概要
『グレイランサー』とは、メサイヤから1992年7月17日にメガドライブ専用ゲームとして発売された横スクロール方式のシューティングゲームである。
主人公の少女ルーシア・キャブロックは、地球連邦とエイリアンによる全面戦争の最中、旗艦「オベロン」と共に敵にさらわれた父ケン・キャブロックを救うべく、軍規違反を承知で最新鋭の超空間戦闘攻撃機CSH-01-XA「グレイランサー」を強奪し、単機出撃する。
ゲームシステム
プレイヤーはルーシアとなり、父を救出すべく全11ステージを戦い抜いていく。プレイ人数は1人のみで、クリア後の周回要素はなし。敵の攻撃を受けてミスすると『グラディウス』などのように一定のポイントにまで戻されての再スタートとなる。コンティニュー回数は無制限だが、ステージの最初に戻されてしまう。また、自機の移動スピードはAボタンを押すことで常時4段階に切り替えが可能。
特定のステージをクリアするとメサイアの十八番とも言えるビジュアルシーン(オプションの設定でカットすることも可能)が挿入され、10ステージに登場する父が乗った脱出艇の救出の成否で最終ボス撃破後のエンディングが変化する。
ガンナー
プレイヤーが操作するグレイランサーにはガンナーと呼ばれる2基のオプションが搭載されており、ゲーム開始時にガンナーのムーバー(ガンナーの攻撃パターン)を5種類の中から選択する。母機となるグレイランサーは直線状に連射するメインショットしか攻撃手段を持たないが、ガンナーはステージ中に配置されているカプセル(アイテムキャリア)を破壊することで出現する7種類のガンナーパーツにより攻撃方法を変更可能で、ムーバーとの組み合わせにより49種類の攻撃方法を持つ。更にCボタンを押すことで各ムーバーの動作プログラムを2タイプに切り替えることができるようになっている。
登場人物
ルーシア・キャブロック
本作の主人公とも言える地球連邦軍第2艦隊に所属する19歳の少女で、空母「エアリアル」のパイロットチームの一員。父が敵に座乗艦ごと捕らわれたことを上官から知らされるや否やいてもたってもいられなくなり、更に親友のティムに焚きつけられたことでグレイランサーの強奪を決意。調整中の機体だから何が起きるかわからないという制止の声にも耳を貸さず、単身でエイリアンの勢力圏に突入していく。
ケン・キャブロック
地球連邦軍第1艦隊司令にして旗艦「オベロン」の艦長を務めるルーシアの父で、44歳の日系人。ステージ10で敵の隙を突いて脱出するが、彼を救出できるか否かはプレイヤー次第。
ティム・フォーディ
ルーシアと同期の訓練学校卒業生で、彼女と同じチームに所属。ルーシアをグレイランサーの強奪ひいては単独出撃に踏み切らせた張本人であり、ステージ10クリア時にエディと共に駆け付けた際にも行きがけの駄賃としてエイリアンの親玉をブチのめすためにルーシアを仕向ける辺り、説明書に記載されているプロフィール内での子供っぽさは微塵も感じられない。
エディ・ウィルソン
ルーシアと同期の訓練学校卒業生の青年で、訓練学校を2番手で卒業した実力の持ち主。ルーシアやティムと一緒になれて内心ウハウハなお調子者らしいが、そんな彼の出番はステージ10クリア時のみであり、ゲーム本編では殆ど存在感を示せていない。
関連動画
移植
2008年02月26日には、wiiのバーチャルコンソール配信タイトルとして発売。購入に必要なWiiポイントは617ポイント。
更に2019年4月11日には、周辺機器メーカー「コロンバスサークル」からMD/MD互換機で動作可能な本作のカートリッジを2,500本限定で同年6月上旬に発売(関連動画参照)。パッケージイラストはオリジナル版と同じくあいざわひろし氏が手掛けている。
2021年10月にはニンテンドースイッチでダウンロードソフトとして配信された。