キラ・ヤマト「もう、誰も死なせない…死なせるもんか!」
機体データ
再生機
動力源 | バッテリー(パワーエクステンダー搭載) |
---|---|
所属 | 地球連合軍・第81独立機動群「ファントムペイン」 |
パイロット | スウェン・カル・バヤン |
概要
地球連合加盟国の1つである大西洋連邦が、オーブ連合首長国公営企業モルゲンレーテ社の技術協力を受け、オーブ管轄の資源コロニー「ヘリオポリス」で極秘開発した5機の試作型モビルスーツ群G兵器(後の初期GAT-Xシリーズ)の1機。
機体名の「ストライク」は英語で「攻撃」の意味。
一連の5機の中では最後発の5号機に位置する。
オーブ連合首長国のコロニー・ヘリオポリスでザフト軍クルーゼ隊のラスティ・マッケンジーが奪取するはずだったが、銃撃戦によってラスティが死亡し、技術士官のマリュー・ラミアスがキラ・ヤマトを連れて乗り込んだことで奪取を免れる。
キラ「無茶苦茶だ!こんなOSで…これだけの機体を動かそうなんて!」
マリュー「まだ全て終わってないのよ!仕方ないでしょ!」
当初はナチュラル用のM.O.Sの構築が完全でなかった事もあって、まともな動作はおろか歩行もままならない状態だったが、キラがOSを即座に最適化して運用してみせた。しかし、この最適化でナチュラルには到底扱えない代物となってしまった(実際、後にキラへの対抗心から操縦を試みたサイ・アーガイルは数歩歩かせることしかできなかった)ため、なし崩し的に彼の専用機として運用されるに至った。なお、この時のOSの起動画面にある『G.U.N.D.A.M』の頭文字から、以後キラはストライクを『ガンダム』と呼ぶようになった。
その後はアークエンジェルに艦載され、追手のザフト軍との死闘を幾度も繰り広げる。
しかし、オーブ近海の太平洋の島にて互いに友人を殺され、怒り狂う狂戦士の如く戦うキラとアスランの死闘の末、アスランの乗るGAT-X303 イージスがストライクに組み付き、自爆。その爆風の影響でストライクは中破する。
なお、この時キラはストライクのコクピットに保護機能として搭載されていたセーフティーシャッターによって落命せずに助かっており、大怪我を負って気絶していた状態であったもののなんとか生きていた。(これがコックピットに穴が空いた状態で至近距離の自爆を食らっても生きていた理由である)
しかし、偶然戦闘の終始を目撃していたジャンク屋の助けがなければ、爆発で起こった火災によって蒸し焼きになっていたとそのジャンク屋本人が語っている。
キラ「いきなり僕と模擬戦は、いくらなんでも早すぎると思いますけど…」
ムウ・ラ・フラガ「うるせえ、生意気言うんじゃないよ!行くぞぉ!」
大破したストライクはオーブに回収され、モルゲンレーテにて修復される。この際にナチュラル用OSも搭載され、キラがフリーダムへ乗り換えたこともあり、以後ムウの乗機となる。同時に所属を三隻同盟へ移した。また、修復の際に予備パーツも製造されており、後にその予備パーツの1機分のストックを使うMBF-02 ストライクルージュが製作されている。
最終決戦ではラウ・ル・クルーゼのプロヴィデンスと交戦し中破、帰還中にアークエンジェルに放たれたドミニオンのローエングリンを捨て身で防ぎ、バイタルユニットを残し爆散した。その後はムウともども宇宙を漂流し、ある地球連合の艦に収容されたことが『DESTINY』第49話で判明している。
機体
型式番号は「GAT-X105」。Xは試作機、105の「1」は機体の骨格であるフレームに100系フレームを使用しているということを示し、1の位の5は開発ナンバーを意味する。
デュエルから連綿と続く100系フレームの採用によって高い運動性を踏襲しつつ、背部には装備換装を可能とするコネクター「ストライカーパックシステム」を採用。導入されたフレーム構造とともに機体のアップデートも容易とした。
地球連合軍における万能型MS開発計画も加味された機体であるため、機動戦・格闘戦・遠距離戦をこなす性能が求められストライカーパックにも相応の仕様が導入された。そのため初期開発の段階でモルゲンレーテ社の提案した機能分割型パックである「エールストライカー」、「ソードストライカー」、「ランチャーストライカー」の3種と、PMP社の提案した統合パック「I.W.S.P.」がコンペティションに出され、整備性やエネルギー消費の観点から前者が本採用を掴む。このため、ストライクは部隊運用の折に3種のパックを戦況に合わせて使い分けることで各レンジを担当する他のG兵器を援護する遊撃型MSとして完成した(また、ストライカーパックにはバッテリーが内蔵されていたため、前線での再充電装置としても機能した)。
再生機
アクタイオン・インダストリー社のMS開発プロジェクトにおけるデータ収集の際に再生産されたストライク。
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY』などに登場。
旧式化した部分にパワーエクステンダー搭載等いくらか改修が施されている以外は、キラの使用したストライクとスペックはほぼ同一。ただし、PS装甲色は電力配分を見直した事で本来のストライクよりも若干黒味が増している。
エース専用MS開発プロジェクト「アクタイオン・プロジェクト」で再生産された機体はスウェン・カル・バヤンに与えられ、I.W.S.P.を装備してデータ収集の任にあたった。この機体で蓄積されたデータが、ストライクEの開発につながっていくことになる。
その後、同プロジェクト内でスウェン機以外にもストライクが再生産されており、内1機は仮想敵として無人機に改造された機体を運用していたが、デスティニーインパルスRおよび随伴のDIアダガと遭遇、デスティニーRシルエットによってコントロールを奪取されてしまい、敵性機体として撃破されている。
MS開発プロジェクト「オルタナティブ・プロジェクト」においてカスタマイズのベース機として追加で再生産された。従来の再生機との区別からか、AP再生機とも呼称される。
武装
ストライカーパックとの併用が前提の機体である事から本体側の固定武装は頭部バルカン砲「イーゲルシュテルン」、コンバットナイフ「アーマーシュナイダー」のみであり、特に射撃戦能力を著しく欠く。
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
頭部に装備されたバルカン砲(CIWS)。
元々は、地球連合軍、オーブ国防軍などの地球国家で運用される宇宙艦艇のCIWS(対空防御機関砲)や設置型トーチカなどに使用されている普遍的なモデルだったが、地球連合軍(モルゲンレーテ社も協力)が開発した初期GAT-Xシリーズ用のCIWS(近接防御機関砲)としてモディファイされたものが採用されている。元が艦艇用のCIWSをMSの頭部に搭載している関係からか、携行可能な装弾数が少なく弾切れを起こしやすい。
詳細は該当記事を参照。
対装甲コンバットナイフ「アーマーシュナイダー」
腰部サイドアーマー内に格納された折りたたみ式ナイフ。
電源内蔵型の高周波振動ナイフ。何らかの理由でストライカーパックの使用ができなくなった際や、エネルギー残量が少ない時など、緊急時の使用が想定されている。
小ぶりだが切れ味はなかなかのもので、劇中では見事ジンやラゴゥ、グーンをこれを用いて撃破することに成功している。
57mm高エネルギービームライフル
本機の主兵装。荷電粒子を電磁気力で投射する運動エネルギー兵器の一種であり、小型ながら当時のザフトの戦艦の装甲すら一撃で射抜く威力を有する。ただし、掌のコネクターを通じて機体本体から電力と粒子を供給しているため、過度の連射は本体の稼働時間の減少を引き起こす。
実際、物語序盤の戦闘経験がほぼ皆無のキラは劇中で奪われた他の4機のG兵器を相手に、焦ってビームライフルを撃ちすぎてしまい、フェイズシフトダウンを起こしている。
設定上はどのストライカーパックでも運用は可能だが、エネルギーに余裕のあるエール装備での運用が望ましいとされ、劇中では対ビームシールドとセットで、エール専用の武装のような扱いを受けていた。
連合製MS黎明期から存在する装備であるが、C.E.73年代(『DESTINY』)においてはザフトの主力量産機クラスであったグフイグナイテッドを一撃で撃破たらしめる火力を持ち合わせている。
ビームサーベルでの接近戦などに切り替える際は、右側サイドアーマーにマウントしている(デュエルやストライクダガーと共通)。また、銃身下部にはグレネードランチャーが装備されている、とされているが一度も使用されることは無かった(後に開発されるストライクダガーも同様)。
対ビームシールド
デュエルと同型のやや大型のシールドで、シールド上部には銃眼が穿たれている。表面には射入されたビーム熱を電源に起動するスイッチが仕込まれており、ビームが入り込むと分子鏡面と振動現象を発生させ、熱エネルギーを転化させる。また、材質は振動鋼材で出来ており、入り込んだビームは発生した鋼材に沿って振動とともに乱反射し、鋼材に掘られたトレッドを移動する過程で運動エネルギーを失い相殺される。これらの原理から材質の摩耗が激しく、PS装甲との併用が行えないデメリットがある。
劇中ではビームライフルとセットで、エール専用の武装のような扱いを受けていた。
バズーカ
ザフト軍の水中用MSグーンとの戦いで使用した実弾を発射するロケット砲。
水中ではビームライフルが使えないため、初戦は撃墜されたディンの散弾銃を奪って戦ったこともあり、カガリ捜索時にも装備し出撃していた。
ゲーム『エクストリームバーサス』の出撃ムービーでは何故かビームを発射していた。
プラモデルのビルダーズパーツでは「ストライクバズーカ」という呼び方が追加されていた。
XM404 グランドスラム
プラモデルオリジナルの大剣。デザインは本編でキャラクターデザインを務めた平井久司氏によるもの。
1/60(パーフェクトグレード)、1/100(マスターグレード・ストライクE+I.W.S.P.)、1/144(ホビージャパン誌付録、EG入浴剤同梱版、オプションパーツセット01)の各スケールで立体化された。
プラモ限定の装備ということからか、『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』では記念大会荒らしの少年の使用した「マスターグレードのストライク」がビームライフル・シールドと共に携行という形で登場した。
模擬戦用サーベル
PHASE-37にてキラのフリーダムとの模擬戦で使用された、訓練用のサーベル型ダミースティック。
ビームソードのようにビームの刃が前面にのみ出力されている。
HDリマスター版ではビームの色がピンクからオレンジに変更された。
ストライカーパックシステム
初期GAT-Xシリーズ中最後発の機体であったストライクではバックパックを外付け式とし、換装する事でマルチロールが可能なストライカーパックシステム(ストライカーウェポンシステムと記載されることもある)が導入された。
この措置は初期GAT-Xシリーズが部隊運用試験を前提としていたため、ストライクには状況に応じた装備変更で他機の戦闘レンジを相互補完する必要があったことと、同計画が後の制式機のトライアルを兼ねていたことから、ストライクには装備変更によって他機の性能を再現できる必要性があった事に起因する。
ストライクに採用された初期型のストライカーシステムでは、バックパックはもとより肩部や腕部のハードポイントをも利用した編制をとっている。このタイプはストライク以外では105ダガーが標準対応していたものの、それ以後ではバックパックのみの接続に対応した機体とストライカーパックの組み合わせが主流となりつつある(後続の機体でも肩アーマー等を装備する事は可能であるが、その場合はアダプター等が必要とされた)。
ストライカーパックは外伝作品なども含め多数存在する。
主な換装形態
- GAT-X105+AQM/E-X01 エールストライク
- GAT-X105 ストライク
- AQM/E-X01 エールストライカー
高機動型のエールストライカーを装備した形態。
- GAT-X105+AQM/E-X02 ソードストライク
- GAT-X105 ストライク
- AQM/E-X02 ソードストライカー
近接戦型のソードストライカーを装備した形態。
- GAT-X105+AQM/E-X03 ランチャーストライク
- GAT-X105 ストライク
- AQM/E-X03 ランチャーストライカー
砲撃戦型のランチャーストライカーを装備した形態。
エール・ソード・ランチャーの全てを纏めたマルチプルアサルトストライカーを装備した形態。
- GAT-X105+AQM/E-M1 ストライク+I.W.S.P.
- GAT-X105 ストライク
- AQM/E-M1 I.W.S.P.
エール・ソード・ランチャーを統合型させたI.W.S.P.を装備した形態。
- GAT-X105+AQM/E-X04 ガンバレルストライク
- GAT-X105 ストライク
- AQM/E-X04 ガンバレルストライカー
宇宙戦型のガンバレルストライカーを装備した形態。
- GAT-X105+P204QX ライトニングストライク
- GAT-X105 ストライク
- P204QX ライトニングストライカー
狙撃戦型のライトニングストライカーを装備した形態。
関連動画
バリエーション
系列機・派生機
ストライクを基に連合が完成させた量産機。
このストライクダガーからダガー、ダガーLを経てC.E.73年の主力量産機ウィンダムにてストライクの完全量産を果たした。
オーブによるストライクのデッドコピー。機体名のルージュは装甲色が赤系統になったことに由来。一部部品の高性能化や新型バッテリー「パワーエクステンダー」搭載によりオリジナルよりも少し性能が向上している。
専用ストライカーパック「EW454F オオトリ」を持つ。
再生機で得られたデータやスウェンの意見を元に改良された機体。機体名のEは「強化(Enhanced、エンハンスド)」の頭文字。一部部品の高性能化や新型バッテリー「パワーエクステンダー」搭載によりオリジナルよりも少し性能が向上している。
ストライクEに統合兵装型の「AQM/E-X09S ノワールストライカー」を搭載した形態。
軍事企業フジヤマ社がストライクEのデータを元に開発した機体。
この経緯上開発元は違うが、ストライクの兄弟機のような位置づけにある機体である。
ライブラリアンによって複製されたストライクをベースに同組織の技術で大幅な改修を施し、C.E.73のMSの水準レベルに強化した機体。
パイロットはND-HE。
GAT-X105 ドライグストライク
オルタナティブ・プロジェクトにて開発されたモビルスーツの一つ。
ストライクの再生機をベースに、肩部や背部にジョイントを増設し「カレトヴルッフ」の装備を可能としている。
この機体にオオトリ・エール・ソード・ランチャーを同時装備した形態を「マキシマムパーフェクトストライク」という。
オーブがストライクを原形機として建造したモビルスーツ。
フレームはストライクのものをほぼ流用しており、この関係上背部ユニットのみならストライカーパックにも対応している。
ザフトがストライクを研究するために開発されたモビルスーツ。そのため、ザフト製のZGMF-Xシリーズでありながら連合のストライカーパックを装備できる。因みに、ロウは本機の予備パーツを使ってアストレイアウトフレームを製造した。
改造ガンプラ
ブラックストライク
岩本佳浩作『ガンプラ武蔵』に登場する主人公「武蔵」が使用。
コレクションキットのストライクをベースにしていて、カラーリングはダークブルー。
劇中では、トリプルストライカーと呼ばれる仕様で登場し紅ガンダムと激闘を繰り広げる。後半では武蔵の柔軟な発想により、バスターの右肩、ブリッツの左腕にバクゥの頭部を右腕に装備させた「ツインビームサーベル仕様」により勝利を得た。
『ガンダムビルドファイターズ』に登場。
その後スタービルドストライクガンダム、ビルドストライクコスモス、ビルドストライクギャラクシーコスモス、ビルドストライク エクシードギャラクシーへと進化を重ねていく。
トールストライクガンダムグリッター
『ガンダムビルドファイターズA-R』に登場するガンプラ。
ユウキ・タツヤの盟友・サツキ・トオルが自身のストライクを改修して製作した物。
両肩に装備した遠隔操作武器グリッターレヴや、二基のショートピストルを携行武器として扱う。バックパックにはエールストライカーを装備している。
デザインはNAOKI。
ストライクの要素を受け継ぐ機体群
直接の後継機は少ないものの、ストライクの一騎当千の活躍は連合ザフト問わず目を焼きまくった様でコズミック・イラの機体思想全体を決定づけたと言っても過言ではなく、C.E.75年時点であってもなお、宇宙世紀のような特化型機のバリエーションの増加や機体の大型化は傾向としてあまり見られず、換装によって対応環境を変えるパターンの機体構成が非常に多い。
コズミック・イラのMSは神経接続による操縦補助(他作品で言うと阿頼耶識)を前提に設計されたもののため、人型から離れ難かったという設計上の事情の他、軍縮や大量破壊兵器の濫用による両軍戦力の縮退による少数精鋭主義の蔓延など、政略、戦略的な事情もあれど、結果的にストライクの系譜を継ぐ汎用な素体機体+チューンナップor背負い物に特化装備というスタイルが、量産機も含むコズミック・イラのほとんどのMS開発の基本となっている。
この機体から派生した直接の連邦によるハイエンド後継機はストライクE、そしてライゴウのみだが、後にザフトは本機と同様のコンセプトを持つテスタメント、そしてそれをさらに発展させたインパルスを開発している。
特にインパルスはストライクと同等の武装パック「シルエット」を換装して戦局に対応するパック換装システム「シルエットシステム」を採用しており、その内容も高機動・砲・剣、さらに素体に(ザフトが散々煮え湯を飲まされた)実体ナイフを装備と、まさしくザフト製ストライクと言える機体である。 通常シルエットを使い切ってサーベルも使えない状態になってまで戦闘続行しなければならない状況を想定するのが間違っている(本来大人しく撤退すべき、特にインパルスはコアスプレンダーで高速離脱が可能)と思われるがこれもまたストライクの火事場の馬鹿力に目を焼かれた結果である
また、ストライカーパックの運用思想の有用性は両軍にかなり(というかやや過大に)評価されたらしく、地球連合軍(大西洋連邦)では第1次連合・プラント大戦における主力量産機ストライクダガーやロングダガーの量産と並行して、『真の意味でのストライクの量産機』105ダガーやその改良型のダガーLにストライカーパック装着機能を搭載。なお、ストライクダガーはエネルギーを供給する配線こそ持たないが、内部構造には遺されている。
その後もウィンダムをはじめとする量産MSなどにストライカーパックシステムを全面的に採用、結果ストライカーパックは連合系の背負い物のデファクトスタンダードとなり、極めてポピュラーな装備となるに至った。
ザフトもまた次世代型の量産機ザクシリーズに、ストライカーパックに酷似した武装パック「ウィザード」を換装して戦局に対応するパック換装システム「ウィザードシステム」を採用。ザフト系施設には必ずホスピタルウィザードという非戦闘用ウィザード装備のザクが配備されることが決まっていたり、前時代の機体であるバクゥにウィザード対応化改修を施して戦力として引き続き運用する試みも行った。
ターミナルがザフトから設計図を強奪しファクトリーで建造したドムトルーパーまでも、ザクシリーズとのコンペティションの時点から背中にウィザードシステムのコネクターが存在しており、装備に対する互換性を有する。(時間がなかったため本来想定された「ナイトウィザード」ではなく、ビームサーベルが装備されているだけの簡易ウィザード「イージーウィザード」のみが使用されたが)
さらに、ストライカーパックの拡張を試みた例として、グフイグナイテッドの四肢交換システムまでも存在する。
なお、シルエットシステムとウィザードシステムに互換性はない。
なお、これほど普及したシステムであるが、ストライカーパック系統とシルエット、ウィザードはそれぞれ微妙に異なる接続規格となっているらしい。但し、オーブのエクリプスのように規格両用のコネクターを持つ機体も存在する。
開発初期は単一機能のものが殆どであったストライカーパックだが、機体バリエーションの増加とともにMSVやプラモデルから逆輸入されたIWSPやマルチプルアサルトストライカーなど、全部載せとはいかずとも「単一装備だけで刻一刻と変化していく戦場に対応するには限界がある」というアイデアが増えていき、前述のノワールストライカーやアカツキのオオワシユニット、インパルスのデスティニーシルエットなどの複合オプションが開発される例が増えたものの、諸々の不都合が頻発した他、「トップエースは完全な専用チューンアップ機(換装不能のワンオフ機)に乗せる」パターンが増えたため、結果的にハイエンド機への万能型の交換パックを採用する例は少数に留まった。
尚、「キラの搭乗機」という意味での後継機としてはストライクフリーダムが存在するが、「キラを守り抜いたストライク(とフリーダム)にあやかって名付けられた」という説がある以上の関係は無い。
しかし劇場版で登場したさらなる後継機ストライクフリーダム弐式ではバックパック交換機能が追加され、機能面でもストライクに近づいた。
また、追加装備名がプラウドディフェンダーと、ストライカーと対になっているようにも思える。
ゲームなどの他作品では
『機動戦士ガンダムSEED』の主人公の機体である事から、フリーダム同様、『機動戦士ガンダムSEED』が参戦するさまざまな作品に登場している。作品によってストライカーパックの仕様が異なり、戦闘中にストライカーパックを換装出来るものもあれば、出撃する際にストライカーパックを選択(場合によっては上記のパックなし版、バズーカ装備版も使用できる)して、以降はそれを使用し続けるという方式がとられることもある。
前者の仕様は『ガンダムEXVS』シリーズ(こちらは一定時間だけI.W.S.P.も使用できる)でこの方式が取られ、後者の仕様は『Gジェネレーション』シリーズや『スーパーロボット大戦』シリーズ等のシミュレーションゲームで多く見られる。(戦闘中に換装するためには基本的に一度帰還しなければならない)
アニメ放送前にゲスト出演した『モノアイガンダムズ』では、「中距離戦用タイプ」なるストライカーパック(後述する初期設定画に描かれた「宇宙タイプ」と酷似)を装備していた。
PS2版では最終ステージ以外のストーリー中一貫して操作することになる。出撃前にストライカーパックを選択可能であり、素トライク、エール、ソード、ランチャー、水中ステージではストライクバズーカ装備が使用可能。ストライクバズーカ以外の使い勝手は良好。また、原作ではランチャーだった所でソードを使用できたりソードだった所でエールにしたりIFっぽいことも可能。だがニコルだけは何がなんでも殺すと言う製作陣の意思なのか、ムービー中は強制的にPS装甲回復&ソードストライカー装備になる。
だが全体的にモーションがもっさりしてる。特に原作では大活躍だったアーマーシュナイダーはほぼファイナルファイトの動きと同じ。
アニメ開始から一月ほど後に発売された『GジェネレーションNEO』にもイージス共々ゲスト参戦。
ストライク・イージス共通の専用アビリティ「フェーズ・シフト装甲(本来フェイズシフトだが、本作ではこの表記)」が搭載されているが、ストライカーパックはなし。そのため背中が寂しい事になっている。
ビームライフルとシールドは携行しているため、ストライカーこそ無いもののエールストライクのイメージで運用可能。アグニ等の高威力装備が無くSA以外で大ダメージを出しづらいのが欠点か。
尚、本作は特定機体を作成すると対応するパイロットが志願してくるシステムがある(例:クロスボーンX1作成→トビア志願)が、SEEDからは機体のみの参戦なのでストライクを作ってもキラは志願してこない。
アニメ準拠設定で登場したのは、Gジェネレーションシリーズでは『SEED』、スーパーロボット大戦シリーズでは『第三次α』から。
Gジェネでは早期に手に入るガンダム系MSであることも多い。特に『オーバーワールド』では(「ブレイク」という味方が裏切る増援システムを最後まで完走する必要こそあるが)アークエンジェルという旗艦があることから、裏切って早々アークエンジェルを落とすと所属機が降伏し、鹵獲できるようになる仕様上最初のステージで手に入ってしまう程(そのため「どうせ手に入るから最初のユニットにストライクを選んではいけない」というのがオーバーワールドの定石)
参戦当初こそキラ搭乗機繋がりでフリーダムに直接開発出来たが、設定が整理されたためか、以降はルージュ他派生機が数種類挟まるようになった。
その他、第一期GAT-Xシリーズやストライクノワール等、無印SEED系収集の起点として使える。
スパロボでは無印SEED名義で参戦している場合、初期はキラ専用・後半はSEED系パイロット間で乗り換え解禁になる事が多い。
基本的に優秀な機体だが、基本的な装備ばかりのエールよりも高火力武器のあるソード・ランチャーの方が使い勝手が良い場合が多いのはご愛嬌。
改造度引き継ぎ先は基本的にはフリーダム(と乗り換え解禁版ストライク)。……なのだが、作品によってはルージュ・ジャスティス・バスター・デュエル(隠し)と多数に引き継ぎが発生することも。SEED系MSを使い続けるつもりならぜひ改造しておこう。
かなり目立つ無印名義時と対照的に、DESTINY名義での参戦時は全く出ないか、登場しても地味。
ルージュからカガリを下ろすと通常ストライクになる、という妙な設定がされることも(おそらくはルージュを借りてPS装甲の色をトリコロールに変更して出撃したエピソードの再現)。
換装機能をオミットされている作品ではエール固定になる。
『モンスターストライク』ではフリーダムガンダム並びストライクフリーダムガンダムの獣神化前の姿として登場。
立体物
コレクションシリーズ、HG、1/100、1/60、MG、PG、RG、MG Ver.RM、BB戦士、SDガンダムフルカラー、M.I.A、HGCE、SD STANDARD、EGと主役機だけあって非常に多くのバリエーションを持つ。
コレクションシリーズはノーマルモードと、ソード、ランチャーが販売された。ランチャーストライカーは無改造で、ソードストライカーは一部の加工を施すことで、HG(エール)ストライクに装備できる仕組みになっている。
「コミックボンボン ガンプラ武蔵 ガンダムプラモデル 10000名プレゼントキャンペーン品」として、ストライクガンダムのブラックバージョンも存在した。
1/60はノーマルモードと、3つのストライカーパックを同梱した「ストライクガンダム・ストライカーウェポンシステム」の2種類が販売された。
MG、PG、RGはX105フレームも再現されており、外装が全てを覆わないセミモノコック構造になっている。
ある意味セミコック構造設定だったのに内部フレームが外装で全部覆われてしまう構造に変えられてしまった初代ガンダムの立体物以上にモノコックしてる。
BB戦士は、ノーマルモードで可動域が非常に優れており蹴りなどの派手なアクションポーズを取らせることが可能。アーマーシュナイダー、ビームライフル、シールドが同梱する 後に3つのストライカーパックが同梱した「ストライカーパックセット」なるものがラインナップされた。
コネクター部分の規格が合っていれば別売りのストライカーパックを換装できるため、これによって初心者でも簡単に組み換えが出来る。キットによっては、各種ストライカーパックとストライク本体をセットにしたものや、スカイグラスパー(ストライカーパックを使用できる戦闘機)に、別売りのストライクで使用できるストライカーパックが収録されていることもある。
規格さえ合えばストライク以外に同様の機構を持つものと組み換えができてしまう。
これを利用してオリジナルのストライカーパックを自作する人もおり、『ガンダムビルドファイターズA』では少年時代のサツキ・トオルが自作のストライカーパック(ガンダムDXのツインサテライトキャノンやアルトロンガンダムのドラゴンハングなど他のMSの装備を移植したものが多い)とマーキュリーレヴを装備したストライクを愛機としている。
また、2021年12月に本機体のエントリーグレード(EG)がリリース。
頭部センサーを除けば、ほぼパーツ分割のみで色分けを再現している。
ライトパッケージ版ではアーマーシュナイダーが、2022年1月発売の通常版ではビームライフルとシールドが付属。
バリエーションは、食玩扱いのラウンドボックスとしてストライクルージュも登場。本リリースに先駆けて、同年9月下旬に展開された「ガンプラ一番くじ」ではクリアカラー版が先行登場している。
2024年5月・6月に発売されるオプションパーツセット ガンプラの第1弾にエールストライカーが、第2弾にソードストライカー/ランチャーストライカーがいずれも新規造形で立体化される。
商品説明によるとEGストライク向けのオプションだが、規格が合っているためHGSEED・HGCEのストライク(ルージュやダガー)にも対応可能とされる。いずれも様々なガンプラに対応可能な2種類のジョイントが付属する。
エールストライカーにはバズーカ、グランドスラム、ディンの散弾銃、Pストライク用の追加バッテリーが付属し、エールストライカーは新規造形で、機翼の赤い部分がパーツ分割されたことで、シールではなく成型色で再現されている。
ソードストライカー/ランチャーストライカーには、新規造形のソードストライカーとランチャーストライカーが付属しており、HGSEEDと比べて色分けが改善されている。
2024年8月に発売されたガンダムブレイカー4・コレクターズエディションに、エントリーグレードの新デザイン「ガンバレルストライクガンダム (ガンダムブレイカーVer.)」(非売品)が同梱される(現在はほぼ完売)。ガンブレらしくカラーリングもムウのパーソナルカラーをベースとしたものとなっており、バックパックのみならずストライク本体のカラーリングも変更されている。加えて本体には3mmジョイントが肩部分など各所に増設されているため、付属パーツを付け替えるだけで様々な形態を構築できる。ただし肩まわりではジョイント増設の関係で出っ張りが生じてしまっているので、ストライカーパックを組み替える際には干渉に注意(そもそもつけられない可能性もあるが)。
アクションフィギュア「MS in ACTION」にラインナップ。各々ストライカーパックを装備したモードやディアクティブモードがラインナップされた。
SDガンダムフルカラーでは、ノーマルモードやストライカーパックを装備した3つのモードが各々ラインナップ。※現在、入手困難
SDガンダム作品における、ストライクガンダムをモチーフとしたキャラ
作品 | キャラクター |
---|---|
『武者○伝Ⅲ』 | 武侍丸 |
『新約SDガンダム外伝』シリーズ | 皇騎士ストライクガンダム |
『SDガンダムザ・ラストワールド』 | ストライクコンラッドガンダム |
『SDガンダムワールドヒーローズ』 | ナイトストライクガンダム |
余談
本機含む5機の初期GAT-Xシリーズは、別のデザイナーによる決定稿を大河原邦男氏が急遽清書したものという噂が放送当時から流れており、初期デザイナーによる設定画とされる画像もネットに流出している。
2019年に高山瑞穂氏が公式関係者としては初めてこの話題に触れ、デザイナー変更は事実だと判明。デザイナーが突然変更された理由や、コレクションシリーズに残る変更前の名残についても言及した(該当ツイート、一部は削除済み)。
この初期デザイナーは、初期設定画における特徴的なプロポーションから片桐圭一郎氏ではないかと推測されている。片桐氏本人もイージスの変形にまつわるこぼれ話等をツイートしている事から、公式での発表は無いものの信憑性は高い。
関連イラスト
関連項目
登場作品
所属(組織・分類)
地球連合 地球連合軍 大西洋連邦 三隻同盟 ファントムペイン
地球連合製のMS・MA・戦艦 GATシリーズ GAT-Xシリーズ 第1期GAT-Xシリーズ
関連機体
兄弟機(第1期GAT-Xシリーズ)
- GAT-X102 デュエル
- GAT-X103 バスター
- GAT-X105 ストライク
- GAT-X207 ブリッツ
- GAT-X303 イージス
改修機・複製機
- GAT-X105E ストライクE:再生産されたストライクから開発された改修型。
- GAT-FJ108 ライゴウ:東アジア共和国で開発されたストライクEの更なる派生機。
- MBF-02 ストライクルージュ:オーブ連合首長国製のデッドコピーで、オーブのフラグシップ機。
- LG-GAT-X105 ゲイルストライク:ライブラリアン製のデッドコピーから開発された改修型。
その他関連機種
- ZGMF-X10A フリーダム:主人公機という意味での後継機。
- ZGMF-X20A ストライクフリーダム:機体名が本機を由来とする説がある。
- GAT-X131 カラミティ:バスターの後継機だが、元々の開発計画ではストライクの後継機とされていた。
- GAT-04 ウィンダム:ストライクのスペックを落とさずに量産化に成功した、地球連合軍の次期主力機。
- ORB-01 アカツキ:ストライクと同じ100系フレームで開発された、オーブの次期フラグシップ機。
- ZGMF-X12A テスタメント:事実上のストライクのザフト版デッドコピー。
- ZGMF-X56S インパルス:ザフト版ストライクとも言うべき機体。