概要
形式番号Plan1501。全高は40m。重量は数千t。
前期型と後期型が存在し、アマルガムがテロ組織「A21」に前期型を提供した後、そのデータを基に後期型を複数量産し、投入している。
既存のASの五倍にも及ぶサイズを有する超大型機であり、基本構造こそ第二世代ASを巨大化したものであるが、コダールにとってのシャドウ、アーバレストにとってのガーンズバックの様なベース機に当たる機体が存在しない。
圧倒的な火力による制圧を目的とした「対AS用ガンポート」をコンセプトに開発されており、その性質上機体各部に搭載されたハードポイントにロケット弾やミサイルなど大量の火器を搭載する事が可能。
その巨体に由来する攻撃力とラムダ・ドライバを用いた防御性能は文字通り規格外であり、既存の第二世代ASが単機で立ち向かう事は無謀そのものと言え、第三世代ASを複数機投入してようやく撃破、あるいは沈黙させる事が可能となる。
その鈍重な外観も相まって機動力こそ低く見えるが、サイズに比例して歩幅も大きく、行軍能力は決して低くはない。また、単独での渡洋能力も有しており、これによって揚陸作戦を展開する事も可能となっている。
活動時間は40時間前後。ただしこれは前期型のスペックであり、後期型に関しては不明。
コックピットは頭部に位置しており、軽自動車サイズの球状のカプセルに収められている。メインモニターは搭乗者の頭の動きに合わせて動く仕組みであり、またそのサイズもあって居住性も高い。
数千トンにも及ぶその重量は、本来であれば戦闘はおろか自立そのものが不可能であるが、本機はラムダ・ドライバを用いる事によって自重による自壊を防いでおり、ラムダ・ドライバは自重軽減用の「A-ファンクション」と防御用の「B-ファンクション」の二系統の機能に分ける事で防御と構造の安定化を両立している。
しかし、その性質上パイロットは常時ラムダ・ドライバを展開し続ける必要があり、集中を乱した場合、あるいはラムダ・ドライバが停止した場合はその自重を支えられなくなる。
また、A-ファンクションとB-ファンクションは系統が独立している為、防御を行う為には防壁の展開を行う必要があり、通常兵器を用いてもダメージを与える事は不可能ではない。
加えて機体の巨大さも相まって全体を防御するイメージが形成しづらく、奇襲や不意打ちによって通常兵器の突破を何度か許している(ただし後期型は二重の複合装甲を採用しこのリスクを軽減している)。
その巨体故に製造コストも高く、一機分の製造コストは巡洋艦二隻分に相当するなど、単体の戦闘能力の高さ故に欠点も目立つ機体となっている。
Plan1551 バリストラ
ジオトロン社のカエサル・プロジェクトの一環で開発されたベヘモスの後継機。
無人機として開発されており、その性質上ラムダ・ドライバこそ搭載していないものの、素材工学の向上によって機体の軽量化を実現しており、ラムダ・ドライバを使用せずに機体の自立が可能となっている。
防御面では複合装甲を打ち破るミサイルに対する自衛手段として、アクティブ防御システムを搭載しており、またベヘモスが火器を外装する形式を採っていたのに対してバリストラは機体内部に大量の火器を搭載するなど、仕様変更に伴うコンセプトの違いが各所に見られる。
欠点として無人機であるが故に後頭部に通信アンテナが設けられており、そこを破壊されると〈インペリウム・ネットワーク〉の統制から外れてしまい行動不能となってしまう点が挙げられる。
武装
30ミリ機関砲『竜の吐息(ドラゴンブレス)』
頭部に搭載された固定兵装。左右に二門ずつ、計四門装備している。
同様にM9の頭部に配されたチェーンガンが12.7mm、同じくM9の携行するアサルトライフルが40ミリである事からも、その威力の高さが窺える。
太刀
チタン合金とセラミックスを重ねて作られた、通常のASの三倍以上のサイズを有する長大な剣。
「太刀」とは呼ばれているものの、切れ味は皆無に等しい鈍器とも呼べるものであり、ベヘモスの自重を以って相手を叩き潰す事を主目的とする。
火砲
アイオワ級戦艦の主砲を流用して自動化した大型砲。
16インチ(40.6cm)という規格外の砲口径を持ち、ミスリル側はその外観から「物干し竿」と名付けている。
外部出演
スーパーロボット大戦シリーズ
クガヤマ・タクマの搭乗機として登場する他、ゲーム中盤あたりで一般兵が搭乗する量産機も出てくる。ラムダ・ドライバの効果も相成って装甲の固いスーパー系ユニットですら大ダメージを受けることもあるが、機動性が低いので精神コマンドやバリア貫通武装を使えばあまり怖くはない(それ以上にトラウマレベルな敵もいるし)。
前述の通り、全高は40mで他作品のキャラクターも「でかい/大きい」といったセリフがあるのに、初参戦のJでは他のASと同じ【Sサイズ】という設定ミスがあった(参考までに一段階大きいMサイズのマジンガーZやストライクガンダムは全高18m~20m)。
なお、以降のシリーズではLサイズに変更されている。
スパロボあるあるネタでは、ベヘモスの頭部機関砲が30mm口径でこれでも十分オーバーキルな武装なのだが、同じ頭部バルカン砲で60mm口径を持つリアルロボットの大先輩がいるので相対的にショボいと言われることがある。(むしろ全高がベヘモスの半分以下なのにAS用アサルトライフルよりも口径が大きいバルカン砲を頭部に2門も積んでいる大先輩の方がおかしい、というか恐ろしい。)