「この粒子の秘密を解き明かせば、きっと……!」
CV:立花慎之介
人物像
ガンプラバトル選手権アメリカ代表。13歳。
父は名探偵、母は武術家という異色の家系に生まれ、本人も飛び級で大学へ進学して博士号を三つも取得する天才少年として「アーリージーニアス」の異名と共にその名を轟かせている。
PPSE社が技術を独占するプラフスキー粒子をレポートのテーマに選び、プラフスキー粒子の謎を解明する為に第7回ガンプラバトル選手権世界大会へと参加。アメリカ地区予選決勝で前回のアメリカ代表グレコ・ローガンを下し、アメリカ代表の座を獲得した。
世界大会ではヤジマ商事をスポンサーとして活動しているが、社長令嬢のヤジマ・キャロラインのワガママに付き合わされる事も多く、押しに弱い一面も見られる。決勝トーナメント進出後はキャロラインによって強引に彼氏にされ、遂には婚約者にまで関係を(勝手に)進展させられてしまった。
本人がガンプラバトルで興味があるのはあくまでもプラフスキー粒子であり、ニルスにとってのガンプラバトルは粒子の秘密に迫るための手段であり、遊びの延長線上としては捉えておらず、論理的な視点で戦いを見ている。
ガンプラに自分の好みを反映している部分はあるが、ガンダム作品への思い入れはないに等しく、バトルに対する姿勢もどこか冷淡。
アメリカ予選決勝では前回のアメリカ王者グレコの猛攻をかわし、力の差を見せ付けて降参を勧めるなど、意地や情熱で戦うファイター達の中でその在り方はかなり異質。世界大会のバトルロワイヤルでも、他のファイターの潰し合いを身を潜めて静観していたが、巨大ザクに反撃するレイジらの奮戦に感化されてか助太刀をする一面を見せた。
大会を順調に勝ち進んでいくニルスだが、第8ピリオドが迫る夜の闇に紛れて忍者装束で登場、大会主催者・マシタ会長の部屋へ密偵に出ている姿が描かれており、その行動力はおそろしいものがある。
準々決勝終了後には、催眠療法でセイとレイジの幼い頃の記憶を呼び起こしてまで二人から情報を得ようとするが、その結果セイに「機動戦士ガンダム」全43話分のアムロ・レイの台詞を全て聞かされる羽目になった。
そして、セイ達とアイラ・ユルキアイネンのバトル中に起きた摩訶不思議な現象を目の当たりにした後、レイジから腕輪を借りて分析し、彼の腕輪に嵌められている石(アリスタ)がプラフスキー粒子の結晶体であることを突き止める。
決勝戦の前夜祭では、キャロラインと共にPPSE社のトラックを尾行し、世界大会の会場の地下に隠されていた巨大なアリスタを発見。その直後に黒服の男達を引き連れたベイカーに発見され拘束されるが、キャロラインの執事セバスチャンの活躍で救出され、暴走したガンプラバトルシステムを停止させる為に奮闘した。
それから一年の間に、ヤジマ商事のバックアップ下で本格的にプラフスキー粒子の研究に取り組んだ末に粒子を人工的に生成することに成功。巨大アリスタ結晶消失によって不可能となっていたガンプラバトルを再開させる立役者となった。
その後、ヤジマ家へ婿入りし、ヤジマ・ニルスとしてヤジマ・エンジニアリングの技術主任を務める。
プラフスキー粒子の研究に本腰を入れるに当たってガンプラバトルからは身を引いており、引退を嘆くラルには「粒子特性の裏の裏まで把握した自分がバトルに参戦するのはフェアではない」とその理由を語っている。一方で、自身のラボ「ニールセンラボ」を合宿地として強豪チームに開放するなど後進の育成にも携わっており、ガンプラバトルを愛する想いは形を変えて今なお健在の模様。
後に新型プラフスキー粒子とそれを使用した新型バトルシステムを開発するが、これのテスト中に不具合が多発。原因究明のためにラボを訪れるが、その現象が8年前のバトルシステム暴走事件と酷似していることを察知するも一歩遅く、本格的に暴走してしまった粒子結晶の膨張に巻き込まれてしまい、事件の推移を見守るしかなくなってしまう。セカイ達の活躍で事件が解決し無事救出され、システム暴走の原因となった少女も、暴走による人的被害が出なかったこともあって咎める事はしなかった(その力から薄々は異世界人であることを察していた様である)。
戦歴
使用ガンプラは戦国アストレイ頑駄無。
当初は本命として温存したいという事もあり、選手権予選大会ではオリジナルカラーの百式を使用していた。
ガンプラ歴は3ヶ月で選手権へも初参加だが、プラフスキー粒子の特性を完全に理解しており、母親の影響で日本武術にも精通している為、初心者ながらも高い技量を有している。
また、時折日本の時代劇に感化されたかのような技も披露しており、日本文化に対する造詣も深い。
アメリカ予選においては、グレコが操るトールギス・ワルキューレの突進を受けるも、粒子発勁を発動し、フィールドもろとも相手のガンプラを打ち砕いた。
世界大会でも順調に勝ち進むが、ガンプラファイターが抱く精神を理解は出来ても共感する事が出来ない為、そのギャップに悩む場面も見られる。
決勝トーナメント準々決勝では、イオリ・セイ・レイジ組と対戦。
一回戦終了後にベイカーからPPSE社とのスポンサー契約を持ちかけられ、これをプラフスキー粒子の秘密に大きく迫るチャンスと睨んだニルスは「バトルシステムの製造工場の見学をさせてもらう」という条件を出し、ベイカーも「準々決勝に勝ったら上層部に掛け合う」と返答したため契約を承諾したが、その後でニルスは彼女の狙いが次に自分と対戦するセイとレイジの敗退であり、自分はそのための駒に過ぎないという事に気づく。
そこでニルスは、二人に対するマシタ達の警戒ぶりから、セイとレイジのどちらかがプラフスキー粒子の秘密に大きく関わっているのではないかと推理し、試合前夜にセイ達を呼び出して「プラフスキー粒子の秘密に関する情報を提供してくれたら準々決勝を辞退する」と提案するが、当然二人がそれを受け入れるはずがなく、交渉は決裂に終わる。
翌日のバトルでは戦国アストレイの「粒子発勁」とスタービルドストライクガンダムのRGシステムによる全力の殴り合いの末にニルスは惜敗。
バトルの後、ニルスは二人にリベンジを宣言するが、バトルのことで頭がいっぱいでプラフスキー粒子の秘密のことなど完全に忘れている自分の姿を見たレイジに指摘され、ニルスは初めて自分がいつの間にかガンプラを好きになっていた事に気が付き、自分を見つめ直すようになり、セイ、レイジ、そしてマオらと友情を結ぶまでに至っている。
『GMの逆襲』では忍パルスガンダムを駆り、落成式を翌日に控えたヤジマスタジアムを占拠したガンプラマフィアとのバトルに臨む。
月面のフィールドでガンプラマフィアの一人Eが操るGM/GMの大部隊を一人で相手取り、一瞬の隙を突かれて危うく撃破されかけるが、チナのベアッガイⅢの加勢で難を逃れる。その後、チナと共に中破したフェリーニのガンダムフェニーチェリベルタを回収し、サイコジムと戦うセイ達のもとへと駆け付ける。
事件解決後は、セイとレイジが自分の作った新型バトルシステムで最高のガンプラバトルを演じる光景を見て感激していた。
『スーパーロボット大戦X-Ω』ではバトルスピリッツブレイヴとのコラボイベントが開催された為、何故だかバトスピにかなり詳しいという設定になっている。それもそのはず、この作品ではバトルスピリッツブレイヴの世界の出身という設定だからである(おそらく、中の人ネタも兼ねているのだろう)。
関連項目
忍パルスガンダム:GMの逆襲で登場