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甲虫王者ムシキング

こうちゅうおうじゃむしきんぐ

セガによるトレーディングカードアーケードゲーム、およびメディアミックス作品。
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概要編集

通称「ムシキング」。2001年に開発を開始、2003年にアミューズメント施設に登場した。

バトルはどれもこれも現実の甲虫では絶対に出来そうにないような必殺技のオンパレードであり、後のアーケードゲームを大きく変化させた。実は仮面ライダーカブトは本作のブームの影響を受けて誕生したという説もある。


内容は外来種外国からやって来た種類)と在来種(古くからそこに生息していた種類)のカブトムシクワガタムシが戦うというものだが、単純なように見えてシナリオは非常に奥深い。


ジャンケンをモチーフにした単純なルール小学生男子を中心に圧倒的な人気を誇り、家庭用ゲーム化、化、アニメ化、劇場映画化とあらゆるメディアミックスに成功した。アーケードゲーム界の異端児。 カードの出荷枚数は2007年11月時点で4億9800万枚を記録、また、「世界で最も多くの公式トーナメントを開催したアーケードゲーム」というギネス認定の世界記録を持つ。(2008年段階で公式大会開催数10万回以上)

以降、子供達の間でカードを使ったアーケードゲームが急速に普及し、バンダイも参入して行く事になる


2010年に後継作品の「ムシキングバトル合虫ガッツ!!」が登場。このシリーズに登場している甲虫限定で旧作カードが使用可能であった他、アニマルカイザーばりのぶっ飛んだ演出と条件を満たして作中オリジナルの甲虫へと融合させるシステムが特徴的だったが、予想以上に人気が出なかったのか2011年に早くも終了してしまう。

2年後の2013年にスマホ型玩具「甲虫王者ムシキング むしとりバトルずかん」が発売。

更に2年後の2015年に新甲虫王者ムシキングとして復活したが、2018年に稼働終了。詳細はリンク先を参照されたし。


あまり知られていないが、実はこの筐体自体(ラブ&ベリーも)はメーカーから無料で貸し出される一方、設置側はカードのカートンを仕入れる契約が必要となる。また、新弾によって旧版が在庫となったり、筐体返却の際は在庫となったカードは全て破棄しなければならない為、稀に未開封カートンがネットオークションで出る事があるが未開封カートンの流通というのは契約上筐体以外での新品販売は禁じられている為本来あってはならない事だったりする。


なお、昆虫王者ムシキングは間違い。カブトムシ・クワガタムシに焦点を当てられているため「甲虫」が用いられたと思われる。




登場人物編集

甲虫王者ムシキングの登場人物一覧


参戦している昆虫編集

甲虫王者ムシキングに参戦する昆虫一覧を参照。


ストーリー編集

甲虫王者ムシキングのストーリー一覧


用語編集

カード関連編集

  • ムシカード

ムシを呼び出すためのカード。ムシの属性、名前、イラスト、パラメータに加えて性格、体長、原産国、学名、簡単な図鑑説明文が掲載されていた。

グー(ダゲキわざ、角が短いカブトムシ・大顎が短いクワガタムシが多い)・チョキ(ハサミわざ、大顎が長いクワガタムシが多い)・パー(ナゲわざ、角が長いカブトムシが多い)の3つの属性と100~200まで20刻みの6段階の「つよさ」が設定され、つよさ160以上はキラカード。

つよさ140は名前の部分だけキラ仕様になっている。また、つよさ160以上がレアカードである。

入手確率はつよさ200(金キラ)が0.5%、つよさ180(銀キラ)が1.5%、つよさ160(銅キラ+ムシキング)が5%である。


つよさは概ね体長および現実世界での強さ、人気、希少価値に合わせて設定されている。

ムシごとに現実世界での戦闘能力よりもつよさが見合っていない、といった意見が当記事でもよく散見されるがこれは前述の通り「稼働当時の人気や希少価値も加味した」「当時は資料が少なかった」といった事情もある。


2003秋第2弾より導入された性格はだいたいは実際の甲虫の性格に合わせて「アタックタイプ(気性が荒い種)」「ディフェンスタイプ(臆病な種)」「バランス(比較的温厚な種)」の中からひとつ設定されパラメータの割り振り方の目安となった。ただし、後述する通り例外もある他、そもそも図鑑説明文からして正確でなかったものもある。

2004セカンドからはアタックタイプとディフェンスタイプの強化版である「スーパーアタックタイプ」と「スーパーディフェンスタイプ」のムシが登場するようになった。


なお、性格なしのムシカードも事実上はバランスタイプと同じ。


詳細は甲虫王者ムシキングに参戦する昆虫一覧を参照。


ムシに技を覚えさせるためのカード。各種1枚、計3枚までスキャンできる。

テクニックの数値が定められており、ムシのテクニックが足りていないと十分な威力を発揮できない。カード下部の「あいしょうはやみひょう」で確認できる。(☆>)◎>◯>△の順に相性がいい。

とくしゅわざ(後述)を除いて3枚とも最も相性が良いわざで揃えた状態をMAXカスタマイズと言い、ポポの「すごいぞ!MAXカスタマイズだ!」というボイスや2007ファーストではムシから赤いオーラが出るといった特殊な演出を見ることができた。

2005ファースト以降はこのカードをカスタマイズすることによって、ムシの体力がアップするようになった。

スーパーわざは入手確率1.5%程度であり、大型甲虫並みに入手するのが難しい。

2008年以降の「アダー完結編」では廃止された。

各ムシ毎に得意とするわざとして超必殺わざが用意されており、2003秋からは小型甲虫にはその強化版である究極必殺わざが登場した(2006セカンド以降一部の中型にも実装)。


わざカードの一種。昆虫を呼び出し、一例として相手の攻撃力を下げたり、あいこになった際に自分のダメージを無効化したりと様々な効果がある。「アダー完結編」では「昆虫カード」と改称された。


  • ライセンスカード

大会優勝賞品や応募キャンペーン、ゲームソフトの付録などで入手できる特別なカード。ムシにエフェクトがついたり、肩書きが特別なものに変わったりする。スキャンしてもムシの強さが変わらないが、アダー完結編では特定の組み合わせのみステータスがアップする。(アダー完結編以前での)ゲーム内では「ライセンスカードはムシカードをスキャンする前にスキャンしてください」と注意書きのバナーが表示されているが、実は全てスキャンしきなければどのタイミングでも読み込むことが出来る。


  • アダーコレクション

本作の宿敵「アダー」が操る赤目甲虫を呼び出せるムシカード。通常のムシカードとは登場シーンが異なる。該当するムシはフォレストグリーンまでに登場した強さ100~140だが、2005セカンド以降は強さ160~200の一部のムシが加わることがある。しかし「つよさ」160以上ムシのアダーコレクション登場は多くのケースでもうすぐ排出を終了する事を暗示してもいた。


バトル関連編集

  • タッグマッチ

一部のステージではムシを2匹スキャンして戦うことになる。カウント7か2でボタンを押すと控えのムシと合体技を発動後タッチ(交代)する。控えにいる間は体力が少しずつ回復する。初期は交代時じゃんけんに負けると控えが「きぜつ」してしばらく交代できなくなっていた。

先に2匹とも撃破したほうが勝ち。

2006セカンド以降は仕様が変更され、

・じゃんけんの手決定後一定時間以内にボタンをもう一度押して勝てば任意のタイミングで交代可能。

・交代に失敗しても控えが「きぜつ」しなくなった。

・後述するタッグ相性がいいほど交代できるチャンスが多い(◎の場合は控えの体力に関係なくいつでも、◯の場合は控えの体力ゲージが黄色以上の時、△の場合は控えの体力ゲージが緑色の時のみ)。

・片方が戦闘不能になると敗北になってしまう(これは相手側もそうである)。


  • タッグ相性

ムシとわざ同様ムシ同士にも相性があり、「ムシのつよさの合計300以下」「同属」の条件を満たせば相性のいいタッグとなり合体技が強力なものになった。◎>◯>△の順に相性がいい。


同属のムシが多いディナステス属(「ヘルクレスオオカブト」や「ネプチューンオオカブト」やシロカブト系)、ドルクス属オオクワガタ系、ヒラタクワガタ系)、オドントラビス属(タランドゥスツヤクワガタ以外のツヤクワガタ系)、カブトムシ属(ゲーム上の名称が異なれば併用できるので「カブトムシ」と「ムシキング」「キング」「カブト丸」「オキナワカブト」はそれぞれ別のムシカードとして扱われる)に有利なルールと言われる。逆にメソトプス属(タランドゥスツヤクワガタはこちらに分類される)やアウゴソマ属(ケンタウルスオオカブトだけ)やリコメデス属(バックレイコフキカブトだけ)やホモデルス属(メンガタクワガタだけ)など1属1種のムシには不利とされる。


  • 合体わざ、合体必殺わざ

必殺わざで勝つと合体必殺わざ、それ以外の手で勝つと合体わざが発動する。特定の組み合わせだとタッグ名のついた「タッグチーム」となり固有の合体わざおよび合体超必殺わざが発動する。

アダー完結編では特定のムシ(タッグチームのあるものはその相方)のチップで勝つと発動するほか、第3弾および第4弾で使用できる組み合わせの2匹分のバーコードがついた「合体わざカード」が排出。元通常合体わざ・合体必殺わざにも名前が与えられた……がどう見てもタッグ相性と合わない組み合わせになっているものが多い。


  • 勇気の一手

相手の必殺技に負けるすくみのこと。例えば相手の必殺技がパーならば、こちらはグーが勇気の一手となる。

一部のとくしゅわざを使う際や、「ネブ博士とたたかう」でスペシャルステージに行くためにはこのテクニックが必要になる。


アダー完結編関連編集

2008年~2009年に稼働。ムシカードわざカードがムシカードに統合され、「ムシが初めから必殺わざをひとつ覚えている」状態になり、バトルシステムも「ムシに別のムシカードをスキャンしてパワーアップさせ、戦闘中にスキャンしたムシが乱入して必殺わざを発動させる」というものになった。またムシごとにキャラ付けがなされ、固有の台詞を話した。

  • それまでは「強さ」「必殺わざ」「性格」とタッグマッチ限定で「」という要素だけでステータスが構成されており、「超必殺わざの違い」がステータスとして機能しているとは言い難かった事もあり、「事実上は全く同じステータス」の甲虫が多く、中型甲虫限定で「究極必殺わざの有無」、タッグマッチ限定で「同属の甲虫の有無」で劣化版が多かった。

  • チップ

画面上に表示されるじゃんけんボタンが六角形になり、各辺に1枚スキャンしたカードに対応する「チップ」が含まれるようになった。各辺はルーレットのように順番に光り、「チップ」のある辺が光るタイミングでじゃんけんに勝つと仲間のムシが乱入した。当時稼働していた「ドラゴンボールZ爆裂インパクト」も似たシステムを起用している。


  • ガンガンあいこ

このゲームではじゃんけんに勝つと技を発動でき、あいこになると双方が少しずつダメージを受けるが、アダー完結編では「同じタイミングでボタンを押しあいこになった状態」で「ガンガンあいこ」が発動する。ボタン連打でゲージを伸ばすことで技をゴリ押しできるというもの。


  • きせきのふっかつ

ストーリーモードのみ、戦闘不能になったとき一度だけ連打で体力を回復させることができた。


  • ファイナル必殺

主にバトル3以降にランダムで発生する、ボタン連打でゲージを溜めて放つ必殺わざ。カスタマイズや連打次第で1000ダメージ以上を叩き出すこともある。

  • 従来の「超必殺わざ」「究極必殺わざ」と動作は同じだが、森を揺るがすほどの力を持つ。

チップを積極的に消費しながら戦うと発生しやすくなるらしい。


リリース・ゲームモード編集

甲虫王者ムシキングのバージョン一覧



派生作品編集

アーケードゲームムシキングバトル 合虫ガッツ!! 新甲虫王者ムシキング
コンシューマーゲーム甲虫王者ムシキング グレイテストチャンピオンへの道 甲虫王者ムシキング スーパーコレクション
アニメ作品甲虫王者ムシキング 森の民の伝説 甲虫王者ムシキング グレイテストチャンピオンへの道 劇場版 甲虫王者ムシキング スーパーバトルムービー〜闇の改造甲虫
漫画作品甲虫王者ムシキング(今賀俊版) 甲虫王者ムシキング ザックの冒険編 オッス!ムシキングッス! ムシキングバトラー力合虫ガッツ!!(漫画) 新甲虫王者ムシキング(漫画) 新甲虫王者ムシキング ギャグ爆伝オイラカブトン
玩具そだてて!甲虫王者ムシキング 甲虫王者ムシキング むしとりバトルずかん

他作品とのコラボ編集

プロレスリング・ノアとのタイアップ企画でプロレスラーとしてムシキング・テリー(ベビーフェイス)ムシキング・ジョーカー(ヒール)が登場した。

「だいたいネブ博士(ムシキングのナビゲーターの一人、正体は今作ゲームデザイナー)と三沢光晴のせい」で決まったらしい。


漫画ハヤテのごとく!』では、作者のコネで珍しく伏字なしで登場し、ヒロイン三千院ナギがプレイしていた。

また、アニメ涼宮ハルヒの憂鬱』で古泉一樹長門有希巨大カマドウマと対決した際には、本作のパロディとしてカナブンが登場しカマドウマのをいやすシーンがわざわざテロップ付きで流された。


龍が如く極」では「昆虫女王メスキング」というタイトルで実際にミニゲームとして遊べる。

筐体も遊び方も元ネタを踏襲している…のだが、内容はというとナイスバディなネーチャンに擬人化された昆虫たちがプロレス(文字通り)するゲームであり、これを作中世界の子どもがやっている(一応は全年齢向け…のはず)という設定である…あのニコニコ大百科をして思い出ブレイカーとまで言わしめた。演出等がほぼ本家近くに再現されている。


アプリ版ぷよぷよでは、ポポとムシキングのコンビがコラボキャラとして登場された。外見がぷよぷよ風になっている。「新」及び「合虫ガッツ」のキャラは未登場。


カードゲーム「カードファイト!!ヴァンガード」では、ムシキング生誕20周年記念として、稼働当時のデザインを再現したコラボカードが収録されている。バーコードも再現されているが、何と実際にアーケードやスーパーコレクションに読み込ませる事が可能である


ブームの弊害編集

ムシキングのブームを受けて、海外のカブトムシやクワガタムシが多数輸入されて、デパートなどで販売されたが、海外のカブトムシやクワガタムシ種にもよるが一般家庭ではしっかりとした設備がなければ飼うのは難しい。


その為野山に棄てられたり、逃げ出した個体が野生化し外来種となって、在来種を駆逐したり、一部の種類では交雑によって遺伝子を汚染したりして、日本の生態系を脅かしている。

見つけたら保健所や市の環境課に通報するか、その場で踏み潰すなり毒殺するなり(昆虫標本のキットを買えば大抵それ用の毒薬がついてくる)して殺処分、可能であれば拾って飼うなどが望ましい。

  • 本編のストーリーも無責任な放虫に対し警鐘を鳴らす内容であることに加え、当時の攻略本や家庭用ゲームの付録にも「外国の甲虫を逃がさないでね!」という注意喚起がされていた。

(昆虫に限らず)ペットは責任を持って飼いましょう。本来その地域にいない生き物は逃がしたりしてはいけません。 ムシたちとの約束だ!


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