概要
正式名称は『甲虫王者ムシキング カブトムシ・クワガタムシ大ずかん』。
全5巻。
ゲーム『甲虫王者ムシキング』とコラボした子供向け昆虫(カブトムシとクワガタムシ)図鑑であり、実物の甲虫の標本や生体の美麗な写真とゲームにて使用されているカードイラストを比較する体裁となっている。
掲載されている標本の写真の中にはスティーブンスツヤクワガタのママサ州亜種やクロゴホンヅノカブト(ゴホンヅノカブトのタイ北部亜種)と言った一般書籍にはなかなか載せられないマニアックなものも掲載されており大人でも一見の価値がある仕上がりとなっている。
- 超必殺わざも記載されており、スクリーンショット3枚が記載されている。
筆者は昆虫写真家のパイオニアとして有名な海野和男氏。
また、写真提供に本作を監修したむし社の山口茂氏も名を連ねている。
海野氏は日本で初めて外国産カブトムシの生態を、自身の現地調査を元に緻密に記した『カブトムシの百科』という名著を出版しており、ムシキングでの解説文も本書から引用したと思われるものが多く存在するため、原作者の一人と言っても過言では無いだろう。
現在は両著とも絶版となっており、古本屋やオークションサイトで地道に探すしか入手方法が無い。
記載されている甲虫
2007ファーストまで及びアダー完結編第1弾のムシが載せられている。
ただし、架空のムシであるムシキングとヘルクレスリッキーブルーも記載されている。
実物の写真は同一種の甲虫が使用されているが、スティーブンスツヤクワガタやフェモラリスツヤクワガタ等作中のグラフィックのモデルになった亜種とは別の亜種のものもある。
また、スペキオシスシカクワガタの実物写真には当時は同種に含まれていたカワノシカクワガタの標本が使用されている。
- スペキオシスシカクワガタは現在ではシカクワガタ(タイワンシカクワガタ)の亜種とされているが、本作稼働当時は独立種として扱われ、カワノシカクワガタはその亜種という扱いだった。現在ではスペキオスス、カワノどちらもシカクワガタの亜種に分類されている。