「そして今、空に飛び出せバトルフィーバー!ぼくらの夢の大ロボット!」
データ
全高 | 58m |
---|---|
重量 | 3000t※ |
飛行速度 | マッハ10 |
出力 | 500万hp/t |
テーマソング | 「バトルフィーバー大出撃」(youtubeへリンク。) |
※資料によっては「3万t」と表記されている場合もある。
概要
ジャパン「BFC、スイッチオン!」(第5話)
鉄山「バトルフィーバーロボ、シュート!」
バトルフィーバー隊の指揮官・倉間鉄山将軍の下に建造されたISO合金の装甲を持つ巨大ロボット。
上半身は日本の鎧武者、下半身は西洋の鎧騎士をモチーフとし、赤と黒をベースに黄色をアクセントとしたカラーリングが施された重厚な意匠が特徴。
海底基地ビッグベイザーから戦艦バトルシャークによって輸送される。
21世紀に入ってからの戦隊ロボとは違い、フィーバーアックスを投げつけて相手に刺す、チェーンクラッシャーにアタックランサーを繋いで振り回した勢いで突き刺す、ケーンノッカーで一度ならず何度も殴って容赦なく叩きのめす等、敵の殺害完遂に向けた殺意を強く感させる戦闘スタイルを取る。
変形もしなければ合体もしないというシンプルな戦隊ロボであるが、これは当時はまだスーパー戦隊シリーズには巨大ロボットの変形や登場マシン同士の合体といった、現在でいうところのスーパーロボット的な概念や様式が確立していなかったためであり(巨大空母との連携を重視した結果ともいえるが)、これにより後の歴代戦隊ロボを見渡した中でも際立った存在感を発揮し続けている。股の赤い部分が搭乗口になっており、バトルスーツのジェットオン機能がないと搭乗出来ない。操縦席にはバトルフィーバーの5人分の席(最大7人まで着席できる)とシートベルト(第11話より追加)が当然ながら装備されているが、操縦自体は最低一人いれば十分可能で、必殺技も操縦者一人が居れば放てる。
- 作品後期でエゴス怪人と悪魔ロボットが同時に出現した時、バトルジャパンが一人で(回によっては+もう1人)操縦を担当し他メンバーたちが怪人と戦う、という運用をしていた(フィーバー隊の必殺技ペンタフォースも、ジャパンがスティックを操縦席から放つ事で行った)。
- 作品内での呼称は統一されておらず、巨大ロボット・バトルフィーバーだったり、バトルフィーバーロボットとも呼ばれたりしていた。当時ポピーから発売された超合金玩具では「バトルフィーバー」という名称だった。
東映版スパイダーマンのレオパルドンの成功を受けて登場したバトルフィーバーロボだが超合金などの玩具が商業的成功を収めたことが以降のスーパー戦隊シリーズでも様々な巨大ロボが登場するきっかけの1つとなった。
- 後発の巨大ロボは、年を追う毎に変形・合体・パワーアップなどの新要素が追加されながら、各番組における関連玩具の商品展開上の中核として、放映後30年を超えた現在でも重要な役割を果たしている。その先駆けとなった本ロボの意義は大きい。
武装
バトルフィーバーロボは歴代戦隊ロボの中でも類を見ない豊富な武装を取り揃えており、必要に応じてバトルシャークから射出される。
銃砲類に該当する飛び道具は持っていないが、これは鉄山将軍の特技を反映した接近戦・格闘戦用に特化した仕様であるためといわれている。
※なお、過去に発売された超合金では、腹部に収納された操縦席や両腕をミサイルのように発射可能だったり(バトルシャークに乗せる事も可能)、パッケージで描かれているように脚部にカノン砲が内蔵されている。また、劇中未使用の頭部のクロスターンも、実際に発射できる(超合金魂では、これらはオミット)。
- ソードフィーバー
脚のホルスターに収められた起爆装置付きのクナイ型ダガー。
- 電光剣
鞘付きの巨大な太刀拵えの日本刀。刀身には「電光剣」と銘が刻まれており、柄にはバトルフィーバー隊のメンバーを表す「ACFKJ」と刻まれている。
- フィーバーアックス
巨大な斧。初期には投げて使うことが多かった。
- スティックアタッカー
槍。柄の端には防御に使うトゲ付きの円環がある。アタックランサーより柄が短めで、刃部分が長め。そのため、長柄の剣、あるいは短槍に近い。取り回しが良かったのか、必殺武器以外では最も使用された。
※過去に発売された玩具には付属していなかったが後年発売された超合金魂に付属され日の目を見た。
- チェーンクラッシャー
両手首に固定武装として内蔵されているISO合金製の鎖。先端にアタッチメントがある。
普通に叩き付けたり薙ぎ払ったり、振り回してけん制に用いるほか、これを利用して敵を束縛することもあった。
- アタックランサー
三又の槍。厚さ12mの鉄板を貫く威力がある。
チェーンクラッシャーと繋ぎ、豪快に振り回したことがある。
- バトルシールド
バトルフィーバー隊のロゴと赤い円が書かれたISO合金製の長方形型の盾。
2万8千度の耐熱性能を誇る。
シールドバッシュにも用いられた。
- ケーンノッカー
錫杖。劇中では対ドラキュラロボ戦のみに使用され、容赦なく叩きのめしていた。
設定では錫杖先端の輪の部分は、刃物になっている。
- 名称不明の日本刀
電光剣とは別の巨大な日本刀。電光剣のプロトタイプともいわれる。最初期に敵ロボットとの白兵戦で使用されていた。
- ナックルパンチャー
巨大メリケンサック。劇中未使用。
- クロスターン
頭部の角をブーメランのように飛ばす。劇中未使用。
必殺技
クロスフィーバー
初期の必殺技。ソードフィーバー2本を交差させエネルギーを注入、敵に投げつける。電光剣唐竹割りの登場以降はその前座技として使用し続けた。
電光剣唐竹割り
第15話から登場した、電光剣を用いた必殺技。円月を描くような所作(この際に大気中の電気を刀身に集め発熱させる)を行った後、上段から敵を豪快に一刀両断する。
大半の悪魔ロボットを倒してきたが、唯一ヘッダーロボには通じなかった。
実は倉間鉄山将軍も、生身でこの剣技を使う事が出来、エゴス四面怪人を倒したり、ヘッダーと一騎打ちして勝利したりしている。マリアに伝授してバッティングに応用した事も。
バトルフィーバーパワー
第51話でヘッダーロボを倒した必殺技。
倉間鉄山将軍の遠隔操作で発動し、ロボの全エネルギーを電光剣に集中させ、すれ違い様に敵を斬り裂く。
電光剣ロケッター
第52話(最終話)でサタンエゴスを倒した必殺技。
電光剣にエネルギーを集中し敵に目掛けて投げ、敵の身体を貫く。ただしそれを使うと電光剣を失うことになるため、最後の切り札として温存していた。
余談
物語開始の時点ではすでに建造途中であり、またバトルフィーバー隊も鉄山将軍もエゴスについてまったく把握していない段階だったため、このロボットが本来何の用途で建造に至ったのかは不明である。
漫画家・長谷川裕一は著書『すごい科学で守ります!』において、「今まで地球に攻めてきたことの無い巨悪に対し、ミサイルや爆弾で強引にぶっ倒すと周囲にも甚大な被害が出るため、格闘戦で叩き潰せるように人間型兵器を作った」という仮説に基づき、「どんな武器をエゴスが用意しても立ち回れるよう、人間が使う近接兵器をサイズ相応に巨大化させて何個も持たせた」のではないかと推測している。なお、長谷川はこの際「この手法は某機動戦士に相通ずる。ある意味リアルロボットである」と冗談めかして触れている。
スーパー戦隊レジェンドウォーズではバトルジャパンのレジェンドカードとビクトリーカードのスーパースキルで登場。レジェンドは電光剣唐竹割り、ビクトリーはバトルフィーバーのペンタフォース ブーメランタイプの後に電光剣ロケッターを放つ。
なお、初登場回では電光剣をバッファローロボットの光線で弾き落とされるシーンがあるが、以降のエピソードでも流用されている。
しかし、第10話ではアタックランサーを使っていたのに、次のシーンでは電光剣が弾き飛ばされているようにしか見えないなど流用の関係で前後のシーンとの繋がりに矛盾が生じるエピソードも見られた。
関連タグ
バトルシャーク …本機の輸送用メカ。前述した『すごい科学』では某機動戦士の支援機との類似性について語られていた。なお、玩具的には「戦艦のバトルシャークがメインで、バトルフィーバーロボはその付属アイテム」と考えられていた。
ダイゼンガー…鎧武者をモチーフにした巨大ロボ繋がり。こちらはバトルフィーバーロボと比べると鎧武者の要素が濃いデザイン。
無敵将軍、旋風神、シンケンオー、シュリケンジン、ドンオニタイジン…鎧武者モチーフの1号ロボ繋がり。また、バトルフィーバーJ以外は、和風戦隊で忍者スーパー戦隊でも、和風とロボの要素を強調されるため、よくモデルにされる傾向がある。
埴輪武者モガリ、世界鬼ング…2体ともバトルフィーバーロボをモチーフとされた事実上悪の後輩たる存在。
バトルシーザーロボ:42年後にて、自身をモチーフに造られ登場を果たす。
バトルフィーバーロボ→ダイデンジン