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リアルロボット

りあるろぼっと

文字通り、「リアルっぽいフィクションのロボット」を扱った、漫画・アニメ・ゲームなど作品、あるいはロボットそのものをひとくくりにした俗称。
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概要編集

スーパーロボットと対を為す言葉。

「スーパーロボット」が純粋な意味でのヒーローとして描かれたり、ワンオフ(1体限り)のロボットとして扱われているのが主流で在ったら、「リアルロボット」の場合はあくまで量産された「兵器」や殺人マシーンとして扱ったロボット及び作品群を指している。


ロボットアニメにおいて、当初登場するロボットは「鉄人28号」「マジンガーZ」に代表されるヒーローロボットで在り、題材についても個人(ロボを操る主人公)とその仲間たちが悪に立ち向かうという図式と成っていた。

これに対し、1979年に放送された『機動戦士ガンダム』では、主役(味方陣営の)ロボットについては上記の図式を色濃く受け継ぎつつも、

  • 敵と味方が単純な善悪二元構造では無い「戦争」をテーマとしている
  • 登場ロボットのモビルスーツはあくまで大量生産された工業製品(兵器)に過ぎない
  • 試作品量産品、消耗部品と言った産業的な描写が大々的に登場する

等、これまでのロボットアニメには見られ無かった画期的な、所謂リアリティの在る描写が多数見られた。

以後、『太陽の牙ダグラム』『装甲騎兵ボトムズ』等この路線を更に進めたロボットアニメが人気を博し、所謂スーパーロボットものと並ぶロボットアニメの一ジャンルとして成立する事に為った。


但し、劇中で名称として呼ばれているケースがあるスーパーロボットと異なり「リアル・ロボット」を公称した作品はほとんどなく、受け手による一方的な分類でしかないという指摘も或る。

例えば「ガンダム」「ダグラム」「ボトムズ」は、何れもあくまでフィクションの世界観において「リアリティがある」という意味で描かれている(その為、現実で研究或いは使用されている「ロボット」はリアルロボットとは呼ばれない)のだが、現代・或いは近未来など、現実の延長線上の世界観でなければリアルロボットでは無いという人もいるし、このジャンルの始祖と言える「ガンダム」について、所謂スーパーロボット的な描写が(基本どのシリーズにも)在るのでリアルロボットには該当しないという人もいる。


また、異世界ファンタジーの要素を盛り込みロボット自体も超常的なパワーを原動力としているが、製造開発経緯などは極めて工業的(かつ世界観を踏まえた描写と為っている)な上にロボットそのものは量産品と位置付けられた『聖戦士ダンバイン』や、細密なメカニック描写をしつつもロボットそのものは一品物の超兵器とされた『ファイブスター物語』、更には本来はリアルロボットとされる『ガンダム』もモビルファイターや見た目がガンダムながら機械生命体である武者ガンダム等のSDガンダムと言った「スーパー」と「リアル」の分類が困難なものも有る。

トップをねらえ!』や『南海奇皇』等、単一の作品内でリアルロボットに分類出来る存在とスーパーロボットに分類出来る存在が共存している事例さえも在る。


更には所謂「スーパーロボット」に付いても、『新世紀エヴァンゲリオン』の大ブーム以降、スーパーロボットとして描写されてはいるが世界観や運用の描写にリアリティを持たせている作品が多く、その境界線は極めて曖昧なものに為っている。


結局のところ元々がフィクションの存在で在る為、実際には「スーパー」「リアル」それぞれの要素が複雑に混じっている場合がほとんどの様だ。

そもそも元祖とも言えるマジンガーZガンダムですら、前述の通り上述の定義や視聴者・読者のイメージに当て嵌っていない描写も多々ある為、分けない作品や「○○よりな」作品という表記の作品も多い。『敢えて』言うなら、科学的に現実に近いという意味では無く、ミリタリー色やシリアスな雰囲気で、「嘘というルールの中でのリアリティ」を追求した方向性の作品群がそう呼ばれ易いだろうか。


そもそも作品の大半がロボット物の始祖から変わらぬ「戦争」「バトル」という「混沌」な状況を舞台とする故、日常という「中庸」「秩序」には余程の絶妙な匙加減をしないと成り得ないのだが。これも終わらせ時を間違えると作品としての収拾が着かず風呂敷が畳めない事に為る事が多い。ロボット物が持った「原罪」というべきか。


その他、現実に即したヒューマノイド・ロボットアンドロイド)や人工知能UAV等の無人ロボット兵器を扱った作品も、如何にリアリティが有ってもそれのみでは「リアルロボットもの」とは見なされないのが基本である。

寧ろこれらの方が「自律的に人に代わる作業を行う機械」というロボットの原義に従ってはいるのだが、「人が乗り込む人型機械」というイメージを定着させた「マジンガーZ」がそれほど偉大だったという事か……。


初出編集

ガンダム』の原作者である富野由悠季氏はガンダムを指して「ハード・ロボット」物と当初呼んでいたが、この路線を更に推し進めた『ダグラム』『ボトムズ』の監督である高橋良輔氏がこの路線を「リアルロボット(路線)」と称したことで「リアルロボットもの」「リアルロボット路線」等の「用語」がロボットアニメファンの間で使用される様に為ったと言われている(諸説有り)。


「リアルロボット(とスーパーロボット)」という概念を各ロボットアニメ作品に当てがい、同呼称の知名度を爆発的に引き上げたのは『第4次スーパーロボット大戦』における主人公キャラの特徴的な設定だと言われている(なお、ここで「スーパー」を選択すると後半の主人公機が「グルンガスト」に、「リアル」を選択すると「ヒュッケバイン」に為った)。

それ以前の同シリーズにおいてもそうだったのだが、シミュレーションゲームである本作において

  • リアルロボット(リアル系)はHPや攻撃力が低いが回避率や射程に優れる
  • スーパーロボット(スーパー系)は回避率や射程に優れないがHPと攻撃力、防御力に優れる

という図式が大まかにでは在るが設定されていた。

「リアル系」「スーパー系」の区分は『スーパーロボット大戦α』シリーズの時代までは明文化されていたが、この頃から上記の通りジャンル自体の境界が(ゲーム内のユニット性能においてすらも)曖昧に成っている事がファンから指摘される様に成り、以後のシリーズにおいては明言を避けている節が見受けられる。

因みに同作プロデューサーの寺田貴信氏は、過去にリアルロボットとスーパーロボットの違いを「説明出来るエネルギーで動いているかどうか」と語った事がある。但し、上記の通りスーパーロボットと銘打たれていてもその動力は実在する理論で説明可能で在ったり、所謂リアル系とされるロボットでも動力が明確に設定されていなかったりする作品も多い。


主なリアルロボットと登場作品編集

前述の通り受け手側の主観も含まれている為、あくまで参考程度にご覧いただきたい。

あ~お編集

アーマード・コア - アーマード・コア(AC)、マッスル・トレーサー(MT)等

蒼き流星SPTレイズナー - スーパー・パワード・トレーサー(SPT)等

アクティヴレイド - ウィルウェア

アサルトリリィ - リリィ・アーマード・キャバリア

アルドノア・ゼロ - カタフラクト

ウルフファング - 装甲機兵

86-エイティシックス- - ドローン、フェルドレス、レギオン

エイルン・ラストコード~架空世界より戦場へ~ - ネイバー、戦騎装(BS)等

SCP Foundation - 超重交戦殻(U-HEC)等

ARIEL - 全領域要撃/支援レディ(ARIEL)、降下兵

エンゼルギア - シュネルギア

大河原邦男おもしろメカワールド オモロイド - スクランブラー等

OBSOLETE - エクゾフレーム

か~こ編集

ガイア・ギア - マン・マシーン(MM)

ガサラキ - タクティカル・アーマー(TA)、メタル・フェイク(MF)

ガングリフォン - 装甲歩兵砲システム(AWGS)

ガンヘッド - UHED、エアロボット

機甲界ガリアン - 機甲兵

機甲戦記ドラグナー - メタルアーマー(MA)等

機甲創世記モスピーダ - ライドアーマー、可変戦闘機など

機甲兵団J-PHOENIX - パンツァーフレーム(PF)

キスダム - コクピットアーマー

機動警察パトレイバー - レイバー

機動戦艦ナデシコ - エステバリス

機動戦士ガンダムシリーズ - モビルスーツ(MS)、モビルアーマー(MA)等

境界戦機 - アメイン(AMAIM)、メイレス(MAILeS)

銀河漂流バイファム - ラウンドバーニアン(RV)、ウェア・パペット

銀河機攻隊マジェスティックプリンス - アッシュ(AHSMB)

銀装騎攻オーディアン - リムヒューガン

クルーズチェイサーブラスティー - クルーズチェイサー等

クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 - パラメイル龍神器ラグナメイル

クロムクロ - ジオフレーム、グロングル

絢爛舞踏祭 - ラウンド・バックラー

攻殻機動隊 - 多脚戦車、アームスーツ等

高機動幻想ガンパレード・マーチ - 人型戦車、ウォードレス

コードギアスシリーズ - ナイトメアフレーム(KMF)

交響詩篇エウレカセブンシリーズ - LFO、KLF、IFO

30 MINUTES MISSIONS - エグザマクス(ExAMACS)、エグザビークル

さ~そ編集

ザ☆アニメージ - バトルスーツ、バトルコマンド、バトルアーマー等

重装機兵レイノス/重装機兵ヴァルケン - アサルトスーツ(AS)

シドニアの騎士 - 衛人

JUNKMETAL - ジャンクメタル

重戦機エルガイム - ヘビーメタル

白銀の意思アルジェヴォルン - トレイルクリーガー

新幹線変形ロボ シンカリオン - シンカリオン

ジンキ - 人型特殊才能機(人機)

翠星のガルガンティア - マシンキャリバー

スーパーロボット大戦 - パーソナルトルーパー(PT)、アーマードモジュール(AM)等

スカイガールズ - ソニックダイバー(SD)

スティールクロニクル - スティールスーツ

聖戦士ダンバイン - オーラバトラー

ゼーガペイン - ホロニックローダー

戦闘メカザブングル - ウォーカーマシン(WM)

蒼穹のファフナー - ファフナー

装甲騎兵ボトムズ - アーマードトルーパー(AT)

装甲巨神Zナイト - 装甲巨神(Z・A)、バトルアーマー、メタルフット

ZOIDSシリーズ - ゾイド

ZONE OF THE ENDERS - オービタルフレーム(OF)

た~と編集

ダイアクロン - パワードスーツ、Vムーバーなど

太陽の牙ダグラム - コンバットアーマー(CBアーマー)

地球防衛軍シリーズ - パワードスーツ、コンバットフレーム等

超機甲爆走ロボトライ - ロボトライ

超攻速ガルビオン - ロードファイター、ロードマシンナー、メタルバトラー

超時空騎団サザンクロス - アーミング・ダブリット(A.D.)、汎用発達型ホバー自走砲(MAHG)など

超時空世紀オーガス - ドリファント、戦闘デバイス等

超速変形ジャイロゼッター - ジャイロゼッター

テグザー/ファイアーホーク - ハイパーデュアルアーマー

鉄騎 - バーティカルタンク(VT)

DAEMON X MACHINA - アーセナル

伝説巨神イデオン - 重機動メカ

電脳戦機バーチャロン - バーチャロイド(VR)

特装機兵ドルバック - バリアブルマシーン(VM)、パワードアーマー(PA)等

トップをねらえ! - マシーン兵器

トミカハイパーレスキュードライブヘッド~機動救急警察~ - ドライブヘッド

な~ほ編集

ナイツ&マジック - 幻晶騎士

南海奇皇 - 先進特殊装備(ASE)

バディ・コンプレックス - ヴァリアンサー

バトルスキッパー/美少女遊撃隊バトルスキッパー - バトルスキッパー(BS)

バトルテック - メック

バブルガムクライシス - モトスレイヴ、ハードスーツ

パワードール - パワーローダー(PLD)

パワードギア - ヴァリアント・アーマー(VA)

ファンタシースターオンライン2 - A.I.S、ライドロイド

ファントムクラッシュ - スクービー(SV)

フィギュアヘッズ - 2Foot

ブルバスター - ブルバスター

フルメタル・パニック! - アーム・スレイブ(AS)、パワー・スレイブ(PS)

フレームアームズ - フレームアームズ(FA)、フレームアーキテクト(Fa)

フロントミッション - ヴァンツァー(WAP)、ヴァンダー・ヴァーゲン(WAW)

ヘキサギア - ヘキサギア

ボーダーブレイク - ブラスト・ランナー

星と翼のパラドクス - エア・リアル(AR)

ほしのこえ - トレーサー

ポンコツ浪漫大活劇 バンピートロット - トロットビークル

ま~編集

マクロスシリーズ - 可変戦闘機(VF)、デストロイドなど

マシーネンクリーガー - 装甲戦闘スーツ(A.F.S.、P.K.A.)等

マブラヴシリーズ - 戦術歩行戦闘機(戦術機)など

武者アレスタ/スプリガン mark2 - アームドアーマー(A・A)

叢-MURAKUMO- - アーティフィシャル・リフレキシヴ・キネティソイド(A.R.K.)

メガゾーン23 - マニューバスレイヴ(MS)

メカトロウィーゴ - メカトロボット

メタリックガーディアンRPG - ガーディアンの一部、ミーレス

メタルギアシリーズ - メタルギアなど

メタルスレイダーグローリー - メタルスレイダー、メタルギアーム

勇気爆発バーンブレイバーン - ティタノストライド(TS)

楽園追放 - アーハン

ロボット・コンチェルト - デュエロイド


関連タグ編集

巨大ロボット パワードスーツ 重機 兵器 量産機 専用機

スーパーロボット スーパーロボット大戦

クラタス - リアル巨大ロボットである。海外ではイーグルプライムとの対決をやったとか。

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