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笑ゥせぇるすまん

わらうせぇるすまん

『笑ゥせぇるすまん』とは、藤子不二雄Aによる漫画作品。及びそれを原作としたアニメ作品。
目次 [非表示]

「わたしの名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん。ただのセールスマンじゃございません。

わたしの取り扱う品物は“ココロ”、“人間のココロ”でございます。」


概要

セールスマン喪黒福造が、『ココロのスキマ、お埋めします』と称し、困っている人間を救済する話。


藤子不二雄A氏の読み切り作品『黒ィせぇるすまん』が原典、時代を先駆けしたブラックユーモアが好評につき連載開始(「愛…しりそめし頃に…」ほか参照)。


喪黒は忠告するタブーを守ることを交換条件に客の願いを叶えるが、最終的には客が欲に溺れたり、自我に負けてタブーを破ってしまい、酷い目に遭うというオチがほとんどである。

そのブラックな内容は喪黒の不気味な容姿も相俟って読者にトラウマを植えつけた。


一見すると単なるブラックジョーク作品だが、セールスマンを扱っていることや、それに関わる人間の末路を描くことで「うまい話には裏がある」「自制心が薄れ欲に溺れると元よりかえって酷いことになる」というテーマを提示した寓話的な内容になっている。


彼との警告や約束を守らない人間の自業自得もあるとはいえ(中には上司の理不尽なパワハラや人間関係のトラブルに巻き込まれ、彼との約束を守りたくても守れなかったエピソードも多々あった)、彼と関わった人間は遅かれ早かれ全く碌な目に遭わず、最悪な場合社会的にも実質的にも死亡することも無きにしも非ずなので、彼は結果的に救世主福の神どころか疫病神死神にもなっている。それが上記のトラウマの最大な要因にもなっている。

彼が人間に対してやっている仕事(セールス)というのは、『ココロのスキマを埋めると称して、サービスや不思議アイテムを提供し、お金を貰う代わりに社会的地位や実質的生命を顧客から代償として頂戴している』ことである。

とどのつまり、彼にロックオンされた人間は、不幸になるまで彼にずっとストーキングされまくり、人生完全に詰んだと思ってほぼ間違いないだろう。

ストーリーとしては、「わたしがあなたの心の隙間を埋められるようにお手伝いします」と言ってサービスや不思議アイテムを提供し、顧客が彼のサービスに満足している時には「ただし、あなたはoooしてはいけません。わたしの忠告を破ると後でとんでもないことになってしまいますよ」と警告し顧客が欲に溺れて彼の忠告を案の定破ると、「あなたはXXXしましたね。惚けても駄目です。あなたはわたしとの約束を破りました。それなら行き着く処まで行ってもらいましょう。ダーーーーーーーーーーーン!」と顧客に催眠術をかけるというのがこの作品の一連の流れである。

そして最終的に不幸になったり、最悪社会的にも実質的にも死亡した後は、事の顚末をぶつくさ解説して「ホーホッホッホッホッ」と高笑いしてエピソードを締めくくるのがお約束である。

ただしワーストエンドなエピソードばかりが90%を優に超える当作品だが、彼のアドバイスを参考にして自らの利発や機転を利かして、今までの人生を捨てて新たな人生を模索した人間や、彼との約束をしっかりと守った無欲で誠実な人間はハッピーエンドで締めくくったというエピソードもごく僅かながらにしてある。


因みに、当作品が他作品と一線を画している最も大きな要因は、主人公の彼以外のキャラクターが全てゲストキャラクターやモブキャラクターであり、彼自身も人間に厄災を与える鬼畜キャラクター(ただし、ダークヒーロー及び鬼畜ヒーローでもある)であり、ヒーローとヒロインはおろか、彼以外に作品の顔とも呼べるレギュラーキャラクターが良くも悪くも全く存在しない最も稀有な作品だからである(同じ漫画家の作品でも、には主人公以外にも作品の顔とも呼べるレギュラーキャラクターがしっかり存在している)


アニメ化実写化もされており、アニメ版では大平透が、実写版では伊東四朗が喪黒福造役を務めた。共に屈指なハマリ役とファンからも好評である。


因みに原作漫画も大好評ゆえに続編はモチロンの事。

赤塚不二夫の追悼ゆえかなんと『まんが道』のトキワ荘が舞台になる話がある。


他には喪黒を、少年に置き換え荒鷲を相棒に連れて歩く『クロベエ』


彼の実弟が活躍する『喪黒福次郎の仕事』なる外伝作品がある。


ファンの間での評判

上記のような黒い内容から、みんなのトラウマとして記憶している読者が多い。


ただ、最近では喪黒福造の容姿に対し「可愛い(キモかわいい?)」と思っているユーザーも多いようで、一部では「モグタン」の愛称で親しまれている。


登場人物


  • 同上:変奇堂店主(CV:渡部猛) - 昭和版86話&87話より
  • 同上:ワニオ(CV:大平透) - 昭和版72話より
  • 同上:今仁見手郎(CV:田中真弓) - 昭和版100話より

アニメ

1989年10月17日~1990年9月25日、1991年3月12日~1992年3月24日、同年7月7日~9月29日まで全103話が放送された。

TBS系列で放送された2時間バラエティ番組『ギミア・ぶれいく』の番組内ミニアニメというスタイルで放送された。ちなみに、毎回ゲストキャラクターの声優も豪華だった。

単体ではTBSチャンネル1・2、TOKYO MXチューリップテレビで再放送されたことがある。

なお、TOKYO MXおよびチューリップテレビにおける単体再放送は、後述の再アニメ化絡み。


TBS版では、100話以上を放送した関係上、原作エピソードのストック枯渇を避けるためか、アニメオリジナルストーリーに加えて、別作品からのストーリーを転用するという工夫がなされた。また、作者が『プロゴルファー猿』という作品を書いていた事に因んでか、ゴルフの描写がやたら多い。


上述したワニオ&今仁見手郎らは、元は『クロベエ』なるマンガ作品に登場するキャラクターである。


2017年4月-6月期作品として、『笑ゥせぇるすまんNEW』というタイトルで再アニメ化。

喪黒の声は大平氏が生前に後任として指名していた玄田哲章氏が務めた。大平氏に比べるとやや高い声だったがさほどの違和感は無く、概ね好評だった。

TOKYO MX、読売テレビBS11アニマックス、チューリップテレビで放送。また、ミヤギテレビでも他のネット局とは約1ヶ月遅れで放送。

なお、TOKYO MX、読売テレビ、BS11では「あにめのめ」枠で放送。

おまけにチューリップテレビではミニアニメ版を1991年3月12日放送分から放送していた実績がある。

TV放送の他にはニコニコ動画、GYAO!、バンダイチャンネル、abemaTVなどでも配信された。

現在、各配信サイトでは第1話のみ無料配信中である。また昭和版も配信されている。


主題歌

ギミア・ぶれいく版(ミニアニメ版)

ただし特番・再放送時のみしか放送されていない。

オープニングテーマ「孤独の唄」

作詞 - 藤子不二雄Ⓐ / 作曲 - 伊藤薫 / 編曲 - 桜庭伸幸 / 歌 - 梅沢富美男

エンディングテーマ「ココロの唄」

作詞 - 藤子不二雄Ⓐ / 作曲 - 伊藤薫 / 歌 - 梅沢富美男


リメイク版「笑ゥせぇるすまんNEW」

オープニングテーマ「Don't」

作詞・作曲・歌 - NakamuraEmi / 編曲 - カワムラヒロシ

エンディングテーマ「ドーン!やられちゃった節」

作詞 - マイクスギヤマ / 作曲・編曲 - 前田憲男 / 歌 - 高田純次


ゲストで出演したことのある声優

1989年版

※エピソード数上ゲストキャストの数が多いため、喪黒の顧客のCVを務めた声優のみを記載(順不同)。

柴田秀勝堀内賢雄関俊彦松本保典結城比呂田原アルノ橋本晃一(顧客役では一番の出演)、水島裕冬馬由美佐久間レイ日髙のり子渕崎ゆり子桜井敏治沼田祐介難波圭一堀川りょう大塚芳忠小林清志藤本譲田口昂山口勝平増岡弘麦人鈴木清信北村弘一野本礼三内海賢二石森達幸池水通洋納谷六朗塩屋翼塩屋浩三広瀬正志速水奨島香裕富田耕生田中秀幸屋良有作幹本雄之江原正士土師孝也徳丸完高木渉上田敏也二又一成阪脩キートン山田肝付兼太西村朋紘石丸博也津久井教生菅原淳一宮内幸平塚田正昭竹村拓中村大樹西川幾雄青森伸島田彰中庸助松井菜桜子田中真弓松岡洋子島津冴子荘真由美浦和めぐみ速水圭青野武吉村よう田中和実塩沢兼人平野正人目黒光祐柏倉つとむ拡森信吾巻島直樹藤原啓治堀之紀荒川太朗村松康雄西尾徳岸野一彦菊池英博...etc.


NEW

第1話『白昼夢江口拓也/『ご利用は計画的に』阿澄佳奈

第2話『温泉奇行』関俊彦/『マボロシガイシャ』斉藤壮馬

第3話『弁当戦争』宮田幸季/『ああ、愛しの583系』金谷ヒデユキ

第4話『プラットホームの女羽多野渉/『歩行者天国』三木眞一郎

第5話『日曜クラブ千葉繁/『捨てちゃう女』恒松あゆみ

第6話『かいぶつかします』三宅健太/『今夜も最高』西山宏太朗

第7話『化けた男川島得愛/『ママ友のおきて』高山みなみ

第8話『夢に追われる男小山力也/『ひげタクシー』石田彰

第9話『懐かしの銭湯ツアー』杉田智和/『研究者はユウウツ』子安武人

第10話『拾ったフィルムのヒト』杉山紀彰/『ウソ孫』中尾隆聖

第11話『破滅症患者』津田健次郎/『私はアイドル』井上喜久子&井上ほの花

第12話『チャットルームの王様』鈴木達央/『ニッポン海外旅行』水樹奈々


なおNEWでは、1~11話まではAパートは原作もしくは旧アニメのエピソードのリメイクで、Bパートは新作となっている、新作は現在の時事ネタ等が多い。最終話である12話だけ逆になっている。


エピソード一覧

※記事の存在するエピソードのみ記載

原作旧アニメNEWドラマサブタイトル
SALE1第3話--ともだち屋
SALE3第4話第7話SALE3化けた男
SALE6第17話--チ漢さん
SALE9第1話-SALE10たのもしい顔
SALE10第9話第4話-プラットホームの女
SALE11第11話--押入れ男
SALE14第12話第1話-白昼夢
SALE33-第8話-夢に追われる男
-第70話--はしご酒
SALE34第79話第5話-日曜クラブ
SALE35第81話-SALE8マンガニア
-第86話--妖しいアンティーク1 MIRROR
SALE38第87話--妖しいアンティーク2 DOLL
SALE45第105話--社長幼稚園
SALE50第125話--オールド・シネマ・パラダイス

ドラマ

1999年6月24日~9月18日まで、土曜20:00-20:54に、テレビ朝日系列24局で放送された。


関連イラスト

笑ゥせぇるすまん

お待ちしてましたよ。笑笑ゥNEWおめでたい


笑ゥせぇるすまんとのコラボ絵

大人のアイテム桜高軽音部に新しい楽器屋さんが来たようです。いたずら大好き紳士は歯が命ローン!どうやったらドラえもんみたいな漫画を描けるか聞いてみたオオカミ魔の巣の鬼太郎「思い出の中の女と完結記念」


関連動画

プロローグ



関連タグ

笑ウせぇすまん笑うセールスマン:誤記

藤子不二雄A 漫画 アニメ 懐かしアニメ おっさんホイホイ

セールスマン サスペンス ブラックジョーク

みんなのトラウマ 嫌な予感しかしない ハッピーエンド ワーストエンド ビターエンド

ダークヒーロー 鬼畜ヒーロー 世にも奇妙な物語 犬時間 赤い箱のお兄さん 2017年春アニメ

ヒーロー不在 ヒロイン不在


安元洋貴:ソロでやっているラジオ番組の中に『安元洋貴の笑われるセールスマン(仮)』という本作を意識していると思われるタイトルの番組がある。


関連類似作品

  • 謎の老婆週刊ストーリーランド
    • シリーズの作風が類似している。ちなみにこちらの出演者の中には、昭和版でゲスト出演した事のある声優や後にリメイク版にゲスト出演する事となる声優もいる。
  • 魔石商ラピス・ラズリ
    • 謎の魔石商ラピス・ラズリに、対価と引き換えに自分の欲望をかなえるすべを与えられた人間たちが次々と破滅していく」というプロットで、対価を必要とする点以外は「笑うせぇるすまん」をほぼ踏襲した作品。
    • 一方、こちらの場合、主人公は最初から客の破滅を目的として動いているため、客がどんな悲惨な目に合おうと救いの手を差し伸べることは一切しない。そればかりか、バッドエンドを迎えて絶望真っただ中な客の目の前にここぞとばかりに現れて絶望を煽り立てるという外道な行為に及ぶあたり、喪黒より鬼畜。
      • ただし、その所業の根底には決して悪と断じきれない重い過去があり、最終回で意外な結末を迎えることになる。
  • ショコラの魔法&極楽!!めちゃモテ委員長&ブラックアリス&蜘蛛女
    • いわゆる少女マンガ版の笑ゥせぇるすまんだが、寧ろ『地獄少女』(主にショコラの魔法)にも類似している。
  • 人間回収車
    • 不要な人間として回収された者の末路を見届ける謎の運転者さんの立場が、喪黒とどこか類似している。
  • 魔法少女サイト
    • 不幸な少女が謎のWebサイトから与えられる魔法のステッキを手にして魔法少女となるが、その能力と使い方次第で更なる不幸が待ち構えることになる。寧ろ『DEATH NOTE』と類似しているところがあるものの、ステッキを与えるサイト管理人はおかめやひょっとこ等と喪黒のように不気味な風貌をした者達が多い。
  • おねがいマイメロディ
  • 遊戯王
    • 当初のストーリーでは、悪さを働いた人間が闇遊戯の闇のゲームに挑まれ、敗北後に危険な罰ゲームによる制裁で破滅するものであり、プロット的には『地獄少女』に近い。また、罰ゲームを発動する際の闇遊戯のリアクションは喪黒のそれにちょっとにている。
  • ふしぎ駄菓子屋_銭天堂
    • 幸運な人だけが辿り着ける不思議な駄菓子屋「銭天堂」が舞台の児童文学。店主の紅子のポジションは喪黒と類似。「本日の駄菓子」を正しく使えば客の悩みを解決させられるが、食べ方や使い方を間違えたり客が悪人だったりした場合は酷い目に遭ってしまう。基本的にハッピーエンドを辿るので本作品とは対照的だが、稀に本作品並みのトラウマエンドで終わる事も…。
  • 魔女の旅々
    • こちらは主人公がゲストから依頼を受けて魔法を使い基本的にハッピーエンドに導いたりするのだが、逆に五味が悪いワーストエンドも迎え本作のようなルールを破った「しっぺ返し」によるものであり、一方で『遡る嘆き』のようなこれとは別の本作同様の救いが無いトラウマ回も存在。

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