概要
事の発端は『Fate/Zero』と『ましろ色シンフォニー』それぞれのTVアニメ版が同時期に放送されていたことに起因する。
Fateシリーズにおける願いを叶える(とされる)アイテム、聖杯を巡る争い「聖杯戦争」にちなんで、同時期に放送されていた『ましろ色』のヒロイン達が主人公の恋人(正妻)の座を巡って争う様を「正妻戦争」と呼び、ニコニコ動画などで度々このコメントが飛び交うようになった。
そしてこの『ましろ色』の正妻戦争で原作のメインヒロインが完全敗北したことが拍車をかけた。
以後、2人以上の女性が1人の男性を巡って争う同様の展開になった際に使われるようになった。
いわゆる「修羅場」と近しい表現だが、わりかしネタとしての要素が強い(少なくとも表向きは)。
これは『ましろ色』の属するギャルゲー(あるいはエロゲ)というジャンルへのニーズに影響されている。
ギャルゲーというのは、人の内面の汚さを真っすぐ書き出すことより、魅力的な美少女との交流……いわゆる萌えが求められる。
それを原作とした男性向けの萌えアニメだったため、それほどドロドロした展開は起きなかった。
niceboat.?あれはギャルゲーの皮を被った昼ドラ(レディースコミック)だ。
補足
『ましろ色』以前のゲーム原作アニメの結末が以下のようになる。
- メインヒロイン完全勝利
- 実は古いエロゲ原作アニメでは少数派。
- メインヒロイン勝利
- パラレルワールドと開き直って全エンディングをやる
- 複数ヒロインゲームは周回前提なので大概こうなる。これは乙女ゲーでも同様。
- ただし、稀に特異な例が存在する。
- また、漫画でも稀にこのタイプになることがあり、ぼくたちは勉強ができない等がいい例。五等分の花嫁は外伝ゲームでこれを行った。
- そもそも正妻戦争を起こさない
- 過去の時系列にすることで他ヒロインの勝利を防ぐパターン。他ヒロインとくっつくとタイムパラドックスになるため、仕方ないっちゃ仕方ない。
- 例としては『センチメンタルジャーニー』は本編(センチメンタルグラフティ)開始より前の話である。
- ハーレムエンド
- 男のロマンだが、たとえ原作ゲームに存在してもアニメ版には採用されないことが多い(凌辱系や覇道系は除く)。専用ルートがない限り、複数の個別シナリオ同時進行でゴチャついてしまうからだろうか?
- 漫画だと君のことが大大大大大好きな100人の彼女などが現在進行系でこれを行っているが、アレは完全に特異点である。
- メインヒロイン完全敗北
- 実は『ましろ色』より前からあった完全敗北。とは言え「絶大な人気を誇る別ヒロインが居た」「メインヒロインの人気が致命的に低かった」「アニメスタッフの独断」、と言う理由があっての事だが…。
- 漫画・ゲーム原作でも稀にある。バウムクーヘンエンドも参照。
- ただしメインヒロインが正妻戦争に参戦しなかった為に「敗北」判定にはならないとも。
関連イラスト
前述の通り元々は『ましろ色』が元ネタであったが、現在のPixivでは主に「美少女収集系ソーシャルゲーム」に対して多用されているタグであり、特に『アイドルマスターシンデレラガールズ』が半数近くを占める。
一方で百合を前提とした作品も存在する。
男を巡る争い
女を巡る争い(百合)
マナハーレムも参照。
関連タグ
勝ちヒロイン/負けヒロイン:それぞれ正妻の座を手にしたヒロインと、戦争の敗者となったヒロインを指す語句。
バウムクーヘンエンド:正妻戦争の勝者が大穴過ぎると発生する事態。
今日も鎮守府は修羅場です:ほぼ同じ意味合いの艦これ用タグ
卑しか女杯:ほぼ同じ…と見せかけ少し、もしくはかなりずれた意味合いのウマ娘用タグ。
正妻競走とも言えるかもしれない。
卑しい…卑しい〜!:ブルーアーカイブにおける卑しか女杯系のタグ。
出会うな危険、勝った方が我々の敵になるだけです:やりすぎるとこうなる。
新妹魔王の契約者:常にヒロイン負け気味の正妻戦争が起こっている作品。
ヒロイン論争:こちらは物語のメインヒロインを決める論争で、若干ニュアンスが異なっている(その際に男性主人公というトロフィーを気にする信者はいる)。