概要
小学館とは、日本の総合出版社である。創業は1922年、設立は1945年。
名前の通り小学生向けの学習雑誌を発行する出版社として創業されたが、現在は漫画、文芸書、教育書など幅広いジャンルの書籍・雑誌の出版を行っている。
集英社とはアニメ制作会社・ライセンス(版権)業務としての連携的な協力関係を持つ。
「一ツ橋グループ」の盟主企業
同社から独立した経緯のある集英社とともに出版系企業集団「一ツ橋グループ」を率いており、講談社率いる「音羽グループ」、KADOKAWA(旧角川書店)率いる「角川グループ」と日本の出版業界を三分している。
音羽グループや角川グループにも言えることだが、一ツ橋グループもグループ内で競合する雑誌やレーベルを多く擁している。「週刊少年サンデー」と「週刊少年ジャンプ」、「ちゃお」と「りぼん」などである。
しかし、近年ではグループ間の連携を強化する動きもあり、ライセンス業務を行う子会社の小学館プロダクションを集英社と合弁化して「小学館集英社プロダクション」に改組したのを始め、毎年夏休みにちゃお編集部が開催していた「ちゃおフェス」に2023年からりぼん編集部が合流し「ガールズコミックフェス」となった。
漫画作品の特長
同社の漫画作品の特長として、セリフに、や。などの句読点がつくことが挙げられる。これは後述の学年誌の影響であり、初めて漫画を読む子供たちへの配慮であるが、青年誌でも同様の措置が取られている。ただし、少女漫画のみ例外となる。
なお、小学館以外の出版社の漫画では基本セリフに句読点はつかないため(さよなら絶望先生のあるキャラクターなどの例外はあるが)、このことはかつて週刊少年ジャンプで連載されたいぬまるだしっでも登場人物から「ジャンプのセリフには点や丸ついてない、サンデーにはついてるのに」とネタにされた。
実際、小学館から発行されている雑誌に連載を持つ漫画家の中には句読点に苦言する者が複数名いる。
- 大童澄瞳(月刊!スピリッツで映像研には手を出すな!連載)「ただこれ本当に最悪で、ギザギザの吹き出しにも句点入れやがる仕様なんすよ」
- 広江礼威(サンデーGXでBLACKLAGOON、ゲッサンで341戦闘団連載)「ワイも正直疑問に思うことが多々あるのですが掟なので仕方がない 句読点をビックリマークや罫線でなんとかテンポをごまかしつつ書いてるよ」
さらに、『RUN』という漫画は初出である小学館発行の「GORO」では句読点付きだったが、講談社の「SOS大東京探検隊」に収録された際には句読点が削除されている。
主な発行雑誌
ゲッサン(月刊少年サンデー)