概要
第一部 公安編 | 週刊少年ジャンプ2019年第1号(2018年12月3日発売)から2021年第2号(2020年12月14日発売)まで連載。 |
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第二部 学園編 | 少年ジャンプ+にて2022年7月13日から連載開始。 |
小説『バディ・ストーリーズ』 | 著者:菱川さかく 2021年11月4日発売 |
コミック | 既刊19巻(11巻まで第一部、12巻から第二部)(2024年12月現在) |
悪魔を狩るデビルハンターたちの壮絶な戦いを描いたホラーアクション作品。
藤本タツキの個性的なデザインセンスやシニカルなギャグ、絶望と閉塞感漂う社会描写と、それに相反する活き活きとしたキャラクター造形が相まって独特な世界観を構築している。
物語の雰囲気も作者の映画趣味が反映されており、B級ホラーやZ級映画に見られるようなカオスフルな空気が漂っている。
ギャグシーンなどでもキャラが一切デフォルメ調にならない、シュールなギャグが魅力。
第一部はチェンソーマンことデンジを主軸としたストーリー展開となっており、彼が艱難辛苦を乗り越え一人の人間として確立される様を描き出している。
第二部からは主人公を三鷹アサにバトンタッチし、よりホラー色の強い作風に移行している。第一部が活き活きとした”動”の描写を重視しているのに対し、第二部は人物の心情描写に拘った”静”を描き出しているのが特徴である。
アニメ版はチェンソーマン(アニメ)で解説する。
2023年9月16日には舞台化された。
あらすじ
人々の恐れが実体化し、悪魔として人間社会に牙を剥く世界。
父親が遺した多額の借金のせいで、貧乏な生活を送っていた少年デンジは悪魔のポチタと共にデビルハンターをし、借金を返し続ける日々を送っていた。しかしある日残虐な悪魔に狙われてしまい、バラバラに惨殺されてしまう。ポチタはデンジに「契約」をする。
それは「自身が心臓となりデンジを蘇生させる代わりに、デンジの夢を見せてほしい」というものだった。
心臓が悪魔になったことにより、人でも悪魔でもない存在として蘇るデンジ。
悪魔を圧倒的な力で討伐。同時に悪魔に騙され手駒となった借金取りも殺し
デンジは父親の呪縛から開放される。
そこへ、悪魔の駆除要請を聞きつけて来た公安所属のデビルハンター、マキマと出会う。
生まれて始めて人として扱われ、彼女に恋するデンジ。
「君の選択肢は2つ 悪魔として私に殺されるか 人として私に飼われるか」
人としてマキマの下でデビルハンターとして働くことになったデンジ。
この物語は、人並みの生活すら許されなかった少年の、夢・情熱・鮮血で溢れた
ハートフル悪魔退治ストーリー!!
登場人物
主要人物だけ軽く紹介。詳細は各人物の記事に飛んでいただきたいが
大小かかわらずネタバレもあるのでこちらで興味の湧いた方はこのまま漫画を閲覧することをおすすめする。
(赤色の瞳、金髪は地毛)
父親が遺した多額の借金のせいで、貧乏な生活を送っていた少年。
義務教育を受けていないため、読める漢字が少ない。
頭のぶっ飛んでいるやつであるが、恩人の教えをしっかり覚えていたりなんだかんだ憎めないヤツ。
悪魔の親友ポチタがいたが、上述の理由によりデンジの心臓となり、
デンジはチェンソーの特徴を持つ悪魔形態に変身できるようになった。
タイトルの「チェンソーマン」は大体彼のことを指す。
(黄色の瞳、こちらも地毛)
デンジの恩人であり、公安所属のデビルハンター。
発見当時上裸のデンジにたいして自身のコートを被せたり
うどんを与えたり紳士的な優しさが印象的な女性。
しかしその反面、あくまで職員だからなのか「使えない犬は処分される」等
しっかり仕事を出来ない人には冷たい事を表す怖い一面も。
怖い一面と優しい一面のバランスが絶妙な人物で、
読み進めていくとどんどん彼女の虜になっていく人が多い。
- その他の面々
全キャラクターの詳細な記載があるので未読勢は閲覧をあまりおすすめしない。
用語
人が特定の物や概念などに恐怖を抱くと誕生する怪物。
名前こそ同じだが宗教上の悪魔の概念とは大きく異なる。
詳細はこちらを参照。
上述の悪魔を倒す事を生業とする者達の総称。
悪魔と戦うために銃器や刀等の一般的な武装に加え、法律で悪魔と契約する事が許されており大半のデビルハンターは何かしらの悪魔と契約している。
民間と公安所属のハンターがおり、民間で倒せなかった悪魔が公安に回ってくる。なお民間が手をつけた悪魔を公安が勝手に倒すのはルール違反とのこと。
公安の中でも特殊な部署であり、通常であれば駆除対象である悪魔や魔人を構成員として組み込んだ実験的な部隊。
マキマが設立に深く関わっているようだが、マキマ自身は官房長官の直属であり4課ではなく特異課全体を束ねる立場であり、4課の直属の上司はサムライソードの事件の後から隊長に就任した岸辺である。
世界観
第一部は1997年を舞台にしている。第二部の詳細な時期は不明だが一部からそれほど時間は経っていないと思われる。
ただし現実と比べて国や自治体、車や道具などがかなり異なっている(一部はアニメで改変された)。
外部リンク
余談
- 2021年12月時点での累計発行部数は1200万部だったが、2022年11月17日放送のアメトーークで2000万部を超えたことが発表された。
- 単行本300万部突破記念で作者が寄稿したイラストによると、「邪悪なフリクリ」「ポップなアバラ」を目指して描いているとのこと。
- 作品のモチーフである工具の鎖鋸は「チェーンソー」と「チェンソー」と二つの表記があるが、この作品の正式タイトルは「チェンソーマン」。理由は担当編集の林士平曰く、作者の藤本タツキと打ち合わせした際に「長音が2つあると、文字面の収まりが悪い」という結論に至ったからとのこと。
真珠などの宝石を扱うTASAKIのブランド『danger(デインジャー)』とコラボすることが決定。⇒コラボ特設サイト
関連タグ
掲載紙・作者 | 週刊少年ジャンプ / 少年ジャンプ+ / 藤本タツキ |
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ジャンル | ダークヒーロー / チェーンソー / 悪魔 / 公安 / ダークファンタジー / バトル |
用語 | 悪魔(チェンソーマン) / 魔人(チェンソーマン) / 武器人間(チェンソーマン) / デビルハンター(チェンソーマン) |
表記揺れ・別題 | 电锯人 / 链锯人(中国語表記) 電鋸人(漢字表記) chainsawman(英語表記) 체인소맨(韓国語表記) |
アニメ | チェンソーマン(アニメ) |
評価タグ
二次創作タグ
タグ使用上の注意
いつからかは不明だが、日本語が読めない海外ユーザーの方々が、pixivからのオススメのタグと勘違いをしてしまい、投稿するイラストの内容に関係なく「チェンソーマン」のタグを付加してしまう事案が時々発生している。
悪意はないと信じたいが、検索妨害となり得る行為であり、心当たりのあるユーザーには自重を促したいところであり、もしそのような投稿を見かけたら、検索サイト等でその事を和訳して、コメント欄等に書き込んで注意を促してもらいたいところである(勿論、イラスト内容やキャプション等で、チェンソーマンを意識している事が明白な場合はその限りではない)。
※詳しくは、※作者は海外ユーザーの記事を参照。
???(ネタバレ注意)
- 地獄
罪を持つ人間が死後に堕ちる宗教的な意味での地獄とは異なり、チェンソーマンの世界では悪魔が生まれ、そして住む世界の事を指す。
風景は「地獄」という言葉から想起されるような暗く殺伐としたものではなく、辺り一面に植物が自生し空には無数のドアが並ぶ「静かな狂気」とでも言うべき景色が広がっている。
悪魔達は地獄で生まれ、死ぬと人間達がいるこの世に転生し、さらにこの世で死ぬと地獄に転生するといった輪廻転生を繰り返す。
この世から地獄に行けるのは本来この世で死んだ悪魔のみだが、「地獄の悪魔」(地獄にいる悪魔という意味ではなく文字通り「地獄」の名を持つ悪魔)と契約を結ぶ事で死んでいない悪魔や人間でも地獄に行ける。他にも空間移動能力を持つ悪魔を利用する方法もある。