「もう少し付き合ってもらうぜ……相棒!」
CV:中村悠一
人物像
ガンプラバトル選手権世界大会の常連で、イタリア代表の実力派ファイター。24歳。身長190センチ。
顎の無精ひげが特徴の軟派な青年で、「イタリアの伊達男」の別名で呼ばれる。
愛用するガンプラの強さを証明するべく戦う、大人でありながら少年の心を忘れない好青年。世界大会の常連というだけあってイオリ・セイやヤサカ・マオなど彼に憧れる青少年も多い。
趣味はガンプラを使ったガールハント(つまりナンパ)で、その成功率は8割を誇る(作ったガンプラを目当ての女性に例えるというやり口らしい)。
また、言い寄ってくる女性はウェルカムという「来るもの拒まず」主義の持ち主でもある。
一方で酒癖が悪く、酔うとハイテンションで他者に絡んでガンダムトークを繰り広げる、いわばガンダム上戸と化す。こうなった彼を止める術はなく、口説かれた女性は忍耐力を試されるだろう。
愛車のサイドカーつきスクーターで世界中を旅して回っており、その際に立ち寄った日本のガンプラバーでレイジと出会い、特訓に付き合わされたことから彼に興味を抱く(レイジも彼とバトルを重ねたためか、ある程度の信頼を置いている節がある)。初対面の少年相手に200回ものバトルに付き合ったり、相手を憎むためのバトルをさせないために拳で語り合うなど、いい兄貴分である。
アメリカの世界大会常連選手グレコ・ローガンとはライバルであると同時に良き友人であるなど、顔の広さも世界クラスである。
その一方でドイツのライナー・チョマーをはじめ、世界中のファイター達のガールフレンドを口説いては悉く横取りしてしまっており、彼に恨みを抱く人間もまた各地に存在する。
因みに彼の愛車はベスパ150VL1T。フェリーニの祖国イタリアのオートバイメーカー「ピアッジオ」が手掛けた実在の車種だが、ガンダム的に機動戦士Vガンダムに登場する部隊名に引っ掛けたものと思われる。
戦歴
使用するガンプラはウイングガンダムをベースとしたウイングガンダムフェニーチェと、自作したバイク型のサポートメカ、メテオホッパー。
前述の通り酒癖は悪いが、二日酔いの状態でも世界大会の出場選手を三人同時に相手にして勝利を収めるだけの技量を発揮出来る。
フェニーチェは彼が子供の頃から愛用し、バトルに負ける度に手を加えていった機体。受けたダメージを刻み付けるかのような改修は左右非対称のフォルムを生み、その姿は幾度となく立ち上がってきた「フェニーチェ=不死鳥」の名前そのもの。敗北の悔しさも勝利の喜びも分かち合ってきた、まさに「相棒」と呼べるガンプラである(イタリアで初めて放映されたのが新機動戦記ガンダムWであったため、それを見たのがきっかけだと思われる)。
プラフスキー粒子の特性を応用したガンプラを用いて躍進するニュージェネレーションとは違い、旧来のガンプラを改修して使い続けている為、粒子関連技術の面では他のファイター達に後れを取ることも多いが、それを補って余りある操縦技術を有する。
劇中ではガールハント用に3日かけてVガンダムも組んだが、こちらはレイジのバトル練習用にされている(Vガンダムを選んだのは劇中で多数の女性キャラクターが死亡したことを、ナンパを成功させる「女殺し」とかけたもの)。
第7回世界大会の第2ピリオドでは、過去に彼のガールハントによって彼女を奪われたチョマー達の集中攻撃を受けて脱落しかけたが、セイ・レイジコンビとマオの加勢で難を逃れる。続く第3ピリオド以降も全勝で勝ち進み、第7ピリオド終了時点で決勝トーナメント行きが確定、最後の第8ピリオドではセイ&レイジと対戦することになる。
試合前夜、酒の席でキララに促されたこともあり、決勝進出が危ういセイとレイジを決勝に進ませてやりたい心情やフェニーチェの温存という打算に逡巡するが、ファイターとしての覚悟やイタリア王者としての矜持を選び、互いに戦闘不能になるまでの激闘を繰り広げて会場を沸かせた。
決勝トーナメント準々決勝ではアイラ・ユルキアイネンと対戦。
アイラの不調も重なったもののキュベレイパピヨンのファンネルを次々に破壊し、バトルを優位に進める。
しかし、エンボディの出力を無理矢理上げられた事で暴走状態に陥ったアイラに逆転され、その後はアイラのワンサイドゲームになってしまう。
それでも一矢報いるべく相打ち覚悟で自爆を試みようとするも、「今日勝てないなら明日勝てばいい」とキララに一喝されて思いとどまり、バトルを棄権した。
それから数日間は部屋に籠ってフェニーチェを改造し、新たな愛機ガンダムフェニーチェリナーシタを完成させ、決勝戦の前夜祭で開催されたフリーバトルでお披露目し、サザキ・ススムのギャンバルカンを瞬殺。その後もフリーバトルで挑戦者を返り討ちにしていくが、キララのガーベラ・テトラには手を出すことが出来ず、敗北した。
この際、フェニーチェにプロレス技を掛けられてどこか嬉しそうにしていたため、グレコやチョマー、ルワン・ダラーラにドン引きされることになる。
決勝戦直後に巨大アリスタ結晶が暴走した際には結晶体の破壊作戦にフェニーチェリナーシタで参戦し、実体化したア・バオア・クーの内部を突入したセイ達の殿を守るべく、外部でモックの大群を相手に奮戦。その際、援軍として遅れて駆けつけてきた珍庵とラルさんのデタラメな強さを見て、子供のように目を輝かせている。
そして結晶体が破壊されてプラフスキー粒子が失われていく中で、ユウキとの約束を果たすための最後の戦いに臨むセイとレイジの破損したビルドストライクのためにフェニーチェの両腕パーツを貸し渡し、アリスタの消失によって旅立つレイジとセイの別れを見届けた。
事件の後、観客で溢れるキララの武道館ライブを見守るなど、彼女との関係は進んでいる模様。
その後もガンプラバトル選手権に出場し、世界大会の常連として名を連ねており、多勢に無勢な状態でバトルを演じることになったコウエン・ユウセイへ加勢した際に相手ファイターに畏怖されるなど、第7回大会後もそのネームバリューは健在。
『GMの逆襲』では完成したヤジマスタジアムの落成式に出席するために来日したが、そこでガンプラマフィアとのバトルに巻き込まれる。
リナーシタを更に改造したガンダムフェニーチェリベルタを駆り、バラの森のフィールドでかつてチームネメシスのトップファイターだったガウェイン・オークリーと再会。バスターライフルの直撃すら弾くガウェインのバウンド・ドックに手こずるが、MA形態時に無防備な真下から攻撃して撃破する。しかし、その直後にガンプラマフィアのボスの不意打ちを食らってフェニーチェが中破してしまう。
その後、合流したニルスとチナに回収され、チナのベアッガイⅢに抱えられる形でサイコジムと戦うセイ達に加勢する。
事件解決後は皆と共にセイとレイジの真剣勝負を見守っている。
関連イラスト
関連項目
ウイングガンダムフェニーチェ ガンダムフェニーチェリナーシタ ガンダムフェニーチェリベルタ