概要
富山親局のコールサインはJOJH-DTV、リモコンキーIDはTBSに合わせて「6」。
出資母体や設立の経緯から高岡市に本社を置いていたが、2022年に富山市へ移転している。放送センターは開局当初から富山市にあり、高岡本社時代から放送・送出とも富山市の放送センターから行っていた。略称のTUTは1990年10月1日に開局した当時の社名「株式会社テレビユー富山」(TV-U Toyama)からとったものだが、"Tulip Television"と読むことで現社名の略称としても解釈している。旧社名のテレビユーは、1980年代以降開局したJNN系列のUHFテレビ局に統一してつけられた名称(あいテレビを除く)であるが、同じ名称であるテレビユー山形やテレビユー福島は株式会社東京放送(旧TBS,現在の株式会社TBSホールディングス)が中心となって設立したのに対し、こちらは地元企業が資本参加している。チューリップは富山県の県花である。
本社は創業時から移転を繰り返し、放送センターはインテックの旧本社を活用している。
天気予報やクロージングなどの時に流される音楽で有名。また、富山県に住む人の誕生日を祝うミニ番組「ハッピータイム」が開局時から放送されている。
高岡市の財界トップである三協立山、富山市発祥のIT企業インテック、キー局のTBSホールディングスが主要株主。TBS系列の加盟条件となる地元新聞の後援は富山新聞発行元の北國新聞から受けており、ニュースも同紙からの提供だが競合するはずの北日本新聞や中日新聞(北陸中日新聞を発行)、朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞、フジ・メディア・ホールディングスも資本参加している。
マスコットキャラクターはさきちゃんとさいたろうくん。過去には1993年に開局3周年を記念して制作された「3ねんAくみ チューリップ花子」というマスコットキャラクターも存在した。
事務所
- 本社・放送センター:富山市奥田本町8-24
- 高岡支社(旧本社):高岡市丸の内1-40
- 新川支社:魚津市釈迦堂一丁目12-18 魚津商工会議所ビル5階
- 金沢支社:石川県金沢市上堤町1番12号 金沢南町ビルディング4階
- 東京支社:東京都港区赤坂三丁目2番6号 赤坂中央ビル6階
- 大阪支社:大阪市北区堂島二丁目1番31号 京阪堂島ビル8階
沿革
- 1986年1月17日:郵政省(現在の総務省)により第14次UHF新免第7地区プランが割り当てられる。これにより富山地区に第3波のテレビ局の周波数が割り当てられ、同年3月20日までに62件の申請を受け付ける。割り当て決定時点は三協アルミ会長が発起人の「富山けんみんテレビ」と、インテック社長が発起人の「富山ホームテレビ」の2社が免許申請していた。
- 1989年
- 8月12日:申請一本化完了。
- 9月5日:予備免許申請。
- 11月21日:株式会社テレビユー富山設立。
- 1990年
- 5月24日:呉羽送信所着工。
- 7月20日:日本民間放送連盟に加盟。
- 7月31日:呉羽送信所竣工。
- 8月1日:放送センター改修工事竣工。
- 8月21日:試験電波発射。
- 9月1日:TBSとのマイクロ回線開通。
- 9月21日:テレビ放送本免許交付。呉羽基幹局、高岡万葉、宇奈月、宇奈月大原、福光の各中継局が開局。
- 9月24日:サービス放送。
- 10月1日:富山県3番目の民放テレビ局として開局。愛称は当初より「チューリップテレビ」を使用。
- 1992年10月1日:愛称として用いていた株式会社チューリップテレビに社名変更。
- 2000年
- 2月27日:マスコットキャラクター「さきちゃん」「さいたろうくん」を発表。
- 7月18日:放送センター改修工事完了。
- 2006年
- 2月1日未明:呉羽送信所をアナログ用からデジタル・アナログ共用に変換。
- 7月31日:東芝製のデジタルマスターに更新。
- 8月1日:地上デジタル放送試験放送開始。データ放送開始。
- 10月1日:地上デジタル放送本放送開始。
- 2009年11月25日:宇奈月大原、細入猪谷のデジタル中継局開局。これにより富山県内のデジタル中継局整備完了。
- 2011年7月24日:12時でアナログ放送終了。翌日0時に完全に停波。
- 2013年1月25日:富山民放3局合同キャンペーン テレビはイ・ロ・ハ!?を展開。
- 2017年:富山県議会の政務活動費不正を暴き、第65回菊池寛賞受賞。地方テレビ局の受賞は1997年に豊島の不法投棄を暴いた報道で受賞した山陽放送以来20年ぶり。
- 2022年:富山市に本社を移転、新放送センターからの送出開始。統一教会問題で教団と知事や市長、県議らとの癒着をスクープし、TBS系列28局で最下位に甘んじていたニュースの再生回数が100倍に。
ネットワークの変遷
- 1990年10月1日:TBS系列として開局。
アニメ放送事情
かつては北陸一アニメ放映に積極的な局といわれた程アニメを多く放送していたが、2000年代中頃以降は放送数が大幅に減少した。2021年4月改編の時点ではTBS系列局全局放映枠以外ではテレビ東京作品の「ポケットモンスター」シリーズ(日曜朝6時台前半に放送)を放送する程度であった。
ただし、2015年に関しては、「牙狼〈GARO〉~炎の刻印~」とTYOアニメーションズ版「ゆるゆり」シリーズを放送している。さらにアニメスタジオP.A.Worksのお膝元と同じ富山県にあるテレビ局のため、このスタジオが制作した「AngelBeats!」「SHIROBAKO」「Charlotte」「クロムクロ」「サクラクエスト」「天狼 Sirius the Jaeger」「色づく世界の明日から」「パリピ孔明」を放送。「AngelBeats!」、「SHIROBAKO」、「Charlotte」、「色づく世界の明日から」、「パリピ孔明」に関しては毎日放送で放送されたが故に放送した、と言う事情があった模様(ちなみに「クロムクロ」はサンテレビ、「サクラクエスト」は朝日放送で放送。「天狼 Sirius the Jaeger」は関西地区での放送はなし)。
すべてのTBS系列局で放送された作品(「けいおん!!」、「勇気爆発バーンブレイバーン」、「花野井くんと恋の病」、「スーパーアニメイズム」→「スーパーアニメイズムTURBO」、「アガルアニメ」など)のほか、「コードギアス 反逆のルルーシュ」、「マクロスF」、「ハイスピードエトワール」、「五等分の花嫁」の放送実績もあるほか、P.A.Worksが絡まない独立局作品は「日常」、「進撃の巨人」、「アオハライド」、「笑ゥせぇるすまんNEW」、「逃げ上手の若君」、「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」、「歴史に残る悪女になるぞ」など、さらにはテレビ東京作品の「牙狼」のアニメシリーズ2作品などの放送を行っている。
さらに、「甘城ブリリアントパーク」から「青春×機関銃」まで、TBS深夜アニメを1クールあたり1本放送していた。しかも、2015年春期に関しては2本両方とも放送した。その後2016年冬には一期遅れで「ヤングブラック・ジャック」を、2016年秋には「ガーリッシュナンバー」を放送した。
なお、「アオハライド」以降土曜深夜2時台前半に深夜アニメ枠を設定していたが、「ガーリッシュナンバー」終了を機に廃止された。ただしその後も(スーパーアニメイズム以外でも)断続的に深夜アニメの放送を実施してはいるうえ、TBS版「笑ゥせぇるすまん」のショートアニメの「再」放送も行ったことがある。さらに2021年9月以降は金曜深夜に何らかの形でアニメの放送枠を設定しており、2024年1月からは木曜にも設定している。
なお、2017年9月からはミニアニメを「ヨーデルの女」をクロージングプログラムという形で放送していた。
なお、特撮も含まれてしまうが、「牙狼」シリーズに関しては、「MAKAISENKI」、「魔戒ノ花」、「絶狼〈ZERO〉-DRAGON BLOOD-」(および第1期のHDリマスター版)は放送していない。