ファイアーエムブレム烈火の剣のキャラクターについてはドルカス(烈火の剣)を参照。
概要
製造はベルグドルと同じく第3プラント「ムーニー・バレー」。
重戦闘VRの完成形として名高い「ライデン」の廉価版として開発されたベルグドルであったが、もろもろの開発事情によって失敗作の烙印を押されたベルグドルでは、どうあがいてもライデンの代替機にはなれなかった。
それでもなお、エース御用達の高性能機であるライデンのような重戦闘バーチャロイドが、一般兵の間でも待ち望まれていた。
そこで、ライデンよりコストを抑えながら、重戦闘が可能な火力と耐久力を持ち、ひいては格闘戦もライデン以上にでき、加えて一般兵にも扱えて量産も可能なVRという、各所からの贅沢三昧な要求に取り組んだのがこのドルカスという機体である。
ベルグドルという失敗作から機体バランスの見直しが図られ、重心を補いつつ中距離戦に重きを置いた機体である。重装甲・重武装を維持しながらも、小型・低重心化により被弾面積と転倒のリスクを抑えると同時に機動性も向上させている。
武装についてもハンマー、ファランクス、ファイアボールの火力は使いこなせればライデンにも比肩しうる潜在能力を持っており、上記の機動性も合わさり優れたバランスを誇る理想的な高性能機となった。
研究による見直しが功を制したのか、問題児が多い第1世代VRの中では圧倒的な完成度を誇る。他のVRよりも完成時期は遅かったものの、これから売り出しても十分巻き返しが見込める性能であった。
……だが悲劇は起きた。
実戦投入初回の相手が、不運にもあのライデンだったのである。当然ライデンの廉価版を目指した本機が、ライデン本人様に勝てるハズがなく、加えて当時のライデン乗りはハッター軍曹をはじめとしたエース級の実力者ばかりであった。26機生産されたライデン全てにエースが乗っているような有様であり、結果的に惨敗を晒し大きく黒星がつけられてしまった。
これにより、高い完成度を誇る機体であるにもかかわらず、ケチがついた機体というレッテルが押されてしまい、正しい評価を得る事は無かったという。
結果的に売れ行きが芳しくなかった事から、第3プラント「ムーニー・バレー」で本機の後継機が作らる事は無かった。しかし別企業が本機に興味を持ち、コンセプト丸パクリで作られたのが後の「ドルドレイ」である。
一度絶版の危機に瀕したドルカスであったが、パクリ後継作の「ドルドレイ」の評価がそこそこ高かった為に、後に第3プラント「ムーニー・バレー」が再び手掛けた第3世代VR「VOXシリーズ」のバリエーションの1つ「VOX・ジョー」として再び日の目を見る事となる。
ゲームでは
ガニ股が目立つ重装甲機体。見た目はどんくさいが、性能が非常に高い安定機である。
武装は、ファイアボール(右手トリガー)、ハンマー(左手トリガー)、ファランクス(両手トリガー)を装備している。
右手のファイアボールは射撃武装としては他のVRよりも一歩劣る性能だが、左手のハンマーは非常に追尾性能が高く、投擲武器のくせにやたらと命中する。避け方を知らないと難儀する武器となっている。
また広範囲に爆発を起こす波状爆弾ファランクスもコレまた回避が難儀であり、困った時にバラ撒いておくだけでダメージが稼げる。
隠し技として、左腕のハンマーをぐるぐる回転させながら突進する技を持ち、密着で放てば恐ろしい程の大ダメージを狙える。
さらに重戦闘タイプだけあって、ライデンほどではないとはいえ防御力もかなり高く、ダメージを受けても簡単には怯まず、どっしりとした安定した機体バランスから転倒させ辛いのもまた難儀な点である。
以上の要素から、スピードが遅めだがそれ以外が全部強く、欠点は見た目のダサさだけと揶揄される程、ちゃんとした強さを誇る。
これだけの強さを持つにもかかわらず、ミッションで敵として登場するのは3ステージ目とかなり序盤。このドルカスが登場する3ステージ目からAIが強くなることも相まって、"序盤の難敵"として多くのプレイヤーの印象に残ることとなった。
関連タグ
ライデン・・・兄弟作の兄男。性能が高い代わりにコストも高すぎる問題児。
ベルグドル・・・兄弟作の次男。コストを抑えた結果欠陥だらけの失敗作。
ドルドレイ・・・ドルカスの後継機として開発された。一層重いベクトルでトラウマになる人も出たという。
VOX・・・新シリーズ機。ドルカス・ドルドレイのコンセプトを受け継いだ後継機が存在する。