概要
「機動戦士ガンダムSEED」の主人公機ストライクガンダムをベースにイオリ・セイが独自の改造を加えて作り上げたガンプラ。成り行きからセイのパートナーとなったレイジが操作する。
セイがガンプラバトル選手権出場用に制作した渾身の一作であると同時に、彼の製作技術と野心的なアイデアが組み合わさった意欲作。
両肩に高い機動力を生み出す大型スラスターを有しており、これにより素早い攻撃を得意とする。これはセイの父イオリ・タケシのRX-78が過去にガンプラバトル選手権世界大会で見せたマニューバーを再現する為の物であり、セイの父に対する憧れの現れでもある。
セイは当初はこれを自分専用機として制作していたが、あまりにも高すぎるポテンシャルはセイの手に余るものであり、高い操縦技術を持つレイジにしかまともに扱えない。
最初に完成したのは本体のみであったが、レイジによってそのポテンシャルを引き出された事からレイジ用の調整と追加装備を施され「ビルドストライクガンダムフルパッケージ」として完成。その後も数々のライバルとの出会いやバトルを経てその身にダメージを刻みつつも細かなバージョンアップ、パワーアップを続けていった。
そしてユウキ・タツヤのザクアメイジングとの決闘で激戦を繰り広げるも大破し、選手権出場用機体の座をビルドガンダムMk-Ⅱへと譲る事になるも、その後強化改修され、世界大会に於いてスタービルドストライクガンダムとして再び姿を現す。
メカデザインはオリジナルストライクガンダムと同じ大河原邦男が担当。
ストライクをベースとしながらも、アカツキガンダムやフリーダムガンダムなどの要素を踏襲したデザインが特徴である。
なお、設定ではHG SEED版が原形とされているが、プラモデルは原形機の部分も含め全て新規設計となっており、劇中の構造もそちらをベースとしている。
武装
頭部バルカン
固定武装。砲口が四門あり、レイアウトはドレッドノートガンダムに似る。
威力は低いが牽制や相手の武器破壊などに用いられる。
ビームサーベル
フリーダムガンダムのように腰アーマーに装備されているビームサーベル。
サーベルのホルダー部にはゴッドガンダムのような回転軸が設けられており、左右どちらの腕でも抜刀出来る他、サーベルをホルダーに装備した状態でもホルダーを回転させると同時に刃を発生させる事で意表を突くといった運用も可能。
ビームライフル
VガンダムやガンダムAGE-1のそれと同じくビームガンに銃身パーツを装着する形式を採るビームライフル。
銃身に金属パーツを入れる事で銃身の歪みを補正し、最大出力に耐えうるだけの耐久性を持つ。
出力の任意調整が可能であり、最大出力時にはハイパーメガランチャーとの撃ち合いで競り勝つだけの威力を発揮する。
強化ビームライフル
ビームライフルに更にパーツを追加して強化した装備。
高出力だが、その反面連射性はビームライフルより劣る。
最大出力時にはビームライフルのそれよりも更に高い出力のビームを発射するが、ライフルの耐久性を保つ為に銃口を二つに分けて消耗を抑えている。
ビームライフル同様に出力変更が可能であり、通常出力では上の銃口のみビームを発射する。
ビームガン
ビルドストライクが持つ装備の中で最も出力の低い銃。エネルギー消費が少ないため、連射性に優れ扱いやすい。
ビームライフルや強化ビームライフルの「芯」とも言える武器であり、スタービルドストライクガンダムのスタービームライフルもこれをベースとしている。
チョバムシールド
薄いプラ板を積層させた小型のシールド。
その名が示す通り、プラ板が壊れる事でダメージを吸収するチョバムアーマーとしての機能を有する。
壊れる事が前提の装備であるが、セイは手作業でプラ板を積層する工作をしている為、制作には手間がかかっている。
ビルドブースター
ストライクルージュのオオトリをベースに改造した専用ストライカーパック。
オオトリにはミサイルや対艦刀、レールガンなど多彩な装備が搭載されていたが、ビルドブースターではそれらはあえてオミットされている。
ビルドブースターを装備する事によってビルドストライクガンダムは機体出力を160%まで向上させ、同時に飛行能力を得る事が可能となる。また、オオトリ同様に変形することで支援機として使用でき、これによって幅広い戦略を生む事が出来る。
バトルにおいてはビルドブースターは支援機ではなくコア・ファイターのような脱出機として使用され、キララとの試合では不意をつく形で形成を逆転し、ユウキ・タツヤとの決闘では双方の機体が爆散した後も支援機同士で戦闘を継続しており、その有用性からビルドガンダムMk-Ⅱやスタービルドストライクガンダムにも同様のブースターが採用されている。
大型ビームキャノン
ビルドブースターに装備されている高出力ビーム砲。
ガンダムF91のヴェスバーのように背中からアームを介して前面へ展開する事で使用可能となる。
また、ビルドブースター単独での使用も可能であり、本機に支援機としては破格の大火力をもたらしている。
バリエーション
スタービルドストライクガンダム
大破したビルドストライクガンダムを改修したガンプラ。
詳細はスタービルドストライクガンダムを参照。
ビルドストライクコスモス
スタービルドストライクガンダムの後継機。
外見こそスタービルドストライクと同じであるが、RGシステムの機能が拡張されている。
第7回大会優勝から一年後、ファイターとしても成長したセイが使用し、第8回ガンプラバトル選手権に挑んでいる。
ビルドストライクギャラクシーコスモス
ビルドストライクコスモスから更に改良を加えた機体。詳細はビルドストライクギャラクシーコスモスを参照。
ビルトワイバーンガンダム
外伝「キットアンドビルト」に登場。
ビルトの製作したHGビルドストライクガンダムの改造機(キットアンドビルトはビルドファイターズ本編後の時間軸を描いた作品であり、ビルドストライクガンダムなどが商品化されている)。
HGACウイングガンダムのパーツが組み込まれており、武装としてウイングガンダム用のバスターライフルとシールド、ビームサーベルが使用可能となっている。
ビルドブースターMk-Ⅱを装備し変形機構を追加したビルトワイバーンガンダム改、タクティカルアームズを装備したビルトワイバーンガンダムT、プラフスキーウィングを使用可能としたビルトワイバーンガンダムMW、ウイングガンダムゼロやゴッドガンダムのパーツで強化したビルトワイバーンガンダムFW等のバリエーションがある。
ビルドストライク エクシードギャラクシー
ガンダムビルドメタバースに登場するガンプラ。ベース機のストライクガンダムをエントリーグレード用にあったように改造されておりこれまで歴代シリーズにあったバックパック系統はオミットされている。代わりに小型のスラスターを増設し更にバードポイントを新たに追加されこれまで以上の拡張性が増加されている。
外部出演
ガンダムVSガンダムシリーズ
『ビルドファイターズシリーズ』は「創通・サンライズ・テレビ東京」の著作権表記がないと参戦できない※。
そのため参戦希望の声こそあれど、なかなか参戦に漕ぎ着けることができずにいた、しかし ホットスクランブルは漫画作品出典のため参戦し、その際三代目メイジンのキャスティング等はアニメ版由来なため、ビルドファイターズ参戦の足がかりとなり「創通・サンライズ・テレビ東京」の著作権表記が追加されたため、『ビルドファイターズシリーズ』が参戦可能となった。
※なお、2018年に稼働したEXVS2では、ビルドファイターズの権利表記からテレビ東京の名前が消えたため(恐らく版権の保有期限が切れたと思われる)、EXVS2の権利表記にテレ東の名前が無い。これは家庭版マキオンも同様。
そして2018年に入りTVシリーズ主人公機であるビルドストライクガンダムがフルパッケージ形態で参戦。 マキブONではコスト2000。バーサスではコスト300。
射撃・格闘ともに卒なくまとまった扱いやすい万能機。
ビルドブースターは射出、また1出撃につき1回だけ使用可能な特殊武装でも使用する。
前者はON版ではメイン射撃でキャンセル落下可能ゆえ降りテクにも使える。後者はビルドブースターが対戦相手真上から爆風付きゲロビを発射するというタイミングさえ合えばかなり理不尽な当て方をしてくる。
この機体が真価を発揮するのはチョバムシールドを構えての突進。正面に射撃防御ありで、耐久ゲージは200。さらにそこから豊富な格闘派生で様々なコンボを仕掛けるという高い奇襲性も誇る万能機でもある。耐久ゲージが尽きても時間経過で再リロードするのでそこまで気にすることは無いだろう。
エクバ2にも続投。当初は微妙な戦果であったが後のアップデートでビルドブースターによる風付きゲロビがリロードされるようになった。また、自軍の残りコストが2000以下の時に撃墜されるとビルドブースターの状態で復活できるようになった。ただし、戦力としては心持たない性能である為、あくまで悪あがき形態として見られている。
気をつける点は、『基本的にオーソドックスだけど1部分だけ尖がっている機体』故に対戦ではこちらの狙いが読まれやすい(もう少し具体的に書くと上からのゲロビが弾切れだと、突進からの奇襲を狙っていると相手に感づかれやすい)
またビルドブースターを射出する武装の使用中に機動力が低下する。
如何に自身の隙をフォローし如何に自身の強みを生かす創意工夫が必要となる機体である。
立体物
展開は全てガンプラであり、「ビルドストライクガンダム フルパッケージ」名義でHGBF、MG、RGで展開。
上述通りHGBFは完全新規造形であり、本編とは逆にビルドストライクガンダムのランナーをベースに新型HGのエールストライクガンダムが発売された。肩スラスター部の余剰パーツはその名残である。これは『ガンダムビルドファイターズ』放送時に展開されていたHGオールガンダムプロジェクト(リニューアルや1/144スケールHGで未発売の主役機のラインナップ)の一環で、HGACウイングガンダムとウイングガンダムフェニーチェもこの流れで発売されている。その後HGCE ダガーLにも関節ランナーが流用され、HG 100系モビルスーツのベースとなっている。
MG νガンダムから採用されているKPS素材やAGP共通のポリキャップとアレイ型関節を使用し、本体はパーツ単位での細かい色分けや高い可動範囲を有している。またビルドブースターは差し替え無しで三種類ものジョイントを展開可能で、ストライカーパック対応ガンプラのみでなく規格さえ合えばあらゆるガンプラのバックパックに装着可能。
ただし本体に色分けを割きすぎた分ビルドブースターはほぼ青一色となってしまっており、ほとんどの色がシールでの補完となる。
MGはHGBFとは逆に劇中同様にMG エールストライクガンダム Ver.RMのランナーを流用して作られている(ただし新型100系フレームの第一弾はデュエルガンダムアサルトシュラウドであり、厳密にはこれが原型になる)。
原型機のガンプラの出来の良さをそのまま受け継いでおり、HGBFでは足りなかったビルドブースターの色分けも細かく再現されている。
RGはビルドファイターズでは唯一の立体化で、唯一劇中通りストライクガンダムが原型のブランドとなっている。
他のブランドと違って設定画では特に変更されていなかった胸部ダクトのデザインにもアレンジが加えられたり、一部パーツがクリアパーツ化されていたりとこのブランドならではの要素が組み込まれている。