持っている。
VITALITYは最大30。戦闘中の攻撃や魔法の使用で10消費するが、非戦闘時の移動で10ずつ回復する。0になっても戦闘に一切影響はないが、女の子モンスターを倒した際にVITALITYが残っていれば女の子を襲うことができる。所謂サービスシーンであるが、これを見るためには相応にレベルアップを重ねてステータスを上げる必要がある。また襲った女の子からは特殊能力を得られる事もあり、これが攻略のカギとなることもある。
グラフィック・BGM
女の子モンスターはそれぞれ複数のグラフィックパターンがあり、行動の度に変化する。また、戦闘BGMもモンスターごとに別々の曲が用意されている。
グラフィックの特徴としては、データの読み込みを早くするために、一枚絵のCGデータを読み込むのではなく、直接描写データを読み込みながら順次描画している。
その分、線が太くきめ細かいとは言えないグラフィックではあるが、女の子モンスターたちの可愛らしさやパターンの多さはそのデメリットを感じさせないものであった。
発売以降~現在
現行機への移植やリメイクを要望する声もあるものの、版権がアスキー(エンターブレイン)ということもあって、アダルト要素のある本作の移植の実現は難しいであろうとされていた。
しかし後にアスキーがエロゲ雑誌「テックジャイアン」を創刊した影響もあってか、2005年に同社から発刊された「MSXマガジン永久保存版3」にWindowsでプレーできるエミュレータ版が公式に収録された。
だが、それ以降のアーカイブ化はされておらず、レトロゲームを配信するプロジェクトEGGにおいても本作は扱われていない。
出現モンスター
※ 記事リンクは本作への言及のある記事に限る
※ 出現階は初登場時の機種に準拠
1F … マミー 大さそり 大こうもり 魔法使い 百目 ファイター
2F … ワーベア ワーウルフ ワータイガー ハーピー スタージ 人魚 クラーケン クラブジャイアント
3F … ドリアード リザードマン 透明人間 金星ガメ シュリーカー
4F … クラブジャイアント バブリースライム バシリスクとコカトリス ケルベロス ニンジャ
5F … ドッペルゲンガー ミノタウロス リッチ ミミック 三目 バンパイア
6F … ドラゴンヌ キメラ サラマンダー ワイバーン 青龍 キリン ゴールドドラゴン
階層不問 … もったいないオバケ
関連項目
PC-8801 / PC-88 PC-9800 / PC-98 MSX2
Y人 … グラフィック担当。本ページのタイトル画も(当時と絵柄が変わっているが)本人によるもの。
明貴美加 … パッケージイラスト担当。