魔法、それは聖なる力 魔法、それは未知への冒険 魔法、そしてそれは勇気の証!
溢れる勇気を魔法に変える!魔法戦隊、マジレンジャー!
概要
2005年2月から放送されたスーパー戦隊シリーズ30周年記念作品。スーパー戦隊シリーズ第29作目の作品であり劇中に登場するヒーローである。
本作は地球戦隊ファイブマン、救急戦隊ゴーゴーファイブに続くメンバー5人全員が兄弟という兄弟戦隊だが、従来と違い赤が末っ子である。
追加戦士も家族の一員となった上、両親も変身しており、最終的には家族戦隊になる。
加えて、ダブルヒロインの組み合わせが青と桃になるのは今作が初にして現状(2022年現在)唯一。
敵組織と意外な決着をするというのも最大の特徴(ただし、何らかの形で敵組織の幹部が生き残っていたり一時的に撤退し再びの復活をにおわせる様な展開は何度か存在する)。
モチーフは「魔法」。
戦隊メンバーは全員魔法使いであり、巨大ロボもフェニックスやドラゴンなどファンタジーな生物をモチーフとしている。
その他、登場するアイテムなども当時流行の西洋ファンタジーを意識したものになっている。
登場人物の名前などの固有名詞も、戦隊メンバーは「オズの魔法使い」が元ネタ(詳しくは小津家を参照)としていたり、ファンタジーの名作を元にしているものが多い。
ちなみにこの当時の8時枠は和がモチーフの『仮面ライダー響鬼』で、スーパー戦隊と仮面ライダーで和洋折衷となっていた。
(夏の劇場版での共同キャッチコピーは「鬼か、魔法か」)
ナレーションは、長きに渡ってスーパー戦隊シリーズの玩具CMナレーションを担当している玄田哲章。
また、マジレンジャー側の幹部として『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のバンドーラなどを演じてきた曽我町子が出演し、本作品の最終話が最後のテレビ出演となった。
加えて、声優としての活動が多い磯部勉が顔出しで重要なキャラクターを演じた。
本作をもって戦隊シリーズのVHSビデオ(セル・レンタル共通)の発売は終了し、次作『轟轟戦隊ボウケンジャー』以降の作品からはセル・レンタルともにDVDのみの展開に移行した。
また、スーパー戦隊シリーズでは最後の4:3制作の作品となった。
あらすじ
いつも仲の良い小津一家の5人兄弟。
だが地底冥府インフェルシアが地上征服に乗り出した事により、彼らは母・深雪からマージフォンを託される。だが、末っ子の魁だけには年齢と心の未熟さを心配されてマージフォンは与えられなかった。魔法…それは勇気の証。勇気と無謀は別物なのだ。
それを知った魁にもようやくマージフォンが与えられ、兄弟はマジレンジャーとしてインフェルシアの魔手から地上を守っていく事になる。
そんなマジレンジャーの前に立ち塞がるインフェルシアの戦士・ウルザード。
深雪が変身したマジマザーを倒した敵ではあるが、正々堂々な立ち振る舞いが目立つ。
彼の正体は一体何なのだろうか…?
登場人物
マジレンジャー
⇒小津家を参照。
天空聖界マジトピア
冴える月影のエレメント
Stage16から登場。マジエルの御側付。
15年前のインフェルシアとの戦いの際、自分の命を鍵にして冥府門を閉ざす魔法「鍵魔法」をかけたもののライジェルの裏切りにより記憶を失いマジトピアに帰れないままとなっている。
地上ではリンと名乗っているが、これはブレスレットについていた鈴の音にちなんで魁が命名したもの。
煌めく氷のエレメント
Stage30から登場。マジトピア創世記の「原始の天空聖者」の1人で、天空聖界の最長老。
普段は自ら作り出したマルデヨーナ世界「嘆きの海」で隠遁生活を送っている。原始の呪文の使い手で、かつてマジマザーに力を貸していた。またヒカルにはいずれマジトピアの長・天空大聖者を継がせようと考えている。
天空聖界マジトピアの長で冥府神同様に見上げる程の巨大な姿を持つ。当初は中立を保つ考えで魔法を授ける以上の地上の戦いへの干渉を行わず劇場版でも助力を求めにきた小津兄弟たちへの協力を拒んでいた。深い思慮と慈悲の持ち主で風格も感じさせるが意外にお茶目な性格。
地底冥府インフェルシア
インフェルシアの帝王、のちに絶対神ン・マになる。
インフェルシアの最高幹部。フランケンシュタインのような外見である。
ブランケンの亡き後にきた最高幹部。ミイラのような外見でオカマ。
インフェルシアの幹部である女スパイ。時々分裂し少女態ナイとメアになる。主にマジピンクとはライバル関係である。
インフェルシアの黒の魔法使い。騎士道精神を持つ。その正体は…。
魔導馬バリキオンと合体しウルケンタウロスになることもある。
冥府十神
地底冥府インフェルシアの伝説に記された十柱の神々。
彼らの目的は冥獣帝ン・マを絶対神ン・マに転生させることである。
魔法
詳細はこちらを参照。
巨大ロボ(魔法大変身)
マジレンジャー5人が巨大化したマジマジンが更に合体した「魔神の王」
頭がとんがり帽子を被ったような形で、合体直後に帽子の縁に手をやるような仕草が印象的。
マジフェニックス | マジガルーダ | マジマーメイド |
マジレッドが魔法大変身したマジマジン。フェニックスを人型にしたような姿をしている | マジイエローが魔法大変身したマジマジン。鳥人の姿をしている。 | マジブルーが魔法大変身したマジマジン。人魚を人型にしたような姿をしており下半身を尾ヒレに変形させることで人魚形態になる。 |
マジフェアリー | マジタウロス | マジドラゴン |
マジピンクが魔法大変身したマジマジン。妖精の姿をしておりマジマジンの中では一番小さい。 | マジグリーンが魔法大変身したマジマジン。ミノタウロスの姿をしておりマジマジンの中では一番大きい。 | Stage3から登場。マジフェニックス以外の4体のマジマジンが魔竜合体した巨大竜。 |
魔法鉄神トラベリオン
魔法特急トラベリオンエクスプレスが変形した魔法鉄神。
「マジコークス」と呼ばれる石炭を燃料としており、魔法で作られた異空間「マルデヨーナ世界」に行くことが出来る。基本的に戦闘ではマジシャインが操縦し平常時はスモーキーが操縦する場合もある。
Stage9、18に登場。
マジレッドを戦士として認めたバリキオンがマジフェニックスと友情合体した炎の魔神。
レジェンドマジレンジャーが変身した魔獣マジファイヤーバードとマジライオンの二体が伝説合体したマジトピア伝説の凄まじき魔神。
家族戦隊
ヒカルと麗とは次第に想いを寄せ合うようになり、終盤には彼女から想いを告白され紆余曲折を経て麗の気持ちに答えてついに告白し結婚式を上げる。
ヒカルが名実共に小津家の一員となったことで、父、母、息子、娘、娘婿と揃う家族戦隊となった。
各話リスト
話数のカウントは「Stage.○」(最終話は「Final Stage」)、サブタイトルのフォーマットは全篇通して「○○〜××(呪文)〜」に統一されている。
音楽
主題歌
- 魔法戦隊マジレンジャー(OPテーマ)
作詞:岩里祐穂/作曲:岩崎貴文/編曲:京田誠一/歌:岩崎貴文
- 呪文降臨〜マジカル・フォース(EDテーマ)
作詞:岩里祐穂/作曲:YOFFY/編曲:サイキックラバー・大石憲一郎/歌:Sister MAYO
挿入歌
- 5人の魔法使い
作詞:前川淳/作曲・編曲:山下康介/歌:マンドラ坊や(比嘉久美子)
マジトピアを創った伝説の5色の魔法使いの伝承を歌った歌。
- 魔神合体!マジキング
作詞:桑原永江/作曲:山下康介/編曲:高木洋/歌:遠藤正明
マジキングのテーマソング。
- 天空界のやすらぎ
作詞:岩里祐穂/作曲:杉浦篤/編曲:亀山耕一郎/歌:菊地美香
- ファンタスティック!マジアクション
作詞:高取ヒデアキ/作曲・編曲:平川達也/歌:高取ヒデアキ
マジレンジャーの戦闘テーマ。
- ブラッディーフライデーナイトメア
作詞:藤林聖子/作曲:IMAJO/編曲:岩瀬聡志/歌:ナイ(ホラン千秋)、メア(北神朋美)
ナイとメアのテーマソング。
- 魔導騎士ウルザード
作詞:藤林聖子 / 作曲:山下康介 / 編曲:斉藤英夫 / 歌:山田信夫
魔導騎士ウルザードのテーマソング。
- シング! スウィング!! スモーキー!!!
作詞:横手美智子/作曲・編曲:山下康介/歌:スモーキー(草尾毅)
魔法猫スモーキーのテーマソング。
- シャイニング マジック マジシャイン
作詞:YOFFY/作曲:山下康介/編曲:亀山耕一郎/歌:サイキックラバー
天空勇者マジシャインのテーマソング。
- トラベリオン・ゴー!
作詞:桑原永江/作曲・編曲:山下康介/歌:きただにひろし
魔法鉄神トラべリオンのテーマソング。
- 魔法のJUMON
作詞:前川淳/作曲・編曲:岩崎貴文/歌:岩崎貴文、Sister MAYO
- Song For Magitopia
作詞:岩里祐穂/作曲・編曲:山下康介/歌:水木一郎、串田アキラ、影山ヒロノブ
天空聖界マジトピアのテーマソング。
- 永遠に…
作詞:岩里祐穂/作曲・編曲:山下康介/歌:五條真由美
- メイク・レジェンド! マジレンジャー!!
作詞:桑原永江/作曲・編曲:山下康介/歌:水木一郎
レジェンドマジレンジャーのテーマソング。
キャラクターソング
- 勇気はフェニックス
作詞:桑原永江/作曲:菊池俊輔/編曲:大橋恵/歌:小津魁(橋本淳)
小津魁のテーマソング。劇中ではマジレンジャーの戦闘テーマとして使用された。
曲の内容自体は熱いが、如何せん音程が独特すぎてファンの間で伝説となった楽曲で通称「マジ赤い」。
- Go! Yellow thunder
作詞:藤林聖子/作曲:高取ヒデアキ/編曲:籠島裕昌/歌:小津翼(松本寛也)
小津翼のテーマソング。
- 明日への君
作詞:甲斐麻美 / 作曲・編曲:吉川慶 / 歌:小津麗(甲斐麻美)
小津麗のテーマソング。
- 愛の風
作詞:別府あゆみ/作曲・編曲:高見優/歌:小津芳香(別府あゆみ)
小津芳香のテーマソング。
- Mr.Green 〜地平線〜
作詞:伊藤友樹/作曲:岩崎貴文、伊藤友樹/編曲:岩崎貴文/歌:小津蒔人(伊藤友樹)
小津蒔人のテーマソング。
- 太陽 〜the power of rising sun〜
作詞:柚木美祐/作曲:平川達也、SOTARO@ZZ/編曲:平川達也/歌:ヒカル(市川洋介)
ヒカルのテーマソング。
その他
- マジプリおうえんか
歌:岩崎貴文と五條真由美
『魔法戦隊マジレンジャー&ふたりはプリキュアMax Heart お正月おたのしみハッピーCD』に収録された挿入歌。
- マジシャインおうえん歌/マジレンサンバ
ドラマCD『トラベリオン・マジカルツアーズ 魔法世界の大ぼうけん!』に収録された挿入歌。
前者はマジシャインやヒカルの楽曲としては3曲目に当たる。
関連作品
記念作品などで多数登場しているため、マジレンジャーメンバーの俳優が出ているもののみ挙げる。
劇場版
夏公開の映画。ヒロインは、従来のようなゲストではなく、本編の準レギュラーである魁のクラスメイト・山崎由佳が務めた。
Vシネマ
前年のスーパー戦隊・特捜戦隊デカレンジャーとの共演作。
次年のスーパー戦隊・轟轟戦隊ボウケンジャーのオリジナルビデオ作品。
マジレンジャーからは、翼とヒカルが登場。
客演
マジレンジャーに変身できなくなった魁と、天空聖者フレイジェルが登場。最終回には芳香も登場した。
ゴーカイジャーの劇場版の一つ。ウルザードファイヤーが登場し、番外戦士たちの代表の一人のような扱いを受けている。
「我々も力を捧げよう。この星の、すべての家族を守るために」は名台詞。
アオニンジャーの魔法の師匠として翼が登場。
その他
- 魔法戦隊マジレンジャー マジカルサウンドステージ
本作のオリジナルサウンドトラックで3巻まで発売された。
各楽曲の合間にはドラマパート「マジトーク」(※)が挟まれている。
(※)なお、このドラマパートは『爆竜戦隊アバレンジャー オリジナルサウンドトラック サウンドザウルス』シリーズの「ダイノトーク」から続く伝統であり、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーVSサウンドコレクション』まで続いた。
- 魔法戦隊マジレンジャースペシャルDVD「大公開!黄金グリップフォンの超魔法~ゴル・ゴール・ゴーゴー~」
テレビマガジン・おともだち・たのしい幼稚園三誌合同の応募者全員サービス。
オリジナル戦士として魁が変身したマジシャイン「魁シャイン」が登場(間違っても会社員ではない)。
ちなみに、シルバーマージフォンの初出は本作であり、のちにテレビシリーズに登場。
- 魔法戦隊マジレンジャースペシャルおたのしみCD「トラべリオン・マジカルツアーズ魔法世界の大ぼうけん!」
テレビマガジン2005年10月号付録。
原作からの登場人物はマジシャインとスモーキーのみという異色の作風。
- 魔法戦隊マジレンジャー&ふたりはプリキュアMax Heart おたのしみおやくそくCD
2005年おともだち9月号付録。ふたりはプリキュアMax Heartとのクロスオーバー作品で、こちらは魁と翼が登場。
- 魔法戦隊マジレンジャー&ふたりはプリキュア Max Heart お正月お楽しみハッピーCD
テレビマガジン・おともだち・たのしい幼稚園三誌の2006年2月号付録。
ふたりはプリキュアMax Heartとのクロスオーバー作品その2。こちらは魁と蒔人が登場。
余談
マジレンジャーでは、第22話京都回の和風城前で撮られた集合写真と、夏映画 『魔法戦隊マジレンジャー インフェルシアの花嫁』EDで使用されたマジトピア前の集合写真の2つがある。
『轟轟戦隊ボウケンジャーvsスーパー戦隊』、海賊戦隊ゴーカイジャー本編では夏映画以降のマジトピア前の集合写真が使用されており、ゴーカイジャー以降はマジトピア前の集合写真で統一されている。
30戦隊当時の配布用ポスター、『魔法戦隊マジレンジャー vs特捜戦隊デカレンジャー』、『天装戦隊ゴセイジャーvs侍戦隊シンケンジャー』では、和城写りの集合画像が流用されている。
本作もニコニコ動画で公式配信されているスーパー戦隊シリーズの一つではあるが、極めて残念なことに2024年6月8日にあった同サイトへのサイバー攻撃により、冥府神サイクロプスがメインとなるStage.37が配信されたところで続きが停止しており、更にはアナウンスすらもなく事実上のエターナる状態が現在も続いている。
関連イラスト
関連タグ
ニチアサ同期作品:仮面ライダー響鬼、ふたりはプリキュアMaxHeart
特捜戦隊デカレンジャー→ 本作 →轟轟戦隊ボウケンジャー