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アニメ版

あにめばん

複数のメディアで展開されている作品の内、何らかの形で映像アニメーション化されたものを指す単語。
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概要編集

具体的には漫画ラノベ含む各種小説、そしてゲームなどの二次媒体作品(以下原作)の中から映像アニメーション作品として派生製作されたものを指し、その原作と区別する意味で“アニメ版”と呼ばれる。

主に分けてテレビアニメOVAOADなどがあり、近年ではWebアニメというのも存在している。


Pixivではアニメ化された作品でキャラクターデザインなどの設定が異なる場合、原作を含む他媒体のと分けるために付けられる、もしくは原作に登場しないアニメ版のみのキャラクターなどに付けられるタグとなっている。


アニメ化の項目にもある通り、このアニメ版の存在は原作とそれを含むシリーズ全体にとってはステータスであると言って良く、いざアニメが放送されるとそれ自体が原作シリーズの宣伝代わりとなり、これをきっかけとしてさらにその作品全体の人気性を加速させる要因となりうる。


一方でそのアニメ版が予想以上に大ヒットした場合、世間的には原作そのものよりもむしろ“アニメ版がその作品シリーズ全体のメインストリーム的なものとして認識される”という一種の逆転現象が起こる事もあり、以降のグッズ展開などにおいてそのアニメ版のデザインおよびイメージに基づいたものが主流になるなんてケースも散見されている。


時にアニメ由来のキャラクターおよび設定が原作の中に逆輸入される事もあり、これは元々原作で使う予定だったものを先にアニメで使用したか、あるいは原作製作側が使い途があると判断して利用したかのどちらかと思われる。


基本的に原作→アニメという形で作られることが多いが、中には最初からアニメ化されることが決まっており、それを念頭に置いて先に他の媒体でのメディア展開が成される作品もある。


ちなみに一度アニメ化されて終わった作品が、それから数年後~数十年後にその続編としてではなくまた最初から作り直すという形で制作・放送する“リブート型”も存在している。

このリブート型はタイトルとかに変更がなければだいたい放送された年度、例えば最初のが2001年放送なら“01年版”、二回目が2005年放送なら“05年”等で区別され、さらにそれらは場合によっては制作担当スタジオのみならず、監督や脚本家などのメインスタッフも最初のものから変更、しいては登場するキャラクターを演じた声優らも一新されていたりすることが多い。


アニメ化に伴う内容の改変とそれに対する原作ファンの反応編集

なお、明確な原作のある作品のアニメ版と言っても、アニメ化の際にキャラクターデザイン、世界観設定、そしてストーリーそのものを微妙にあるいは大幅に改変、修正する場合も少なくはない。


基本的には最初の方こそ原作通りのシナリオ展開となるが、後述の理由から途中か終盤でアニメオリジナルの展開および要素を挟む事があり、時に原作では描かれなかった部分を補完する情報を追加したり、あるいは原作では明らかに不自然だった描写を修正する事もある。


最終的に原作とは微妙に、もしくは大きくかけ離れた展開や結末を迎えるケースも多く見られ、逆にストーリー性の乏しい作品が原作の場合、基礎的な世界観設定に基づきつつも最初から独自のストーリー展開を構築することとなり、全体的なシナリオ自体はほとんどアニメオリジナルで進められる事も多くなりがちである。

他にも各キャラクターデザイン及び作品内世界の雰囲気も、原画&作画段階で原作のそれとは微妙に変わってしまう事も珍しくはなかったりする。


改変の基準に関しては映像化に付き物のいわゆる尺の都合の他に、アニメシナリオの元となる原作のストーリーが尽きかけていること、原作での表現が映像版だと社会的に不適当だったりする可能性があること、そして監督をはじめとするメインスタッフの個人的な意向などの様々な事情が考えられ、甚だしい場合は原作付きタイトルの内、基礎的な世界設定およびキャラクターこそ原作に準拠していても、作劇の過程で原作のシナリオや世界観を監督が自身の趣味でやりたかったことのために大幅に変更してしまう極めて悪質な例も稀であるが存在した。なお、このケースだとあくまでその原作を「原案」という形で表記してその関連性をぼかす傾向も見られる。

特にまだ原作が継続中の状態でアニメが先に終了することになると、とりあえず適当な山場を最終回に持ってくるか、終盤から最終話にかけてほぼアニメオリジナルの展開で〆なければならなくなったりもする。


加えて原作そのものや関連商品との連携を前提にしたアニメ化の場合、関連コンテンツの宣伝という側面からアニメを続けるためだけの尺の引き延ばし、関連グッズを売る為の強引な話の作り方、特定の層を狙っての唐突な路線変更など露骨な商業戦略的に基づく改変が繰り返され、いつの間にか原作とはかけ離れた内容になっていたりもする。


ただ、その大きな改変の結果としてストーリー内で重要とされた場面や台詞の変更および削除、アニメ版の設定と原作の設定との間に発生した矛盾や破綻、原作と比べて悪いように見える特定のキャラクターの扱い、本来の作品コンセプトとはかけ離れてしまったメッセージ性といった様々な齟齬の発生によりアニメ作品全体が原作とはファンから見て悪い意味で別物同然と化してしまっていると受け取られるケースも往々にしてあり、その改変の度合いが原作ファンにとって受け入れ難い、期待に満たないものだと見なされるとそんなファンからはいわゆる原作レイプだのクソアニメだのと揶揄され、最悪そのアニメ版の存在自体がシリーズの中の汚点として扱われるようになってしまうこととなる。


他には改変とは少し違うが作品全体の描画においても半数話以上で作画崩壊作画ミスが頻発し、作品自体の完成度が原作と比較して低くなっているというケースもまれにだが見られ、そういった作品全体のクオリティも原作ファンは非常に気にしがちだったりする。これらのミスはDVD等のソフト化の際には修正される場合はある。


さらにいえば漫画や小説といった非映像媒体の原作を映像化することの難しさとして“作品形式における認識の違い”というものも挙げられる。

例えば台詞だと漫画や小説では台詞は文字で書かれているため、見てすぐに認識することができるが、アニメではどうしてもキャラが台詞を声に出して読み上げなければならないことから内容を認識するのにタイムラグが生じ、その結果原作での台詞や描写をいちいち拾っていると“原作で想像してたよりもテンポが悪い”という感触が発生してしまうことになり、加えて原作が漫画や小説という形式そのものをフルに活かした作品である場合、映像化による時間と視覚的な空間を与えられたために原作に忠実に描写しようとしても結果的にその表現に微妙な差異や齟齬が生じることもある。


一方でアニメにおける改変が原作にあった批判点の解消につながったり、原作よりも盛り上がる演出になっていたりとむしろ良い方向に転がったとしても、今度は原作ファンの中から“原作よりもアニメ版の展開の方が面白かったと感じる層”ないし“この作品はアニメ版こそ主流で行くべきと考える層”が生まれ、時には同じ作品のファンでありながらそんなアニメ派と原作派の間で対立が発生する場合もある。

また、ファン毎に原作全体やそのキャラクターに抱いているイメージとアニメ化に際して期待していた部分が異なっている事も少なくなく、同じ作品のファンの間でもそのアニメ版に対する細かい評価が割れた状態に陥るケースもよくある話だったりする。


もう一つの傾向として“その原作からいろいろ改変されたアニメ版”が放送を通じて広まった結果、そのアニメ版で初めてその作品に触れた人間は“アニメ版=その作品の原典”と認識し、いざ原作の本来の内容や設定を知った際に逆にアニメとのギャップに驚くなんてケースもあり、そういった者はむしろアニメ版で知った原作本来の展開に違和感を覚えることもあれば、そのアニメが自分にとってつまらないと感じた際にその部分が後から改変されたものかどうかを考慮せず“原作そのものが下らない作品”と思い込んで作品全体の批判に奔ることも起こりうる。


ただし、一応言っておくとアニメ化において原作の内容を100%完全に再現しているアニメなんてほとんど存在していないと言っても良く、例えいかに全体的には原作に忠実に作ってあるような作品でも細かい部分では多少の改変や修正が行われているものである。

中には最初から原作とは大部分が違う展開および設定で作ることを前提にしたアニメ作品も多く、例えそんな作品であっても視聴者からは傑作、名作と認知されているものも少なからずあるのも事実で、いくらアニメの内容が原作とは違う形で改変されていたからといってすぐに駄作、失敗作扱いして否定に走るのはそれはそれで早計であることは覚えておくべきである。


放送期間に関する事情編集

20世紀頃のテレビアニメはだいたい1年程の期間=4クール、約50話前後での放送が目安とされていたが、世紀末辺りから2クール作品が増え、令和になると1クール作品も増えるといったように、1年続く放送が難しい状況になっている。


逆に既に「少年ジャンプ」「少年マガジン」「少年サンデー」等で長期連載されている人気作品を原作としているものや、その原作及びアニメに関連したグッズ、玩具、ゲーム等を売り出している企業がスポンサーとして付いている比較的低年齢層向けのアニメの場合は、さらに数年近く放送され続ける事もあり、加えて作品によっては原作自体が終った後もタイトルや世界観設定を変えた派生作品としてのアニメシリーズが作られ続けたりする事もある。


一方では年間単位の放送を想定していない1~2クール、だいたい12話から25話前後くらいの短期放送のアニメとして制作されるアニメ及びそのクールを目処に話に何らかの区切りを付けて作品を一旦終わらせ、それからしばらく経った後にその続きを制作し放送するいわゆる“シーズン分け方式”を取るアニメも増えてきており、たとえ始まってから既に長く話のストックが豊富な作品が原作のアニメであってもそういう短期間での放送で、なおかつかつ放送時期を分割する形式で作られるものも少なくはなく、作品によってはそれを繰り返しながら3部から第4部迄作られたりする。

特に深夜枠放送のものやアニメ専門チャンネルのものはその傾向が強い。


とは言え、第2部以降が何時製作、開始されるかは作品毎に事情が異なっており、第1部終了から1年足らずで第2部が始まる事もあれば、かれこれ第1部が終わって数年以上経った第2部が作られるということもままあったりする。

それに関してそもそも最初から第1部だけの制作予定で進めていたものだったり、あるいはDVDなどのソフトや関連グッズを含む興行的な条件を満たしていないと見なされたりすると、たとえ原作がまだ継続中であったとしてもその作品のアニメシリーズはそこで完全終了という事になり、こうなるとそのファンはアニメの続きが始まるまで長いお預けを食うか、展開終了の場合はそれ以上先のストーリーをアニメで見ることが出来ないという事も十分に起こり得る。

一応、作品によっては直接的な放送はせずOVAなどソフト専用収録版としてその後のストーリーを描いていくというケースもあるにはある。


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漫画・ラノベ編集


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