ピクシブ百科事典

コロナ禍アニメ延期問題

ころなかあにめえんきもんだい

コロナ禍アニメ延期問題とは、2020年以降に多数のアニメの放送・公開が延期されている問題である。コロナでアニメの休止が多発していた2020年当初のタグ名は『2020年アニメ延期問題』であったが、翌2021年以降も劇場版の公開延期などがいくつか発生していることから、当タグの名称に改名された。
目次[非表示]

概要

2020年テレビアニメの放送やアニメ映画の公開が延期される事態が多発した。
アニメの放送延期そのものは珍しいことではなく、特に深夜アニメにおいては、納期などの理由により放送が大幅にずれこむ作品も見られた。もっともこれらは、あくまでも一作品ごとにおける個別的事情による単発での延期であり、同時に多数の作品が、本記事で説明されるようなほぼ単一の要因に端を発して放送延期されるようなことはまずなかったのである。

しかし、2020年4月から放送予定だった2020年春アニメは、多数の作品が放送延期に。さらに、長期放送されている家族向けアニメや、1年以上放送されるタイプの作品など、延期が極稀にしか起こらないはずのアニメまでもが延期される異常事態が発生した。
従来は1~2週の延期で済んだパターンが多かったが、2020年春以降は放送開始・再開が未定(少なくとも次クールへの延期)の作品が多くなっていった。原作漫画付きかつ長期シリーズの作品(名探偵コナンONEPIECEなど)については、休止期間中も原作の連載が続いていたためこれを利用して原作のストックを確保・補充出来たケースもあるが、近年では(深夜放送のものを除き)商品展開を主眼に置いたアニメオリジナル作品が多数を占めているため、それらの作品は商品展開にも多大な影響が生じた。

その背景にあるのが、2020年初頭より世界的なパンデミックを引き起こしている新型コロナウイルスCOVID-19の感染拡大である。
政府は感染防止策として、人間同士の接触を減らすためいわゆる「三密」の回避、外出自粛の要請、在宅勤務の推奨、特定の業種への休業要請など、さまざまな活動の自粛・延期の要請や推奨を行っている。

これによって、人同士が交流することで成り立つあらゆる社会経済活動は停止・衰退を余儀なくされ、当然TV番組の制作や放送にも大きな遅れや停滞を生じさせる事態となり、テレビアニメももろに影響を受けた。

アニメの制作現場は三密になりやすい環境であり、在宅作業も限界がある。作画を下請けしていたアジア圏諸外国も流行による大規模規制で作業が不可能となり、制作自体が滞ったうえに、渡航制限でデータのやり取りや、スタッフの往来もままならない事態となった。
(傍目には「テレワークでいいだろ?」とも思えるが、国内であっても、動画のような大きなデータを通信回線で転送すると時間と費用がかかりすぎる上に、「回線切れ」やセキュリティ上のリスクもあり、「媒体を抱えて飛行機新幹線)に飛び乗ったほうが、速くて安くて確実」となるらしい)
また、声優アフレコする収録スタジオも三密になりやすい環境に加えて、アフレコ自体も東京都内もしくはその近郊で行われるため、地方在住の声優(特に高校生以下の声優)も移動制限によりアフレコに参加できず収録さえもままならない状態に。

4月に政府より、改正・新型インフルエンザ等対策特別措置法32条1項に基づく「緊急事態宣言」が発令されてからは、声優や制作スタッフからも「アフレコ自体が休止になった」旨の報告が相次いでおり、アニラジに限らずラジオ番組もブースにアクリル製の仕切り板を設置する、通常2人以上のパーソナリティーを1人だけにする、収録をリモート化するなどの措置がとられている。

またアニメ映画も同様である。作品が完成していても不特定多数の人が集まる場である映画館そのものが三密回避のために閉館が相次いだため、3月以降に公開予定だった映画全般の大幅な公開延期または年内の公開中止が決まっている。

TV業界やアニメ制作会社は対応策の一つとして、過去の作品のテレビでの再放送やネット上での無料公開、再編集や総集編などで凌いでいる。
しかし、この対策も限界があり、次期番組スケジュール(特に1年以上のシリーズ作品の場合は、再開後の大幅なストーリー変更や話数削減)、ソフト化やメディアミックスの商品展開の予定とその調整にもすでに支障をきたしている。逆に商品展開を本編の状況を無視して予定通り進めているケースもある(後述)。

5月以降は緊急事態宣言が解除されたこともあり、徐々に活動が再開され始めた。多くの作品の放送が再開され、放映日・公開日も次々に決定されている。
とはいえ、世界規模でパンデミックが続いているため以前とまったく同じような制作環境に戻れるわけではなく、影響は当分の間続くと思われる。夏以降に放映予定だったアニメや、一時休止していた作品の次に放映予定だった秋以降のアニメも、制作状況とは関係なく玉突き式に放映がずれ込んでおり、2020年時点で放送されていたアニメや劇場公開予定だったアニメ映画のほぼすべてが影響を受けたといってもいいだろう。

2021年以降も、1月に東京都など一部地域で緊急事態宣言が再発令されたことで、公開を間近に控えたアニメ映画の公開を延期する事例が発生している。

演者への影響

上記の通り、多くの新規の仕事がなくなったため、俳優・声優・ナレーターの多くも外出を自粛することになった。
ただし、レギュラーを務める番組の場合はそれも難しいため、スタジオやブースの外などからソーシャルディスタンスを維持しつつ出演している。
緊急事態宣言解除後はアフレコの体制を改め、マイク間に仕切りを設けて少人数ずつ入れ替えて繰り返し録る、あるいは少人数ごとに声優を配置した複数のブースをオンラインで繋ぐリモート方式をとっている。

また、技術の進歩によって個人でもある程度の録音設備を用意できるため、一部の演者はなんとか仕事を維持している(小岩井ことりや木村匡也、松本梨香など)。
仕事がない一部の声優も、自宅から何かできることがないかとTwitterやYoutubeを介して本の朗読や動画配信を行うなど、独自の活動を試みている。

劇中の内容への影響

下記の通りほどんどのアニメ作品で数週間~数ヶ月の延期が発生した影響で、現実世界の季節・月日と劇中の季節・月日が一致しないという事態が頻発した
ドラマや特撮などは、編集などですぐに修正が可能であるものの、アニメの場合作画や編集などにさらに数ヶ月以上の時間がかかり、話数やシナリオの変更などが困難であるため、そのまま放送せざるを得なくなったという事情もある。現実は真夏なのに劇中の登場人物の衣装は春の服のまま、現実は秋なのに水着回を放送なんてこともザラに発生している
下記に一例を記す。

登場人物の設定(誕生日など)に関する影響


季節のイベントに関する影響


主題歌に関する影響

  • 主題歌が切り替わった(映像のみ変更も含む)時期が切りの良い7月や10月ではなく9月という中途半端な時期になってしまった作品もいくつか存在する。


作品人気・商品展開への影響

休止された作品については、作品の人気や関連商品の売り上げにまで(作品によって差異があるが)影響が出ている。放送休止中は商品展開やアーケードの更新もストップするのが原則であるが、以下のような例外もあった。

  • ヒーリングっど♥プリキュアのキュアアースの商品が本編の放送延期を全く考慮に入れずに予定通り発売したため、本編と商品展開の連動が出来ず、売り上げが大幅に落ち込みを引き起こす結果となった。また、2ヶ月間の延期の間に延々と再放送を垂れ流したために、本来の視聴層である女児がその間にプリキュアを卒業してしまうというケースも発生している(参考リンク)。
  • 一部映画作品の公開延期に伴い、作品のタイアップや関連グッズ販売時期にズレが生じ、マクドナルドのハッピーセットが映画公開前に発売されることとなった(「映画ドラえもんのび太の新恐竜」、「劇場版ポケットモンスター ココ」)。特に公開直前に延期が決定された「映画ドラえもん」はこの傾向が顕著に表れており、漫画・小説などのグッズやタイアップ(USJのコラボイベントなど)などが殆ど映画より先行して販売・実施されていた。

延期作品

テレビアニメ


放送時期を延期し、開始したテレビアニメ


放送を再開したテレビアニメ

  • はてな☆イリュージョン→最終話の放送が2020年6月上旬に延期。
  • 妖怪ウォッチJam_妖怪学園Y~Nとの遭遇~→第18話の放送が1週間延期。放送休止の週は第1話を再放送。
  • パズドラ→バラエティパートが収録不可能で第105話以降放送延期。5月23日まで再放送を実施後、5月30日から新作放送再開。10月4日から毎週日曜日の18時に変更。
  • デュエル・マスターズ キング→第5話以降放送延期。第1話からの再放送を実施後、5月31日から新作放送再開。
  • ミュークルドリーミー→第5話以降放送延期、第1話からの再放送を実施後、5月31日から新作放送再開。
  • ポケットモンスター→第23話以降放送延期。第1話から再放送を実施したうえで、6月7日から新作放送再開。
  • しまじろうのわお!→4月25日放送分を最後に新作放送休止。過去のエピソードの再放送実施後、6月13日から新作放送再開。
  • ゾイドワイルドZERO→第33話以降新作放送休止。第1話・第12話・第14話の再放送を実施後、6月19日から新作放送再開。この影響で最終回の放映時期が3週間ずれ込み、後枠の『パウ・パトロール ベストセレクション』の開始も改編期としては中途半端な10月23日にずれ込むことになった。
  • ハクション大魔王2020→第8話以降の放送が6月20日に延期。放送休止の週は第1~3話を再放送。なお、この作品は休止が発生しながら最終回の日程や次番組の放送開始のスケジュールに全く影響しなかった珍しいパターンである。
  • ちびまる子ちゃん→4月26日放送分を最後に新作の放送を凍結、傑作選の放送でつなぎ、6月21日から新作放送再開。
  • サザエさん→5月10日放送分を最後に新作の放送を凍結、傑作選の放送でつなぎ、6月21日から新作放送再開。
  • 別冊オリンピア・キュクロス→第5話以降の放送を6月22日に延期。
  • ヒーリングっど♥プリキュア→第13話以降放送延期。第1話から第8話までと第12話の再放送後、6月28日から新作放送再開。
  • ONEPIECE→第930話以降放送延期。当面の間は第892話(ワノ国編第1話)から再放送し、6月28日から新作放送再開。
  • キッチン戦隊クックルン第4期→バラエティパートが収録不能で4月27日以降新作の放送を凍結。2020年度第1話から再放送と初代からの傑作選放送でつなぎ、6月29日から新作放送再開。
  • BORUTO→第155話以降放送延期。当面の間は第1話から再放送し、7月5日から新作放送再開。
  • ガル学。〜聖ガールズスクエア学院〜おはスタ内)→第5話以降放送延期。当面の間は第1話から再放送の上、7月6日から新作放送再開。
  • ブラッククローバー→第132話以降放送延期。第1話から再放送を実施。7月7日より新作放送再開。
  • ガンダムビルドダイバーズRe:RISE→第19話以降延期。当面の間は過去シリーズ作品のセレクションを放送・配信し、7月9日から新作放送・配信再開。
  • それいけ!アンパンマン→5月1日放送の第1500話をもって新作の放送を凍結。7月末まで傑作選を放送し、8月7日から新作放送再開。


放送再開と再放送を繰り返すテレビアニメ

  • 名探偵コナン→新型コロナウイルスの発生の以前の2009年度以降から過去放送分のHDデジタルリマスター版と新作を混ぜながら放送しており、2020年4月~6月は新作放送を停止し過去放送分のみにしていた。新作放送は7月より再開したが、4月上映予定だった『緋色の弾丸』を2021年に延期したことによる原作との整合性をとるためか、9月時点までに放送された新作エピソードはアニメオリジナルのみになっている(原作エピソードは10月より半年ぶりに再開)。なお、冒頭の解説と次回予告は毎回新録しているが、こちらも出演するキャストを減らしている。
  • とある科学の超電磁砲T→第7話の放送が1週間延期。その後特別編を2週挟んだ上で放送を再開したが、第13話以降も延期と再開を繰り返す事態となり、第16話以降の放送が7月24日に延期。放送休止の間は第1期・第2期の傑作選を放送。
  • クレヨンしんちゃん→4月25日放送分より傑作選に変更。5月16日に一旦再開したものの、翌週の23日に再び傑作選に変更。6月13日より正式に放送再開。なお、5月2日放送分は初代野原ひろし役であった藤原啓治の追悼企画も兼ねていた。もちろん、放送当時のまま放送。
  • メジャーセカンド2→第4話放送後、第1~4話再放送→第5~7話放送→第5~7話再放送→第8話以降放送という形をとっている。
  • 文豪とアルケミスト→第4話以降の放送を延期し5月8日から放送再開。第8話以降の放送を再度延期し7月3日から放送再開。
  • 遊戯王SEVENS→第5話放送後、第1~5話再放送→第6~9話放送→総集編→第7~9話再放送→第10話以降放送という形をとっている。


第1話又は特定の話数から仕切り直しのテレビアニメ

  • A3!→第4話限りで放送中止後、2020年4月から改めて第1話から放送。第2期は同年夏から同年秋に延期。
  • デジモンアドベンチャー:→第4話以降放送延期。6週に渡って『ゲゲゲの鬼太郎(6期)』の傑作選放送後、6月7日より第1話から再放送し、6月28日から新作放送再開。
  • キラッとプリ☆チャン→4月26日放送分を最後に新作の放送を凍結。5月31日まで傑作選を放送し、6月7日から改めて3年目の第1話である第103話から放送。
  • 天晴爛漫!→第3話で一旦放送休止となり、7月から改めて第1話から放送。
  • 食戟のソーマ豪ノ皿→第2話まで放送。その後は神ノ皿再放送(1~10話)を間に挟み、7月3日から改めて第1話から放送。
  • もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ→第7話以降放送延期。1週間の放送休止を挟んだ後、第1話から再放送し、7月5日から新作放送再開。
  • 放課後ていぼう日誌→第4話以降の放送が延期。動画工房製作アニメの第1話を集めた「動画工房春のアニメまつり」を放送(ただし熊本放送ではeスポーツをテーマとしたバラエティ番組「YUBIWAZA」の放送時間前倒し)したうえで、7月から改めて第1話から放送。
  • 富豪刑事Balance:UNLIMITED→第3話以降放送延期。『つり球』再放送に差し替えた後、7月から改めて第1話から放送。このため放送枠自体も1クール繰り下げとなる。
  • アイドリッシュセブン Second BEAT!→第5話以降放送延期。その後1期のセレクションを放送し、2020年10月より第1話から改めて放送。
  • ギャルと恐竜→第8話以降放送延期。その後第1~5話を再放送。2020年10月より第1話より改めて放送し、第7話までは製作スタッフ陣・アニメパート出演声優陣によるオーディオコメンタリー版として放送される。


本放送と再放送のセットで対応したテレビアニメ

  • ドラえもん→2020年4月以降、1979年版と同様に不定期で、片方をは新作、もう片方は過去放送分の話で構成をしている。


Webアニメ


アニメ映画

※特に表記がないものは公開日未定
※延期となった影響で押し出し延期となった次回作などは除く


御注
※1:当初は2月7日に公開予定としていたが、諸般の事情により延期となる。
※2:2020年内の公開は困難と判断したため、公開時期は早くても2021年春にずれこむ見込み。
※3:当初は5月16日に公開日を変更したが、再度延期になり、10月31日に公開となる。
※4:延期理由はあくまで「制作上の都合」となっているため(延期が決定したのが本格的に流行化し始めた3月19日だった)、今回の騒動がどの程度影響しているのかは不明。
※5:本来の公開日(8月7日)が「新恐竜」の新たな公開日となったため延期。
※6:諸般の事情により9月18日から2021年に延期となる。
※7:当初は2021年1月23日公開予定だったが、緊急事態宣言再発令に伴い公開再延期となり、2021年3月8日に公開となる。
※8:公式では「諸般の事情」としているが、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が一日でも早く収束することを心より祈念いたします。」という一文が入っていることから、コロナ禍の影響が少なからずあると思われる。

関連タグ

2020年アニメ総覧/2020年春アニメ
新型コロナウイルス/COVID-19 三密 緊急事態宣言
2020年アニメ延期問題 - 当初のタグの名称。2021年に入っても影響が続いてることから、現在のタグ名に改名された。

関連記事

親記事

COVID-19 こびっどないんてぃーん

子記事

兄弟記事

pixivに投稿された作品 pixivで「コロナ禍アニメ延期問題」のイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 19048

コメント