命がけの冒険に今日も旅立つ者がいる!
密かに眠る危険な財宝を守り抜くために、あらゆる困難を乗り越え進む“冒険者”達!!
『レディ! ボウケンジャー、スタートアップ!』
「熱き冒険者! ボウケンレッド!」
「迅き冒険者! ボウケンブラック!」
「高き冒険者! ボウケンブルー!」
「強き冒険者! ボウケンイエロー!」
「深き冒険者! ボウケンピンク!」
「眩き冒険者! ボウケンシルバー!」
「ズバーン!」
『果て無き冒険スピリッツ!轟轟戦隊ボウケンジャー!』
概要
2006年2月から放送されたスーパー戦隊シリーズ第30作記念作品。シリーズでは初の複数敵組織が登場した。
一番の大きな特徴が、戦隊の目標が「敵組織の打倒」ではないことである。ボウケンジャーの第一任務は古代の秘宝「プレシャス」の探索と保護であり、敵との戦いは「秘宝の力を悪事のために狙う者の排除」として展開される。また近年“単純一途な若き熱血漢”のイメージが強かったレッドだが本作では“経験豊富なベテラン隊長”として描かれている(熱血には変わりないが)。
チーフプロデューサーは爆竜戦隊アバレンジャー以来の登用となる日笠淳。パイロット監督は諸田敏。メインライターは仮面ライダー剣のメインライター(後半)やアバレンジャーのサブライターとして活動した會川昇を起用。ナレーションは数年前同じチャンネルで放送されていた某ハジケアニメと同じく太田真一郎が担当。
あらすじ
地球に眠る、大いなる力を秘めた古代の秘宝――プレシャス。世界を滅ぼすことも容易いそれらの秘宝を狙う悪は多くいる。民間団体・サージェス財団は、プレシャスを回収し悪の手に渡らないよう保護・管理するための精鋭部隊を結成した。彼らこそ轟轟戦隊ボウケンジャーである。
ボウケンジャーの明石暁ら3人は、新メンバーである伊能真墨と間宮菜月らとともに、プレシャス“ゴードムの心臓”の回収に向かう。入隊テストを兼ねて先行した新メンバー2人だったが、トラップに引っ掛かり大地の震えとともに海底遺跡が浮上。それに伴い、遺跡内の奥深くにあった石棺の封印も解け、ゴードム文明の古代人・大神官ガジャも眠りから覚めてしまう。
改めて5人で遺跡に突入したボウケンジャーはプレシャスを発見するが・・・。
登場人物
ボウケンジャー
戦隊メンバーの名字は歴史上の冒険家、名前は各々の色を連想させるものとなっている。
特徴として、劇中ではメンバー全員(中盤の追加メンバーのシルバーは除く)が物語開始時点で既に戦隊として結成されており1話の時点で全員変身出来る。
熱き冒険者
ボウケンジャーのチーフ。かつては「不滅の牙」と呼ばれた伝説のトレジャーハンターだったが、ボウケンジャーの結成に伴い、引退している。
Task.27の開運フォームは必見
迅き冒険者
少年時代からトレジャーハンターとして活動しており、明石に対してライバル心を燃やしている。
高き冒険者
気さくなムードメーカーで、女性に優しい。元はフリーのスパイだが、ある事件をきっかけに廃業している。
強き冒険者
2年前に遺跡で気を失っていたところを真墨に助けられてから、彼と行動を共にしていた。
記憶を失っており、過去を取り戻すためにボウケンジャーに加入している。
深き冒険者
世界有数の資産家である西堀財閥の一人娘で、元陸上自衛隊。
主に分析や作戦を担当し、緊急時の冷静な判断力は明石からも評されているが、やや生真面目すぎる面もある。
眩き冒険者
先祖代々アシュを監視・殲滅してきた高丘流の一族の末裔。
サージェスレスキュー計画の一環として開発された装備を明石から託され、6人目の仲間となる。
古代の秘宝「プレシャス」である聖剣レムリア。
聖剣のとき劇中ではボウケンレッドが使用したり、巨大化してダイボウケンが使用したりする。
呼称表
が\に | 暁 | 真墨 | 蒼太 | 菜月 | さくら | 映士 |
---|---|---|---|---|---|---|
明石暁 | 俺 | 真墨 | 蒼太 | 菜月 | さくら | 映士 |
伊能真墨 | 明石 | 俺 | 蒼太 | 菜月 | さくら姐さん | 映士 |
最上蒼太 | チーフ | 真墨 | 僕 | 菜月ちゃん | さくらさん | 映士 |
間宮菜月 | チーフ | 真墨 | 蒼太さん | 菜月 | さくらさん | 映ちゃん |
西堀さくら | チーフ→暁さん | 伊能くん→真墨 | 蒼太くん | 菜月さん→菜月 | 私 | 高丘さん |
高丘映士 | 明石 | 真墨 | 蒼太 | 菜月 | さくら姐さん | 俺様 |
ボウケンジャーの協力者
ボウケンジャーのメカニック及びプレシャスの分析を担当する技術者。
かつては名のある冒険者だったらしく、変装の達人でもある。
ボウケンジャーとサージェス本部(上層部)とを繋ぐ存在。
剽軽で子供っぽい物言いをするが、時に非情な命令を下すこともあり、時折反発を買う。
ネガティブシンジケート
ゴードム文明
ゴードム文明の指導者。40000年の眠りから目覚めたため「今時の機械」については苦手にしていたが、時間とともに克服した。最初はシリアスな雰囲気を出していたが、途中からギャグ的な一面も見せるようになった
ゴードム文明の粋を結集して作り上げた巨大戦力もある
ジャリュウ一族
恐竜や伝説の動物のクローンを使いプレシャスを強奪する集団で約200年前に誕生したジャリュウ一族の長。プレシャスを手に入れるためなら手段を選ばず、部下を平然と捨て石にする冷酷な性格。
ダークシャドウ
※画面左側
年老いた梟の姿をしたダークシャドウの頭領。無数の式神(呪符)によりツクモガミを作り出したりその巨大化を担当する。
ダークシャドウのくノ一で変装や変わり身の術を得意とし、表社会の組織との取引にも赴く。
武器は2本のクナイ。
ダークシャドウの副頭。常に青いプロテクターをまとい、背中に2本の忍者刀を備えている。
クエスター
ガジャによってゴードムエンジンを体にうめ込まれ強化再生されたアシュ。口調はいささか軽めだが性格は粗暴。
ガイとともにガジャによってゴードムエンジンを体にうめ込まれ強化再生されたアシュ。冷静で理知的な性格。
巨大ロボ
ボウケンジャー5人専用のゴーゴービークル5機がボウケンフォーメーションで轟轟合体した1号ロボ。
ダイボウケンとNo.6~No.9のゴーゴービークル4台がスーパーフォーメーションで超轟轟合体したサージェスロボ。
スーパーダイボウケンにゴーゴージェットが加わりアルティメットフォーメーションで究極轟轟合体した強化形態。
No.6~No.10のゴーゴービークルがボウケンフォーメーション2で轟轟合体したサージェスロボ。
本編にはあまりでてこない。
ボウケンシルバーが操縦するNo.11~No.13のゴーゴービークルがサイレンフォーメーションで緊急轟轟合体した災害救助用サージェスロボ。
巨大戦艦ゴーゴーボイジャーが5機のビークルに分離しボイジャーフォーメーションで超絶轟轟合体したボウケンジャーの4号ロボ。
各話リスト
話数のカウントは「Task○」で統一されている(最終回は「Last Task」)。
音楽
主題歌
作詞:岩里祐穂/作曲:山田信夫/編曲:京田誠一/歌:NoB
作詞:岩里祐穂/作曲:YOFFY/編曲:サイキックラバー・大石憲一郎/歌:サイキックラバー
ED映像ではそれぞれのゴーゴービークルのモチーフになった乗り物に乗っているが、実は純粋にその法則に従っているのは暁だけであり、それ以外のメンバーはゴーゴービークルのモチーフに近い乗り物に乗っている(真墨:オープンカー、蒼太:セスナ、菜月:ミニショベル、さくら:モーターボート)。
- 伝説
作詞:會川昇/作曲・編曲:渡辺宙明/歌:串田アキラ・宮内タカユキ・MoJo
『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』のEDテーマ。
挿入歌
- ボウケンジャー GO ON FIGHTING!
作詞:桑原永江/作曲:山田信夫/編曲:岩崎貴文/歌:NoB
- 轟轟合体! ダイボウケン!!
作詞:八手三郎 / 作曲・編曲:中川幸太郎 / 歌:宮内タカユキ
- 冒険パンチ!
作詞:藤林聖子/作曲:田代智一/編曲:亀山耕一郎/歌:堀江美都子
- FLY OUT! ULTIMATE DAIBOUKEN
作詞:八手三郎/作曲・編曲:渡辺宙明/歌:串田アキラ
- GO! GO! GO! GO! ネガティブシンジケート
作詞:齋藤謙策/作曲・編曲:ジャック・伝ヨール/歌:齋藤謙策
- S.G.S 〜いざ進めサージェス!〜
作詞・作曲:高取ヒデアキ/編曲:籠島裕昌/歌:サージェス合唱団
- 眩き閃光! ボウケンシルバー
作詞:高取ヒデアキ/作曲:中川幸太郎/編曲:籠島裕昌/歌:高取ヒデアキ
- ゴーゴービークル大行進!
作詞・作曲・編曲・歌:岩崎貴文
- 希望のサイレンビルダー
作詞:八手三郎/作曲・編曲:中川幸太郎/歌:MoJo
- Start up! 〜絆〜
作詞・作曲:山田信夫/編曲:岩崎貴文/歌:NoB
- NEVER ENDING VOYAGE
作詞:八手三郎/作曲・編曲:中川幸太郎/歌:水木一郎
キャラクターソング
キャラクターソングのうち三曲はキャラクターを演じた俳優が作曲している。これはシリーズの中でも非常に珍しい事例である。
- 最高のプレシャス
作詞・作曲:YOFFY/編曲:大石憲一郎/歌:明石暁(高橋光臣)
- Black Drive
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:岩崎貴文/歌:伊能真墨(齋藤ヤスカ)
- BLUE for you
作詞・作曲:三上真史/編曲:大槻啓之/歌:最上蒼太(三上真史)
- ひみつのたからもの
作詞:中村知世/補作詞・作曲・編曲:ムラマツテツヤ/歌:間宮菜月(中村知世)
- さくら
作詞:末永遥/作曲・編曲:ムラマツテツヤ/歌:西堀さくら(末永遥)
- 銀色の風に吹かれて
作詞:桑原永江/作曲:IMAJO/編曲:大石憲一郎/歌:高丘映士(出合正幸)
余談
- 30戦隊大全集
本作品でスーパー戦隊シリーズが30作目となったことを記念し、Task.3よりEDと次回予告との間に「全戦隊大全集」のミニコーナーが設けられた。
Task.4からTask.33までは秘密戦隊ゴレンジャーから本作品までの全30作品を1話ずつ作品順に紹介していき、毎回のBGMにはその回主題となった戦隊のオープニングテーマが流れていた。
歴代の戦隊を全て紹介したTask.34からは、「30戦隊大全集」からスーパー戦隊の「史上初」を紹介する「30戦隊大全集 スペシャルファイル」へとリニューアルされた。
ジュウレンジャーまではダイボウケンのコクピットでの進行(アバレンジャーも同様)、ダイレンジャー以降はサージェスのサロンで進行している。
本放送以外のソフト収録・配信では権利の問題でカットされている。
担当した竹本昇監督は「版権等の問題で、最初から『二次使用しない』という条件で作られた」と証言しており(参考ポスト)、詳しい事情はぼかしているものの、『烈車戦隊トッキュウジャー』における「みんなの列車コーナー」や、視聴者投稿のダンスEDと同じ扱いとのことである。
ただし上記の2つと異なり、「第三者が権利を保有する素材」が無いのが大きな特徴(そもそも「東映自前の素材」であり、通常の範囲で権利に抵触するとは考え難い)。あえて考えるなら、下記のように本編との関係が薄い内容だったためというところだろうか?
各回で特筆すべきネタは次の通り。
話数 | 取り上げられた戦隊 | 小ネタ |
---|---|---|
3 | 予告 | BGMは「燃えろ!スーパー戦隊魂!!」 |
4 | 秘密戦隊ゴレンジャー | 菜月がカレーを食べた |
7 | 電子戦隊デンジマン | 蒼太があんぱんを食べた |
9 | 大戦隊ゴーグルファイブ | メンバーの色に対応した新体操の道具を持っている(※1)。 |
12 | 電撃戦隊チェンジマン | 初のバズーカ戦隊なので祝砲を発射 |
13 | 超新星フラッシュマン | シャットゴーグル |
14 | 光戦隊マスクマン | 暁が空手を披露(※2) |
22 | 超力戦隊オーレンジャー | 同上 |
23 | 激走戦隊カーレンジャー | 名乗りコールが原典通り、交通安全標語で締め |
24 | 電磁戦隊メガレンジャー | 諸星学園高等学校の制服を着用、暁のみ伊達健太風 |
25 | 星獣戦隊ギンガマン | 暁と映士が炎のたてがみを発射 |
26 | 救急戦隊ゴーゴーファイブ | 暁が纏持ち、映士が消防隊員、他の男性陣がレスキュー隊員、女性陣が警官の衣装を着用 |
27 | 未来戦隊タイムレンジャー | 暁がインナースーツを着用 |
28 | 百獣戦隊ガオレンジャー | 6人がガオジャケットを着用 |
29 | 忍風戦隊ハリケンジャー | 6人がシノビジャケットを着用(※3)、シズカの「落第」で締め。 |
30 | 爆竜戦隊アバレンジャー | 初期メンバーに対応した色のメンバーがジャケットを着用し、ダイボウケンドリルの「爆竜電撃ドリルスピン」で締め |
31 | 特捜戦隊デカレンジャー | 6人がジャケット着用。マーフィーK9がゲスト出演 |
32 | 魔法戦隊マジレンジャー | 6人がジャケット着用。原典の性別に合わせ、菜月はブルー、蒼太はグリーン、真墨はイエローとなっている |
34 | 最初の戦隊 | 「火を付けると困るランプってなんだ?」/BGMは「秘密戦隊ゴレンジャー」 |
35 | 最初の戦隊ロボ | BGMは「バトルフィーバー大出撃」/ダイボウケンとバトルフィーバーロボが共闘 |
36 | 変形合体ロボ | BGMは「1たす2たすサンバルカン」 |
37 | 2号ロボ | BGMは「ファイティングポーズ、フラッシュマン!」 |
38 | 6人目のヒーロー | BGMは「ショットボンバー全力集中」 |
39 | スーパー合体 | BGMは「ライブボクサーの歌」 |
40 | 強化プロテクター | シルバーがアクセルテクター姿を披露/メガテクターも紹介/BGMは「ファイブマン、愛のテーマ」 |
42 | 7体合体 | BGMは「大獣神のうた」/アルティメットダイボウケンのウイングにポリスとエイダーが合体 |
43 | 番外ヒーロー | BGMは「忍者でいこう!デデンのデン」 |
44 | 悪の戦隊 | BGMは「暴走戦隊ゾクレンジャー」/ガッジャー電撃隊 |
45 | 強化変身 | BGMは「獣装光!正義よ輝け!」/6人全員が開運フォームを披露 |
46 | マルチ合体 | BGMは「百獣合体!ガオキング」/天下の浪速ロボスペシャルを紹介/DXガオキング、DXアバレンオー登場 |
46 | 新戦隊 | BGMは「獣拳戦隊ゲキレンジャー」、「轟轟戦隊ボウケンジャー」/天下の浪速ロボスペシャルがまさかの紹介/DXガオキング、DXアバレンオー登場 |
(※1)暁がロープ、真墨がクラブ、蒼太がフラフープ、菜月がボール、さくらがリボン。
(※2)レッドマスクとオーレッドの特技が空手。のちに高橋光臣氏は空手部の「大国町光臣」役で出演する事に…。
(※3)暁がレッド、蒼太がイエロー、女性陣がブルー、映士がカブト、真墨がクワガのものを着用。
- ボウケンファイター/ボウケンバトラー
雑誌「てれびくん」で1年間連載された漫画版でのみ登場。
サージェスが結成した4組の特殊チームの内の2チーム。所謂SPDにおいてそれぞれの星の管轄のデカレンジャーがいるような物である。
ファイターはアフリカ支部の所属で四人おり、所持しているゴーゴービークルはゴーゴータンカー、アメリカ支部所属のボウケンバトラーは三人で構成され所持しているビークルはゴーゴーコンボイ。モチーフはそれぞれファイターが数字でバトラーがアルファベット。
レジェンド大戦に参加したかは不明。
- 制作
スーパー戦隊シリーズは本作品より画面縦横比16:9のハイビジョン放送に移行。『パワーレンジャー』へ映像を流用する関係から引き続きフィルムで撮影され、スーパー16mmと35mmフィルムが併用された。VTR撮影への移行は、3年後の『侍戦隊シンケンジャー』を待つことになる。
また、当時恒例となっていた京都ロケのエピソードは、スケジュールの都合上本作品では導入されていない。會川昇は京都編のプロットを用意していたが実現には至らず、2年後の劇場版まで待たねばならなかった。
- 名乗り順
『大戦隊ゴーグルファイブ』以降定番の名乗り順の一つだった「赤→黒(もしくは緑)→青→黄→桃」は2021年現在本作が最後となっている。
なお、青が3番目に名乗る戦隊(5人ではないならゲキレンジャーも入る)自体は2013年の獣電戦隊キョウリュウジャーまで7年途絶えていた。
- ヒーローショー
番組のスポンサーである東京ドームシティアトラクションズのスカイシアターにおいて、これまでの公演を撮影した写真や映像がインターネットに無断でアップロードされ流出する事件があり、本作以降の公演では公演の模様を撮影・録音する行為が全面的に禁止された。
関連イラスト
関連タグ
ニチアサ同期作品:仮面ライダーカブト、ふたりはプリキュアSplash☆Star
魔法戦隊マジレンジャー→ 本作 →獣拳戦隊ゲキレンジャー