全国高等学校サッカー選手権大会

ぜんこくこうとうがっこうさっかーせんしゅけんたいかい

高校男子サッカーの頂点を決めるトーナメント大会の一つ。

うつむくなよ～振り向くなよ～

概要

各都道府県代表48校（東京都は2校）による、トーナメント戦で行われる。通称「選手権」「冬の国立」「冬の高校サッカー」。

全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会、高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ（かつては、国民体育大会サッカー競技だった）と並ぶ高校サッカー3大全国大会のひとつ。

また、世界中におけるU-18の大会の中でもその盛り上がりや高校卒業後に欧州サッカー界へ直接挑戦する有力な選手が過去と比較して年々増えてきていることも相まって、世界的に注目されている大会でもある。

この注目度の高さは、世界的に見ても大勢の観客の中でプレーできるU-18の選手は限られていることも関係している。

来歴

前身である日本フットボール優勝大会の第1回大会は大阪毎日新聞社の主催により、1918年1月（1917年度）に、大阪府豊能郡豊中村（現・豊中市）の豊中グラウンドを会場として開催。

当初はラグビー競技の大会として持ち込んだ企画だったが関西ではラグビーは3校しかなく、サッカーは10校以上あったためラグビーとの共催となった。（ラグビー部門の方も全国高校ラグビー大会の前身。）

それでも第1回から第8回大会までは関西以外からのチームの参加はなかった。関東や中部でも独自大会が行われていたためである。

1925年度の第9回大会から、全国をいくつかのブロックに分け、その予選優勝校で"本当の全国大会"に飛躍させようとの気運が高まり、全国での地区予選制となって、名称も「全國中等學校蹴球選手權大會」と改められ、ラグビー大会と分割。

1966年度大会は、毎日新聞社の主催終了により参加チームは減少、1970年度大会まで続いた。

また、1966年度から大会の回数が大会名から外されるようになり（1980年度の第59回大会で復活。）、読売新聞社が後援に入ると、第50回大会（1971年度）から日本テレビ系列の独占中継体制となった。この時電通の仲介もあってTBS系列局および一部のフジテレビ系列局・独立局を含めたローカル局による全国31局（現在は43社）の中継体制を築くことに成功。

第55回大会（1976年度）からは、決勝大会の会場を首都圏（東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県）に移す。

大会歌『ふり向くな君は美しい』（作詞：阿久悠/作曲：三木たかし）もこの時から使用された。

主な出場校

※1.記事のある出場校、特記すべき高校を掲載。校名は出場当時の名前の場合もある。

※2.同大会の前身である日本フットボール優勝大会、全国中等学校蹴球選手権大会に、旧制中等教育学校として出場したことのある学校も含める。

※3.太字は歴代優勝校。

北海道・東北

青森山田

盛岡商業

秋田商業

東北学院（旧制：東北学院中）　東北高校　仙台育英

関東・甲信越

作新学院　文星芸大附属高校（旧：宇都宮学園）　佐野日大　國學院栃木

前橋育英

古河第一

市立浦和　市立浦和南　県立浦和

成立学園　国士舘高等学校　筑波大学附属中学校・高等学校　堀越高校　駒澤大学高等学校　帝京高校　修徳高校　東京朝鮮中高級学校

市立船橋　市立習志野

桐蔭学園　桐光学園　武南高校　東海大相模

韮崎高校　山梨学院大附属高校

松商学園

東海・北陸

静岡学園　静岡高校　静岡工業　清水東高校　藤枝東高校　東海大学付属静岡翔洋高等学校（旧：東海大学第一）　清水商業

中京大学付属中京高校（旧：中京商業学校/中京商業高等学校/中京高等学校）　愛工大名電　岡崎城西高等学校　刈谷高校（旧：刈谷中）　東邦高校

岐阜工業　中京高等学校　岐阜高校（旧：岐阜中）　県立岐阜商

四日市中央工業

星稜高校　金沢大学附属高等学校

富山第一

近畿

野洲高校

京都先端科学大学付属中学校・高等学校（旧：京都商業高等学校、京都学園中学校・高等学校）京都朝鮮中高級学校　山城高校　鳥羽高校（旧：京都二中）堀川高校　洛南高校

大阪桐蔭　東海大学付属大阪仰星高校　大阪朝鮮高級学校　関西大学北陽高校（旧：北陽高校）初芝高校　明星高校　履正社高校　関大]一高　近大付属

滝川第二　県立神戸高校（旧:神戸一中）　報徳学園　関西学院

天理高校

初芝橋本　県立桐蔭高校（旧制・和歌山中）

中国・四国

岡山学芸館高校

広島国泰寺高校（旧:広島一中）　広島大学附属中学校・高等学校　山陽高校　修道高校　広島皆実

徳島商業高等学校　徳島市立高校

南宇和高校　宇和島東高校

明徳義塾

九州・沖縄

東福岡高校

島原商業　国見高校

佐賀北高校

大分上野丘高校

熊本工業高校　済々黌高等学校　大津高校

鵬翔高校

鶴丸高校　鹿児島実業高校　神村学園

因みに、

• 最多優勝

戦前の兵庫県御影師範学校（現：神戸大学教育学部）で11回。

戦後は国見・帝京(6)、市立船橋(5)、浦和市立(4)・・・と続く。

• 両校優勝

1953年：岸和田・東千田（現：広島大学附属）

1965年：習志野・明星［大阪］

1966年：秋田商・藤枝東

1984年：帝京・島原商

1991年：帝京・四日市中央工

1995年：静岡学園・鹿児島実

関連タグ

箱根駅伝：こちらも正月の風物詩で、日本テレビ系列での放送。大会スケジュールによっては箱根駅伝⇒高校サッカーと言う放送スケジュールが組まれる。

ポップン：過去の機種で『ふり向くな君は美しい』が収録されていた。現在は削除されているのだが。

TOKYOMX：独立系放送局ではあるのだが、上述のローカル局の対象に入っていない。そのため、高校サッカー時期でも通常番組スケジュールとなる。

テレ玉：土曜及び日曜に高校サッカーの中継が入ると、再放送のスーパー戦隊シリーズ及び仮面ライダーに影響が出るという意味でサッカー中継が入ると致命傷を受けるテレビ局となったが、2025年度以降は影響を受けなくなった(両方とも再放送が終了したため)。JRAの競馬中継が高校サッカーの影響で中止になり、メインレースしか民放で見られないパターン(こちらはtvkとチバテレビも影響を受ける)は過去にもあるのだが……。

花は咲く、修羅の如く：日本テレビがメイン放送局で、なおかつテレ玉などでも放送を行うという事で高校サッカーと似たような放送形態が取られている。TOKYOMX未放送なのも同じ。

TBS；全日本高等学校女子サッカー選手権大会の決勝を中継している。