概要
通称「ムシキング」。2001年に開発を開始、2003年にアミューズメント施設に登場した。
バトルはどれもこれも現実の甲虫では絶対に出来そうにないような必殺技のオンパレードであり、後のアーケードゲームを大きく変化させた。実は仮面ライダーカブトは本作のブームの影響を受けて誕生したという説もある。
内容は外来種(ヘラクレスオオカブトの様に外国からやって来た種類。昆虫以外ではアライグマやブラックバスなども該当)と在来種(古くからそこに生息していた種類)のカブトムシやクワガタムシが戦うというものだが、単純なように見えてシナリオは非常に奥深い。
ジャンケンをモチーフにした単純なルールが小学生男子を中心に圧倒的な人気を誇り、家庭用ゲーム化、漫画化、アニメ化、劇場映画化とあらゆるメディアミックスに成功した。アーケードゲーム界の異端児。 カードの出荷枚数は2007年11月時点で4億9800万枚を記録、また、「世界で最も多くの公式トーナメントを開催したアーケードゲーム」というギネス認定の世界記録を持つ。(2008年段階で公式大会開催数10万回以上)
- 当時の学年誌で毎号のように取り上げられ「男女の人気のバランス」という面の偏りに負けないほどの圧倒的勢いがあった。(オシャレ魔女ラブandベリーや古代王者恐竜キングと言ったゲームも当時はあったが、それでも本作の方が人気・知名度共に高い)。
2010年に後継作品の「ムシキングバトル合虫ガッツ!!」が登場。このシリーズに登場している甲虫限定で旧作カードが使用可能であった他、アニマルカイザーばりのぶっ飛んだ演出と条件を満たして作中オリジナルの甲虫へと融合させるシステムが特徴的だったが、予想以上に人気が出なかったのか2011年に早くも終了してしまう。
2年後の2013年にスマホ型玩具「甲虫王者ムシキング むしとりバトルずかん」が発売。
更に2年後の2015年に「新甲虫王者ムシキング」として復活したが、2018年に稼働終了。詳細はリンク先を参照されたし。
あまり知られていないが、実はこの筐体自体(ラブ&ベリーも)はメーカーから無料で貸し出される一方、設置側はカードのカートンを仕入れる契約が必要となる。また、新弾によって旧版が在庫となったり、筐体返却の際は在庫となったカードは全て破棄しなければならない為、稀に未開封カートンがネットオークションで出る事があるが未開封カートンの流通というのは契約上筐体以外での新品販売は禁じられている為本来あってはならない事だったりする。
なお、昆虫王者ムシキングは間違い。カブトムシ・クワガタムシに焦点を当てられているため「甲虫」が用いられたと思われる。
- もっとも、カブトムシ・クワガタムシに焦点を当てないとゲームシステムが複雑化するだろうが…
他作品とのコラボ
漫画『ハヤテのごとく!』では、作者のコネで珍しく伏字なしで登場し、ヒロインの三千院ナギがプレイしていた。
また、アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』で古泉一樹と長門有希が巨大カマドウマと対決した際には、本作のパロディとしてカナブンが登場しカマドウマの傷をいやすシーンがわざわざテロップ付きで流された。
「龍が如く極」では「昆虫女王メスキング」というタイトルで実際にミニゲームとして遊べる。
筐体も遊び方も元ネタを踏襲している…のだが、内容はというとナイスバディなネーチャンに擬人化された昆虫たちがプロレス(文字通り)するゲームであり、これを作中世界の子どもがやっている(一応は全年齢向け…のはず)という設定である…あのニコニコ大百科をして思い出ブレイカーとまで言わしめた。演出等がほぼ本家近くに再現されている。
アプリ版ぷよぷよでは、ポポとムシキングのコンビがコラボキャラとして登場された。外見がぷよぷよ風になっている。「新」及び「合虫ガッツ」のキャラは未登場。
ブームの弊害
ムシキングのブームを受けて、海外のカブトムシやクワガタムシが多数輸入されて、デパートなどで販売されたが、海外のカブトムシやクワガタムシ種にもよるが一般家庭ではしっかりとした設備がなければ飼うのは難しい。
その為野山に棄てられたり、逃げ出した個体が野生化し外来種となって、在来種を駆逐したり、一部の種類では交雑によって遺伝子を汚染したりして、日本の生態系を脅かしている。
見つけたら保健所や市の環境課に通報するか、その場で踏み潰すなり毒殺するなり(昆虫標本のキットを買えば大抵それ用の毒薬がついてくる)して殺処分、などが望ましい。
- 当時の攻略本や家庭用ゲームの付録にも「外国の甲虫を逃がさないでね!」という注意喚起がされていた。
(昆虫に限らず)ペットは責任を持って飼いましょう。本来その地域にいない生き物は逃がしたりしてはいけません。 ムシたちとの約束だ!
登場人物
ゲーム本編
ポポ
CV:進藤尚美
本作の主人公。心優しい性格で正義感が強い森の妖精の少年。
ある日住んでいた森がアダーの改造甲虫に襲撃され、アダーの野望を阻止すべく彼の仲間のムシ(プレイヤーがスキャンしたムシ)と共に戦う。
2006ファースト(アダーの計画編)以降、アニメとほぼ同じ姿に成長した。
ムシキング
CV:堀井真吾
森の王者のカブトムシで、ポポの親友。
森で一番強いためポポから「ムシキング」と呼ばれているが、彼はその名を謙遜している。
しかし「アダー登場編」終盤では森を守るという自覚が芽生えた為か、自ら「ムシキング」と名乗っている。必殺技は「(スーパー)キングトルネードスロー」。他のカブトムシとは違い、体はやや大きく、体色は赤茶色である。
ネタバレになるが、実は森を追放される前のアダーに最初に改造されたのが彼である。
アダー
CV:佐藤正治
老人の姿をした妖精で、本作の黒幕。ある理由で森を追放されたことを恨み、森を支配しようと自ら改造した赤い目の外国甲虫を操り攻撃を仕掛けてくる。
ムシを戦う道具扱いしたり蛹の時点から改造を重ねる、自分のものにならないなら森に火を放つなど極悪な性格。何かの理由で人間達を憎んでいる。
アダー登場編のラストでムシキングに攻め込まれた為か、復活の森編以降は顔に傷が入っている。
ムシキング研究所
ネブ博士
ムシキング研究所の所長で、別名「小型甲虫のエキスパート」。
好きなものは、スパゲッティとプロレス。
トマトが死ぬほど苦手(あれ?ナポリタンとかは大丈夫なの?とか突っ込んではいけない。)。好きな甲虫はグラントシロカブト。
元はムシキングチームのディレクター・根布谷朋範氏。
ムシキング・ジョニー
ネブ博士の親友。全国を旅しながら、各地でムシキング大会を応援している、さすらいのムシバトラー。面倒見の良い、よき兄貴分。
「甲虫王者ムシキング 〜グレイテストチャンピオンへの道2〜」(以下、GC2)でネブ博士がピンチの際には必ず現れるらしい。中型甲虫が好きで、特に好きなのはネプチューンオオカブト。
元はムシキングチームのリサーチ・西山太郎氏で、ムシキングチームにスカウトされるまではゲームセンターの店長だった。「グレイテストチャンピオンへの道(GC)」においても、それをモデルに「ニシヤマ店長」として登場している。
ブラック博士
ネブ博士のライバル。ネブ博士を倒そうとするがいつも返り討ちに遭う。
その一方、「GC2」ではワルキング団の陰謀に押され、ネブ博士を誘拐した。
ネブ博士とは対称的に大型甲虫が好物で、特に好きな甲虫はアクティオンゾウカブト。
元はムシキングの真の生みの親、植村比呂志氏。「グレイテストチャンピオンへの道」や誕生秘話のコミカライズでその事を知った者が多かったらしい。
ムシキング・テリー
ムシキング研究所とプロレスリングノアのコラボにより生まれたプロレスラー。
ゲームに登場するムシのわざをモチーフにした攻撃技を得意とし、ミストクラッシュ、アクシズスピン、ストライクバックの3つの得意技を持つ。
好きな虫はキプルツヤクワガタとプラティオドンネブトクワガタ。
ジャッジマスター
ムシキング大会を盛り上げるレフリーで、実況にはいつも欠かせない存在。フクチー(元はリサーチ担当の福間創)とディグの2人がいる。
ちなみにフクチーはアルキデスオオヒラタクワガタが、ディグはコーカサスオオカブトがお気に入りである。
ムシ王
カブトムシをモチーフとしたロボット。お調子者だがどこか憎めない。
クワ王
ノコギリクワガタをモチーフとしたロボット。ムシ王と比べるとしっかり者。
ハニー
ミツバチの女の子をモチーフとしたロボット。好きな甲虫はヒメカブト。
参戦している昆虫
→甲虫王者ムシキングに参戦する昆虫一覧を参照。
ストーリー
アダー登場編(2003年~2005ファースト)
昔々、ムシたちの棲む緑豊かな森があり、森の妖精の少年・ポポとともに、平和な日々を過ごしていた。
そんなある日、遠い国から人間が連れてきたムシたちが現れ、森が荒らされてしまう。そこに現れたのは、森を追放されたばかりの妖精・アダーだった。
アダーは森を支配しようと、強いムシを操っていたのだ。アダーによって改造された外国甲虫は、赤い目となってポポの前に幾度となく襲いかかってくる。
ポポは何度も戦っていく中で、何とかアダーのアジトに辿り着くが…。
復活の森編(2005セカンド)
ポポと仲間たちに攻め込まれたアダーが起こした山火事は、雨によって消し止められ、いつしか黒い森となった。その間にも、赤い目の甲虫は未だに暴れていた。
闘いの中で、ポポは黒い森の中でアダーが新たなアジトを建てていたことを突き止める。
最大のピンチに、ムシキングが復活。仲間のムシたちの加勢もあり、森は平和を取り戻した…。
アダーの計画編(2006ファースト)
成長したポポは、仲間のムシたちと戦いながら、平和な日々を過ごしていた。
そこへまたしても赤い目の甲虫を連れてアダーが登場、さらにポポは驚きの光景を目のあたりにする。アダーは、人間が捨てたゴミを利用し、改造甲虫の工場を建てていたというのだ。アダーの息の根を止めるべく、ポポとムシキングは仲間とともに立ち向かっていく・・・。
ここまでは「スーパーコレクション」でニンテンドーDSに移植されているため、現在でも遊ぶことができる。(アダーの計画編以外は「ムシキングヒストリー」としてまとめられており、使えるムシが固定されている)。
アダー完結編
長い闘いの中で、アダーの悲しい過去を知ることになったポポはある遺跡にたどり着く。そこでの決闘の中で、ポポはまた1つ本当の強さを手にするのだった。そして戦いはクライマックスへ。アダーが迎え撃つのは、底知れぬほどに強いヘルクレスエクアトリアヌスブルーだった・・・・・。
用語
カード関連
- ムシカード
ムシを呼び出すためのカード。ムシの属性、名前、イラスト、パラメータに加えて性格、体長、原産国、学術名、簡単な図鑑説明文が掲載されていた。
グー(ダゲキわざ、カブト・クワガタの一部)・チョキ(ハサミわざ、大半のクワガタ)・パー(ナゲわざ、大半のカブトムシ)の3つの属性と100~200まで20刻みの6段階の「つよさ」が設定され、つよさ160以上はキラカード。
つよさは概ね体長および現実世界での強さに合わせて設定されており、現実世界で最強クラスと言われるヘルクレスオオカブトやヘルクレスリッキーブルー、ギラファノコギリクワガタ、マンディブラリスフタマタクワガタ、アクティオンゾウカブト、タランドゥスツヤクワガタはゲーム内でも最高ランクのつよさ200に位置付けられている。ただし、つよさ180のコーカサスオオカブトやパラワンオオヒラタクワガタ、マルスゾウカブトなどは体格や実際の実力を考慮するとつよさ200でも十分通用すると言われているが、パワーバランスの関係からゲーム内では控えめに設定されている。強さが控えめに設定された甲虫はつよさ160に多い他、アトラスオオカブトやノコギリタテヅノカブト、エラフスホソアカクワガタに至っては最大個体の体長が100mmを超える大型種であるにもかかわらず、ゲーム内ではつよさ140以下の低レア扱いとなっている。他にもグラントシロカブトやダイオウヒラタクワガタなども低めに設定された。
2005ファースト以降に新規参戦したムシでつよさ180以上はマルスゾウカブトだけである。ヘルクレスオキシデンタリスやアルケスツヤクワガタは体格や実際の実力ではつよさ200のムシたちに並ぶと言われるが、ゲーム内ではつよさ160として実装された。また、フェモラリスツヤクワガタは実際には体長90mmを超える大型種であるにもかかわらず、ゲーム内ではつよさ140の低レア扱いである。
- アダー完結編になってからの新規追加もヘルクレスエクアトリアヌスだけ。
またタランドゥスツヤクワガタ、サタンオオカブト、オウゴンオニクワガタ、カンターゴカクサイカブトなど、体格や実際の実力に対して強さが高く設定された甲虫もいる。
以下がゲーム内でのつよさの評価が実物の推定される強さと異なる甲虫の例である。
該当する甲虫 | 適正と思われるつよさ(リアルでの強さ) | 実際にゲーム内で設定されたつよさ |
ヘルクレスオキシデンタリス | 200 | 160 |
ヘルクレスエクアトリアヌス | 200(アダー完結編ではこの程度の強さで登場) | アダー完結編以前は未参戦 |
ヘルクレスレイディ | 160〜180(続編の新ムシキングにはこの程度の強さで登場) | 未参戦 |
ネプチューンオオカブト | 180~200 | 160 |
ローチオオカブト | 180(続編の新ムシキングにはこの程度の強さで登場) | 未参戦 |
サタンオオカブト | 160 | 180 |
ヒルスシロカブト | 140以下(アダー完結編ではこの程度に降格された) | 160 |
グラントシロカブト | 120~140 | 100 |
コーカサスオオカブト | 200 | 180 |
マレーコーカサスオオカブト | 200(続編の新ムシキングにはこの程度の強さで登場) | 未参戦 |
モーレンカンプオオカブト | 180 | 160 |
アトラスオオカブト | 160~180 | 140 |
マルスゾウカブト | 200 | 180 |
エレファスゾウカブト | 180~200 | 160 |
ギアスゾウカブト | 180 | 160 |
ヒメカブト | 120~140 | 100 |
ヒメゴホンヅノカブト | 120以下 | 140 |
クロゴホンヅノカブト | 140 | 120 |
ノコギリタテヅノカブト | 140 | 100 |
ギガスサイカブト | 120以下 | 140 |
パンカブト | 120以下 | 140 |
カンターゴカクサイカブト | 100 | 120 |
ヒラタクワガタ | 140(ロケテストに限りこの強さだった) | 120 |
パラワンオオヒラタクワガタ | 200 | 180 |
スマトラオオヒラタクワガタ | 200(続編の新ムシキングにはこの程度の強さで登場) | 未参戦 |
アルキデスオオヒラタクワガタ | 180~200 | 160 |
ダイオウヒラタクワガタ | 160〜180(続編の新ムシキングにはこの程度の強さで登場) | アダー完結編以前は未参戦(アダー完結編ではそれ以前の140相当の強さで登場) |
ティティウスヒラタクワガタ | 120 | 140 |
グランディスオオクワガタ | 160 | 180 |
ファブリースノコギリクワガタ | 120 | 100 |
セアカフタマタクワガタ | 180 | 160 |
フォルスターフタマタクワガタ | 160 | 140 |
リノケロスフタマタクワガタ | 160 | 未参戦(新ムシキングでは強さ140相当で登場) |
ヘルマンミヤマクワガタ | 140~160 | 120 |
ヨーロッパミヤマクワガタ | 180 | 未参戦 |
ジュダイクスミヤマクワガタ | 180〜200(続編の新ムシキングにはこの程度の強さで登場) | 未参戦 |
エラフスホソアカクワガタ | 140(アダー完結編ではこの程度に昇格された) | 100 |
スティーブンスツヤクワガタ | 140 | 120 |
フェモラリスツヤクワガタ | 160 | 140 |
ラテイペニスツヤクワガタ | 140 | 120 |
アルケスツヤクワガタ | 180~200 | 160 |
インターメディアツヤクワガタ | 180〜200(続編の新ムシキングにはこの程度の強さで登場) | 未参戦 |
オウゴンオニクワガタ | 140以下 | 180 |
タランドゥスツヤクワガタ | 180 | 200 |
レギウスツヤクワガタ | 180 | 未参戦(新ムシキングでは強さ200相当で登場) |
コガシラクワガタ | 120以下 | 140 |
ニジイロクワガタ | 120以下 | アダー完結編以前は未参戦(アダー完結編では強さ140相当で登場) |
もっとも、このように設定すると小型甲虫が少なくなるかもしれないが、大型甲虫のレパートリーがかなり少ない上、「ハチジョウノコギリクワガタ」「ケドローサヒメゾウカブト」「ムニスゼッチフタマタクワガタ」「エンガノオオカブト」「タイワンヒラタクワガタ」などを登場させる方が良かっただろう。また「スマトラオオヒラタクワガタ」「マレーコーカサスオオカブト」「ローチオオカブト」「リノケロスフタマタクワガタ」「ヤヌスゾウカブト」「インターメディアツヤクワガタ」「ヨーロッパミヤマクワガタ」「ジュダイクスミヤマクワガタ」など、アダー完結編になっても登場しなかった大型甲虫も少なからずいる。
2003秋第2弾より導入された性格はだいたいは実際の甲虫の性格に合わせて「(スーパー)アタック」「(スーパー)ディフェンス」「バランス」の中からひとつ設定されパラメータの割り振り方の目安となった。ただし、後述する通り例外もある他、そもそも図鑑説明文からして正確でなかったものもある。
- (スーパー)アタックタイプはノコギリクワガタ、アトラスオオカブト、カブトムシなどの好戦的な甲虫が属する。がカードの説明文に「警戒心が強い」と書かれている「クロゴホンヅノカブト」や、「爪を使ってケンカする」という、アタックタイプに属するには根拠に弱い補足しか無い「アヌビスゾウカブト」も属している。
- (スーパー)ディフェンスタイプは。ケンカをあまり好まず大人しい性格の「オオクワガタ」「スペキオシスシカクワガタ」「サビイロカブト」等が属するが、「ディディエールシカクワガタ」「フォルスターフタマタクワガタ」など一部気の荒い甲虫もいる。一応、フォルスターフタマタクワガタは「フタマタクワガタ属の中では大人しい方」と記載されている。なお、スーパーディフェンスタイプの甲虫は「サタンオオカブト1種だが、スーパーアタックタイプは没データになっているスーパーアタックタイプ版カブト丸を除いても9種もいる。
- バランスタイプは「グラントシロカブト」「メンガタクワガタ」「ケンタウルスオオカブト」等、上記のどちらとも言えない甲虫が多いが、こちらは性格導入当初から気性が荒い性格の「マンディブラリスフタマタクワガタ」「コガシラクワガタ」や大人しい「ゴホンヅノカブト」等も属するという例外が見られた。なお、性格なしのムシカードも事実上はバランスタイプと同じ。
ムシに技を覚えさせるためのカード。各種1枚、計3枚までスキャンできる。
テクニックの数値が定められており、ムシのテクニックが足りていないと十分な威力を発揮できない。カード下部の「相性早見表」で確認できる。(☆>)◎>〇>△の順に相性がいい。
アダー登場編末期の2005ファースト以降はこのカードをカスタマイズすることによって、ムシの体力がアップするようになった。
2008年以降の「アダー完結編」では廃止された。
わざカードの一種。昆虫を呼び出し、一例として相手の攻撃力を下げたり、あいこになった際に自分のダメージを無効化したりと様々な効果がある。「アダー完結編」では「昆虫カード」と改称された。
- 超必殺わざ
- 究極必殺わざ
- ライセンスカード
- アダーコレクション
バトル関連
- タッグマッチ
一部のステージではムシを2匹スキャンして戦うことになる。じゃんけんの手決定後もう1度ボタンを押すと控えのムシと合体技を発動後タッチ(交代)する。控えにいる間は体力が少しずつ回復する。初期は交代時じゃんけんに負けると控えが「きぜつ」してしばらく交代できなくなっていたが後に廃止された。ストーリーモードでは続きのお話(中編。アダーの計画編では第3話である最後のお話も)では片方のムシが戦闘不能の状態で最後のバトルを終わらせるとバッドエンドになり、対人戦ではチームの2匹が両者とも戦闘不能なるまでバトルが続くのである。後に仕様の変更で、片方が戦闘不能になると敗北になってしまう(これは相手側もそうである)。
- タッグ相性
同属のムシが多いディナステス属(「ヘルクレスオオカブト」や「ネプチューンオオカブト」やシロカブト系)、ドルクス属(オオクワガタ系、ヒラタクワガタ系)、オドントラビス属(タランドゥスツヤクワガタ以外のツヤクワガタ系)、カブトムシ属(ゲーム上の名称が異なれば併用できるので「カブトムシ」と「ムシキング」「キング」「カブト丸」「オキナワカブト」はそれぞれ別のムシカードとして扱われる)に有利なルールと言われる。逆にメソトプス属(タランドゥスツヤクワガタはこちらに分類される)やアウゴソマ属(ケンタウルスオオカブトだけ)やリコメデス属(バックレイコフキカブトだけ)やホモデルス属(メンガタクワガタだけ)など1属1種のムシには不利とされる。
- 合体わざ、合体必殺わざ
アダー完結編では特定のムシ(タッグチームのあるものはその相方)のチップで勝つと発動するほか、第3弾および第4弾で使用できる組み合わせの2匹分のバーコードがついた「合体わざカード」が排出。元通常合体わざ・合体必殺わざにも名前が与えられた……がどう見てもタッグ相性と合わない組み合わせになっているものが多い。
- スペシャルステージ
遊び終えた後、1級を取得すると自動的に移行する。
相手が1ターン目とそれ以降ときどき行う動き「見たこともない動き」は出す手が完全ランダムなため、難易度は非常に高い。
- 裏モード
最初の戦いから上記の「見たこともない動き」をしてくるため、クリアする&スペシャルステージに行くのはかなり運要素がからむ。
相手のムシの技カスタマイズは全体的に甘い(相性「△」がほとんど)が、出す手の複雑さがそれをカバーしている。
裏モードのスペシャルステージは自分が使っているムシがそのまま対戦相手としてミラーマッチ戦となる
アダー完結編
2008年~2009年に稼働。ムシカードわざカードがムシカードに統合され、「ムシが初めから必殺わざをひとつ覚えている」状態になり、バトルシステムも「ムシに別のムシカードをスキャンしてパワーアップさせ、戦闘中にスキャンしたムシが乱入して必殺わざを発動させる」というものになった。またムシごとにキャラ付けがなされ、固有の台詞を話した。
- それまでは「強さ」「必殺わざ」「性格」とタッグマッチ限定で「属」という要素だけでステータスが構成されており、「超必殺わざの違い」がステータスとして機能しているとは言い難かった事もあり、「事実上は全く同じステータス」の甲虫が多く、中型甲虫限定で「究極必殺わざの有無」、タッグマッチ限定で「同属の甲虫の有無」で劣化版が多かった。
- チップ
- ガンガンあいこ
グランディスオオクワガタの超必殺わざとは特に関係ない。
- きせきのふっかつ
- ファイナル必殺
- 従来の「超必殺わざ」「究極必殺わざ」と動作は同じだが、森を揺るがすほどの力を持つ。
リリース
アダー登場編
- 2003春
- 2003夏限定
- 2003秋第1弾 - 本弾より小型甲虫の究極必殺技が初登場
- 2003秋第2弾 - 本弾よりムシカードに「性格」が付加された。
- 2004ファースト - この弾まで、エラフスホソアカクワガタは「エレファスホソアカクワガタ」と表記されていた。
- 2004夏限定
- 2004ファースト拡張パック
- 2004セカンド - アルキデスオオヒラタクワガタ(初のスーパーアタックタイプ甲虫)とサタンオオカブト(最初にして唯一のスーパーディフェンスタイプ甲虫)が初登場
- 1億枚突破記念 - 本弾より「アダーコレクション」が登場
- 2004セカンドプラス - ヘルクレスリッキーブルーが初登場
- 2005ファースト
- 2005夏限定
- 2005ファーストプラス - アクティオンゾウカブトが新必殺技を引っ提げて復活
復活の森編
- 2005セカンド - 本弾より「ムシキング」がカード化。また、パラワンオオヒラタクワガタがスーパーアタックタイプとして復活。さらにマンディブラリスフタマタクワガタが大型甲虫として初めてアダーコレクションに加わった。
- 3億枚突破記念 - サタンオオカブトとエレファスゾウカブトがアダーコレクションに追加。
- 2005セカンドプラス - ギラファノコギリクワガタが新必殺技を引っ提げて復活。さらに、ムシキング・テリーの得意技2種がカード化された。
アダーの計画編
- 2006ファースト - コーカサスオオカブトがスーパーアタックタイプとして復活、さらにヘルクレスリッキーブルーがアダーコレクションに追加される。
- 2006夏ネイチャー - グランディスオオクワガタとラコダールツヤクワガタがアダーコレクションに追加
- 2006ダイナミックスタンド - DSソフト『甲虫王者ムシキング 〜グレイテストチャンピオンへの道2〜』のデザインがカード化。「DS=ダイナミックスタンド」が示すとおり、甲虫たちが大胆に立っている。ヘルクレスオオカブトが新必殺技を引っ提げて復活。また、ストーリーの重要なカギとなるパプアキンイロクワガタが初登場。
オムバニス
- 2006セカンド パーフェクトキング - ムシキングが中型甲虫では初となる究極必殺技を習得。また、マルスゾウカブトが初参戦(大型甲虫の新規参戦は2004セカンドプラス以来、2年半ぶり)。さらにアクティオンゾウカブトとアルキデスオオヒラタクワガタがアダーコレクションに追加。
- ダイヤモンドブルー(2006年冬) - パラワンオオヒラタクワガタとモーレンカンプオオカブトのアダーコレクションが出現。
- フォレストグリーン(2007年春) - タランドゥスツヤクワガタが新必殺技とともに復活。さらにエレファスゾウカブトとオオクワガタが究極必殺技を掲げて復活。
- 2007夏シャイニング 究極対決!ドルクスVSディナステス - この弾ではドルクス属(オオクワガタやヒラタクワガタの仲間)とディナステス属(ヘルクレスオオカブトの仲間)のみがカード化されていた。
- 2007ファースト - 羽が黒いヘルクレスオオカブトとヘルクレスオキシデンタリスが登場。ミヤマクワガタが究極必殺技とともに復活。また、映画『甲虫王者ムシキング スーパーバトルムービー 〜闇の改造甲虫〜』の大ヒットを記念し、スジブトヒラタクワガタが特別デザインで登場した。
- 5周年コレクションカード第1弾 - 今までに登場した北半球の甲虫が登場。また、1弾2弾共通キャンペーンとして、5枚集めると復刻デザインのムシカード(いずれも初期に登場したつよさ200のムシ)が各月555名様にプレゼントされた。
- 5周年コレクションカード第2弾 - 今まで登場した南半球の甲虫が登場。マンディブラリスフタマタクワガタが新必殺技とともに復活。さらに、大人気のオウゴンオニクワガタがシークレットカードを引っ提げて3年ぶりに復活。
アダー完結編
- 2008第1弾 - セアカフタマタクワガタ、アトラスオオカブト、アルキデスオオヒラタクワガタが究極必殺技を習得。
- 2008第2弾 夏レインボー - ニジイロクワガタ初参戦。この弾では日本とオセアニアの甲虫のみがカード化された。
- 2008第3弾
- 2008第4弾 - 改造コーカサスオオカブトがカード化。また、ネプチューンオオカブトとアヌビスゾウカブトが究極必殺技を習得。
- 2009第5弾 - シリーズ最終弾。「最強カスタマイズセレクション」としてプラティオドンネブトクワガタを最強カスタマイズするためのムシが登場。
ゲームモード
2006セカンドから5周年記念にかけての間(アダー完結編以前)はゲームモードを自由に選択することができた。また、DSソフト『甲虫王者ムシキング スーパーコレクション』(通称、スパコレ)でも同様のモードで遊ぶことができる。
さばくの森
1対1で全4ステージを勝ち抜いていく、最もオーソドックスなモード。
ストーリーとしては2006ファーストのアダーの計画編の終盤のストーリーを再現している。
ちなみにアダーの計画編ではタッグマッチであり、パプアキンイロクワガタとムシキングの組み合わせでないとさばくの森を遊ぶことができなかった。
2006セカンド以降およびDSソフトではパプアキンイロクワガタやムシキングでなくてもさばくの森で遊ぶことができる。また、1対1に変更されている。
かいぞう甲虫
1対1で3つのステージを勝ち抜いた後、最後に蛹の段階から改造されたボス甲虫と戦うモード。
ボス甲虫はバトル中に強さが上がっていく。
ストーリーとしては2005セカンドの復活の森編のリメイク版、短縮版となっている。
ただし、復活の森編ではボスは改造コーカサスオオカブトで固定であり、こちらはタッグマッチで2体の甲虫を使用する必要があった。また、強さは最大で300まで上昇し、敵(コンピュータ)のアルゴリズムも複雑であり難易度が非常に高くなっていた(みんなのトラウマレベル)。
2006セカンド以降はボスの強さは最大でも250までしか上昇せず、敵のアルゴリズムも単純なので、復活の森編に比べると難易度は大幅に下がっている。
また、復活の森編ではボスはコーカサスで固定だったが、2006セカンド以降はランダムになっている。
ごみの森
自分勝手な人間たちによって不法投棄されたゴミの集積場で戦うモード。
1対1で全4ステージを勝ち抜いていくのだが、2ステージ目以降の壊れたテレビの中での戦いは上から落下物が落ちてくる(2ステージ目では毒液、3ステージ目と4ステージ目ではテレビの中の部品)。速攻でボタンを押さないと落下物に当たってダメージを受けるため、みんなのトラウマであった。
「さばくの森」や「かいぞう甲虫」と比べると難易度はだいぶ高い。
ストーリー上は2006ファーストのアダーの計画編の後半のリメイク版である。
ただし、アダーの計画編ではタッグマッチだった。
しろいはね
2006セカンド以降のオリジナルモード。
「かいぞう甲虫」とは逆に、今度は自分の甲虫が羽化したばかりの状態で戦う。ステージが進むにつれて羽が固まっていく。
1対1で全4ステージを勝ち抜いていくのだが、前半の2ステージはポポの友達である日本の甲虫と戦い、後半の2ステージはアダーの外国産甲虫と戦う。CPU戦の日本の甲虫にはここでのみである。
ねったいの森
熱帯雨林で戦うモード。ストーリーとしては2006ファーストの前半のリメイク。
2対2のタッグマッチで全3ステージを勝ち抜いていく。
アダー工場
熱帯雨林に建設されたアダーの工場で戦うモード。2006ファーストのリメイク。
タッグマッチで全3ステージを勝ち抜いていくのだが、2ステージ目以降は「かいぞう甲虫」と同様に、バトル中に敵の強さが上昇していく。
炎のバトル
火事で炎上しているアダーの屋敷の中で戦う。
タッグマッチで全3ステージを勝ち抜いていくが、速攻でボタンを押さないと上から落ちてくる落下物(火や焼け落ちた屋根など)に当たってダメージを受ける。
実質、「ごみの森」のタッグマッチ版である。やはりこれもみんなのトラウマであった。
ストーリーとしてはアダー登場編の「最後の決戦」のリメイク。
ただし、最後の決戦ではアダーは屋敷だけでなく森全体に放火したのに対し、炎のバトルでは自身の屋敷のみに留まっている。
また、落下物の仕掛けも炎のバトルのオリジナルである。
ちなみに、最後の決戦では、こちらは「自分がスキャンした甲虫」と「ムシキング」の組み合わせの2体の甲虫を使って、相手甲虫3体と戦うというスタイルだった。
なお、ムシキングがゲーム中で登場したのはこれが初めてである。 当時としての性能はつよさがカードと同じだが、この時のみわざカードの相性がカブトムシと同じ小型甲虫になっている。
さなぎきゅうしゅつ
2対2のタッグマッチで全3ステージを勝ち抜いていくモード。
「しろいはね」のタッグマッチ版であり、自分の甲虫は2体とも最初は羽が白い状態で、ステージが進むにつれて固まっていく。
2006セカンド以降のオリジナルストーリーで、内容はアダーにさらわれた蛹たちを救出する、という内容である。
ネブ博士とたたかう
2対2でネブ博士と戦うモード。
ネブ博士が最初に使う甲虫はグラントシロカブトで、2匹目はランダムの小型甲虫になっている。
ブラック博士とたたかう
2対2でブラック博士と戦うモード。
ブラック博士が最初に使うのはアクティオンゾウカブトで、2匹目はランダムで強さ200の甲虫である。
相手のパターンとしてはネブ博士に比べて読みやすいものの、体力や攻撃力はブラック博士のほうが高いので注意が必要。
要は「戦術のネブ博士、パワーのブラック博士」といったところか。
派生作品
アーケードゲーム
ムシキングバトル 合虫ガッツ!!
新甲虫王者ムシキング
コンシューマーゲーム
甲虫王者ムシキング グレイテストチャンピオンへの道
甲虫王者ムシキング スーパーコレクション
アニメ作品
甲虫王者ムシキング 森の民の伝説
甲虫王者ムシキング グレイテストチャンピオンへの道 劇場版
甲虫王者ムシキング スーパーバトルムービー〜闇の改造甲虫
漫画作品
甲虫王者ムシキング(今賀俊版)
甲虫王者ムシキング ザックの冒険編
オッス!ムシキングッス!
ムシキングバトラー力
玩具
甲虫王者ムシキング むしとりバトルずかん
関連タグ
公式 | ムシキング 森の民の伝説 ポポ チビキング パム アダー ネブ博士 ブラック博士 カブトムシ クワガタムシ オッス!ムシキングッス!! 森の救世主 グレイテストチャンピオンへの道 |
関連項目 | プロレス オシャレ魔女ラブandベリー(妹機) 恐竜キング |
タイアップ | ムシキング・テリー ムシキング・ジョーカー:プロレスリング・ノアとのタイアップ企画。テリーがベビーフェイス、ジョーカーがヒール |
「だいたいネブ博士(ムシキングのナビゲーターの一人、正体は今作ゲームデザイナー)と三沢光晴のせい」で決まったらしい。