「創意工夫は無限大だ。それがガンプラの楽しさであり、奥深さでもある!」
CV:川島得愛
人物像
「イオリ模型店」の店長だが、ガンプラ普及のために世界中を飛び回っており、店の経営は妻子に任せっきり。
息子と同様、ガンプラのことになると目の色が変わり、周囲が引くほどの薀蓄を熱く語る。
一方でガンプラ方面に関しては気が回り、初心者にはシンプルな機体を勧めるなど、チョイスは冷静で的確。
ガンプラ普及を目的に行く先々でガンプラ教室を拓いており、ニッパーや紙やすりを持ち歩き、行く先々で現地の「生徒」に配っている。
初心者を問答無用で呑み込む迫力と、基本を重視した熱血指導で制作を引っ張り、プラモデル初心者たるレイジとアイラ・ユルキアイネンに完成度の高い作品を作らせたところを見るに世界規模のガンプラ普及活動も堂に入っている様である(ただし彼の指導はスパルタ過ぎるとリン子から言われており、本人もその事を自覚している模様)。
妻のリン子を「リンちゃん」と呼び、恥ずかしげもなく愛情アピールをする一面も見られ、その相思相愛ぶりはたとえ家を空ける事が多くても冷める事は無い。
一方で、静岡での人知れぬ活躍の後、久しぶりに東京の自宅へ寄ったものの、息子の応援で家を空けた愛妻とはすれ違い、シャッターの閉まった場末の模型店前で愛を叫ぶコミカルな姿も描かれている。
ちなみに会場からの生中継にリン子の姿を見つけたタケシは、その日のうちに会場へ急行、再会した妻子とハグを交わしている。
一方で生活能力は低く、自宅で留守番をしている時には、散らかった部屋でカップラーメンをすすっている。また、根無し草のごとき生活が染み付いているのか、長距離の移動には交通機関ではなくヒッチハイクを利用する。
ガンプラファイターとしても超一流の腕前を持ち、何を隠そう第二回ガンプラバトル世界大会での準優勝者にして、ガンプラバトルシステム開発時のテストファイターでもある。
そんな経歴もあってか、現在は国際ガンプラバトル公式審判員としての顔も持ち、ガンプラバトルを悪用する不逞の輩を秘密裏に成敗する、陰の功労者として活躍している。
その実力はセイの憧れであると同時に、ガンプラバトルにおけるプレイスタイルの理想形。セイにとっては師であり、最も尊敬する同志でもある。
また、彼のガンプラに対する姿勢はユウキ・タツヤにも影響を与えており、タツヤがメイジン・カワグチの名を継いだのも、タケシの興じるような「楽しいガンプラ」を普及させたいが為である。
各地を転々としながらも息子の成長ぶりはしっかり見ており、世界大会で決勝トーナメントに挑むセイの奮戦を祈っていた。数々の勝負を潜り抜け、混迷の決勝戦を制した息子・セイの勇姿に、夫婦そろって感極まる姿を見せている。かつて決勝戦で敗れたタケシの歓喜のほどは、察するに余りあるだろう。
活躍
主な使用ガンプラはRX-78-2ガンダム。
HGUCをベースに、ウェザディング等の基本的な工作以外に目立った改造は施されていないが、彼の並外れた操縦技術とガンプラ愛によって、アムロ・レイの背面撃ちや敵機の「二枚抜き」などをこなし、徹底的に改造されたガンプラが相手であってももそれを圧倒する。事実上のニュータイプではないのだろうか。
なお、イギリス滞在時には、地元の代表ファイターであるアーロン・アッカーソンの改造ガンプラ「ヘイズル・チーフテン」を相手に一方的なバトルを展開。その際に当時ロンドンに留学中だったユウキ・タツヤと邂逅しており、父の言いつけでガンプラを禁じられていたタツヤを再びガンプラバトルに返り咲かせ、その後の人生を決定づける切っ掛けを作った。
第7回ガンプラバトル選手権に於いては表舞台には出ていないものの、アイラとレイジにガンプラ制作の楽しさを教え、そこに乱入して来たガンプラマフィア「C」を取り押さえるなど、決して目立たないものの、ガンプラバトル公式審判員として大会を影から支える。
その後、PPSE社が秘匿していた巨大アリスタが暴走した際には、パーフェクトガンダムを使用しタツヤと共にセイとレイジを援護し、事態収拾の一助となった。
その後、『GMの逆襲』でも公式審判員として珍庵やラルさんと共にガンプラマフィアとの戦いを続けており、マシタ・ミキオ率いる集団を逮捕している。
また、2018年に1/144スケールで製造・発売された本シリーズのプラモの一つ(しかも本編に出ていない実質MSVに近いもの)である『ミセス.ローエングリン子』は、説明文によると彼が妻・リン子への結婚記念日用のプレゼントとして制作したとの事であり、ガンプラバトルにも使える代物でもある。