「おぅしんのすけ!父ちゃんと風呂に入るか?」
プロフィール
年齢 | 35歳 |
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血液型 | O型 |
身長 | 180cm |
CV |
概要
野原家の大黒柱。
秋田県出身で、現在は埼玉県春日部市に住むサラリーマン。
大学中退で双葉商事に就職し、勤続15年を迎えた係長。俗に言うところの一組織の中間管理職である。
部下(後輩)に川口という名前の人物がいる。原作では後によしりんも部下となる。
ノリが軽くだらしない面が目立つが、ピンチの時には良いところをしっかりと見せる理想的な父。家族への愛情に代表されるように情に非常に篤い性格であり、家族の長として、「親」としての責任感も非常に強い。
家族を傷付ける者、情のかけらも無い非情な悪を相手にした時には義憤と共に立ち向かっていく。その強い正義感と優しい心は、息子のしんのすけにも強く受け継がれている。
家族の中では、シロを除いて唯一目がドーナツ状ではない。
個性的な顔の輪郭の持ち主。髭は大根をすりおろす事が可能なほど固く、時として凶器にもなる代物(ただし誇張やフィクションではなく現実に起こる現象)。
人物
普段は大黒柱でありながらみさえの威圧に弱く、しんのすけ・ひまわりといった我が子達や、親兄弟・友人・知人・隣人からも度々弄られたり、コケにされたりと頼りないところが多い。それもあってなのかマサオくんと同様に貧乏くじを引く割合も高い。
妻のみさえとは対照的に、子供たちを頭ごなしに怒鳴ったり、無自覚に息子のしんのすけと娘のひまわりとの間に格差を付けてしまうといった事は基本的に無い。いわゆる「褒めて伸ばす」接し方を良しとするスタンスを取っており、基本的にしんのすけのイタズラには寛容である。それどころかたまに一緒になってイタズラをして一緒にみさえに怒られる事が多い。ただし、自分がしんのすけのイタズラの被害を受けた時は鉄拳制裁も辞さない。
そしてあまりに度が過ぎるイタズラや筋の通らない言動に対しては、みさえをも閉口させ、しんのすけですら号泣させる程に厳しく叱りつけることもある。
反面、しんのすけから露骨に反抗的な態度をとられても、決して感情的にならずに、その言い分を黙って聞き入れてから穏やかに諭す事で自覚を促すなど、要所要所で適切な形で親として模範的な教育をしており、その為か子供達からも普段は茶化されたり、軽んじて見られる事こそあれど、根幹では非常に慕われている。
しかし映画となれば話は別で、(どこぞやのガキ大将と同様に映画ひろしとでも名付けたいくらい)家族の為に敵を殴ったり、カンフーような戦い方で敵の軍団を圧倒したりと活躍の場面が非常に多い。その靴下は時として最強な兵器となる。
オヤジから受け継がれるスケベ心
2児の父になった現在でも、同じ会社に務める女子社員の草加ユミやしんのすけの意中の相手である女子大生の大原ななこなどと、美人に目がない相当なスケベであり、その性質はしんのすけや娘・ひまわり(ひまわりの場合はイケメン男子)にもしっかり受け継がれている。女子にはあまりモテない一方、オカマや同性愛者からモテる傾向があり、特に前者とは昔から奇妙な縁があり、会社の取引先との接待で行き先がオカマバーになったり、学生時代の旧友がオカマであったなど、とにかくオカマに言い寄られることが多く、たとえ相手がオカマであろうと浮気を徹底的に許さないみさえからは鉄拳制裁を容赦なく受ける羽目になる(規制が厳しくなった近年ではあまり見られない)。
大抵ではしんのすけが青ざめた顔でみさえに袋叩きにされるひろしを見捨てて逃げるパターンが多いが、父子揃って綺麗な女性に鼻の下を伸ばし、みさえに袋叩きにされるのがひろしだけでしんのすけは特に怒られることもなく、お咎め無しという場合もある。
また、アニメでは公園でしんのすけやななこ、忍と一緒の鬼ごっこで鬼役になり、ななこに対して見え見えの下心で接近しようとして怒り狂うみさえに袋叩きにされ、「ザンコクすぎてみせられません」のテロップが表示される場面で締められている(しんのすけはななこや忍と共に鬼役になったひろしから逃げる場面で出番を終えているため、その後どうなったのかは不明だが、もししんのすけが現場を目撃した場合、大方青ざめた顔をしながら見なかったフリをして逃げると思われる)。
原作初期では夢の中とは言え女子社員とガチの浮気をするシーンが描かれている。児童向けにはアレだったようで、アニメでは夢の中で草加ユミとデート中にみさえが現れ、共に制裁されるというシーンに改変された。しかしその際に、助けを求めてきたユミに「誰だね君は!?」とすっとぼけて突き放すというゲスな行為を働いた。
趣味・趣向
ゴルフが好きでよく接待ゴルフに出ている。そのため休日の家族サービスの約束を反故にしてしまうことも少なくはなく、みさえから「ゴルフバッグにダンベルを入れられる」「約束を破ったことをネチネチと責められる」などされている。暴力を振るわれて顔がズタズタになったこともある。
学生時代にはSF研究会に所属したそうである。また、教養も意外とあるようで家事や料理などもこなしている描写もある。親父と兄貴が大変いい加減なので、自分はしっかりしないといけないと思ったのかもしれない。ただし主婦の仕事を軽んじていると思しき描写も散見され、その過酷さを痛感するエピソードも複数回存在する(これに関してはみさえも同様で、アニメスペシャルでは諸事情で二人の人格が入れ替わった際ひろしの仕事に非常に苦労するシーンが描かれた)。
妻には家庭にいてほしいタイプのようで、みさえが働きに出ると言った時は終始渋っていた。
ひまわり誕生前までは喫煙者だったが、生まれてくる子供の為にタバコを辞めている。
安月給(※)
作中ではみさえから「安月給」などと罵られていたが、それはバブル期前後である連載当初の価値観である。「劇画クレヨンしんちゃん2」で宝くじの金額「1億3000万」が「給料20年分ぐらいかな」と言っているので、年収は650万である。夏と冬のボーナスも1か月分の給料と同額と仮定して計算するすると、月額の給料が46万程度である。当時の同条件の中堅商社マンの平均年収700万と比べるとそれ未満の年収になるため、当時の感覚では実際に安月給ではある(バブル時は公務員よりフリーターの方が高収入だったとか...凄い時代だ)。安月給には負い目があるようで、「新クレヨンしんちゃん」では大企業からヘッドハンティングされた際、もっと給料が良くなれば妻子を喜ばせられると考えていた。
とはいえ、地方公務員の平均年齢41歳の平均給料月額が32万程度である事を踏まえると、相応の高給取りである。これで安月給とかみさえの金遣いはどうなっているのか気になってしまう。春日部とはいえ若くして家持ちであり、みさえが働かずに2児を育てられる収入があるあたり、現在の日本の基準では結構な勝ち組である。彼の務める双葉商事本社の所在地は東京都中央区日本橋で、35歳で第一営業部の係長となればそこそこのエリートと言える。
こうした、作品が発表された時点(本作は漫画版が1990年8月開始)と比べて、長期連載を続ける内に現実世界の経済が後退して庶民の生活水準が下がってしまい、「貧乏気味で平凡な家族」を描くはずだった作品設定に無理が生じてしまうという逆転現象は、類似の作品テーマを持ち、本作と同時代に放映が始まったアメリカのアニメ「ザ・シンプソンズ」(89年12月~)にも見られる(英語記事)。ロングヒットした現代劇作品ならではの難しさだろう。
ちなみにひろしは、妻には家庭に入ってもらいたいタイプのようで、みさえが働きに出ると言った時は難色を示していた。その時はみさえから「あなたの毎晩のビール代くらいは自分で稼ぎたい(本当はブランド物が欲しいだけ)」と口車に乗せられて感動したが、妻が働くことに関しては良いとも駄目とも言わず、最後まで唸っていた。
理由は語られていないので不明だがその話のオチでは、ひまわりがみさえと離れ離れになって寂しがっていたので、その辺りが関係しているのだろう。
みさえは働くのを嫌がるタイプでもないので、野原家が一馬力なのはひろしの要望があったことが窺える。
戦闘能力
パワー型のみさえに対し、ひろしはどこかで覚えたカンフーを駆使するテクニック型。映画ではボディブレードを使って武士に挑んだり、胸にボールを仕組んで乳ビンタをお見舞いするなど武器を使う傾向にある。しかも、彼が放つ本気の鉄拳は相当な威力であり、映画に登場する悪者達を撃破し、原作者も殴り飛ばした。余談だが、藤原啓治はロバートダウニーJRが演じたシャーロックホームズの声も当てていた。アクションは詠春拳。
足と靴下のにおい
自称「ジャスミンの香り」。その靴下を洗濯している(一応洗濯機に頼ることもある)みさえ曰く「愛があれば耐えられる」らしい。正真正銘、「武器になる臭い」であり、この領域にまで達しているキャラクターは極めて少ない。ねずみ男級といえばどれだけ凄いのかご理解いただけるだろう(ねずみ男は妖怪やハエに対しても即効性や殺傷力を生ずるレベル。ひろしの方も飼い犬のシロなどの動物を失神させることがある)。靴にも臭いが残り、下駄箱掃除をしているしんのすけがひろしの靴の入った箱を開けた瞬間に失神してしまうほど強力。脱臭シートも役に立たない。2018年放映の「うなぎのつかみどりだゾ」では水中にいるウナギすらにおいを感じ逃げる描写があった。2014年放映の「なかなか爪が切れないゾ」では、そのにおいは爪にもついており、切ったばかりの親指の爪のにおいを嗅いだ時にはしんのすけだけでなくひろし自身も8分近く失神している。
ゲームでもこの設定が取り入れられる事も有り、「激アツ! おでんわ~るど大コン乱!!」では画面中の雑魚敵を高火力でノックアウトする。
映画では度々武器として使われ、特にオトナ帝国の逆襲ではひろしが長年の人生で歩いてきた今の匂いつまり足の臭いによって子供になったひろしとみさえを元に戻す事ができた。
あろう事か、この「ひろしの靴下」をセガトイズが2018年6月に再現した事がある。化学薬品を調合して臭いを再現し臭いを嗅いでも人体に害は無いそうだが、まさに最臭兵器のシロモノだった。何故再現したセガトイズ。なお、100倍に希釈しても結構臭かったらしい。
2019年7月26日放送の「シイタケを育てるゾ」のエピソードで、しんのすけがテレビの情報番組をきっかけに最終的にヒロシの靴下にシイタケを生やしてしまい(シイタケがひろしの靴下の臭いに勝利)、困惑するみさえとひろしに対し今晩のおかずにと提案するも当然ながら2人は拒否した。
声優交代
長らく藤原啓治が演じており、藤原の代名詞と言えるキャラクターだったが、2016年に病気療養で休業。以降は森川智之が演じている。
森川は当初こそ「代役」としての登板であったが、3年以上にわたり務めている異例の状況となっていた。『襲来!!宇宙人シリリ』以降の劇場版や、ウェブアニメである『クレヨンしんちゃん外伝』シリーズ、CMを含む全てのメディアで活動している。特筆すべきことに、藤原の現場復帰後も森川が続投し演じ続けていた(ひろしに限らず、藤原が病気療養により降板した役への復帰は『グラブル』のオイゲンなどごく一部を除き行われなかった)。
しんのすけを演じた矢島晶子氏の降板時に何もアナウンスがなかったことから完全に交代したのではないかという噂が出回ったり、森川を「正式な2代目」だったり「未だ代役」と表記する記事が混在していたが、如何せん公式声明が無いので詳細は不明であった。
その後、2020年4月16日に藤原が4月12日に逝去した事がメディアなどで報じられた。これにより、森川が正式な2代目となった。藤原啓治が最期まで復帰しなかった理由を一般視聴者は病名公表によりようやく知ることとなった。
2020年4月18日放送回はひろし・しんのすけ共に声優が変わる前の話を再放送。本編終了後に第一話Aパート『おつかいに行くゾ』のひろしが夕食を食べているシーンをバックに『放送当初から2016年までの24年間、野原ひろしの声優を務めていただいた、藤原啓治さんがご逝去されました。ご冥福を心からお祈りいたします』というテロップが流れ、画面が野原一家揃って河川敷を歩いている一枚絵に切り替わると同時に藤原の声で「しんのすけー!!」と叫ぶ音声が流れた(この音声はオトナ帝国の逆襲で使われたもの)。
その直後の2020年4月25日・5月2日には藤原の追悼企画として、放送枠の全話でひろしがメインのエピソードを放送当時のまま再放送することになった。COVID-19の感染拡大で新作エピソードの制作が滞っていた背景があるとはいえ、日本のアニメにおいて出演声優の追悼企画は異例。
また、森川はひろしについて「視聴者に違和感を与えずに藤原さんが築き上げてきたものを演じていきたい」とコメントしている。
なお、後に森川自身が明かしたところによると、代役の仕事を受けた際はスタッフを通じて藤原自ら「森川しかいないから、頼むぞ」という旨の手紙を貰ったという。森川と藤原はデビューも近く、新人時代から端役を始め多くの共演を経てきた30年来の戦友にして盟友であった。さらに代表的なキャラだったこともあってプレッシャーもあったとのこと。このため、2ヶ月は他のレギュラーとは混ざらず別撮りでスタッフとディスカッションし、それから一緒に収録するようになった。
藤原本人から半ば指名されたような役でもあることから、森川は藤原からの手紙を仕事場の机にいつも入れており、完全に役を引き継いだ今でも「自分としてのひろしもあるけれど、傍らに藤原啓治のひろしもいて、2人で演じている気持ちがある」とのこと。
その他
野原ひろし語録(一部)
普段はグータラしているようだが、その反面格好いいことを急に言ったりして、結構ロマンティストでもある。
なお実際に「ひろしの名言」という本が出版されている。
- 「オレの人生はつまらなくなんか無い!家族がいる幸せを、アンタ達にも分けてやりたいぐらいだぜ!」
- 「しんのすけのいない世界に未練なんかあるか?みさえが嫌だっていうなら俺一人でも行く」
- 「ま、父ちゃんに言わせりゃ自分一人ででかくなった気でいる奴はでかくなる資格がない」
- 「アンタが熱海LOVEなら……こっちは春日部LOVEだぁぁあああ!!!」
- 「何が計画通りだ!計画通りいかないから人生なんだ!!よく覚えておきやがれ!!」
- 「自分の子供に『くたばれ』なんて言う親がどこにいるんだ!親は子供に「生き抜け」って言うもんだろうがー!!」
- 「仕事は頼めても、親父は頼めないからな……」
- 「もう会社なんてどうでもいい。世界の危機もどうでもいい。どんなひどいことになっても、家族が一緒にいさえすれば乗り越えられる」
- 「俺の靴下はジャスミンの香り」
中の人ネタ
初代
焼け野原ひろしも参照。
ひろしが係長であるのに対し、トニーは社長なのも好対照。
公式にネタにされたことがある。ちなみに2代目CVの森川は松永の宿敵を演じている。
『スーパーロボット大戦Z』でドロシーに「とーちゃん」と呼ばれた
二代目
オラのとーちゃんはとーちゃんじゃないゾ…2016年からのCV繋がりのタグ。
エレドア・マシス
関連イラスト
中の人ネタ(上記参照)
関連タグ
野原せまし:ひろしの兄。アニメでは長らく存在自体が無かった事にされていたが、2022年8月6日のエピソードでようやくアニメにも登場。
さくらひろし:同じ国民的アニメのお父さんで下の名前が同じ。性格は対照的だが妻に尻に敷かれている、妻に肥満設定があるという共通点がある。
クレヨンしんちゃん(クレしん) ひろし 父ちゃん 呪いの館
サラリーマン 係長 中間管理職 野原ひろし_昼メシの流儀
家族・血縁者
父:野原銀の介
母:野原つる
兄:野原せまし
妻:野原みさえ
長男:野原しんのすけ
長女:野原ひまわり
ペット:野原シロ
人称・口調・口癖・呼称だろ!
一人称 |
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二人称 |
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口調 | |
口癖 |
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呼称 |
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関連人物の呼称と変遷だろ!
※通常時/茶目っ気モード、対面外、モノローグ時
関連人物 | 呼び方 | 呼ばれ方 |
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野原しんのすけ | しんのすけ | 父ちゃん/ひろし |
野原みさえ | みさえ/みさちゃん | あなた |
野原ひまわり | ひまわり、ひま | パパ(成長した回想シーンやオラの花嫁などで) |
風間トオル | 風間くん | (しんのすけの)おじさん |
佐藤マサオ | マサオくん | (しんちゃんの)おじさん |
ボー | ボーちゃん | (しんちゃんの)おじさん |
桜田ネネ | ネネちゃん | (しんちゃんの)おじさん |
酢乙女あい | あいちゃん | (しんさまの)お義父さま |
小山むさえ | むさえちゃん | (ひろし)義兄さん |
小山まさえ | (まさえ)義姉さん | ひろしさん |
小山よし治 | (九州の)お義父さん | ひろしくん |
野原銀の介 | オヤジ | ひろし |
野原せまし | あんちゃん | ひろし |
本田ケイ子 | おケイさん | ひろしさん |
鳩ヶ谷ヨシりん | ヨシりん | ひろしさん |
鳩ヶ谷ミッチー | ミッチー | ひろしさん |
四郎 | よんろうくん | ひろしさん |
大原ななこ | ななこちゃん | ひろしさん |
桜田もえ子 | 桜田さん | 野原さん |
風間みね子 | 風間さん | 野原さん |
部下の川口 | 川口 | (野原)先輩、(野原)係長 |
草加ユミ | ユミちゃん | (野原)係長 |
吉永みどり | よしなが先生 | 野原さん |
まつざか梅 | まつざか先生 | 野原さん |
上尾ますみ | あげお先生 | 野原さん |
高倉文太 | 園長先生 | 野原さん |