曖昧さ回避
概要
コガネムシ科のうち、ハナムグリに分類される甲虫のいくつかの種類が付く名前。アオカナブン、クロカナブンなど。多くの場合はナミカナブン(Pseudotorynorrhina japonica)を指す。
全身に緑色や茶色の金属光沢があり、地方によってはブンブンと呼称される事もある。つまり金属光沢を持っていてブンブン飛ぶからカナブン。
同じ金属光沢を持つナミコガネなど、いわゆる普通のコガネムシと混同されることが多いが、前胸に対して小さく長方形の頭部やくびれのある上翅(前翅)などというハナムグリ的な特徴で区別できる。
(イラストは左がカナブン、右が普通のコガネムシ)
他のハナムグリと同様上翅を開かず、少し持ち上げて下翅(後翅)を上翅の横のくびれから出して飛ぶ(通常の甲虫は飛行するには上翅を大きく左右に開く必要がある)。また、昼行性で全身の金属光沢が日光を反射する事で、活動する際に上空の鳥などの天敵から視認されにくくなっている。
同じく樹液に集まるカブトムシやクワガタムシとは異なり、特徴的な攻撃手段を持たず、餌の採り合いに際して、攻撃によって他の虫を退ける様な手段は取る事はない。一方、雌を奪い合う際には、雄同士が頭突きで決闘を行い優劣を決める。
カブトムシ・クワガタムシ捕りでよく目撃される昆虫としてはかなりメジャーな存在(昆虫採集ではハズレ扱いされやすい)だったのだが、実は野生下でカナブンの幼虫の生態が確認されたのは2011年頃に昆虫写真家の鈴木知之氏によって葛の草むらの土中から発見された事に始まり、これまで生態が謎だったのも葛の育ちやすい乾燥した場所を好むからであった事も判明した。
創作物への登場・モチーフ
分かりやすい特徴(記号)や、蚊⇒吸血⇒吸血鬼のような連想する余地がカナブンには無いせいか、虫をモチーフとして多く採用してきた特撮(怪人)には事例が全くない。
甲虫王者ムシキング
とくしゅわざ「あいこやぶり」「必殺よこく」(いずれもチョキ)に登場。
何故か飛行時に上翅を開いて飛んでいたが、稼働から数年後に上翅を閉じて飛行するように訂正された。
アダー完結編2008夏レインボー以降にも「昆虫カード」として登場。特定のカウントにおいてチョキで勝つと追加ダメージを与える。
『ムシキングバトル 合虫ガッツ!!』ではオリジン属性のギラファノコギリクワガタ及びパラワンオオヒラタクワガタの技「カナブン・マグナム」に登場。
新甲虫王者ムシキングではおたすけムシとして2015ファーストから登場。属性はチョキ、レアリティはN。おたすけ技は追加ダメージを与える「輝くスピーダー」。
シリーズを通してずっとチョキのおたすけ昆虫である。
涼宮ハルヒの憂鬱
アニメにて上記のムシキングのパロディネタでカナブンが登場したが、こちらは上翅の描写を正しくしている。
サバイビー
虫を題材とした漫画で、カナブンの文太というキャラクターが登場する。主人公の仲間で、下ネタ担当。
昆虫物語みなしごハッチ
虫が題材のアニメで、拾い子として育てられたカナブンのブン吉や、キアゲハのリリィの育ての親であるカナブンのおばさんが登場する。
メダロット
メダロットと呼ばれるペットロボット同士がバトルする作品で、カナブンがモチーフのカナブン型メダロット「カナブンブン」が存在する。
先述したとおりカナブンには単純明快な特徴が皆無なせいか、カブトムシ型メダロットの意匠や名称を取り入れたパーツで構成されている。
のたうつカナブン
その名の通り、ひっくり返って脚を必死に動かす(のたうち回る)という、甲虫お馴染みの姿を再現したアイテム。
関連タグ
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