概要
おもに家庭にいる中高年の専業主婦をターゲットにしたドラマ。これは放映時間にテレビを視聴できるのが、主に専業主婦だったからである。
かつては全てのキー局はもちろんのこと(「愛の劇場」のTBSや「ライオン奥様劇場」のフジテレビのイメージが強いが、日本テレビでも1962年-1968年および1975年-1977年に、テレビ朝日はNET時代の1968年-1969年に、テレビ東京では2008年-2009年に、それぞれ製作を手掛けたことがある)、在名局のCBC、在阪局の毎日放送、読売テレビ、朝日放送、地方局の北日本放送や広島テレビも制作していたが、最後まで残ったのは東海テレビ制作枠のみ。東海テレビは1964年5月にフジテレビから昼ドラの制作要請を受けて制作を始めた。理由はフジテレビのスタッフの多くが東京オリンピックの取材に回され人材が不足していたためとされる。
ちなみに視聴者層から石鹸会社がスポンサーとなる事が多いため、「ソープオペラ」などとも呼ばれる(例、花王愛の劇場)。
内容はコメディーからシリアスまで様々なものがあるが、家族や男女間のドロドロ愛憎劇作品が話題になる事が特に多いため、「昼ドラ=ドロドロ」というイメージもかなり知れ渡っており、後述のpixivタグの使い方もこのイメージを踏まえたものである。昼にやっているのに内容が白昼夢ではなく丑三つ時とはこれいかに。
中にはこのドロドロを演出するためにほぼギャグスレスレのシーンや超展開を詰め込む作品もあり(特に中島丈博作品には「たわしコロッケ」などインパクトあるシーンが多い)、本来の視聴層以外にもネタとして楽しむ人々もいた。
しかし2015年10月、視聴率不振の「バイキング」の改善を図る為に「ライオンのごきげんよう」と共に2016年春に終了することが発表され、2016年3月31日に放送を終了。結局バイキングも名前を変えたあげく終了するなど2010年代フジの混迷に飲み込まれた。なお東海テレビ担当枠に関してはフジテレビとの共同制作という形で土曜深夜のオトナの土ドラ→土ドラに引き継がれている。
それから約1年後の2017年4月から、テレビ朝日が平日12:30-12:55にて「帯ドラマ劇場(シアター)」というシニア層向けのドラマ枠を設定、昼ドラが復活した。テレビ朝日の昼ドラ制作・放送は、約半世紀ぶりであった。ただ、2018年4月から2019年3月までは放送を休止していたうえ、「やすらぎの郷」シリーズ2作品と偉人伝2作を放送するにとどまり、2020年3月27日をもって廃止された。
代表的な昼ドラ作品
花王(→アリコジャパン・花王)愛の劇場
- 女の絶唱(第1作品目。制作は朝日放送、後に続編が制作・放送)
- 古都の雨(この枠初のTBS制作作品)
- 女のうず潮(朝日放送制作最終作)
- 愛の荒野(本作以降TBS制作)
- 喜びも悲しみも幾年月
- 放浪記
- 二十四の瞳
- 黒革の手帖(唯一テレビ朝日以外でテレビドラマ化されたケース)
- 殉愛(松井須磨子と島村抱月の泥沼を描いた)
- 砂時計
- わが子よシリーズ
- 天までとどけシリーズ
- 温泉へ行こうシリーズ
- ぽっかぽかシリーズ
- 大好き!五つ子シリーズ
また、この枠では、1970年代には、歌謡曲のタイトルを拝借したドラマを製作・放送したことがある。
ドラマ30(→ひるドラ)
毎日放送とCBCテレビが交代で制作を担当した(そもそもCBCと毎日放送の15分ハーフドラマ枠をひとつにまとめたのがこの枠の起こり)。
- いのちの現場からシリーズ
- ピュア・ラブシリーズ
- おちゃべり(ここまで毎日放送制作)
- のんちゃんのり弁シリーズ(ここからCBC制作)
- キッズ・ウォーシリーズ
- ドレミソラ
- 幼稚園ゲームシリーズ
- みこん六姉妹シリーズ
- コンビにまりあ
- キッパリ!
ライオン奥様劇場(→ライオン午後のサスペンス→ライオン劇場)
- この河の流れに
- 或る女
- 愛染かつら(この枠で2度テレビドラマ化されている)
- 古都(先述の花王愛の劇場でも連続テレビドラマ化された事がある)
- 朱鷺の墓
- 若草物語
- (松平健の)人間の條件
- 徳川の女たち
- 殺さないで!あなた(「ライオン午後のサスペンス」作品)
- 喜劇・女の戦争(「ライオン劇場」作品、この作品を持って昼ドラ枠終了)
東海テレビ製作枠
- 暖流(ライオン奥様劇場や、設定に手を入れはしたがドラマ30でもテレビドラマ化された事がある)
- 三日月情話
- あかんたれシリーズ
- ぬかるみの女シリーズ
- おりんさん
- 愛の嵐
- 夏の嵐
- 華の嵐
- 真珠夫人(かの「たわしコロッケ」が登場した)
- 幸福の予感(不倫、嫁姑問題からまさかのアッー!展開)
- 牡丹と薔薇(「財布ステーキ」が登場)
- さくら心中(「愛の歴史ケーキ」が登場)
- 風のロンド(後に同じ枠で「新・風のロンド」としてリメイク)
- はるちゃんシリーズ
- いのちの器
- 花嫁のれん
- インディゴの夜
- 赤い糸の女
- 嵐の涙〜私たちに明日はある〜(最終作)
帯ドラマ劇場
- やすらぎの郷/やすらぎの刻〜道
- トットちゃん!
Pixivのタグにおいて
漫画等のドロドロ展開作品に置いて昼ドラ的展開などのタグとして使われたりもする。