解説
テレビシリーズは1996年1月8日から放送されており、延べ1000話を超える長寿作品。
制作は読売テレビ(ytv)とトムス・エンタテインメント(旧・東京ムービー)。
放送は日本テレビ系列(NNN)。放送開始時刻は月曜19時半、同19時、土曜18時と変遷している。
特徴
原作との違い
初期は漫画における3~4話は1話完結、5~6話の長編でも前後編に収めていたが、徐々に事件が複雑化したこともあって、3~4話は前後編、5話以上は3話以上またはスペシャルとなった。
サブタイトルは同じ事件でも異なるものが付けられている原作に対し、「前編・後編」と統一されている場合がほとんど。この辺りはそれぞれの個別記事を参照されたし。
また放送初期は漫画の打ち切りの可能性も踏まえて、黒の組織が関わっている事件がそうでないものに変更されていた。
コンプライアンス関係では、最初期を除いて殺人現場の血が黒くなっていたり(通称「血の色が墨汁」)、即死状態を含めて遺体の目が閉じられていたり、アダルトな表現が変更・カットされている。
しかし、血の色に関しては飲み物の色と区別がつかなくなったり、遺体の目に関しても漫画では目を調べる時に開いていた事で直接調べていたが、アニメでは閉じていた事でわざわざ開けるという漫画より遠回りになる場合もしばし発生する(被害者が眼鏡をかけていた場合は、レンズを光らせて目を見せない形にする事もある)。また、一部のエピソードでは目を閉じた結果、重大なネタバレになってしまった事がある。
なお、一部の特殊な遺体に関しては漫画とは表現が異なっており、切断された遺体に関しては切断部を見せない、首を吊った遺体は顔を見せない(遺体を下ろした後なら顔を見せる事はある)、焼死体は直接見せないといった形にアニメでは変更されている(その為か、オリジナルストーリーではこれらの遺体が登場する事はほとんどない)。
アダルトな表現に関しても、「マティーニ」や「リベンジポルノ」などのように変更・カットされる事もあれば、「激しい運動」や「女体盛り」などのようにそのまま放送される事もあり(女体盛りに関してはシルエットだったが)、オリジナルストーリーでも「ババ抜き」のように表現する事もある為、カットされる基準は不明である。
また、「死んだ」が「亡くなった」、「死体」が「遺体」のようにアニメ化された時に台詞(言葉)が変更されるが、話によっては不自然な言い回しになる場合もある。
また、サブタイトルの「○○殺人事件」形式は最近ではほぼ見られなくなっている。
構成
OP曲の冒頭はコナンによる口上が入り、OP曲に関する台詞→その回の解説→決め台詞の順。土曜日に移動してからはOPの前にアバンが入るようになった。
アイキャッチは「扉が閉まる」→「CM明けで開く」という特徴的なもの(参考動画)。
EDでは一時期を除いてその回のダイジェスト映像が含まれる(近年では映画公開時期等の次回予告が流せない事情がある時は、次回予告にこ差し替えられている)。1話完結回、あるいは複数話構成の最後のエピソードではED曲の直後にエピローグが入る。
最後はコナンが次回のキーワードを告知する「Next Conan's HINT」と、キャラの掛け合い(稀にメタ発言が入る、特別番組が控えている場合は軽い告知あり)+エンドカードで終わる。
スペシャルでも通常枠であれば話数にカウントされるため、本作は話数ごとに尺に差異がある(最大は1話150分)。年間の新作エピソードは30〜40話程である。
声優陣
レギュラーキャラのみならず事件ごとに最低1人はゲストキャラがいる関係上、出演経験のある声優も非常に多く、何度も出演する事も珍しくない。
ただし原作者の指定で、準レギュラーの重要キャラのほとんどはオリジナルストーリーに登場できない為、特に放送土曜日になった後に登場した当該キャラ(安室・世良など)に関してはベテラン・中堅の声優が多く起用されている。
よって、他の作品と比較しても若手や旬の声優が重要キャラに起用される例はほとんどなく、若手・新人声優はもっぱら単発ゲストという形で出演することがほとんどである。
主題歌
主にBeing関係のアーティストが担当しており、 B'z、倉木麻衣、BREAKERZといった常連を始め、最近は大黒摩季やWANDSといったベテランなど、様々なアーティストが参加している。
再放送
本放送枠では2003年の『ピアノソナタ『月光』殺人事件』が最初。2009年に放送時間が移動すると改編期の放送休止は減ったものの、新作の放送回数はあまり変わらないまま「デジタルリマスター」として再放送が増加、年10回近く行われている。
2020年はコロナウイルス流行による制作中断の穴埋めとして最多となる年22回も放送され、新作は28回と過去最少となった。
ちなみに本作がデジタル制作に移行したのは2002年からだが、それ以降の話の再放送もデジタルリマスターとしてやっている。1990-2000年代の話はレターボックスによる調整も入るが、2010年代の話となるとそれもいらずにぶっちゃけ単なる再放送である。今更制作側も再放送とは言えなくなってしまったのかもしれない。
放送枠内のコラボ
『結界師』『半妖の夜叉姫』など、特に連続するアニメが同じ少年サンデー原作だった時期には行われていた。
オリジナルストーリー
原作者・青山剛昌との話し合いでアニメが追い付かないようにするため、第6話という早い段階でアニメオリジナル回が放送されている。原作が不定期連載化した後はアニオリ回の頻度も増加しており、1年の半分以上を占めている。
特徴
- 原作との繋がり
最近ではほぼ無くなり、設定も異なっている(同じオリジナルでもさらに異なる)場合もある為、パラレルワールドと化しているきらいがある。
- 登場キャラ
主人公であるコナンに加え、蘭・小五郎・阿笠・灰原・探偵団・園子・目暮・高木・千葉・佐藤が主。
組み合わせが概ね固定されており、これにより担当脚本家が予想できるほど。
レギュラー | 警察 |
---|---|
|
|
探偵団が登場する場合、灰原または阿笠の有無で殺人事件か否か判断できることもある。
特にコナンと小五郎の組み合わせでは外出先で事件が発生しやすく、移動中に事件に遭遇する、または冒頭で既に目暮ら警察が現着しているところに2人が通りかかる、というパターンも多い。
なおヒロインである蘭については、コナンと2人だけで事件に遭遇する事はほとんどなく、あっても(小学館の学年誌で連載されている特別編にて言及されたが)コナンだけで推理すると正体がバレる可能性がある為か、Bパート開始後に小五郎や阿笠が明らかに影武者要員(探偵役)としか思えない形で登場する。
またレギュラー陣の中でも園子は基本的に蘭とセットでのみ登場する為、そういう意味では彼女も影武者要員といえる。
地方が舞台の場合は山村(群馬)・重悟(神奈川)・参悟(静岡)のように当地の警察関係者も登場したり、長野県のようにオリジナルの刑事も何人かいたが、近年は原作にも優秀な刑事が増えたこともあり、ミステリーツアーを除けばそもそも東京、つまり警視庁管轄の事件となることがほとんどになった。
前述したように赤井・安室・世良などのキャラは登場できず、平次や優作といった推理力が高いキャラも基本的に登場しないことも合わせると、謎解きについては一種の弱体化補正がされていると言える。
これによりほとんどの既存の原作キャラがオリジナルストーリーに登場できないという事態が発生しており、しかも一部は原作にもなかなか登場しない為、長くて10年近くアニメ版に登場しない場合も増えている。
- 事件の内容
原作では1件につき1人の被害者を前後編(たまに3話以上)で解決する事が多いが、オリジナルの場合は2人以上を1話で完結させる場合が多い。
被害者については、オリジナルで若い人物の場合は無職またはフリーター(女性だと家事手伝い)というパターンが多いものの、何らかの犯罪者だったり、交遊関係がかなり派手だったりする為、世間から見ると褒められた人物ではない場合が大半。
また犯人も、原作においては青山氏の「(強盗等はともかく)共犯を作ってしまうと事件やトリックがややこしくなる」という意図から基本的に単独犯だが、オリジナルでは「犯人が別々にいた」などの複数犯や共犯を扱う事もあり、例えば2022年の放送分はほとんどがこれに該当した。
事件関係者(ゲストキャラ)全般に関しては、個性的な顔が多い原作と比較すると女性の場合は美形タイプが多いが、男性の場合は実年齢の割には老け顔だったりする。
なお、近年のエピソードに登場する事件関係者は非常に個性が強く、原作に登場する事件関係者よりも印象に残りやすい。
- 犯人の扱い
どんな事情・動機であっても犯人には同情しないスタンスは原作と同じであるものの、犯人に対する説教が含まれる事が多く、その場合はコナンや小五郎・目暮などが杉下右京かと言わんばかりの台詞を言う事がほとんど。
しかしコナンは(蘭や園子などにも言える事だが)浅い人生経験の割に環境・才能にも恵まれている、つまり明らかに人生の"勝ち組"=親ガチャの成功者である為、この展開を嫌うファンも少なくない。小五郎や目暮などの場合も自分のことを平気で棚に上げる真似(無実の人間を誤認逮捕しかけたり、殺人を自殺や事故死に決めつけるなど)が多く、道徳的な説得力は無いに等しい。
原作同様、犯人や関係者へのアフターケアも一切しておらず、事件後の動向が描かれることは極めてまれである。
また、例えば「共犯だったが仲間割れして殺し合った」「単独犯であってもすでに亡くなっていた」など解決時に亡くなっている場合もあるが、「犯人が推理に追い込まれて自殺する」ことだけは原作と同様に扱っていないが、原作と同じくコナンにとっては都合の良い展開になるケースはある。
上記以外にもオリジナルでよく見かける展開はいくつもあるため、近年は「テンプレと言わんばかりに展開」→「それについてキャラが突っ込む」というメタなシーンもある。
主なオリジナルストーリー
特徴的なもの
タイトル | 初放映 | 出来事 |
---|---|---|
バレンタイン殺人事件 | 1996年 | 初のアニオリ回・アニメにおける鈴木園子初登場 |
謎の凶器殺人事件 | 1997年 | 殺害方法が公式が病気 |
幽霊船殺人事件 | 1998年 | 初のアニオリ前後編 |
路面電車急停止事件 | 1999年 | キャラの濃い所轄刑事「若井健児」が登場 |
呪いの仮面は冷たく笑う | 2000年 | 初のオリジナル1時間スペシャル |
不思議な春のかぶと虫 | 2004年 | 山村ミサオがオリジナル初登場 |
タイムリミットは15時! | 2004年 | 1話解決だが劇場版のような展開 |
レンタカー制御不能! | 2007年 | 白鳥任三郎が台詞ありでのオリジナル初登場だが、エンディングのキャスト欄に名前がなかった |
リアル30ミニッツ | 2007年 | 30分リアルタイムで話が展開 |
犯人との二日間 | 2009年 | 神谷明が演じる小五郎のラストエピソード・前後編だが、前編が一日目、後編が二日目となっている |
降霊会W密室事件 | 2011年 | 初のオリジナル3部作 |
ミヤマクワガタを追え | 2012年 | 犯人の登場がほんの数秒 |
灰原哀監禁事件 | 2015年 | 灰原が監禁される |
探偵団の密室推理合戦 | 2015年 | 被害者が最後まで全身黒タイツ・黒タイツの主役(?)回 |
ミニパトポリス大追跡 | 2018年 | 宮本由美&三池苗子がオリジナル初登場・元太が誘拐される |
巨人タロスの必殺拳 | 2019年 | 平成最後の事件・ゲスト加賀見栄三登場 |
危ない化石採集 | 2019年 | 令和最初の事件 |
真犯人は逃走中 | 2023年 | 罪を逃れようとする犯人の行動が命がけレベル |
シリーズ化されたもの
中には原作における『本庁の刑事恋物語』シリーズのようにナンバリングされたものや、伊東玉之助が登場する旅芝居一座登場回のようにタイトルは統一されていないがシリーズ化されたものもある。
タイトル | 放映 | 脚本 | 出来事 |
---|---|---|---|
法廷の対決 | 2002~2011年・全4作 | 金子裕 | オリジナルキャラ「九条玲子」登場作品・妃英理と栗山緑が必ず登場 |
名犬クールのお手柄 | 2006~2012年・計2作 | 古内一成 | 1作目は『愛犬ジョン殺人事件』の後日談 |
ザ・取調室 | 2009年〜2024年・計2作 | 不定 | 1作目で小五郎の声優が小山力也に交代・それぞれ脚本家が異なる・シリーズものの中で1作目と2作目の空白期間が最も長い(2024年時点) |
汽笛の聞こえる古書店 | 2017~2021年・計3作 | 能塚裕喜 | 1作目は飯岡順一氏との合同作 |
歩美の絵日記事件簿 | 2020~2024年・計4作 | 大和屋暁 | アニオリ史上初、殺人事件の被害者が20歳未満(3) |
張り込み | 2021~2024年・計3作 | 不定 | それぞれ脚本家が異なる |
○○、毛利蘭 | 2021~2024年・計2作 | 松田千里 | ナンバリングはされていないが、蘭が毎回(○○に入る)何らかの仕事をしている |
円谷光彦の探偵ノート | 2023年〜2024年・計3作 | 松田千里 | 光彦がメインとなるシリーズ作品 |
女子会ミステリー | 2023~2024年・計3作 | 大和屋暁 | メインが蘭、園子、灰原、歩美、佐藤の5人・コナンが事件に全く関与しない |
ミステリーツアー
2001年から始まったJR西日本による同社エリア内の観光名所とのコラボシリーズ。基本的に前後編で、その内容は実際に行われたキャンペーンの解答、という形式。
エピソードによってはコナン、蘭、小五郎以外が登場する場合もあるが、2017年以降は登場キャラがこの3人で固定されている。一部で歩く死亡フラグと揶揄されるコナンだが、作中ではJR側に配慮されたのか殺人事件はほとんど起きなくなった。
タイトル | 初放映 | 場所 | 備考 |
---|---|---|---|
南紀白浜ミステリーツアー | 2001年 | 南紀白浜 | |
松江玉造連句14番勝負 | 2002年 | 松江玉造温泉 | |
友情と殺意の関門海峡 | 2003年 | 関門海峡 | |
ハウステンボスの花嫁 | 2003年 | 長崎ハウステンボス | 一話完結・ツアー初の殺人事件なし・鈴木園子がツアー初登場 |
桃太郎謎解きツアー | 2004年 | 倉敷・吉備路 | 蘭が未登場・阿笠博士と少年探偵団がツアー初登場 |
八岐大蛇の剣 | 2005年 | 出雲・松江 | 福知山線脱線事故の影響に伴いキャンペーンは実施されなかった |
明治維新ミステリーツアー | 2008年 | 萩・秋芳洞 | 本作以降殺人事件が発生しなくなる |
こうのとりミステリーツアー | 2009年 | 城崎温泉・出石 | 大阪組がオリジナル回初登場・ゲスト:田布施陽菜 |
広島宮島七不思議ツアー | 2010年 | 広島・宮島 | 上諏訪幹彦と八川弘司が初登場 |
8枚のスケッチ記憶の旅 | 2011年 | 岡山・倉敷 | |
長崎ミステリー劇場 | 2012年 | 長崎 | 蘭が犯人として疑われる・ゲスト声優に元モーニング娘。の高橋愛が出演 |
火と水のミステリーツアー | 2013年 | 熊本・阿蘇 | くまモン登場・ゲスト声優にバッファロー吾郎の竹若元博が出演 |
加賀百万石ミステリーツアー | 2014年 | 金沢・加賀 | |
鳥取砂丘ミステリーツアー | 2015年 | 鳥取 | |
恋の地獄めぐりツアー | 2016年 | おんせん県おおいた | 高木渉と佐藤美和子がツアー初登場・笑撃のドローン |
幕末維新ミステリーツアー | 2017年 | 幕末維新やまぐち | インパクトの強い刑事「鷹丈哲也」が登場 |
北九州ミステリーツアー | 2018年 | 北九州・光と海の道 | |
加賀令嬢ミステリーツアー | 2019年 | 金沢・加賀・小松 | 浮世離れした令嬢「林マリ」が登場 |
てっちり対決ミステリーツアー | 2023年 | 関門海峡 | 犯人の行動が命がけ |
劇場版関連
元はOVAとして発表されていた、公開初日または翌日に放送されるもの。
基本的にその映画と同じ人物が脚本を担当している。
前日譚 | |||
---|---|---|---|
タイトル | 映画 | 脚本 | 備考 |
消えた老舗の和菓子 | 絶海の探偵 | 櫻井武晴 | 綾小路文麿がオリジナル初登場 |
暗号付きの招待状 | 異次元の狙撃手 | 古内一成 | |
消えたムンクの叫び | 業火の向日葵 | 櫻井武晴 | |
安室に忍びよる影 | 純黒の悪夢 | 櫻井武晴 | 安室透とベルモットがオリジナル初登場 |
消えた黒帯の謎 | から紅の恋歌 | 大倉崇裕 | 映画では回想のみだった京極真がオリジナル初登場 |
ケーキが溶けた! | ゼロの執行人 | 櫻井武晴 | |
フードコートの陰謀 | 紺青の拳 | 大倉崇裕 | 映画ではほとんど出番のない少年探偵団がメイン |
米花商店街ダストミステリー | 緋色の弾丸 | 櫻井武晴 | 沖矢昴と世良真純がオリジナル初登場 |
空飛ぶハロウィンカボチャ | ハロウィンの花嫁 | 大倉崇裕 | 映画に登場しなかった榎本梓がメイン |
灰原を狙うカメラ | 黒鉄の魚影 | 櫻井武晴 | |
失われたお宝ミステリー | 100万ドルの五稜星 | 大倉崇裕 | レギュラーキャラがコナンと園子のみ・推理や犯人逮捕以外で腕時計型麻酔銃が使われる・意外な犯人 |
後日談 | |||
Jリーガーとの約束 | 11人目のストライカー | 古内一成 | 真田貴大がテレビシリーズに逆輸入・槙野智章が本人役で登場 |
大怪獣ゴメラVS仮面ヤイバー | から紅の恋歌 | 大倉崇裕 | 令和最初のお正月初回放送・初のオリジナル4部作・大阪府警がオリジナル初登場・ゲスト声優にチョコレートプラネットが出演 |
脚本によって特徴があり、櫻井氏の場合は映画で活躍するキャラが、逆に大倉氏は映画での出番がほとんどない(または一切登場しない)キャラがそれぞれメインとなっており、特に後者は劇場版に登場するよりも出番が多い事も。
また関係するエピソードをまとめた特別総集編もあり、これまで脚本は(劇場公開作は構成も)宮下隼一が担当している。
緋色の不在証明 | 緋色の弾丸 | 2ヶ月前に劇場公開 |
本庁の刑事恋物語 ~結婚前夜~ | ハロウィンの花嫁 | 新規収録、公開初日に放送 |
灰原哀物語 ~黒鉄のミステリートレイン~ | 黒鉄の魚影 | 3ヶ月前に劇場公開 |
名探偵コナン vs. 怪盗キッド | 100万ドルの五稜星 | 3ヶ月前に劇場公開 |
コラボ企画など
タイトル | 初放映 | 出来事 |
---|---|---|
世界一受けたい授業事件 | 2011年 | 当時『コナン』と同じ曜日に放送されていた『世界一受けたい授業』とのコラボ回。 |
江戸川コナン失踪事件〜史上最悪の2日間〜 | 2014年 | 初のオリジナル2時間スペシャル(ただし、話数にカウントされていない) |
コナンと海老蔵歌舞伎十八番ミステリー | 2016年 | 市川海老蔵(現:十三代目市川團十郎白猿)が本人役で登場 |
絵本から飛び出す爆弾魔 | 2017年 | リアル脱出ゲームとのコラボ回 |
Jリーグの用心棒 | 2018年 | FIFAワールドカップとのコラボ回・台詞はないが赤井以外のFBIが登場・遠藤保仁が本人役で登場 |
Jリーグ決戦の舞台裏 | 2023年 | Jリーグ30周年とのコラボ回・本人役が多い |
乱歩邸殺人事件 | 2024年 | 江戸川乱歩生誕130年記念コラボ・アニメ版では約24年ぶりにタイトルに「殺人事件」がついた |
脚本家別
他アニメはもちろん、2時間ドラマや刑事ドラマが主分野の作家たちが多く参加しているのも本作の特徴。
ここではエンドクレジットを待たずに内容で、ひいては放送前のキャスト欄から誰が書いたか推察できるほどファン界隈で比較的有名になっている4人を挙げる。
扇澤延男
「メタルヒーローシリーズ」などが有名。特徴としては
- 基本的に1話完結ではコメディ系、前後編だとシリアス系だが、総合するとシリアスが多め。
- 蘭がほとんど登場せず、警視庁だと目暮・高木・千葉の組み合わせが多い
- 犯人が依頼人または高齢者
- 近年は「犯人X」というワード、米花町や杯戸町以外のオリジナルの地名が多い
など。
タイトル | 初放映 | 出来事 |
---|---|---|
四回殺された男 | 2000年 | 被害者がとても頑丈・横溝参悟がオリジナル初登場 |
商売繁盛のヒミツ | 2001年 | コナンの推理が悉く外れる・犯人がある意味コナンの天敵 |
救急車を呼びに行った男 | 2005年 | 登場したゲスト刑事がある意味で小山小五郎 |
完全半分犯罪の謎 | 2005年 | 2分の1でも100% |
悪魔の回路 | 2013年 | 事件関係者が全員死亡から始まる事件 |
自首したお笑い芸人 | 2014年 | ゲスト「ドドンパ六助」登場 |
米花ポン出血大サービス | 2015年 | 物的証拠が公式が病気 |
動く標的 | 2015年 | 凶器がとんでもないもの |
占い師と三人の客 | 2019年 | Next Conan's HINTが宇宙人ラーメン |
探偵を引きずり回す | 2020年 | 冒頭が事件解決後のシーンから始まる・過去の事件ではあるが「犯人が拘置所で自殺」を扱っている |
悪友たちの輪舞 | 2021年 | 令和版「悪魔の回路」 |
幽霊になって復讐を | 2022年 | 遺書に「アッカンベーのヘッヘッヘーだ」 |
警察に居座った男 | 2022年 | 犯人がナルシスト系 |
不運で不審な被害者 | 2023年 | ゲストキャラ「岡本姉弟」の下の名前がそれぞれ個性的 |
お騒がせな籠城 | 2024年 | 犯人の行動力が忍者レベル |
お留守番毛利一家 | 2024年 | 蘭が8年ぶりに扇澤脚本に登場 |
稲本達郎
代表作は『はじめの一歩』や『ワンパンマン』など。特徴としては
- 登場キャラの偏りが少ない
- タイトルに「消えた」や「消した」というワードが入る
- 暗闇のシーンがある
など。
タイトル | 初放映 | 出来事 |
---|---|---|
天使が消えた蜃気楼 | 2015年 | 事件の舞台が富山県・放送日は『満天☆青空レストラン』と『嵐にしやがれ』の2番組でも富山県関連を放送 |
少年探偵団の雨宿り | 2016年 | コナン版『ホーム・アローン』 |
姿を消した恋人 | 2019年 | 小五郎と高木のせいでコナンが危うく死にかける・タトゥーを入れた犯人が登場 |
言えない目撃者 | 2021年 | ポスターで「アース・レディース」の4人が揃う・犯人が特定の若者のみを狙った無差別犯 |
夢見る貴婦人、最後の恋 | 2022年 | 犯人が原作含めて最年長・コナン版クロサギ |
眠れる街に消えた犯人 | 2023年 | アニメ版での血の色がネタにされる・犯人が自滅 |
私がやりましたか? | 2023年 | 被害者がアニオリ史上最年長 |
浦沢義雄
過去にシリーズ構成を担当した『ボボボーボ・ボーボボ』にも通ずる、癖の強い作風が最大の特徴で、犯人の動機含むゲストの狂気が他と比べ段違い。放送後には毎回SNSのトレンドに入るほど(良くも悪くも)話題になる。登場キャラとしては基本的に小五郎と探偵団が交互で、殺人事件が起こることは稀(発生した場合は目暮も登場)。
ラストはどう見てもツッコミ所満載の場面なのにコナンが神妙な顔で無言のままEDに突入する。
なお、探偵団回では中の人ネタなのか某不運小僧並みにコナンがピンチを迎える傾向がある。
タイトル | 初放映 | 出来事 |
---|---|---|
東京婆ールズコレクション | 2019年 | 初担当ながら浦沢節炸裂・ゲストCVに田中真弓 |
昆虫人間のヒミツ | 2019年 | 村営昆虫人間牧場 |
追跡!探偵タクシー | 2020年 | 黒ずくめならぬ白ずくめの男達・タクシー運転手のCVもある意味死神 |
スマイルの里の陰謀 | 2021年 | 老人ホームスマイルの里 |
笑顔を消したアイドル | 2021年 | 奇妙な食い逃げ犯・台詞なしだが世良真純が登場 |
ケーキを愛する女のバラード | 2021年 | 初の殺人・殺害方法があんこで窒息・洋菓子のパラダイス・小五郎と探偵団が同時に登場・タバコ臭い親父の推理ショーが犯人とのワルツ |
わるいやつら | 2022年 | 気弱な婿殿の秘密・犯人の麻酔耐性が銭形警部クラス |
恋する商店街 | 2022年 | 年最後の放映回・灰原が初登場・ゲストCVに一龍斎貞友 |
天才レストラン | 2023年 | お子様ランチ料理人の逆襲 |
4人だけの同窓会 | 2024年 | Aパートで抑えBパートで弾けるゲスト・Cパートで映画のステマ |
逆上せあがった名探偵 | 2024年 | 小五郎がスケープゴートにされそうになる |
大和屋暁
『銀魂』シリーズで有名。競馬用語(騎手や競走馬の名前など)を出す、変なものにフォーカスを当てるなど、師匠の浦沢氏と同じく時折癖の強い内容を手掛けているが、比較的ちゃんとした推理ものとしてまとまっている。
特徴としては
- ゲストキャラの苗字または名前の元ネタが競馬の騎手
- 不倫などの男女関係を扱う事が多い
- これまでのオリジナルにはなかった、あるいはアニオリ初出となった展開・結末が多くある
- 警視庁メンバーは高木・千葉が主だが、蘭・小五郎と警察メンバーの組み合わせはほとんどない
- アニオリでは珍しく、園子の登場や前後編構成が多い
など。
タイトル | 初放映 | 出来事 |
---|---|---|
グランピング怪事件 | 2019年 | 死体がとんでもない事になっている・凶器と動機がカニ・死因がアナフィラキシーショック |
完全犯罪のススメ | 2020年 | 犯罪アドバイザーが登場 |
町家カフェでの事件 | 2020年 | 園子がカロリーゼロ理論信者・アニオリ史上初、逮捕された犯人が20歳未満 |
呪いのミュージアム | 2021年 | 動機がDV |
カーテンの向こう側 | 2021年 | 犯人確保までの流れが某コメディ映画・遂に本人すら必要なくなった眠りの小五郎 |
豚汁は命がけの合図 | 2022年 | 男女関係を表す「ババ抜き」 |
森川御殿の陰謀 | 2022年 | 大井宏樹初登場・アニオリ史上初、犯人が推理後に死亡 |
死が二人を分かつまで | 2022年 | 被害者がこれ |
赤べこと3人の福男 | 2023年 | 凶器が直接履いていたもの |
ルーブ・ゴールドバーグマシン | 2024年 | 山村が初めてアニオリ前後編に登場・事件現場ではないもののラブホテルが登場・殺害方法にこれをしており、更に劇中でもコナンがそれに遠回しに言及していた他、「Next Conan's HINT」後のキャラの掛け合いでその番組名を出そうとしてコナンに止められる小五郎 |
あぶなすぎるメロン畑 | 2024年 | 登場人物の名前が全員動物・自滅した犯人 |
コナンと目暮 2人の人質 | 2024年 | ある意味で「コナンvs目暮」 |
以下に紹介するのは、不定期に参加していたり、過去(あるいは生前)に参加した主な脚本家。
古内一成
代表作として、『太陽にほえろ!』や『刑事貴族』シリーズなどが有名。
放送初期からアニオリだけでなく原作回の脚本を担当しており、劇場版の脚本も長年担当していた。
2016年に死去。2017年に公開された『から紅の恋歌』でのエンドロールで「In memory of 古内一成」という追悼メッセージが流れている。
タイトル | 初放映 | 出来事 |
---|---|---|
月曜7時30分殺人事件 | 1996年 | タイトル名が当時の放送時間 |
ゴルフ練習場殺人事件 | 1997年 | トメさん初登場 |
おじゃマンボウ殺人事件 | 1997年 | 初のコラボ回 |
消えた凶器捜索事件 | 1999年 | 通称「ハンガー事件」・灰原哀がオリジナル初登場 |
米花町グルニエの家 | 2005年 | 工藤優作&有希子夫妻が台詞ありでアニオリに登場 |
上戸彩と新一4年前の約束 | 2006年 | 上戸彩登場 |
宮下隼一
代表作として、『西部警察』シリーズや『忍風戦隊ハリケンジャー』など。
放送初期から参加しているが、上記に書いてある通り現在は劇場版に関係するエピソードをまとめた特別総集編の脚本と構成を担当しており、オリジナルエピソードには不定期で参加している。
なお、タイトルに「コナン」が入るとコナンがピンチになる展開が描かれている。
タイトル | 初放映 | 出来事 |
---|---|---|
旅芝居一座殺人事件 | 1998年 | 伊東玉之助初登場・タイトルは毎回異なるがシリーズ化 |
謎の老人失踪事件 | 1999年 | 榎本梓初登場 |
愛と決断のスマッシュ | 2002年 | 熊本県が舞台・蘭のガラケーが犯人に壊される |
高木刑事、手錠で逃走 | 2015年 | 犯人の顔芸がものすごい |
ボディーガード毛利小五郎 | 2015年 | 1話解決だが、名ありゲストキャラが9人 |
夢みる乙女の迷推理 | 2015年 | ゲスト中居芙奈子登場 |
絶体絶命 暗闇のコナン | 2017年 | コナンが棺に閉じ込められる |
断崖に消えたコナン | 2017年 | 凶悪犯グループが登場するも最後は抵抗せずにあっけなく確保・事件の舞台は神奈川県だが横溝重悟登場せず |
大川俊道
代表作として、『あぶない刑事』シリーズなど。
2016年から参加しており、毎年ではないものの不定期に脚本を担当。
担当本数は少ないが、そのほとんどは前後編エピソードとなっており、現在は前後編を担当できる貴重な脚本家のひとり。
蘭と小五郎が必ず登場しており、目暮が蘭を呼ぶ時には「蘭さん」と呼ぶのも特徴。
タイトル | 初放映 | 出来事 |
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小五郎、怒りの大追跡 | 2016年 | 蘭がアニオリ史上最大のピンチを迎えるもコナンが全く焦らない |
赤いヒツジの不気味なゲーム | 2022年 | コナンと蘭が昔の事を思い出し、少しホラーに近い・ゲストキャラのほとんどが何らかの犯罪者 |
受話器ごしのスウィートボイス | 2023年 | 被害者の夫のマヌケぶりが凄い |
まさきひろ
代表作として『デジモンアドベンチャー』シリーズなどの脚本、『まじめにふまじめ かいけつゾロリ』や『トランスフォーマー ギャラクシーフォース』ではシリーズ構成を担当。
特徴としては、蘭と小五郎が必ず登場しており、3人が行った外出先で事件に遭遇するという展開が多い。
警察関係だと目暮が登場しやすいが、白鳥・重悟・弓長といったアニオリでの登場頻度が低いキャラが登場したエピソードもある。
タイトル | 初放映 | 出来事 |
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シンクロにシティ事件 | 2004年 | 犯人の戦闘力が小五郎や蘭より上 |
ワインレッドの告発 | 2008年 | アニオリでは珍しい倒叙もの・白鳥がある意味で山岡士郎化 |
青春小説に罪の匂い | 2023年 | 犯行動機が「過去の少年犯罪」という某推理漫画並の重さ |
ラスト・ディナーをあなたに | 2024年 | 弓長警部が12年ぶりにアニオリ登場 |
三上幸四郎
代表作として、『特命係長 只野仁』や『匿名探偵』など。小説家としては2023年に江戸川乱歩賞受賞。アニコナには2014年から参加。
目暮と高木が毎回登場しており、まさき脚本と同じく外出先で事件に遭遇するという展開が多い。
上記の脚本家以外にも、『相棒』の森下直、『警視庁・捜査一課長』の小澤俊介、『特捜9』や『おかしな刑事』シリーズの岡崎由紀子などもアニコナの脚本に参加している。
関連タグ
爆走兄弟レッツ&ゴー!!、バケツでごはん:同じく1996年1月8日にアニメ放送が始まった漫画作品。前者は月刊コロコロコミック・後者はビッグコミックスピリッツと原作の連載が小学館の漫画雑誌で、さらに後者の放送時間は当初本番組の直前であった。
クッキングパパ:『コナン』と同じく、過去に日本ガス協会がスポンサーをしていたアニメ。一部キャストが共通している。