概要
『週刊新潮』に「禁忌の連歌」第4話として連載され(1978年11月16日号 - 1980年2月14日号、連載中の挿絵は濱野彰親)、1980年6月、新潮社から単行本が刊行された。 後に新潮文庫版と電子書籍版も発売されている。
巨額の金を横領し、銀座のクラブのママに転身した女性銀行員を、魑魅魍魎が跋扈する世界を背景に描く、著者のピカレスク・サスペンスの代表的長編。
1982年(山本陽子)、1996年(浅野ゆう子)、2004年(米倉涼子)、2005年(米倉涼子)、2017年(武井咲)、2021年(武井咲)にテレビ朝日で6回、1984年(大谷直子)にTBSで1回テレビドラマ化されている。(※()内は主演)
ちなみに、96年、05年、21年版はTVSPである。また、2005年版に関しては、「白い闇」という、松本清張の別の小説を原案に作られたものであった。
主な登場人物
原口 元子(はらぐち もとこ)
本作の主人公。元は東林銀行の女子行員だったが、叡子の店の見習いを経て、やがて銀座に自らの店「クラブ・カルネ」を開く。