概要
アーム・スレイブとは、1980年代半ばに開発された「armored mobile master-slave system」の略であり、直訳すると"主従追随式機甲システム"。
略称はAS。
作中の日本では「ASはAssault Soldierの略称」という誤解から強襲機兵という訳が定着した。
自衛隊への導入にあたって"強襲"機兵の名称を野党が問題視し、日本政府の公文書では「主従機士」の呼称が使われているという設定も存在している。
ただ、現場の隊員は普通に"エーエス"と呼んでいる模様。
また、AS技術を用いた民生機は「パワースレイブ(PS)」と呼称される。
ASは開発時期によって黎明期に開発された第一世代、第一世代から発展した第二世代、ECS(電磁迷彩システム)やマッスルパッケージなどが導入された第三世代の三つに分別されており、作中では主に第二世代・第三世代型ASが活躍する事になる。
『Family』では第四世代型ASが登場。こちらはどちらかと言えばかつてアマルガムが用いたアラストルに近い4mサイズの小型の無人機で、遠隔操縦する。
戦力としては第三世代型ASよりも劣るが、コスト面では第三世代型よりも極めて安価で第三世代型AS1機に対し、第四世代型5機に相当するほどのコストパフォーマンスを有する。
第四世代型ASの登場に伴い、旧来の第三世代型ASは「ドミナント・スレイブ」という区分へとカテゴライズされた。
主な機体の全長は8~9mと決められているが、これについては「骨格強度、電磁筋肉出力、コックピットと動力炉などのバランス、隠密性、輸送性、整備性、生産効率、火器のサイズバランスなどに基いた適正サイズ」と合理性を踏まえた説明がなされており、リアルロボットの運用を前提とした現実味のある設定となっている。
操縦にはセミ・マスター・スレイブが採用されており、基本的にASは操縦士の動作に追随して動くが、ASのコックピットは狭く、人間が一人動くほどの余裕が無いため、搭乗者の動作を機体が増幅する事で対処している(なお、その際の動作の増幅率の事をバイラテラル角と呼ぶ)。
開発の経緯には謎が多く、オカルトじみた噂も流れている。しかも人を模した造形が不自然なほど保たれており、一部の人々は、何らかの勢力が政治的圧力を駆使してASを人型たらしめていると推察している。