pixivでは正式名の「電脳戦機バーチャロン」よりもこちらのほうがタグの登録数が多い。
概要
正式名は『電脳戦機バーチャロン』。愛称は「チャロン」。プレイヤーのことは「チャロナー」と呼ぶ。
ゲームソフトメーカーであるセガ・エンタープライゼス(当時)が1995年、世に送り出した対戦ロボットバトルゲームである。業務用(アーケード機)で展開され、大好評を博した事を受けて家庭用ゲーム機『セガサターン』やPCにも移植された。
カトキハジメによる先鋭的なメカデザインが特徴。
作品ごとにストーリーや経緯は異なるものの、プレイヤーは『ツインスティック』と呼ばれる左右に配置された一対のスティックを使用し、電脳歴と呼ばれる未来世界で開発された「企業国家による限定戦争」(国家機能を担うまでに巨大化した企業群による利害調整のための実力行使として、開催期間・場所を定めて行われるショービジネス・スポーツ化した戦争)で巨大人型兵器『バーチャロイド』同士の高速戦闘に参加する事となる。前述した設定でも少し触れているように、その世界観自体はかなりサイバーパンク的かつ退廃的である(あくまで対戦型バトルであるゲームにはあまり関わらない事だが)。
電脳戦機バーチャロン(O.M.G.) : 第1世代VR
O.M.G.概要
1作目。セガサターン、PC、プレイステーション2に移植された。
- 背部に背負ったV.コンバータがセガサターンの形をしている。
- 次作以降と区別する場合、背景設定の「オペレーション・ムーンゲート」に因んだ「O.M.G.(OMG)」という名称で呼ばれる。
ストーリー
電脳歴V.C.a0年。企業国家DN社は月で発見した非人類由来の遺跡「ムーンゲート」から得られた技術から紆余曲折の末に「V.コンバータ」を製造し、これによって「バーチャロイド」を開発した。その販売準備が進められ、それと平行してビデオゲーム「バーチャロン」で優秀な成績を収めたプレイヤーがパイロットとしてスカウトされていた。そんななかで、月の遺跡が暴走を開始。この脅威を排除するため、バーチャロイドを大量に投入し月遺跡破壊作戦が行われた。作戦名は「オペレーション・ムーンゲート」。
ちなみに作品設定としてバーチャロイドの遠隔操作システムがビデオゲーム「バーチャロン」としてゲームセンターに置かれており、O.M.G.の際には「好成績を収めたプレイヤーの操作するゲームが途中で遠隔操作システムに切り替わり無自覚に実戦に参加させるという異例の措置が為された」という事になっている。
電脳戦機バーチャロン オラトリオタングラム : 第2世代VR
オラトリオタングラム概要
2作目。ドリームキャストとXbox360に移植された。
- 前作から攻撃・動作パターンが多く追加され、「V-アーマー」が導入された。
- 家庭用では機体色をカスタマイズしてオリジナルカラーのバーチャロイドを作ることができる。
- 家庭用ではオリジナルのエンブレムを作成することができる。
- 背部に背負ったV.コンバータがドリームキャストの形をしている。
- 早めのゲームスピードによる戦闘が今でも好評。10年以上前の作品でありながら、2009年度の日本国内におけるXBLAダウンロードランキング第1位になった。
- ビジュアルメモリを利用してドリームキャスト版で作成したエンブレム及びオリジナルカラーをアーケード筐体で使用できた。
ストーリー
「オペレーション・ムーンゲート」によって月遺跡の暴走の危機は免れたが、企業国家DN社は月遺跡暴走の責任を問われて崩壊。それに伴い、傘下8つのプラントが独断行動を開始。DNA陣営とRNA陣営に分裂した状態で事態は膠着する。そしてV.C.a4年、両陣営の間で時空因果律制御機構タングラムの所有権を争う大規模な限定戦争「オラトリオタングラム」が企画、実行された。
幕間1・漂流するタングラム : 各クロスオーバー作品
後年の各種クロスオーバーは2作目と3作目の間、C.I.S.を漂流するタングラムやそれを観測するファイユーブ(正規表記はファイユーヴ。所謂オリジナルフェイ・イェン)が異世界で巻き起こした数々の騒動の一つと言う扱いになっている。
公式ではボカされてはいるがとある魔術の電脳戦機とスーパーロボット大戦Kが言及されている。
電脳戦機バーチャロン フォース : 第3世代VR
フォース概要
3作目。Xbox360に移植された。ロゴマークの「4」は4人対戦を意味している。
- 前作まで 1v1 のゲームスタイルであったのに対し、2v2 の最大4人対戦となる。
- 豊富でバリエーションの多い機体数が特徴。
- 今作以降、背部に背負うV.コンバータはゲーム機ではなく、独自の形状となった。
- アーケード版では、当時としては珍しい磁気カードによる継続プレイシステムを採用していた。
ストーリー
V.C.a8年。火星圏と木星圏で発見されたV.クリスタルが活性化し、木星圏ではジュピター・クリスタルから出現する戦闘結晶体アジムとゲランによる被害が深刻化していた。この対策として「打撃艦隊フォース」が木星に派遣されるが、木星資源を巡る権益を持つ諸勢力はこれを歓迎せず、フォースの妨害を仕掛けることすらあった。後に、「木星継承戦争」と呼ばれる限定戦争である。
幕間2・タングラム召喚 : 初音ミクコラボ
ミクとのコラボで生まれたフェイ・イェンHDは正史ではこのフォースとマーズの間で登場する。
ファイユーヴがタングラムを電脳歴世界に呼び戻す際にとった姿がHDである。
電脳戦機バーチャロン マーズ : 第3世代VR
マーズ概要
4作目。シリーズで唯一、家庭用ゲーム機専用として開発された。
フォースをベースにして、ミッションクリア型のアクションゲームに仕上げている。
- 入り組んだステージや目標の破壊・護衛などにより、従来よりもアクション性が重視されている。
- これまでゲーム中に語られなかった設定や登場人物の人間模様が、今作ではおおまかに語られている。
ストーリー
V.C.a8年。木星継承戦争の開幕による火星戦線の混乱とタングラム消失を意図的に引き起こした謎の組織「ダイモン」の存在が確認された。8つのプラントの一つであるフレッシュ・リフォーの盟主の座を引退したリリン・プラジナーは、何らかの企てをするダイモンを討伐すべく特務機関「MARZ」を設立した。
スーパーロボット大戦シリーズ
第3次スーパーロボット大戦αとスーパーロボット大戦Kに参戦。
セガが自社のキャラクターを他社のゲームにゲスト出演させるのは初めてだったため、大きな話題を読んだ。
- 企業国家や限定戦争と言った独自の設定をスパロボの世界観に組み込むのが難しかったためか、α3では異世界からの来訪者という設定でストーリーに関わらない形を取り、Kでも異世界からの来訪者という設定はそのままに、マーズ本編のストーリーを一部再現している。
- テムジンに搭乗する固有のキャラクターがこれまでいなかったため、テムジン747Jのパイロットとしてチーフというオリジナルキャラクターが設定された。名前及び声優の元ネタはHALOシリーズの主人公、マスターチーフ。
- 「UX」ではスピンオフである初音ミクとのコラボ機のみという変則的な参戦となっている。
- スパロボ学園では、Kのユニットが登場している。
登場人物
メディアミックス
ドラマCD、漫画化されている。
スーパーロボット大戦に参戦しているフェイ・イェン(ファイユーブ)の声優はこのドラマCD版が準拠である。
また、作品の世界観や機体解説などをまとめた公式の設定資料集も何冊か発売されており、模型雑誌である「ホビージャパン」誌上では公式の小説が連載されていた。
2016年5月10日にはライトノベル『とある魔術の禁書目録』とのコラボレーション小説『とある魔術の電脳戦機(バーチャロン)』が発売。
2018年2月15日には小説の続編にあたるゲームの発売も予定されている。
システムはバーチャロン準拠の対戦アクションであり、バーチャロンとしては実に15年ぶりの新作になる。
登場機体
O.M.G.以降
O.M.G.のみ
オラトリオタングラム以降
オラトリオタングラムのみ
フォース以降
ボスキャラクター
果たして誰が予想しただろうか?!
2020年11月11日に「タニタ ツインスティックプロジェクト」から『2021年1月にタニタ主催のオンライン大会の開催が決定した』との発表がなされた。※詳細→https://www.tanita.co.jp/page/esports/virtualon_01/
関連タグ
外部リンク
電脳戦機バーチャロン masterpiece 公式サイト InsideTheGate:作中の歴史、重要人物の解説。クロスオーバーについては32節と53節に書かれている。