重装機兵レイノス
じゅうそうきへいれいのす
1990年2月2日にメサイヤからメガドライブ用ソフトとして発売されたロボットアクションゲーム。GENESIS(北米版メガドライブ)でのタイトルはTarget Earth。
現在はwii・バーチャルコンソール⇒紹介ページで購入可能なほか、メガドライブミニにも収録されている。
一連の『重装機兵』シリーズ最初期の作品ではあるが、ストーリー中の時系列では『重装機兵ヴァルケン』より後の時代となる。
プレイヤーは外惑星条約軍のパイロットとなってアサルトスーツ・レイノスに搭乗し、地球圏に突如侵攻してきた正体不明の敵と戦う。敵の攻撃を受けて減少したライフゲージは時間の経過と共に徐々に回復していくが、敵の攻撃はかなり激しくダメージを受けた直後の所謂無敵時間が無い為に、例えライフゲージがフルの状態でも複数の敵から攻撃を受け続ければあっという間にやられてしまう。
更に、敵を破壊した時に発生する爆発に巻き込まれるとダメージを受けたり、自機の移動や一部の武器の軌道に影響を及ぼす重力の概念、自機のジャンプ時の挙動や射撃時の薬莢排出といった細かな演出も特徴。
また、ステージクリア後には戦績に応じて新しい武器や装備が支給される為、消極的なプレイをしていては強力な武器がなかなか手に入らず、次第に押され気味の戦闘を余儀なくされる。
特に終盤ではダメージを半減させるシールドと強化型ガトリングガンが無いと苦戦は免れない。
後に1997年にはセガサターンにて続編の『重装機兵レイノス2』が発売され、敵機を自動で捕捉するオートエイミング機能や戦況に応じた搭乗機体・武装・装甲の換装といったカスタマイズ要素が取り入れられている。
更に2014年にはメサイヤの版権を引き継いだエクストリームからWINDOWS・PS4用ソフトとして本作のリメイク版が発売された。制作はWINDOWS・PSP用ロボットアクションゲーム『機装猟兵ガンハウンド』シリーズを手掛けたドラキューが担当。グラフィックや演出の強化をはじめ、各登場人物は1ステージ限りのモブキャラに至るまで声優によるボイスが付き、メガドライブ版にはないストーリー展開を楽しむことができるようになっている。
ニンテンドースイッチの「メガドライブ Nintendo Switch Online」では配信当初からレイノスはラインナップされている。
リメイク版ではメガドライブ版で無名、あるいはフルネームが明らかにされなかった人物にも名前が与えられ、新たに追加された人物も登場するようになった。一部のキャラクターは「重装機兵ヴァルケン2」で初登場したキャラだがヴァルケン2自体とはストーリーや背景設定、他のキャラクター名などが異なる為「ヴァルケン2」の方はパラレルワールドないしは黒歴史の扱いになった物と思われる。
外惑星条約機構軍
ジェフ・ロバーツ
CV:赤羽根健治
木星の衛星ガニメデに駐留する外惑星条約機構軍アサルトスーツ小隊のパイロット。本作の主人公で、階級は少尉。メガドライブ版では無名のパイロットだったが、リメイク版にて名前が付いた。
所属不明の部隊による攻撃を受けるも、生き残った仲間と共にガニメデを離れ条約軍の艦隊と合流。幾多の困難や仲間の死を乗り越えて戦争を終結へと導いていく。後述の隊長と顔グラフィックが似ているが、横顔が彼で、斜めに構えているのが隊長である。
リーナ・ライセン
CV:金子有希
条約軍の女性オペレーターで、階級は曹長。裏技でオプション画面でスタートボタンを押すと現れるのもこの人。主人公に気があるらしく、いつも主人公の帰りをハンガー内で待っているという。
ロック・スタイナー
CV:石川英郎
ジェフらの部隊の上官。ジェフと同様にリメイク版で改めて名前が設定された人物である。最終決戦の最中ランスによって撃破され、主人公に戦争の終結を託して戦死する。ヒッポンスーパー刊「重装機兵ヴァルケンのすべて」内の前日談となるコミックでは彼と思しき人物がゾウザリー共々登場し、ヴァルケンを駆って敵の装甲列車を襲撃するシーンが描かれている。
ライアン
CV:井野優
ステージ5から登場する整備兵。敵の通信も傍受可能な新型の通信システムをちゃっかり主人公の機体に搭載したり、最終面で言葉に詰まったリーナの代わりに彼女の心情を吐露するなど、出撃前に主人公と絡むシーンが多い。
ラルフ=ゾウザリー
CV:橋詰知久
主人公らの同僚で、階級は軍曹。メガドライブ版では苗字でのみ呼ばれていた。地球降下作戦時に何らかの要因でバーシスへの帰還が遅れてしまうが、既に艦は大気圏突入体勢に入っていた為、収容される事無く大気圏との摩擦熱で乗機もろとも燃え尽きてしまった。
表現規制の都合でGENESIS版ではこのシーンが削除されているが、リメイク版では自身を「天才」と称するお調子者な性格という設定が加わり、旗艦との位置関係次第で生存させる事も可能で、ストーリーの展開に変化が生じる(ただし、結末は変わらない)。
ヤン・コック・ブロンコス
CV:千葉俊哉
ステージ2でガニメデ基地から撤退する部隊を回収する為に派遣された条約軍の強襲揚陸艦バーシスの艦長。階級は少佐。同じバーシスの艦長でも『重装機兵ヴァルケン』に登場した人情家のジョンストン艦長とは違い、残存部隊の収容を待たずにガニメデを離脱したり、艦の安全を優先し大気圏に突入してしまったゾウザリーを救助しないなど任務に私情を挟まない冷徹さを持つ。
エミリ・ブルックリン
CV:山中まどか
ステージ1に登場するガニメデ基地のオペレーターで、階級は中尉。基地に迫りくる突撃艦の撃破に手間取っていると彼女の悲痛な叫びを聞く羽目になる。リメイク版では代々士官の家系で、ロックに好意を抱いているという設定が追加された。
ミナ・シャルロット・アレクシア
CV:後藤友香里
強襲揚陸艦バーシスのオペレーターで、ステージ3にて大気圏突入時のカウントを担当。
ジム・ヘルウイッグ
CV:上恭ノ介
ステージ2にてガニメデ基地から撤収するジェフらを支援する突撃艦バーサットの艦長で、階級は中尉。ほどなくして現れたランスの駆るゼア=アインの攻撃を受け戦死した。
ルーカス
CV:蟹江俊介
ステージ1開始前の装備選択時に立ち会うガニメデ基地のスタッフ。
ジョージ
CV:井野優
ステージ4にて敵基地の入り口を爆破するためにワーカーを駆って現れる工兵。階級は中尉。
アレクセイ・ローガン
CV:滑川洋平
ステージ2開始時にジェフらに指示を出す士官。階級は中佐。
リック
CV:井野優
ステージ5にて建造中の機動戦艦ロイアックのドックを警護する兵士。ジェフとの交代時にロイアックを軸とした反攻作戦が始まる事を伝えるが、直後にランス率いる敵部隊の奇襲を受け戦死してしまった。
エリック・アルザス
CV:橋詰知久
条約軍の戦闘機ランダーに搭乗するパイロットで、階級は中尉。ステージ6にてランダー隊を率いて敵司令部攻撃作戦に参加するが、戦闘中に被弾し負傷。最早これまでと悟った彼は司令部のダクトに特攻をかけ、自らの命と引き換えにジェフらの活路を開いた。
ジーン・トールゼン
CV:蟹江俊介
機動戦艦ロイアックの艦長。メガドライブ版ではストーリーに殆ど関わらなかったが、リメイク版では敵の正体を知りながらも部下にはそれを明かしていないという内情が描かれ、エンディングにて戦死するという展開が加わった。彼の死後はとある人物がその指揮権を引き継ぐことになる。
チャック・ジョンストン
CV:なし
前作『重装機兵ヴァルケン』にも登場した元・バーシス艦長で、リメイク版にのみ登場。本作ではロイアックの副官を務めており、ジーンの死後に彼の指揮権を引き継いだ。前作では大気圏突入に失敗した敵のパイロットの救助命令を出すなどの人情家であった。
外宇宙探査艦隊
ランス=カルザス
CV:上恭ノ介
外宇宙探査隊第46機動コマンド隊指揮官で、階級は大佐。早い話が敵側のエースパイロットであり、ジェフのライバル。指揮官用ASゼア=アインに搭乗し、初登場時にはガニメデ基地駐留部隊の脱出を援護する条約軍の突撃艦バーサットを撃墜した。その後も条約軍の前に度々現れ、地球にてジェフと対峙した際に彼の口からは驚くべき事実が語られる。
彼らは第4次世界大戦(ヴァルケンの時代)以前に地球を発った外宇宙探査隊の生き残りで、戦争勃発の影響で支援が断たれてしまった事で地球からは事実上見捨てられた形となったのである。そして資源確保の為になおも争いを続ける人類に絶望し、代わって地球を支配する事を決意する。
敵司令部の最奥部にあるクローン培養エリアでの戦闘でジェフに敗れ瀕死の重傷を負うが、サイボーグ化によって一命を取り留める。最終決戦では旗艦に進入してきた主人公との激戦の末に敗れ去った。なお、リメイク版ではある条件を満たすと最終面でNPCとなる。
セレス=アルセリア=クライバー
CV:後藤友香里
リメイク版で追加された探査艦隊の女性パイロットで、階級は少佐。ランスの副官を務め、彼に心酔し切っている。
ロンベルク・V・ザーター
CV:滑川洋平
敵旗艦内で待ち受ける敵の司令官。彼ら外宇宙探査隊の生き残りは苛酷な環境に耐えるべく自身の身体にサイボーグ化を施し、人員の損耗をクローン技術で補っているが、彼の身体はランス以上に機械化が進んでおり、もはや人としての原形を保っていない。自分達が地球によって見捨てられ、一方的に支援を打ち切られた事を主人公に打ち明け、最後の猛攻を仕掛けてくる。
「重装機兵レイノス」のメイン機体、アサルトスーツ・レイノス。
主人公が所属する外惑星条約機構軍の主力機で、形式番号はAS-5E3。
かつての第四次世界大戦で環太平洋合衆国が投入したグランパシフィック社製AS-117ヴァルケンを元にブラッシュアップを遂げた。
なお、主人公機は指揮官型で白の塗装だが、一般機はブラウン系のカラーリングである。
また、2011年にはPLUMから指揮官・一般機両タイプのプラモデルが発売されている。
武装
副武装(主武装とあわせて6種類まで携行可能)
- 150mm/203mmバズーカ
- 25mm/40mmショットカノン
- 50mmランチャー/50mmアサルトランチャー
- E-アサルト/E-キャノン
- ミサイルランチャー/ミサイルポッド
- バーストアタッカー(ファンネル)
- ディフェンス・ディスチャージャー
- シールド
- オプションアーマー
- ブーストパック