「所詮は遊び、その通りだ
────だからこそ人はガンプラにもバトルにも夢中になれる 好きだからこそ本気になれる!」
概要
イオリ・セイの実家である「イオリ模型店」の常連客。非常に貫禄ある風貌の35歳(自称)。身長177㎝。
住所、職業、経歴などは一切不明で、レイジ以上に一番謎が多い人物。グフをこよなく愛する、イオリ模型店の常連であるということしか明かされていない(名前に関しては、旧知のイオリ・タケシからは「ランバ」と呼ばれている)。
容姿も声も『機動戦士ガンダム』に登場するランバ・ラルと瓜二つであり、口調もよく似ている。
人物像
ガンダムやガンプラについて初心者であるコウサカ・チナやレイジらに、ビルダーやファイター達のガンプラバトルに懸ける思い、それぞれの楽しみ方を説くなど、子供達を導く師であり父親のような存在。
しかし、硬派な見た目や振る舞いの割にミーハーで、リン子の前では必ずと言っていいほど腑抜けてしまう他、マイナーなガンプラアイドル・キララに声援を送ったり、ガンプラバトル選手権のフィンランド予選で前大会の世界王者カルロス・カイザーを破ったアイラ・ユルキアイネンを「乙女」と評するなど、所々で意外な一面を覗かせる。
セイとサザキ・ススムがビルドストライクガンダムを巡って対立している際に背後から現れてガンプラバトルの審判を買って出たり、部外者の立ち入りを許可していない筈の聖凰学園の敷地内に現れるなど、レイジに並ぶ程に神出鬼没な人物でもある。
セイ達が遠出する際は愛車のジープを転がして快く送迎役を務めたり、青少年の健全な交際に目を光らせたりと、親切なおじさんといった役回りが多い一方で、地上げ屋を鋭い眼光で一喝し、マフィアを相手に体を張るなど、渋い活躍も光る。
少々抜けた面も見られるが、その筋の世界では「青い巨星」の異名を取る実力者であり、彼を知る人間からは「大尉」と呼ばれ慕われている。
タケシや珍庵、更には元世界大会出場者の地上げ屋・辰造などの有名ビルダーと親交があり、更には裏の仕事人であるガンプラマフィア・Cの顔も知っているなど、ガンプラ関連業界では随一の顔の広さを誇る。
ガンプラバトルに於ける愛機もやはりグフだが、普段はHGUC等よりも可動部位・範囲が少ないベストメカコレクション(所謂旧キット)を使用し、その実力を容易に明かすことはしない。
ビルダーとしての力量も一級品であり、HGUCグフを徹底的に改造して観賞用ガンプラとして完成させ、セイに絶賛される程である。
世界大会の会場でアリスタの暴走を阻止する決戦において、奮戦する若者たちを援護するべく珍庵のマスターガンダムと共に専用ガンプラ・グフR35を駆って参戦。襲い掛かるモックの大軍勢を相手に一騎当千の大立ち回りを見せ、共に戦っていたキララからは「デタラメな強さ」と驚きを通り越して呆れられ、「青い巨星」と呼ばれた凄腕ファイターとしての力を存分に見せつけた。
その後もガンプラを続けており、続編の『トライ』では、聖鳳学園にて設立されたガンプラバトル部のコーチとして若者達を見守る立場にある。
7年の歳月を経てなお容姿に老いを感じさせず、グフ好きや茶目っ気に関しても全く衰える事は無い。しかも、年齢も7年前と変わらず自称35歳。
そして、ガンプラバトル初心者であるカミキ・セカイの初心者とは思えない戦いぶりを見て「レイジの再来」と評し、興味を抱くようになる。
そして、チーム「トライ・ファイターズ」を結成し、全日本ガンプラバトル選手権へ出場した彼らを優勝まで見守った。
7年前は切り札的扱いだったグフR35であるが、この時期ではトライ・ファイターズのトレーニング相手として普通に投入している。とはいえいまだに盾を落とさせた相手は数える程しかいないなど強さは折り紙付きの模様。
その後、ガンプラビルダーズコンテスト「メイジン杯」にて行われたバトルでは新たな愛機・ドムR35で出撃し、メイジン・カワグチのガンダムアメイジングレッドウォーリアと激しい一騎打ちを繰り広げている…と書けばさぞ盛り上がるバトルであろうと想像できるが、その動機はセカイと彼を取り巻くヒロイン達の修羅場に茶々を入れようとしたメイジンを阻止する(=痴話喧嘩を眺めていたかった)ためである。
スピンオフ『GMの逆襲』では直接登場していないが、珍庵と共にタケシら国際ガンプラバトル公式審判員に協力し、不穏な動きを見せ始めたガンプラマフィアを捕らえるためにドイツへと赴いたが空振りに終わっている。
ガンダムビルドメタバースでは3話にカメオ出演こそ無かったが名前だけ登場。セイの口からリオの事情をフミナから聞いていたことも明かされている。
余談
『ガンダムビルドファイターズ』には、ラルさんをはじめ過去のガンダムキャラクターに似た容姿を持つ人物が多数登場しているが、声優も同じキャラクターは彼だけである。
作中では解説役というポジションにいるものの、第一期OPでは何故か数多くのライバルキャラを差し置いて主人公達と共にラストカットを飾っているが、その安定した活躍ぶりを考えればそれも当然といえるだろう。
『トライ』では担当声優の広瀬氏が9月に長期間療養を表明した為、第5話からは宝亀氏が代役を務め、広瀬氏の代わりを全うした。
誕生秘話
「メインターゲットである子供達にアピールする作品である事は勿論、ファースト世代の人達にも親しみを持ってもらえるような内容にして欲しい」というスタッフの要望があった。
世代間の繋ぎ目という重要な役目を担うキャラクターである以上そう簡単には解決しない問題であった。
そこで出た案が「ランバ・ラル」というキャラクター。劇中での行動や人間性等から彼が適任となった。
あからさまなパロディゆえ無理かと思われていたが、案外好評だったらしく、企画もスムーズに進んだとのこと。