※ここでは、2018年4月1日の体制移行後の「朝日放送グループ」各社とそれ以前(2018年3月31日以前)の「朝日放送株式会社」について説明しています。体制移行については下記項目をご覧ください。
概要
大阪市福島区のほたるまち(大阪大学病院跡地再開発ビル)に本社を構える。
元より保有していたAMラジオは1951年11月11日に開局。一方、現在のテレビ放送部門は1956年12月1日放送開始した。その後合併を経て(後述)、2018年3月までテレビ・ラジオの各番組を制作する朝日放送株式会社とライセンス管理・アニメ製作等を管轄する14のグループ会社(中間持株会社1社含む)で構成した。
朝日放送株式会社は2018年4月1日に「放送持株会社制」に移行、計16のグループ会社からなる体制となった(詳しくは「グループ企業」「一部事業の分割、そして放送持株会社制への移行」の項目を参照)。
名前が示すとおり朝日新聞社系。また大阪ガス、阪神電気鉄道、近畿日本鉄道(近鉄グループホールディングス)の資本も入っている。
このため、阪神タイガースや朝日新聞社が関わる全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)の試合中継を行う。特に阪神電鉄との繋がりが深く、2008年から2018年までタイガースのオーナーを務めた坂井信也阪神電鉄取締役相談役は、2018年6月までABCで社外取締役を務め、かつて1995年までABCのラジオやテレビで提供番組を持ったほか、テレビ朝日の住宅情報番組『渡辺篤史の建もの探訪』ではABCテレビにおけるスポンサーとして、阪神パーク甲子園住宅遊園のCMを中心に放送。また近鉄傘下の近鉄バファローズの試合中継に関しても優先権を持ち、10.19や代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームランの試合を放送している他、ABCの子会社の衛星放送・スカイAは阪神戦と被らない範囲で近鉄戦の中継も行っていた。大阪ガス関係では開局から長年一社提供の刑事ドラマ「部長刑事」を優先していた(この辺りは後述)。
マスコットキャラクターは「エビシー」(2015年6月15日から、メイン画像左)。中之島の堂島川付近で発見されたUMAで、6歳の男の子。体長1メートル8ミリという設定は、ラジオの周波数1008KHzにちなんだもので、公式表現は1008ミリとなる。生まれ故郷は何と琵琶湖で、そこから(瀬田川→宇治川→)淀川をさまよった果てにほたるまち付近に住み着いてしまったという、ものすごい設定がある。さらに(判明した)家族として、彼そっくりの巨大なオカン・エビシーママがいる。
これより前には「キュキュ」というマスコットキャラクターが存在した(2001年3月-2015年6月14日)。
夏の高校野球の時期には「ねったまくん」も登場する。
本社・支社・海外支局
- 朝日放送グループホールディングス株式会社本社
- 大阪市福島区福島1丁目1-30
- 朝日放送テレビ株式会社本社、朝日放送ラジオ株式会社本社を兼ねる。
- ABCアネックス
- 大阪市福島区福島2丁目4-3
- 株式会社アイネックスの本社などが入居する。
- 朝日放送グループ東京支社・東京オフィス
- 東京都港区浜松町2丁目3-1 日本生命浜松町クレアタワー18階
- 都営地下鉄大門駅直結。朝日放送テレビ株式会社、朝日放送ラジオ株式会社、株式会社スカイA、ABC開発株式会社の各東京支社、株式会社ABCフロンティアの本社が入居する。かつては株式会社ABCアニメーションの本社(2022年に新宿区に移転)および株式会社ABCリブラの東京支社(2023年に芝公園に移転)も入居していた。2018年10月9日、東京都中央区築地5丁目3-2の朝日新聞東京本社新館10階から移転した。
- 1975年から2005年までの間は港区芝公園にあった自社ビル「abc会館」に東京支社を置いていた。
- 朝日放送テレビ株式会社名古屋支社:名古屋市中区栄3丁目14-7 RICCO栄9階
- ANNパリ支局:66 rue du Faubourg Saint Honoré Paris, FRANCE
- ANN上海支局:Rm.771 Shanghai Central Plaza, 381 Huai Hai Rd.(M), Shanghai, CHINA
グループ企業
- 朝日放送グループホールディングス株式会社(放送持株会社)
- 朝日放送テレビ株式会社(テレビ放送)
- 朝日放送ラジオ株式会社(ラジオ放送)
- 株式会社スカイ・エー(CS放送)
- 株式会社エー・ビー・シーメディアコム(通信販売、ラジオ番組制作、音楽出版)
- 株式会社ABCリブラ(テレビ番組の企画・制作、映像の保存・管理)
- 株式会社ABCフロンティア(番組販売やフォーマット販売など海外に関連する事業及びパッケージ販売事業、物販事業、ライセンス事業、キャラクター事業)
- 旧中間持株会社・ABCフロンティアHD。株式会社ABCインターナショナル・株式会社ABCライツビジネスは、同社の商号変更と同時に吸収合併・解散。2024年4月よりABCテレビの子会社となっている。
- 株式会社ABCアニメーション(アニメコンテンツの企画・制作、ビデオグラム販売、海外への販売、物販、イベントなどの二次利用)
- 株式会社デジアサ(デジタルコンテンツの制作)
- 株式会社アイネックス(制作技術、ホストプロダクション)
- ABC開発株式会社(住宅展示場「ABCハウジング」の運営、ハウジングデザインセンターの運営、保険代理店、広告代理店)
- 株式会社ABCゴルフ倶楽部(ゴルフ場)
- ABCドリームベンチャーズ株式会社(コーポレートベンチャーキャピタルの運営およびその付帯業務)
- ABC HORIZON PTE. LTD. (本社:シンガポール。海外でのビジネス調査、新規事業開発、ビジネスサポート)
- 株式会社エー・ビー・シー興産(警備保安業務・施設管理業務)
- MBC Studio (ベトナムの映画制作事業を手掛けるMBCメディアエンタテインメントとの合弁)
スタジオ
ABCテレビスタジオ
- Aスタジオ(1階/163坪)-サブコントロールルームは2階。主に観客動員番組や『ナイトinナイト』枠の番組で使用。
- 『パネルクイズ アタック25』『探偵!ナイトスクープ』『今ちゃんの「実は…」』『ビーバップ!ハイヒール』など
- Bスタジオ(1階/109坪)-サブコントロールルームは2階。機材は大淀社屋のAスタジオから移設。主にレギュラー番組で使用。
- 『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』『朝だ!生です旅サラダ』など
- Cスタジオ(9階/109坪)-機材は大淀社屋のBスタジオから移設。情報番組で使用。
- 『おはよう朝日です』『おはよう朝日 土曜日です』『マンスリーABC』『虎バン』など
- Dスタジオ(7階)-ミニ枠ニュースと臨時ニュース。
- 『ABC NEWS』
- Nスタジオ(7階/67坪)-報道番組で使用。
- 『おはようコールABC』『ABC NEWS』
- Gスタジオ(7階/中継受けサブ)
- 『スーパーベースボール』
- 3代目ABCホール(2階/88坪)
- 『新婚さんいらっしゃい!』
このほか、中之島フェスティバルタワーにある朝日新聞大阪本社編集局内にサテライトスタジオを設けている。
ABCラジオスタジオ
- 第1スタジオ(最も広いラジオスタジオ/収録用)
- 『NMB48学園』『よなよな…』
- 第2スタジオ
- 『おはようパーソナリティ道上洋三です』『征平・吉弥の土曜も全開!!』など
- 第3スタジオ
- 『朝も早よから』『ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です』『武田和歌子のぴたっと。』『ABCフレッシュアップベースボール』『STAR☆MUSIC☆SUNDAY』など
- 第4スタジオ
- 『with you』
- 第5スタジオ
- ラジオCM収録用
宿直制度
夜間における緊急事態に備え、局アナ1人と制作・技術・報道専門のスタッフが毎日交代で泊まり込む「宿直勤務制度」を敷いている。これはほかにも中国放送でも採用されている。
テレビ(ABCテレビ)
朝日放送テレビ株式会社が行う。広域関西圏および徳島県を放送対象地域に持つ。
コールサインはJOAY-DTV、リモコンキーIDはデジタル6(D061)。
2018年4月1日の放送持株会社制への移行で「朝日放送テレビ株式会社」に継承され、テレビのコールサインもJONR-DTVからJOAY-DTV変更された。
テレビ部門の前身は大阪テレビ放送株式会社(OTV)で、ABC(当時はラジオのみ)、新日本放送(現在の毎日放送)、朝日新聞、毎日新聞の出資で設立された。その後、OTVをどちらが合併するかでMBSともめるが、MBSとのくじ引きに勝ってOTVを吸収合併したことから、テレビのネットワークは元々はTBS系列局だった。
1963年に朝日新聞がNET(現在のテレビ朝日)をキー局とする全国朝日新聞社系列のテレビネットワークを構築を決定、1964年1月に朝日新聞社の広岡知男社長がキー局をNETに切り替えるよう求めたものの、ABCは以下の理由で拒否した。
- NETは教育専門局にすぎない
- TBSにも朝日新聞社の資本が入っている
- NETの再建を先に行うべき
- MBSの営業成績が下であり、ネットチェンジすると営業成績が下がる
- クロスネット局があり、東名阪九のネットワークが完全につながらないと話にならない
- ニュースの外注をやめてほしい
1974年4月25日、朝日新聞社の広岡社長は、MBSとの営業成績の差を除いて拒否理由をことごとく潰し、NET系列であるANNに切り替えるよう正式に要請した。同年11月18日にTBSの諏訪博社長が、ABCの原清社長に対し、業務提携の解除とネットワークの打ち切りを通告し、1975年3月31日にネットチェンジすることが決まった。
尚、関西圏外の朝日とつく放送局と区別するため大阪朝日放送もしくは略称のABCを頭につけてABC朝日放送という名称も見受けられる。
キー局との関係
ネットチェンジする前のキー局であるTBSとは関係がよく、全国ネットの帯番組が週一の割合で朝日放送製作となることもあった。朝の情報番組もJNN協定が絡んだとは言え、TBSからネット受けしていた。
時代が一気に下がって2013年。テレビアニメ「境界の彼方」の制作にTBSが関与し、TBS制作アニメをUHFアニメとして放送した。これはかつてネット関係にあったTBSの番組を変則的な形態ではあるが放送したことになるが、該当作品はTBSでは放送されていない。この他、全国ネットで放送されるゴールデン枠の番組(『劇的ビフォーアフター』や『最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学』など)の収録をTBS砧スタジオ(東京メディアシティ内)で行っている。
ネットチェンジ後のテレビ朝日との関係は腸捻転時代の名残もあって劣悪だった。そのためテレビ朝日発の情報番組や報道番組が自社制作番組に差し替えられることも多くあった(知られている例は「グッド!モーニング」が5時50分の『ANNニュース』部分を除き「おはよう朝日です」に差し替えられている)。
これはABCの方が歴史が古く、全国的に見ても後発局が多く経営的に苦戦を強いられるANN系列中でも老舗としての自負の大きさ、大阪ガス提供番組や古くからの水曜日曜阪神戦独占放映権があるために時間移動が困難などが関係している。特に先述の大阪ガス一社提供番組の影響で、2008年10月改編以降「全国ネット特番における失われた冒頭4分間」問題が生じることも少なくなかった(テレ朝発の場合。ABC発の場合は特番本編とは無関係の事前枠として別枠が組まれることもある)。2014年4月改編でスポットニュース枠が廃止され、月曜から水曜は番宣枠となったため、月曜から水曜の特番の飛び乗りはなくなった。
かつて土曜19時半に大阪ガス提供の「部長刑事」を放送していた時代には丸々編成を「部長刑事」優先とし、系列番組の先行放送や遅れ放送が多発した。スーパー戦隊シリーズはモロにABCの要請に振り回されている枠で、「部長刑事」があった時代は本放送が土曜18時からなのに対してABCは金曜17時半からの1日先行ネットだった。後に全国ネットの本放送枠もABCに統一された後、ABC発の全国高校野球中継の影響回避でニチアサに移転している。
また、土曜17時メーテレ枠(勇者シリーズなどの枠)は前日金曜日の17時からメーテレからの裏送りを受けて先行放送する体制を1998年の日曜朝7時移転まで続けており、これが原因で「サムライトルーパーの二重放送事故」が起きたと指摘する声も多い。
ABC側もこれらは憂慮しているようで、1985年以降サンテレビを筆頭とする関西独立5局との包括提携を行い、水曜ナイターや夏の甲子園のリレー中継の実施、日曜ナイターの放映権移譲を行っている他、サンテレビとの提携で震災後にはニュースステーションを神戸ポートアイランドのサンテレビから放送した実績もある。
開局からネットチェンジまでの複雑な経緯から、他の在阪準キー局と在京キー局の関係が上下関係が存在する親子の関係であるのに対し、ABCとテレ朝の関係は対等になる夫婦のような関係になっているため、全国ネット番組で「ABC・テレビ朝日系列→ABCテレビ・テレビ朝日系列」という表記をしても許される。その意味で、在阪局で唯一キー局としての立ち位置を全国の系列局に対して持っており、テレ朝から番組編成の変更要請が来ても拒否することがあるほか、テレ朝や番組スポンサーもABCに配慮した形で編成することがあった。
特にテレ朝の平日23時台の番組がエログロ路線だった時代に当時のABCのトップが露骨に毛嫌いしたことが、同時間帯の自社制作枠『ナイトinナイト』の充実に繋がっている(現在放送中の『ネオバラエティ』は1時間15分遅れ、『金曜ナイトドラマ』は1時間9分遅れで放送されている。また世界水泳などテレ朝が放送権を持つ大会が放送される場合は、『ネオバラエティ』の番組はネット返上もしくは『アメトーーク』を中心に遅れネットとなる)。
しかし2000年代後半にはテレ朝の持ち株比率が増え、人事交流が増え、金曜21時のドラマがABCとテレ朝の共同制作となり、吉本興業とABC主催の『M-1グランプリ』の企画協力に2005年からテレ朝が加わり、またABC制作番組がテレ朝チャンネルで放送されるなど、人的・物的には良好なものとなりつつある。
他の在京キー局に関しては、日本テレビに関しては草創期の時代のみの関係で、フジテレビに至っては殆ど関係が無い。テレビ東京とは前身の東京12チャンネル時代にテレビ大阪が開局するまで番組販売形式で一部の番組を放送していた。
大阪タワー
ほたるまちにABC本社が移転する前、大阪市北区大淀南に本社があった頃に使われていた電波塔。ラジオ高石親局、テレビ生駒山親局への番組伝送を担っていたほか、タクシー無線などの中継局としての役割、展望台、空中スタジオとして長年親しまれた。
展望台へは1997年まで一般客が入場することができ、入場料も営業終了間際でも大人300円と安く、大阪キタの街を眺めるのに適していた。
なお、1995年の阪神・淡路大震災にも被災しているが、地震が起きた時期は偶然エレベーターの点検で展望台やスタジオが使えなかったため、「おはよう朝日です」やその直前の「おはよう天気です」の出演者(有名どころだと宮根誠司や松岡由貴など)は高層の密室で震災に遭うという事態を免れた、というエピソードがある(なお低層階のスタジオで生放送中に地震が起きる様子もカメラに捉えられており、資料映像として使われることもある)。
朝日放送で製作された番組関連タグ
アニメ
ビックリマンシリーズ(スーパービックリマンまで)
おジャ魔女どれみシリーズ
※水もん、アニサタ(→ANiMAZiNG2!!!)放送作品に関しては該当項目を参照。
ドラマ
赤かぶ検事奮戦記 (フランキー堺版)
バラエティ他
スポーツ
ニュース
朝日放送で放送されているアニメイラスト
ラジオ(ABCラジオ)
朝日放送ラジオ株式会社が行う。
親局(JONR)/1008KHz/50kw
京都/1008kHz/300w
生駒山ワイドFM/93.3MHz/7kw
1951年11月11日開局。新日本放送(現:毎日放送)との一本化に失敗しそれぞれに開局。免許申請では毎日側にリードされていたが、毎日側の書類の不備を突きより若いコールサイン(JONR、新日本はJOOR)をとることができた。ちなみにメイン送信所も毎日放送と同じ高石市にあるが、共用ではなく、別々にある。
他方、東山の山林にあり、300wと申し訳程度の出力しかない京都中継局はラジオ大阪も含めた三社共用である。
周波数は1008kHz(1978年11月23日午前5時より前は1010kHz)で、時報音が低いのが特徴。
2018年4月1日の放送持株会社制への移行で「朝日放送ラジオ株式会社」に継承された。
都市型難聴対策としてFM補完放送が2016年3月19日から、周波数93.3MHzで本放送を開始。FM放送のエリアは大阪府のほぼ全域と、兵庫県・京都府・和歌山県・奈良県の一部。以降はAM1008kHz、FM93.3MHzでラジオを同時放送している。
24時間放送を実施しているが、他社の例にもれず日曜日の深夜(厳密には月曜日未明)に放送休止時間がある。放送再開の時刻は、ここ10数年ほどは4時35分と中途半端な時刻に設定されている。
一部事業の分割、そして放送持株会社制への移行
2016年3月4日に一部事業の分割子会社化が発表され、同年4月5日に各事業承継会社が設立、同じく7月1日に事業を吸収分割、所在地はABC東京オフィスにおかれた。
その後、2021年4月には「コンテンツIPのマルチ展開の強化」を理由にフロンティアHD以下4社を再編。インターナショナル・ライツビジネス各社は商号変更したABCフロンティアに吸収合併し、ABCアニメーションは朝日放送グループホールディングス(後述)の直接の子会社となった。
- 株式会社ABCフロンティア(旧中間持株会社・ABCフロンティアホールディングス)
- 番組販売・フォーマット販売等の海外関連事業(旧・株式会社ABCインターナショナル)・パッケージ販売・物販・ライセンス・キャラクター事業(旧・株式会社ABCライツビジネス)を手掛ける。
- 株式会社ABCアニメーション
- アニメコンテンツの企画・制作、ビデオグラム販売、海外への販売、物販、イベントなどの二次利用を手掛ける。
そして、2017年2月8日には認定放送持株会社体制への移行と、ラジオ・テレビの事業の分社化を発表した。在阪局ではMBSに次いで2局目。TBSはラジオ・テレビ共に別々の既存会社に継承、CBCはラジオを既存会社に、テレビは新設の準備会社に継承、MBSはラジオ・テレビ共に1つの準備会社に継承するのに対し、ABCは放送持株会社化と同時に両放送事業をそれぞれに分社し準備会社に継承する形態を取る。
移行スキームとしては、2017年4月5日にテレビ・ラジオ両部門の放送事業承継の為の準備会社「朝日放送テレビ分割準備会社株式会社」と「朝日放送ラジオ分割準備会社株式会社」を設立、6月に行われる株主総会での承認と、官公庁による許認可を得た上で、2018年4月1日に朝日放送株式会社が「朝日放送グループホールディングス株式会社」に商号変更、免許を含む放送事業のうち、テレビ放送事業などを朝日放送テレビ分割準備会社に分割・継承し「朝日放送テレビ株式会社」に商号変更、ラジオ放送事業を朝日放送ラジオ分割準備会社に分割・継承し「朝日放送ラジオ株式会社」に商号変更し、朝日放送グループホールディングスが放送持株会社となり、傘下に朝日放送ラジオ、朝日放送テレビ、スカイ・エーといった放送事業者や、ABCメディアコム、ABCリブラ、ABCフロンティアホールディングスなどの子会社を持つ形となる。2018年2月7日に許認可が下り、同年4月1日、正式に認定放送持株会社体制に移行した。
3社がそれぞれ継承した事業は以下の通りで、従業員は全員朝日放送テレビ株式会社の所属となった。
- 朝日放送グループホールディングス株式会社:グループ経営管理事業・不動産管理事業・太陽光発電事業
- 朝日放送ラジオ株式会社:ラジオ放送事業(放送免許・諸権利を含む)
- 朝日放送テレビ株式会社:上記以外の一切の事業(テレビ放送事業・ABCホームページの運営など)
ABCフロンティアホールディングスとその傘下3社を含む東京オフィスも、2018年10月9日に築地の朝日新聞東京本社新館から浜松町の日本生命浜松町クレアタワーに移転した。
ウソみたいな本当の話
1961年に労使紛争が発生。それがこじれにこじれてしまった結果、ABC労働組合がストライキを起こし、12月1日23時30分から3日20時までのおよそ2日間、テレビ・ラジオの放送が取り止めになってしまった。
ABCにおける不祥事・事件
『素敵にドキュメント』やらせ事件
ABCテレビ制作の全国ネット番組であった『いつみの情報案内人・素敵にドキュメント』1992年7月17日放送分で、女性の性行為を取り上げた際に女性タレントを使ってやらせを行ったことが、同年9月に発覚し、司会の逸見政孝が激怒。「ドキュメント番組の制作者が最もやってはいけないことをやったのは失格です。私の名前がついた番組である以上、視聴者に対する責任を取らなければなりません」と謝罪した逸見は番組を降板し、逸見のいない状態で番組が継続したが、番組は9月25日の放送をもって打ち切りとなった。ANNキー局のテレビ朝日が1985年8月に放送した『アフタヌーンショー』におけるやらせが同年10月に発覚して打ち切られたため、ANNではそれに続く不祥事となった。ABCは1992年11月4日付で郵政省から厳重注意の行政指導を受け、ABCを含むANN加盟各局は大きく信頼を失った。ABCは「問題のシーンの撮影は外部の番組制作会社のスタッフが行っており、ABCのスタッフがおらず、チェックができなかった」と説明した。
『サイキック青年団』打ち切り
21年も放送されたABCラジオの人気番組『誠のサイキック青年団』が「番組内の不適切発言」を理由に2009年3月8日の放送をもって突然打ち切られた。当初は3月末まで放送の予定だったのが3月8日に打ち切り、そして関連イベントが説明もなく中止となったが、この番組は業界や世界の裏側を語るトークが特徴で、「不適切発言」として捉えられうるものは多数あったため、どの発言が問題なのかは謎となっている。この事件により出演者の北野誠が2009年5月から2010年2月までの1年弱の間活動休止となり、ABCと松竹芸能が日本音楽事業者協会を自主退会した(2010年6月に再入会)。
アニメ事業(2020~)
2020年8月3日朝日グループはアニメ制作会社株式会社SILVER_LINK.と資本業務提携アニメ事業強化の一環として連携し、制作機能の内製化を目指し株式会社KADOKAWAや株式会社ABCアニメーション等が組成する製作委員会からのテレビ向けアニメーションなどの制作を行い、また自社オリジナルグッズの販売も手掛けている。
関連タグ
テレビ朝日系列
テレビ朝日 北海道テレビ放送 名古屋テレビ 山形テレビ(朝日新聞の意向で他系列からテレビ朝日系列にネットチェンジしたテレビ局つながり) UX新潟テレビ21 福井放送(他系列にも参加、と言うか歴史的経緯からかそちらがメイン) 青森朝日放送 秋田朝日放送(当初はTBS系列での開局も検討されたが、諸事情でテレビ朝日系列局として開局) 北陸朝日放送 朝日放送 山口朝日放送 愛媛朝日テレビ 九州朝日放送
在阪テレビ局
読売テレビ(YTV) 関西テレビ(カンテレ) 毎日放送(MBS) テレビ大阪(TVO)
カンテレとMBSテレビは、ABCテレビと同じく放送対象地域に徳島県を含めているが、読売テレビやテレビ大阪は含めていない(徳島唯一の民放・四国放送が日本テレビ系列であるのはこのため)。
その他
ダウンタウン(大人の事情により2000年を最後にテレビ朝日を出禁にされているが、朝日放送との関係は良好なことから朝日放送制作番組には頻繁に出演している)
TOKYOMX(上記の「境界の彼方」のほか、「学戦都市アスタリスク」などを関東で放送したテレビ局)
福島テレビ(フジテレビ系列、元TBS系列局繋がり)